ポケットを追加したい時に♪後から取り付け可能なフラップポケット【1186】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

小さな事であっても、「失敗からの学び」は大きいものです。

また、「ただでは転ばない」という強い言葉もとても好きです。

現在製作中のパッチワークナップサックの途中にポケットを付けなければいけなかったのですが、準備してあったにもかかわらず、縫い付け忘れてしまいました。

その後気づかず、裏地の返し口を縫い閉じてその後も進めていったかなり最終段階で気づきました。

せっかくなので、今までたどってきた作業はやり直さずに別の案を考えました。

それが、「後付けポケット」です。

手持ちのハイブランドのバッグでそのような作りのお品がありましたので、すぐイメージは浮かびましたが、そのお品は、ファスナー使いのポーチが共布紐でサイド部分に挟み込んで縫い付けてありました。

そこから、私なりにアレンジしたタイプの全く別のデザインのポケットを考案しました。

フラップポケットを上からまっすぐ吊り下げる仕様

手持ちのハイブランドのバッグでは、ポーチの位置があまり定まっていない点が、紐でつながれていながら探しにくいものでした。

そして、よくねじれるのです。

そこで、全く同じやり方をせず、自分なりの考案をしていきます。

安定感あるには、上からの真っすぐの吊り下げが位置が固定されてい見やすいです。

吊り下げ式ポケット:これだけで1つの商品みたいなポーチになっています。

あまり見かけないユニークなタイプです。

そのしっかりした様相は、まずは接着芯を貼り、更に、全パーツに全面にボンドでハード薄芯を貼ったからです。

この硬さが高級感がありますし、カーブも綺麗に出ました。

ハード薄芯を使用していないとふにゃふにゃで歪んだラインだったと思います。

もとは、フラップポケットで縫い付けるパーツをそのまま利用していますが、壁みたいな役割の新たな一周り広い背後の「わ」のパーツも利用しました。

上のひもはそれほど長いものではなくて、挟み込んで、上部を縫い付けます。

その縫い付ける位置はここを予定しています↓。

本来ポケットを縫い付ける位置とだいたい同じ位置に来るように紐の長さを設定。
巾着ひもホールのステッチに重ねて数度の返し縫で、自然な縫い付けができそうです。

これで、むしろ、素敵なデザインになるかもしれないということで、失敗をなんとかフォローしたのでした(^_^;)。

あとがき

こんなシンプルな作りのナップサックにこれ以上の工夫なんてあるわけがない。。。

そう思ってきましたが、今回のような失敗の際に工夫が生まれたのです。

条件の限られた中で、どうにかしてポケットを取り付けようと考案していったその結果は、むしろこのデザインが特徴のようなアイテムになったことに驚いています。

限られた条件の中、手段が豊富ではない、厳しい中で何とか考案していくことで生まれたものの素晴らしさがあると思いました。

今後のハンドメイド商品の製造では、少なくとも、完全オリジナルの考案ということは1つのポイントになると思いました。

まずはそのエピソードやストリーからして違ってきますので、なぜこのデザインが生まれたかなどを語る際にはこの「ドジ」な失敗経験が常に生きるのです。

ミスや失敗は苦い思い出ではありますが、冒頭のように、「失敗からの学び」や「ただでは転ばない」ということを常に心の中に持って今後も活動していきたいことを誓ったものです(^-^)。

とりあえず手元においておく融通の利く接着芯は織芯かニット芯かの答え【1112】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

毎回、ハンドメイドバッグ作りには接着芯を使っています。

接着芯は生地自体の風合いにハリコシを加えてくれて、出来上がりのバッグ自体が丈夫で長持ちです。

接着芯には、織芯、ニット芯、不織布芯とあるのですが、これまでの経験から、不織布芯は他の2つの芯よりもちょっと劣るなあと感じていましてかなり初期の製作の頃からやめています。

アイロンの熱に対応できなかった不織布芯もあり、とても使いにくかったことがあり、すべてがそういった質のお品ではないかもしれませんが、やはり、布のような仕立てになった織芯やニット芯の「布帛:ふはく」タイプがお勧めです。

その2つの織とニットでも結構違いがあり、今回は、この2種で比べてみたいと思います。

とりあえず基本的に持っておくなら。。。

結論は、ニット芯です。

ニット芯は伸び縮みの融通が利き、ニット全般に加えて、織物の生地の一部であるナイロン/100%とか、ナイロンの割合が混率の中で40%を占めているだけでもこちらを使用するべき。

これに織芯を接着しようとすると気泡ができることが過去に経験済みです。

とても驚きますよね。

ナイロン/100%の撥水生地に織芯を貼っていた時に、どんどん皺が増えて、何が起こったんだろうと最初思っていましたが、原因は弾力性に優れたナイロン糸の性質にあります。

おそらく、その気泡の起こった原因の解明としては、まずアイロンの熱で表地のナイロ生地が熱で無理矢理延ばされます。

ところが弾力性がゴムのようにあるわけで、熱が加え終わったとたん縮んで元に戻ろうとします。

その時に、接着芯が織芯の場合接着芯の方が固定されたままですから、相性が悪くなり、ナイロン混の生地だけが伸びたり縮んだりして動き、織芯がそのままであることの隙間に気泡ができるというものだと思います。

