まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
天然石が、宝石のペンダント、ブレスレット、リングになってしまうと、もはやその後はファッション的な装いの世界が重視されがちです。
けれども、その1つ1つのお品になる前の鉱物の姿では、ある区別が成分によって大きくグループに分かれていたのです。
このたびは、そのグループに分類する成分中心の鉱物の分類ということを、本「鉱物の博物学-地球をつくる鉱物たち-:松原聰/宮脇律郎/門馬綱一 著」から学びました。
到底すべてを把握することなど困難な多種の鉱物が大きく括られるということは地球を理解するうえでも重要なヒントになるかもしれないのです。
宝石がお好きであれば、その源の原材料である鉱物の中のその宝石の存在を俯瞰して見ることで、「なぜそのストーンに惹かれたのか」の謎さえも解明できるきっかけになるかもしれません。
鉱物の成分から見た分類の10種類を学ぶ
まず、【543】の時にお作りしました表を今一度見ます。
その一種の細かい部分が少し違うようなのですが、到底私がわかるものではありません。
天然石の源である「鉱物」には成分の違いにより分類があります。
5,000種を上回る鉱物が少ない数の分類で分けられることは、多数を俯瞰して見る上で非常にありがたいことだと思いました。
下から2段目に、ジェダイト、ネフライトが共に属する「ケイ酸塩鉱物」という名前で、リストアップがあります。
それ以上の細かな分類がないので、やはりいずれも同じような成分であると言えます。
ちなみに、ダイヤモンドは一番上。
ダイヤモンドの場合は、主成分が単一の元素である鉱物。
「鉱物の博物学-地球をつくる鉱物たち-:松原聰/宮脇律郎/門馬綱一 著」 によりますと、「翡翠が属する、「珪酸塩鉱物」は、結晶構造の基本的要素として、ケイ素(Si)を中心とした正四面多体の各頂点に酸素(O)を配したSiO4四面体を持つことが特徴。」とあります。
成分を学校の化学の授業のように、記号で示していくのですね。
ところで、この有名なお話は伝説としてジュエリー界隈ではよくピックアップがあります。
「ある国で、王冠の天然石がルビーと思っていたら実はスピネルだった」というお話です。
同じ鉱物の分類に属していることがまずは類似の原因です。
そう考えると、ジェダイトとネフライトも簡単に違いが分かるものではないということです。
あとがき
どちらとも天然の良質な翡翠であるにもかかわらずその違いが分かりにくい「ジェダイト」と「ネフライト」の違いの区別を調べる中でこうした鉱物全体の成分の別という見方をするきっかけをいただきました。
宝石は「人の叡智」によってお店で並ぶ美しい姿になっている部分が大きく、それ以前の「鉱物」の姿というものにスポットがなかなか当たりにくいです。
そうはいっても、その美しさの本当の源は地球から顔を出したその天然の姿のおかげであることからのスタートであることは間違いないです。
その後、人間のアイデアが盛り込まれ、より美しく手を加えられるわけであり、神秘的な姿である最初の川上の段階も大切にしたいと思います。
ジュエリーを新しく手にした際には是非そのストーンのルーツや起源の様子をイメージしながらネットでググったり、図鑑でカラー写真を目で見て現物と見比べるなど少し調べものをされることをお勧めしたいと思います。
きっとお手持ちのジュエリーに対する向き合い方も変わってくると思います(^-^)。