まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
あれは何年前のことでしょうか。
2010年-2015年くらいですかね、パワーストーンが流行した時代がありました。
そのブームに巻き込まれ、一緒にグルグルと回転しながら自分でもパワーストーンネックレスなどを作っていたほどの熱狂ぶりでした。
流行というのはいずれ降下する時が来るようで、現在では、鉱物好き界隈ではマニア向けとして、もしくはコレクターの方が楽しんでいる様子です。
みんなが、ゴムに通した珠のバングルを腕に付けている時代はとうに昔のことなのです。
今回は、その時代に記録して残してあったお写真と共に、「瑪瑙(メノウ):アゲート」というストーンについて、いろんな切り口からメノウというストーンを見てまいりたいと思います。
メノウらしい縞模様が漢字の語源
英語では「agate:アゲート」と呼ばれ、「メノウ」というカタカナ語は、漢字の「瑪瑙(めのう)」を読んだ呼び方です。
この瑪瑙という漢字は、馬の脳みそのことだそうで。。
馬の脳の断面の模様と、天然石の模様が似ているからですかね、少々グロい発想です。
以前、ハンドメイドバッグの生地裁断の際に、文鎮として習字用の細長の瑪瑙を使用していた時に、やはり白いうねりの層が見られるのが特徴でした。
どうカットしても、必ずある部分に「うねり」が入るという特徴がメノウらしさです。
赤やグリーンのマルチカラーになったり、黒やグレーのコンビだったりでツルツルの手触りも心地よい物品でした。
ただ、道具として使うには割れやすく欠けてしまいました。
そのような「割れ物」であるのも天然石の特徴なのです。
パワーストーン流行時代に集めたカラフルなメノウのコレクションをどうぞ↓。
バングルほどの面積があるとメノウらしい渦が入りますね。
下段のリングはもしかしてこの写真のものでも染色がしてあるかもしれませんが、均一感に欠けています。
この不統一なところが味わいだと思って楽しんでおりました。
現在のこのタイプはその時代からもう10年以上経過していて、同じようなモデルであっても、どれもが「処理」が施され、こんな曖昧なカラーはほとんどありません。
もっとはっきりしたおもちゃみたいなものになってしまっています。
そう考えると、パワーストーン流行時代の比較的初期の頃の曖昧なカラーの方が天然色に近い、もしくは天然そのものの色であるものもあったかもしれません。
翡翠と並び瑪瑙も日本で採掘されたストーンである
「糸魚川翡翠」が有名ですが、東北の方ではかつて「瑪瑙」も採掘されていた過去がありました。
なかなか日本で天然石が発掘されることがなくなってきているようですが、それだからこそ、ヴィンテージ品のような昔の品物の中でメノウが登場した際には注目したいと思います。
瑪瑙の強靭さは水晶などに勝る
瑪瑙は時々、お皿などにも作られることがあったよう。
くり抜きリングなどもたくさんあるのは、ああいった、くり抜いたり削るという圧力を加えてもそれに耐えうる強靭性(きょうじんせい)というものがあるからです。
割れ物とは言え、その中ではそこそこ強い石なのです。
一方、水晶は割れやすいので、強靭性は瑪瑙に劣っています。
あとがき
パワーストーンも結局は、後に、工業製品らしく均一的なものになっていってしまいました。
そうすると普遍性が高まり、ニッチ好きなコレクターは興味が薄れます。
スタート時の「本物志向のレンタルジュエリー」のラインナップにはシルバーのセットのラインとしてパワーストーンも多く取り入れていたのですが、ALL廃止を決めまして、現在は18金とプラチナだけの貴金属へと変わっていきました。
ただ、おもちゃさながらのコスチュームジュエリーに比べたらもったいないような天然の姿を残すメノウのくり抜きタイプ。
コスチュームジュエリーでは子供っぽいなと思われれば、こうしたアイテムに一度目を向けてみて下さいませ(^-^)。