その状態のひどさといったらありません。完全に製作としてはそこでアウトになりました。

よって、ナイロンの弾力性に歩調を合わせる相性の良い性質のニット芯が正解なのです。

ここで学べることは、織物生地に対してもニット芯を使う必要が必須のナイロン混の生地が存在するということ。

そうしますと、とりあえず、ニット芯を持っていたら、すべてに対応できるということです。

ニット芯を貼ったことで、どうこう悪い方向へ行ってしまうような織物生地無かったです。

反対に、織芯を貼ったことで悪い方向へ行ってしまう織物生地が、ナイロン混や、ナイロン/100%なのです。

そうしますと、どちらか1つに絞って持っておくならば、ニット芯が正解です。

じゃあ、織芯なんて出番はないのではないか。。。

これがそんなことはないのです。

織芯ならではの良さ、ハリコシはニット芯よりも感じられる

今まで接着芯も結構いろんなお品を使わせていただきました。

その中でとっても感激したような織芯がありました。

まるで生地みたいなしっかりと折り糸が見えていて、ごわっとした接着芯です。

これを織物の表地に接着すると見事に風合いがしっかりしてきます。

バッグ作りには最適だと思いました。

少ししか入手できなかったので、どちらかというとそういうタイプの接着芯はレアだと思います。

ニット芯では、このごわつきの良さが出ず、しなやかに仕上がってしまいますので、ハリコシを強調したい時などには織芯は向いているのです。

そうしますと、時には使い分けをするということがそれぞれに適した出来栄えになるかと思うのです。

あとがき

今回のお話が、ハンドメイドバッグ作りにお役に立てることがあればと思います。

そもそも接着芯自体は表に見えるものではありませんが、接着芯を貼って、さらに折り曲げてステッチを何本か走らせたようなバッグの取っ手は、ツンとしっかりと立ち、接着芯を基盤にして、その他の作業も相まって強固なお品になっていくのです。

長い目でみて、接着芯を貼ったか貼っていないかのお品を比べてみるとふんにゃりとしてしまってよれているのか、いつまでもしっかりした状態を保てるのかの大きな差が感じられるみたいです。

接着+ステッチというコンビは、伸び止めテープでも同じことです。

ただ貼るだけでは洗濯などで糊がはがれてくることもあり、ステッチの縫い付けもかなりの策なのです。

ぱっと見の最初の段階ではこんなことは分からないことですが、それを長い目で見ていくのかその時だけ通っていけばよいのか、後の信頼度とか信用ということを考えると今は人目につかなくとも、やはり影ではひっそりとやっていきたいことなのです(^-^)。

職業用ミシンでも限界の難関箇所、四つ折り同士の重なりの更なる縫い付けを可能にするテク【1064】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグをこれまでたくさん製作してきました。

その中で、丈夫な良いお品を作ろうとすると必ず出てくるのが、「難関箇所」です。

長い時間をかけて作るものには、この難関の箇所は存在するのではないでしょうか。

今回は、私自身が経験した、生地の厚みからミシンが重くて糸が切れたり、糸目が飛んだりと苦労した場面を振り返りながら、それでも何とかして完成させていきたいという大切な場面でお役に立てるかもしれないテクニックを1つご紹介したいと思います。

きっかけは、2度目には縫えたことから。。。

このショルダーの引っ掛けられているナスカンとのつなぎ目に、四つ折りをさらに2倍に重ねて縫っていますね。こういったところがハンドメイドバッグ製作では難関箇所の1つになります。生地だけでなく、中には接着芯も貼っています。内部構造がミルフィーユのように重なっているのです。

まだ、上のスポーツメッシュという生地は、柔らかくしなやかなので、針が通りやすいです。メッシュなので穴も開いていますしね。

こうして、素材を工夫するというのが1つ手としてはあるのですが、どうしても硬めの厚い生地で作りたい場合には、当然ここが職業用ミシンの限界を感じるような厚みになります。

厚みと共に硬さも大いに影響しますので、厚くてもずっしりと沈むような粗い織り目の場合は大丈夫なこともあります。

それで、こういう箇所はやはり何度か行ったり来たりミシンを走らせながら返し縫いをしていかねば丈夫に固定されません。

返し縫いも向きそのものを帰りの時に正位置向きにあえてひっくり返す手もありますが、針がきちんと通るかということとはこのことはあまり関係が無いように思います。

それで、下のような案です。

①左:糸を通さずに、針だけで穴をあけることをミシンで行う 
②右:開けた針穴を意識しながら実際に糸を通して縫う

①のように、事前に針だけで空縫いのようなことをしておきます。

そうすると押さえによって地がならされることと、糸の通り道が作られて縫いやすくなります。

そして、②の通り糸を実際に通して縫うということです。

このやり方を気付いたのが、一度目に糸がプッツンと途中で切れて、ほどいてやり直した2度目にはうまくいくことがあったことからヒントを得ました。

ただ、これも不可能な場合もありますので、何度やってもだめなら、その生地が限界を超えているということであきらめねばなりません。

何度もやり直しは、生地をいためますので、生地がかわいそうです。

まだ完成していない状態なので、生地を優しく扱ってあげることは製造者の心得です。

せっかくここまで作ってきてここであきらめたくないという場合に考える1つの策としては今回の策はご紹介する価値はあるかと思いました、

絶対ということではないですけで、可能性がある対策ということで何かの時に思い出してみて下さいませ(^-^)。

あとがき

今回のように、教科書には書かれていない、実体験からの特殊なコツとかやってみないと生まれてこなかった策などを今後もご紹介していけたらと思います。

実際に喜んでいただけると、私の方も長い間ハンドメイドバッグをあれこれ作ってきたこれまでの意味もあると言えますので光栄です(^-^)。

ハンドメイドを継続していく人向けの接着芯の購入の仕方と原価を安くできる方法【1062】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在、ハンドメイドバッグを作りたい人向けに私のお仕事をシフトチェンジしている最中です。

