バッグの生地カラーに馴染ませ瀟洒に仕上げるための頻繁な上糸交換、ミシン屋様も推奨の裏技でタイパ獲得【141】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグ道を歩みおよそ20年。

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.07.05からおよそ5年後の2025.05.23にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

特に2025年においても、美しいマルチカラーが織りなすジャガード生地やプリント生地を取り揃え、巷には出回っていないような服地を盛り込みお洋服に馴染むナップサックを製作。

美しい柄を最大限に引き立てる策の1つとして、ステッチ糸を瀟洒に生地カラーに馴染ませるというノウハウがあります。

対極には、ステッチ糸が浮き立つカジュアル感の演出もあるのですが、いずれも体験したその答えは前者にピクチャレスクのスタイルとの相性を感じたのでした。

表地と裏地にコントラストが効いた生地の組み合わせも素敵で、その場合おのずとステッチ糸の上糸と下糸のカラーが分かれることになります。

とはいえ、縫製場所によっては、上糸と下糸が同じカラーであるべき場所もあり、作業の途中に「糸交換」が出てくるのです。

このたびは、上糸の交換の場面において、その作業の分の時間を要するケースであってもスムーズに進むような「上糸交換のワザ」なるものをお伝えします。

上糸交換が素早くできる裏技、交換前の糸を「糸案内」手前10-15cmでカットし、交換後の糸と結んで針穴まで引っ張る

交換前の糸:工業用ミシン糸テトロン30番のブルーグレー。テトロン用として「糸案内」にはフル通し。

ブルーグレーを、アイボリーへ糸交換していきます。

これくらいの微妙な糸カラーの違いでも見分けて区別する多色カラー展開の糸の持ち合わせ(全130本程度)。
交換前の糸のカット:この手の分の長さ10-15cm程度を残してカット。
交換後の糸の設置:設置したら10-15cm残してあった糸と2回硬く結びます。2回以上は針の穴に通らず✕。
糸を引っ張る:針穴から出ている糸を引っ張って結び目の行方を目で追います。現在は「糸案内」の手前。

糸の引っ張りは針や、「糸調子ダイヤル」の針金を傷めないように優しく。

針穴の手前にやってきた結び目:ここで引っ掛かりが必ずあると思います。
左手を添える:無理やり引っ張ると針の歪みを起こしますので、左手で針を固定し、右手で引っ張ります。
針穴から糸が通り抜ける:そして、針穴から糸が通って成功です。
結び目を含む余分な糸をカット:下糸と長さをそろえて糸交換が終了です。

時々テトロン糸では結び目を作っても途中でほどけてしまうことがあります。

このような場合は、途中でほどけた続きから、通常のフル通しをやっていくのがよいでしょう。

また、スパン糸は同じ30番でも線径が大きいので、テトロン糸のように針穴には通らない場合があり、針穴の手前で結び目をカット、針穴に通すことだけは手動で行うことがあります。

あとがき

大切な材料の1つの糸。

材料が極めて最低限なスタイルの2025年現在のバッグ製作においても、材料糸はマスト。

こうした材料があってこそハンドメイドでバッグを作れるのだと全体を遠目で見た時、製作者の役割は一部であると思えてくるのです。

バッグ1つ完成するにも、昔は「私が作ったんだ」と思い込んでいましたが、今では、皆で作ったものなのではないかと考えるようになりました。

そうすると、自然と製作スタイルがより一層はっきりしてきたのです。

素敵な生地こそ主役にしたい、自ら考案のデザインは美しい材料を引き立てるものであればと。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

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