まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
このたび「鉱物の博物学:松原聰/宮脇律郎/門馬綱一 著」を読み終わりました。
図鑑のようになっていて写真が大変豊富で現物をイメージしやすいです。
印象的な箇所は、金が自然の中から見つかって宝石の地金として作られていくにあたり、そのまさに発見の時の様子などがなかなか実際に目にすることが無いことで面白かったところです。
このたびは、貴金属に対する固定観念であり、「18金の割金に銀や銅がベーシックに使われる」ということの「理由」のようなことを探ります。
24金単独だけでギラギラと存在しているのではなく、銀や銅と混じるように一緒に存在することとジュエリーの姿が線でつながった
炭鉱の「ゴールドラッシュ」の時代のイメージとして、キラキラ光る金を山で掘り当てるシーンがあります。
実際の話というのはもっと現実的なもののようで、24金がギラギラと存在しているのではないのです。
多くが、コンビとして、銀や銅などと混ざり合って合金の状態で発見されるというのです。
最終的に、貴金属に合金として18金が出来上がっていくのですから、この発見される状態の合金というのが割金に銅や銀が使われるヒントというか、まさに答えとなります。
つまり、一緒に存在しているということにそもそも縁があったのです。
具体的に、その縁というのが、金とか銀は、もともと元素から成り立つ元素鉱物という種類のもの。
その原子配列というのは、銀、銅が同じであるので、それらと合金を作りやすいとのこと。
よってもともと縁ある素材同士だったということです。
発見される状態というのが、1つの状態だけではないようで、粒状、樹枝状、苔状など様々。
とてもバラエティーに富んだ姿で自然の中でひっそりとその姿を現しているのです。
あとがき
出来上がった宝石の美しさだけを見るだけにとどまらず、こうして、鉱物時代の姿を具体的にイメージできることは、ジュエリーを眺める深みが増します。
その定義や決め事だけが語られるジュエリーのあれこれに対しては、「なぜ」という疑問がある場合に、この度のような本がとてもありがたいです。
「そういうものなのだから。。」と機械的に覚えるよりも、この「理由の部分」を調べることこそ本当の学びが得られるポイントだと思っています(^-^)。