その1つとして、過去の保管中の生地ストックを片っ端からご提供している最中です。

全部残りの生地で製作していこうと思っていたのですが、ここへ来てもう時間がないと思い、7月から生地販売へ踏み切りました。

結構喜んでいただいているようです。

バッグになって販売よりもはるかに可能性を秘めることが分かり、たくさん見てもらっているようで有難い次第です。

このこと1つだけとっても、いかに世の中にハンドメイドで何かを作りたい人が多いかということがうかがえます。

私自身も続行していき、自分の作品を作るということを横に置いて、他の方のお力になる情報をご提供していくことが一番になるようにシフトしていこうとしています。

自分も作りながらということであれば、ご質問にも答えやすく、続行してまた学びのインプットも得られるし、ご質問いただいたところからの発見も間違いなく得られると思っています。

そうして、今までよりももっと「広める」ということに今後重点を置いていきたいと思っています。

さて、今回接着芯を1反使い切りまして、次の1反を調達しました。

とても良い芯地をいただきました。(ヤフオクで良いお品を購入しました)。

まるっと1反購入にの芯地の風合いと収納の仕方

こんな風に1反まるっと袋に入ったものが届きました。ヤフオクの出品者様、どうもありがとうございました<m(__)m>。こんな感じで開封していきます。
織芯です。生地のような感じの織り目が入っていますね。別で不織布芯がありますが、こちらが断然なじみやすく高級で、自然な風合いが出ます。お勧めは不織布より断然こちらの生地タイプです。

黒も同じように織芯とニット芯を保管中です。

下の方に貼り付ける動画内で、このクリームベージュ色をニット芯とお話してしまいましたが、もしかして織芯かな。

ただ、不織布に対しては、ニット芯も織芯もこのように織り目が出ている様相で、「布帛芯:ふはくしん」になります。

糊が片面に付いていて、アイロンでくっつく通常の接着芯です。

クリームベージュ色である所が結構融通の利く色です。

気を付けたいのは、黒い生地の時に、白は透けることがあるので、黒い生地には黒がのぞましい、その他のカラーはほとんどこの白系で対応できると思います。

そういったことからこの白系の出番は多いので、今回も早くなくなったというわけです。

こんな感じで、両端をリボンで固定。このリボンは、古着の1980年代前半辺りの古着スカートの腰ひもです。これがやぼったいので、カットして無しにするリフォームをした後、使い道がなくて、ちょうど、こういった反物に使っています。
その他、別の腰ひもからとったリボンも使用しています。何やら水玉好きがバレましたね(^_^;)。

原価に入れ込む接着芯の値段

接着芯をそのまま手芸店で購入の場合結構なお値段です。

その高額さから、安めの不織布芯にするならば、ヤフオクなどで、反物をお世話になる方がお品が良いと考えています。

購入額そのものの値段が安い方に注目しがちですが。。。

下の図を見てみてください。

人はその場の支払うお金だけを考えがちです。多くの人が現在の時点では50mも必要ないから、5mで¥1,000の上を購入してしまいがち。しかし。。。↓
大切なのは、もう少し長い目で見ることかと。1m当たりの単価は断然下の方がお得なのです。

ハンドメイドバッグでは、表地、裏地にもフルに接着芯を貼るとしても、だいたい、巾なりで、1mを縦に見れば見合います。

そうしますと、この@¥80/mの値が、実際に1つのバッグを作る時の1点分の接着芯のコスト、¥80です。

上だと¥200もかかります。

これまでたくさんの原価表を作りましたが、1点に¥200かかる附属品は結構原価に影響を与えてしまいます。

利益がその分少なくなってしまうことにも影響しますね。

ちょっとしたことですが、原価で見るとこんなに違いがあり、驚きます。

ただ、作り続け、売れていく必要もあるので、最初の内は手持ちの資金のリスク回避で上の¥1,000を選ぶというのも分かります。

しかし、ハンドメイドを続けていくと、5mという数量などすぐになくなってしまうので、また続けて購入していくという結果になると、一度に下の50m巻を購入はお勧めですけどね(^-^)。

あとがき

今回は、接着芯購入の例として、その様相とコストについて見てみました。

こんな風にお伝えできることの多くが現在私の中だけにに保管中で眠っている情報です。

今後これらをおしみなくアウトプットしていく場として、コンテンツ販売などでご提供してくつもりです。

そして、ゆくゆくはハンドメイド業全般にわたり、今回の記事の後半のコストとか経理分部での工夫、やり方もかつての経理部所属であった経験からもお伝えできるかと思います。

