まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
このたび、1冊の本を拝読、「つぶれない会社のリアルな経営経理戦略:前田康二郎 著」です。
題名が衝撃的ですが、会社形態ではなくても、「個人事業主」でも事業を行っている者すべての方々には大変参考になる本だと思います。
特に、「頑張り=動いた労力」ということでは必ずしもないという視点でこの記事を綴りたいと思います。
良いことばかりを考えがちな一方で、最悪の場合を想定した考え方の大切さも必要
この本は、「コロナ」以降に書かれた本で、かなりの会社が「コロナ倒産」と呼ばれる事態に陥ったその教訓が多く盛り込まれます。
一番のポイントの部分というのは、コロナの教訓からの「最悪の場合のしっかりした想定」。
例えば、「大企業」であれば、突然やってきた異常事態に、キャッシュがたくさんあるために、従業員全員のお給料を2年程は払い続けることができるくらいの丈夫さがあったようです。
もうそれも経過していますので、ここからはいよいよ、その間に立てた新しい計画や工夫で変化していくことになります。
ただ、時間が経過するのはゆっくりとしたものであり、その間にあれこれ工夫する余地をある程度与えてくれるのです。
いかに前持った対策がしてあるかというところが物を言うというスタンスで解説されています。
いつも、「最悪の状況」というのを考えるなど非常に恐ろしいですが、考えておくことが当たり前であるべきと説かれているのです。
「何とかなる」などという頼み方というのは、事前準備不足に他ならない厳しさにイコールです。
会社努めの場合は病気で入院などはある程度会社を通じて給付金などのサポートをしていただけますが、個人で経営しているその経営者自身が入院した場合に事業がぴたりと止まってしまいます。
そんなこと今は起こってはいないのだけれど、万が一起こった時にも、ちょっと大げさではありますが、「自然に回っていく」くらいの仕組みがある業態の事業を1つ取り入れておくとよいのでは。。という著者様の案です。
実際に著者様は、執筆活動をそれに当てておられ、こんな感じで本を出されているかと思うのです。
なるほどです、執筆活動は入院中でもできます。
あくせく動かなくてよい楽をしていると一見思われがちですが、かしこい工夫の1つであり、良い策であると見なければなりません。
事業自体そのものも、もし自分が倒れて存続できていくものなのか、他の人へバトンタッチして託せるものなのかさえ根本の面でも一度は考えねばならないと思いました。
その他は、著者様自身が経験してこられた「経理」の大切さが強調されていました。
とりわけ、会社内で経理部の役割というのが大きいようです。
経理のお仕事と言っても、AIに今後とって代わるような機械的な仕事も多く、経理不要論もあるようですが、この本では、そうではない、経理は必要である立場の考え方です。
実際に自身が経理部に所属していた頃を思い出しますと、AIが難しそうな「折衷」「交渉」などもお仕事の中には確かにありました。
現在の経理部のお仕事の一端の一人一人が、見直す機会としては、まさにAI時代は大切。
人間にしかできないこと、複雑な考え方、1+1=2であるような経理の中のそうではない部分、これこそ非常に大切だと思います。
あとがき
「個人事業主」でもこの考え方としては、やはり関係ないとは言っていられない、1事業を少なくともしている者であれば、誰もがこの本の考え方はすべて当たる部分です。
いろいろ、ヘビーで恐ろしいですが、この経営の分野の本、今後も読んでいきたいと思います。
効率的に売上を生むための考える時間をとるということは、ひたすら決まりきったことをあくせくやっていく時間の大変さと同等なものだと思わなければいけないのです。