現在も<事業>カテの記事にタイトルに<経理>と書いてあるものは、経理場面のお話です。

経理もより良い商品を作って行く為には必要で、なぜ、良い商品と言えるかということの1つに、コスパがポイントになるということです。

こんなに立派なお品なのにお得に購入できるとお客様に思ってもらえることを目標とした時に、今回の接着芯のようなお話はその1つの工夫になるのです。

原価は下げる方向で、価値は上げる方向で後の信頼と人気を得たいものです(^-^)。

当たり前ながら。。。はぎれが多く出る場合とほとんど出ない場合の製作方針の違い【964】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

とっても久しぶりになりますが、はぎれの整理整頓をしました。

その際に、どんなデザインで何を作るかも決め、接着芯を貼ってから、型紙に沿って裁断。

細かいパーツは、接着芯は粗裁ちの状態で貼っておいてから、型紙に当てて裁断とういう重んじょが断然がベスト。

この方がカットが正確です。

今回は、主にYOUTUBE動画内でご覧いただこうかと思いますが、夢中で、極力表地と裏地の組み合わせがなくなるまではぎれの整理整頓を行いました。

整理しながら接着芯を貼って、裁断→積んでいくを繰り返しました。

夢中で夜まで突入。

はぎれが多く出る場合とほとんど出ない場合の違い

当然と言えば当然ですが、はぎれが出るということは、生地中心でなくデザイン中心であるということ。

型紙に沿って生地をカットしていくので余るのです。

ここ最近製作しているインテリア収納袋は、それほど決まりきったサイズでなくても良いことから、おおまかに、大きい、中くらい、小さいの3種ほどのラインナップで、生地のストックに合わせて型紙を後から作った製作なのです。

なので、余るとすると、ほんの縁の方とか、マチを削る分の正方形+αで余分に取れた時だけとなります。

もともと同じ分量ずつ生地を集めてきました。

1m購入と半分の0.5m購入とでも結構な違いがあり、コンパクトなバッグだと表地だけで1mは多すぎます。

高級生地の場合は、もっと最低限の0.4mが中心でした。

0.3mだとパーツが全部とれないことがありますので、それは少なすぎ。

生地幅がダブルの140cm以上もあれば、0.4m、シングルであっても0.5mでだいたい面積は同じくらいになる計算でした。

幅が違う生地の時に、面積で考えるのが良いです。

140cm巾で0.55m2(私が作ってきたコンパクトなバッグ)などという面積を基準にして、0.55÷1.4=0.4m(140cm巾の場合の用尺)くらいと導きます。

なので、112cm巾の場合だと、0.55÷1.12=0.5m(112cm巾の場合の用尺)などとざっくり計算して、最低限の用尺分だけを集めてきました。

それでも、こうしてはぎれができるとこは、型に生地を当てはめていくやり方だからということが大きいです。

この裁断したはぎれ布の山の中では、唯一手前の黒い色の表地と裏地のペアが最近のインテリア収納袋用の余りで、ハギ合わせてやっととれたぐらいで、ほとんどはぎれが出来ませんでした。大部分が、過去の型紙に生地を合わせていったものばかりです。このことは、今後の製作に大きなヒントになりました。
いくら小さいアイテムといえども、一度には製作はさすがにできませんので、こうしてストックしていきます。すべて、接着芯を貼っています。はぎれではありますが、何らメイン使いの作りと違うことはありませんので、小物でも作りの良い小物ができます(^o^)丿。

あとがき

肩の力を抜きながらリラックスして作るにははぎれはとても良い機会です。

小さいので短い時間で隙間的に時間が費やせますし、人間、今日思ったことが明日も継続しているとは限らず、リアルタイムで今思うホットな気持ちの内に作ってしまえるといったものです。

何日もかかる製作のものは、途中で包んで保管しっ放しが結構ありまして、いくつかの途中の風呂敷(スカーフを利用)包みが点在しています(^_^;)。

はぎれ製作は、一気にその場で夢中で完成させてしまえることが可能です。

なかなか充実の時間を過ごせると言ったものです。

長い目で見て武器になってゆく♪、ゆがみがちなとろみ生地に上手く接着芯を貼るコツ【866】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在製作中のハンドメイドリュック「餅巾着」を新しい生地3種で製作し始めております。

結構初期の段階である芯貼りの場面が今回です。

特にとろみのあるような洋服用の生地をあえて使用する場合、リュックとしては個性あるものになりそうですが、とろみのあるような、柔らかくしなやかな生地の場合に接着芯貼りにコツが必要です。

何も考えずに他の綿素材のような扱いやすい生地と同じように芯貼りしようとすると生地がゆがんだり変形したりして、せっかくのデザインであるのにもかかわらず形が崩れてしまいます。

そういったことにならないように、接着芯を薄手の柔らかい生地に貼る時のコツをいくつかご紹介したいと思います。

とろみ生地にはその良さがあり非常に美しいものですので、このコツを持って挑めば、完成時には素敵なお品になるかと思いますので(^-^)。

今回接着芯を貼りたいとろみ生地とは

こんなネイティブ柄の生地です。接着芯の上に置いてみまして、手でいったん整えました。この時点では接着芯は粗裁ちで、周りを余分に残しておおざっぱに裁断します。
マルチカラーが美しく、先染めなので、裏面も同じように柄が出ていて高級感がある素材、しわもほとんど付きません。是非こういった素材も使っていきたいと思うものです。ただ、崩れやすいし歪みやすいのが注意点となります。混率は、トリアセテート/55%、ポリエステル/55%。

ポイント①:そもそも接着芯のチョイス時に線の入ったものを選ぶ

こんな感じの織芯ですが、ストライプ状に柄が細かく入っています。地の目を合わせるには抜群の様相です。
縦向きの正しさをこの接着芯のストライプ柄で計ります。

ということで、これから芯地を調達していくというような場合に、こういった筋の入ったタイプは地の目を見るのに有効です。

ポイント②:接着芯を貼る前に生地を手で整える

小さいパーツの場合は、クッキングシートを一番下に敷くのが良いです。そして、接着する生地を裏面を上に向けて置きます。この時に指でよく整えます。柄の線が歪んでいないかなどを確認しながらです。

本来この生地はこの白っぽい面が表のようですが、あまりに白っぽいので、本来は裏面である落ち着いた色味の方を表面として使用することに決めました。

なので、この写真に写っている面が裏面ということになります。この面が接着芯で隠れます。

接着芯を静かに置きます。

ポイント③:アイロンは決して動かさない、置くだけ

今一度、接着芯を置いた上からも、歪みをチェックして指でまっすぐに整えます。そして、アイロン(中)程度で、決してこすらないように、5秒くらいずつ置くだけの当て方をします。

ポイント④:クッキングシートからはがす時に力を抜いて縁の芯地のみを触る

粗裁ちしてある接着芯のみの部分をまずはがして、できるだけ生地の部分に触れぬように周りからはがしていきます。力を入れないように。。
はい、はがし終わりました。形がくずれずに確保できています。

パーツのサイズが大きい場合のクッキングシートの位置

これは本体のパーツです。本体は面積が大きいのでクッキングシートからはみ出します。細かいパーツのように一番下にクッキングシートを敷いてやってみましたが、はみ出した部分が、アイロン台の布にくっついて生地がゆがみそうになり、リスクが大きいと判明。
そこで、重ねる順番を変えます。一番下には、粗裁ちの接着芯を接着部分を上に向けて敷きます。その上に生地を表面を上にして置きます。
そして、一番上にクッキングシートを置きます。
クッキングシートの上から間接的にアイロンをかけます。特に縁の方は、接着芯の糊が直に当たる部分ですので、それがアイロンに当たらないようにクッキングシートを活用させます。ただ、このやり方の場合、熱が伝わりにくいので接着力が弱いです。よって、後から今一度、補足的に真ん中部分などにアイロンをじかに当てることが必要になります。
そうして接着し終わった状態がこちら。角がまっすぐで綺麗です。
特に本体のようなパーツは重要なので、まっすぐに接着したいものですね。大きいパーツは、このようにクッキングシートを一番上にするという方法が向いているかと考えます。

以上、接着芯を貼る時のポイントをご紹介しました。

綿素材のようなものは比較的そういった歪みなどの悩みは少ないです。

それでも、いろんな生地を取り扱っていくことで製作のテイストの幅も広がります。

ポリエステル、レーヨン、キュプラなどのとろみがかった生地も、こういったポイントを念頭に幅広くチョイスしていけますね。

あとがき

次から次へとご紹介するポイントが湧き出てきます。

余すことなくアウトプットできればと思っています。

どうぞ、ご活用いただければ幸いです(^-^)。

ハンドメイドリュックに使うハード厚芯のボンドが外れがちなことを解消するアイデア【797】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

基本的に、ハンドメイドバッグ製作の本体には、接着芯+ハード薄芯を貼ります。

このハード薄芯、何か矛盾したような名前と思われるかもしれません。ハードなのに薄い?という混乱。

実は、これは名前の区別で、もう1つハード厚芯たるものがあるのでその区別の言い回しになります。

実際その通りで、ハードなんだけど薄い方とハードでしかも厚みのある方と2種あります。

かつては、すべてをハード厚芯を本体に貼っていこうと思っていたこともありましたが、実際ハード厚芯を本体に使うことで重みがぐんと増します。

レザーに匹敵するような重厚感が出るのと同時に重さもあるわけです。

そうすると、軽くてハリコシも出せるハード薄芯を主体にしていくようになりました。

ハード厚芯を使う時の条件(自分で決めました)

ということで、ハード厚芯を本体に貼るということは、めったに使わなくなり久しいのですが、部分的には常に使っているんです。

それは、当て芯使いとして利用していること。

取っ手の補強、タブなど裏側に補強的にハード厚芯を当てて縫い付けることによって素材自体にかかる負担を軽減。

この効果はかなり感じていまして、出来上がりの表側からは全く見えない部分ですが、実は裏の構造というのがこういうことになっているのです。

左上:ハード厚芯の方を当て芯に使用したバッグの裏側(取っ手とDカンタブ)
右上:ハード薄芯の方を当て芯に使用したバッグの裏側(貼り付けポケット)

こうして、部分的にハード薄芯、ハード厚芯共に使用する場面もありながら、基本的には本体には、ハード薄芯を全面にボンドで端っこを貼り付けて挟み込むという作業をしています。

と、これをハード厚芯でやるとものすごくごわつき感が出ます。

このごわつき感は、出すべき時と、出さない方が良い時とを判断をして使い分けていく必要があるようです。

今回の場合は、本来ごわつき感を出すべきだったのを、ミスでハード薄芯の方を選択してしまったことで出来上がりが柔らかすぎたため、厚芯をさらに貼るという追加的なリフォームをしました。

ハード厚芯をボンドで貼る粘着力の限界をしつけ的な5mm巾ミシンステッチで対策するアイデア

裁縫用のボンドも使い過ぎては、風合いが損なわれます。

やはり見えない縁の縫い代内だけにボンドを使いたいわけです。

そうしますと、ハード厚芯のごわごわしたものは、作業の途中の動きによってすぐにボンドがはがれやすくなります。

乾かして、ある程度接着はしますが、それでもところどころ折り曲げた時などにはがれたりする経験を幾度となくしてきました。

そこで、こんなアイデアを思いつきました。

縫い代の1.5cmのピンクの印がご覧になることができるかと思いますが、この内側に針目が5mmの粗いステッチを一周ずっとかけてしまうという対策です。

これをすることで、その後の作業の折り曲げなどでもボンドがはがれたりピラピラとハード厚芯が生地から分離したりすることが防げます。

いわゆる固定です。

これをするにも、しわが寄らぬよう気を付けたりはしなければならないですが、この効果は十分に感じています。

私の場合、ボンドの範囲内ということと、ピラピラを極力防ぐためになるべく先端周辺の縫い代の端から2-3mmの位置を縫います。

まるで仕付け糸のようですね。ミシンで行う仕付け糸と言ったところです。これは最後まで外しません。出来上がっても内部で永久に残っていくものです。

あとがき

邪道と呼ばれるのかもしれませんが、間違いなく効果を感じています。

これによって、生地がかえってゆがんだりすることは注意せねばなりませんので、メリットだらけではないことだということも同時にお伝えしておきたい。

けれども、どうしても困った時の究極の時には、こういったことも取り入れて、とにかく、縫い外れなどが起こらぬようにすることを優先にしています。

あと、ハード厚芯を本体に前面に貼るということで、ハード薄芯に比べてぐんと重さが増します。

せっかく背中に楽に背負えるリュックなので、重くなることは本当はあまり良くないのですが、それよりも優先する何かがある時だけ、このハード厚芯を本体に入れ、今回のしつけ5mmステッチのアイデアも併用して活用できる工夫を考えてみたわけです。

結局のところ、最終地点は良いお品を作ることです。

そこへ向かうために今回のような工夫も効果はあると実体験から感じたのでご紹介致しました(^-^)。

<経理>【352】に関連、ヤフオクで材料を仕入れ、送料が着払いだった時のリアルタイムな仕訳【790】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

以前の記事で遡ること2019年6月10日の記事がございますが、その内容が今回の内容と関連しますので、最初にお伝えしたいと思います。

ヤフオクで接着芯を¥100で落札、送料は着払運賃で¥1,015だった件の取得原価に送料を含めないケースの仕訳

【352】も、今回の【790】も状況が、ヤフオクでハンドメイドバッグの材料である接着芯をお得な¥100で落札できたというもの。

この時に、出品者様が送料を立て替えの方式でいったん負担していただいて落札者から送料を商品代に加えていただくというやり方がほとんどですが、この場合特殊だったのです。

ヤフオクでたまにあるケースで、送料に関しては一切出品者側が負担しない、一時的な立て替えもしないという方針の場合、到着時に着払運賃として私の方で運送業者さんに送料をお支払いするのです。

このケースの場合に、【352】の時は、簿記のルールである、「取得原価に送料を含めても良い」の含める方のケースをご紹介しました。

なので、ヤフオクで落札した時点でもまだ何も仕訳は無し。

さらに、ヤフーかんたん決済を完了した時点でも仕訳は無し。

翌日くらいに商品が届いた時に着払運賃の¥1,015のお支払いと共に、ひとまとめに下のような仕訳をしています。

1,115 材料仕入   買掛金 100

           現金 1,015

この例は、取得原価に送料も含めたい場合には有効ですが、ヤフオクで落札した後に、すぐに商品を発送いただけてスピーディーだったことで実現したものです。

しかしながら、その後2020年、2021年とここまで事業をしていく中で、実際にそのようにタイミングがスムーズな事ばかりではないんですね。

そうして、現在は、このような着払運賃がある時には、下のような仕訳をしています。

日付が、【352】と無関係な日付でサムネイルをお作りしてしまいまして、このようになっていますが、あまりお気になさらず<m(__)m>。

つまり、起こった事象をそのまま記録していくような自然なスタイルが、この別々に仕訳するやり方です。

ただ、簿記のルールである、「取得原価に送料を含めても良い」の含めない方のケースになりますので、¥100(材料代)と1,015(送料)が離れ離れになります。

帳簿とは無関係な別の原価計算表のエクセルシートなどの自作の表には入れれば良いですが、帳簿との誤差がここで出ますね。

と、こんなことが違いがある点です。

今回のこの¥100で10m程の芯地をお得に購入できたので、一瞬喜びましたが、実は、送料がものすごい金額になってしまい、¥1,115で10mなので、@¥112/mほどの芯地になったというのが真実といったところです。

ただ@¥112/mの芯地というのもそこそこお得な方ではありますので、良しとしましたし、10mもあっという間に使ってしまいました。

話はそれますが、ハンドメイドバッグに用いる接着芯というのは、やはり原反ごと50m巻などを¥2,000-¥3,000の間で購入するのが、原価が@¥100/m以内に必ずおさまりますので、結果お得だという勉強にはなりましたが。。。

これは、また別の話題になりそうですね(^_^;)。

会計ソフトが充実の今、思うこと

当時の2019年は、私も個人事業主がまだ2年目でいろんなケースの経験が不足していたこともあり、随分難しいことをしていたようです。

確かにどうしても送料を取得原価に含めたいようなケースではあったので、あれはあれで良しとしました。

今後は、決済が済んだのに、着払運賃を払う数日後まで仕訳をせずに待つなどということはスピーディーな計上ではありませんので、今回の取得原価に含めない方の別々の仕訳が良いと思っています。

計上というものを、日々の活動の記録という簡単な考え方で、素直に、起こった事象を仕訳の形でどんどんソフトへ入力していけばよいのです。

あとは、会計ソフトのAIが覚えていてくれますので、人間がするべき大切なことは、スピーディーにすぐに入力していくことではないでしょうか。

あとがき

私の場合、経理事務も自分で全部やっているので、【352】のようなやり方も記憶に新しいものとして覚えておくということができた結果ですが、会社などの場合はまた話が違ってきます。

担当者が複数いて、人のやった作業ほど見づらくて難しいことはありません。

会社の経理も、他の人が見ても分かるようなすっきりとしたクリアなものがやはり全体のスムーズな流れを作ると思いますので、そうするとなおさらリアルタイムにスピーディーな作業というのが良いに決まっています。

そういった意味でも、パッと見て分かりにくいとか、覚え書きでメモしてある最中だったなどの中途半端な処理の途中段階というのは極力少なくしたいものです。

実は、【352】の記事は多くの方にご覧いただいているようなんです。とても有難く思っております。

なので、書き手として責任を感じ、もう1つのケースという記事も書いておくということを是非させていただこうと思いまして今回の記事をアップ致しました。

最後に、1つここでお伝えしたいのは、スピーディーさが求められる今後を思うと、取得原価に着払運賃を含めない別々計上のやり方は有効ですが、それも個人の意志で決められること。

結局は、簿記のルールにちゃんと沿っていて、仕訳のつじつまさえしっかりしていれば、どんな計上であっても間違いではないということもお伝えしておこうかと思います。

私と同じ個人事業主様の経理の何かお役に立てればと思います(^-^)。

ナイロン/100%、もしくは、ナイロン混の生地に貼る接着芯はニット芯がマストである【764】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在、新たなメッシュ素材でのハンドメイドリュックの製作に取り掛かりました。

その中で早速ながら、これはお伝えしたいという件が出てまいりまして、ここで記事アップとなります。

それは、選ぶ接着芯についてです。

ナイロン素材に貼る接着芯を間違えた失敗の経験から言えること

過去に、ナイロン/100%のバッグを製作途中で芯地を織芯を貼ってしまったことがあります。

実は、このことが大きな「タブー」なことであると後から気づきました(^_^;)。

織芯というのは、こういったもの。

下の細い反の方が織芯です。上の太い方はニット芯。何かビシッとまっすぐなのが下の織芯の特徴ですね。ハリコシがニット芯よりもダイナミックに出ます。もう少し素材感が分かるようアップしてみます↓。
右が織芯。左はニット芯です。
右の織芯は、ハリコシに関しては抜群でも、柔軟性の面では、伸び縮みがないのが特徴です。
この織芯をナイロン/100%に使用してしまった過去の失敗例です↓。
気泡がたくさんできてしまいました。
この気泡ができる原因としては、
ナイロン/100%自体の織り糸のナイロン糸が伸び縮みに富んだ弾力性のあるものだということにあります。
特にストレッチとかゴムとか関係なしにナイロン/100%の織物の生地に言えることです。
これがとても意外ですね。接着時にアイロンの熱を加えて気泡事件が起きたのです。

ということで、この時に、この後ニット芯に張り替えて、見違えるツルリとした滑らかな見栄えになりまして、解決しました。

アイロンの熱との関係が大きいのです。ナイロンの素材にアイロンを当てると、もちろんニット芯であってもきゅっと縮みます。そして、その後もまだ動きがありまして、熱が冷めると今度は戻るようです。

そうすると、伸びの方と縮みの方の両方によりナイロンが忙しい動きをするということだと解釈しています。

写真1枚のショットではなかなか分かりづらいですが、アイロンの先端周辺が縮んでいる様子です(YOUTUBE動画がよく分かるので後程下に貼る動画をご覧になってみてください)。

ナイロンは、40%程度でもニット芯が必須な件

以前に、ナイロンが一部混率に入っている素材でも同じことが起きました。

ナイロン/100%よりはましですが、とても見栄えは美しいものではなく、失敗の芯貼りの結果だと思いました。

ということで、ナイロン/40%が入っている程度でも同じことが起こるということで、混率の中にナイロンが入っている時には是非アンテナを張り巡らせていただきたい。

こういったことが起こらぬように、わずかな混率であっても、ニット芯をお使いいただくと安全かと思います。

結局ニット芯というのは、そういったことも総合して、すべての素材に対応しやすいのですね。

ただ、私は、織芯が好きで、あのびしっとしたパキパキ感は織芯ならではです。

よって2種類持ち備えて、使い分けをしているわけですね。

あとがき

芯地1つでもなかなか奥が深いものですね。

いろんな素材を使ってきたからこその学びであったとも言えますが、個人的に、綿や麻素材よりもつるりとしたレーヨン、ポリエステル、ナイロン系が好みなので、触れる機会が多いです。

そんなこんなで、最初から注意点のあった裏地素材、どんな内貼りになっていくのか、また、バッグになった時のこの花柄が内側で美しく広がる感じを後日の投稿でご紹介します(^-^)。

出来上がると目に映らないハンドメイドバッグの隠れた機能のご紹介【753】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグを製作+ネット販売(ヤフオク・creema)させていただいております。

商品に完成した状態を眺めるよりも、バッグはもう少しパーツが多いと言えます。

想像よりもちょっと手が込んであるのですね。

それは、バッグが宙に吊り下げて持つものであることから、強度の面での工夫が必要になるからです。

当たり前のことなのですが、意外と単純に感じるのは、表に出る部分だけを見る機会しかないからであるかと言えます。

今回は、製造者である私がお伝えできることとして、その途中の製作段階でしか見られない、補強用の当て芯の場所とか使われ方にスポットを当ててみました。

現在製作中の「餅巾着」デザインでのリアルな場面ですので、後の記事アップでこの完成品がご覧いただけるのも、より面白いかと考えました。

ハード厚芯とハード薄芯について

顔みたいな配置の右上がハード厚芯、薄く透けている方の2パーツの左下がハード薄芯です。

ハード厚芯(あつじん)というのは、暑さが1mmほどある硬いものです。

このパーツが大きいとそこそこの重みになるので、やはり余分な部分は後でカットして最小限のサイズにします。

最初からぎりぎりのサイズにすると縫い目のゆがみや位置のずれに影響するので、型紙としては正方形や長方形のざっくりとしたいく周りか大きいサイズを当てて表側から本パーツである取っ手カバーやDカンカバーを縫い付けます。

そして、縫い終わったら、裏を見て、余計な部分を綺麗にカットします。

このカットもあまりに粗いと表から透けて見える場合もあるので、見えないところも細やかな作業をしていきます。

カットの際のはさみは、くれぐれも生地を切らないように芯地を立ててはさみを当てるなどのコツがありますが、また違う時にご紹介しますね。

次に、ハード薄芯の方ですが、こちらは、取っ手などのより重い力がかかる場所よりは軽い、内側のポケットに主に使っています。

わざわざハード厚芯を使うと、バッグ全体が重くなる要因になるので、必要な軽さの薄い方の芯地で良いとの判断です。

それでも、ポケットをそのまま縫い付けるよりも、本体生地への負担が少なく、長い目で見てバッグが長持ちです。

こちらは、隠しポケットの入り口のポストのような口に当てる芯です。紳士服のポケットの片玉縁(かたたまぶち)という比翼のようなものが付いたポケットと同じような作りです。こんな風に裏地の裏面に当て、ここへシャープペンシルでボックス状に作図して、表面側から向こう布と共に縫い付けます。

完全に隠れてしまう部分ですが、実は、隠しポケットが綺麗に出来上がるための立役者的な存在でもあるので、このハード薄芯を使うか使わないかの違いは出来栄えにも影響するみたいです。

一度、比べた分かりやすい写真などをいずれお見せしたいと思います。

こういったパーツも、専用に型紙を作っています。

なぜかというと、適当では、歪みの原因になります。

目の錯覚で、斜めのものを当ててしまうと、斜めにつられて縫ってしまうというような感じです。

これは経験からひしと感じたことで、その後、芯地だけの為の型紙もすべてのパーツに持つことに切り替えまして、その後出来栄えグッドになりました(^o^)丿。

こちらの大きい方のハード薄芯は、フラップポケットの方に使います。このように大きい理由は、フラップポケットの袋のコの字部分、そして、フラップの水平の部分を補強の目的を1枚で2か所の部分を当て芯するために大きくしてあります。

別々に2段階に作業するより、こうして、1枚で一気に行った方が効率が良いですものね。

その他の見えない部分の材料はあるのか

実は、今回は、芯地のみご紹介させていただいたのですが、伸び止めテープも使っています。

伸び止めテープは少し芯地に役割が似ていまして、補強とハリコシを出すということです。

その名の通り、伸びがちな生地の横向き(引っ張ると織物でもわずかに伸びます)を固定してくれる役割があります。

ポケットの入り口ラインなどが、伸び止めテープによってうねりが解消され、びしっとなります。

この写真は、今回の裏地ではないですが、隠しポケットの例としてここにアップしました。この隠しポケットの入り口の比翼みたいな部分に伸び止めテープ(9mm巾)を貼っています。もともと接着芯である薄芯を貼ってあるところへ更に伸び止めテープです。特に薄手の生地などであると目で見ても劇的な効果が感じられますし、手で触るととてもビシッとしていて気持ちが良いです。

あとがき

バッグというのは、随分隠れた部分の内蔵箇所が多いものです。

これをどうご理解いただくかというのが、もう、今はこういった発信しかありません。

出来上がってしまえば、何ら他のバッグに紛れてしまいますので、この細かい部分が分かることはなかなかないです。

今後の私の頑張りがあるとすれば、一目見てもキラリと光るようなお仕立てですので、こういった効果を写真で見ただけでも「何か違うな。。」くらいは感じてもらえるようにすることですね(^_^;)。