貴重なセルヴィッチデニムの糸染めカーキ茶を使い切る瞬間が分かるバッグ、なぜ色が2配色になったのか【1330】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、ハンドメイドバッグ製作で、ダブルナップサックが完成しました。

両面が使い分けられるようなバイカラーになっています。

更にパッチワーク仕立て。

バイカラーしかり、パッチワークしかり、生地のストックがラストだからこその理由から生まれたデザインです。

4種もの生地を使いながらすっきりとまとまった優しいカラーの出来上がり、それぞれの生地はどこに分配されたのか

「ダブルナップサック」:<サイズ>縦29cmx横31/46cmxマチ15cm。

ダブルナップサックの横顔です↑。

なんとなくイメージだと背負う部分が薄い色の方、背中部分の人の目に映る方が濃い方のイメージです。

実際に、セルヴィッチデニムの11オンスの濃い方がもともと生地のストックが最終で片面しかなかったところへ考えた案がこれ。

同じセルヴィッチデニムで歩調を合わせて色違いにしたというものです。

全く同じ生地はもう今は見つかりません。

類似とは言え、セルヴィッチデニムはほとんどが濃紺カラーですので、カラー展開は豊富ではないのです。

何とか見つけたのが、イエローベージュのこの生地、おそらくライトオンスの部類の9オンスあたりかと。

1オンス違うだけでも結構変わってきますので、そういった感覚です。

<表地:カーキ茶>セルヴィッチデニム11oz、綿/100%、日本製。

<表地:イエローベージュ>セルヴィッチデニムライトオンス、綿/100%、日本製。

以上デニム生地は表地の本体パーツのみに使用しました↑。

次は、内側の様子です。ひっくり返して分かりやすく見てみます。

内側にも2種類の生地を使用。

<裏地:パステルカラービッグタータンチェック、混率不明(ポリエステルやアクリルの可能性)、原産国不明。

<別布:サンドベージュ>ナイロンオックスはっ水加工、ナイロン/100%、日本製。

各ポイントに違う種類の生地を配置していますが、裏地と巾着ひもホールタブはチェック、ポケットパーツ全部と巾着ひもパーツとDカンタブはナイロンオックス生地です。

それぞれ配分よくストックの生地を効果的に消化しながらのジャッジでした。

すべての4種の生地が今回で使い切り、ストックが消化されたのです。

最低限ぱっと見て分かる柄合わせだけをしている、柄合わせをした箇所のご紹介

ビッグチェックの場合、柄を合わせていくのが柄が自然につながりゆったり広く柄が展開され、美しいです。

はぎれでも可能なら生地の向きよりも優先して柄合せをする選択をすることをお勧めしたいです。

このたびも実際に横向き裁断をしています(本来は生地の地の目からは縦長ブロックチェックであるが横向きなので横長ブロックチェックで出来上がった)。

そうしてでもハギの部分の柄の段差がなくそろうように見えた方が効果があります。

裏地のサイドの柄合わせ:左右が対象であり、段差がないです。
底面の柄合わせ:ちょっとずれていますが、横向きのみ合わせた結果です。

横向きのみ合わせたというのも、縦はハギ目から上下に対象ではないですね。

ここまで合わせると無駄に生地のロスが出ます。

しかもこのたびは、限られたはぎれ。

これが限界ですし、そこまで合わせる必要を感じていません。

ぱっと見の揃いというのは、ブロックがずれていなくてぴったりと合う片方の方向だけで良いと思っています。

それが、柄合わせをしながらも生地をエコノミーに使うコツです。

表地のサイドの柄合わせ:パッチワークもブロック柄であるという考え方。
ガタンとずれないようにハギ目を合わせました。
表地の底面の柄合わせ:ハギ目の縦柄を上下で重なるように裁断。

パッチワークに関しても、横の柄合わせはしていません。

両サイドのパーツの分量が左が少なく右が少し多いですよね。

それでも、縦が合っているので気にならないものなのです。

柄合わせはパット目に映る一番の見え方をメインに合わせて、それ以外は合わせなくても影響がないことが多いです。

これはチェック柄に関してですので、ストライプやボーダーは片方合えばそれでパーフェクトです。

あとがき

今回、「セルヴィッチデニムのカーキ茶の糸染め」がなかなか入手しにくいレア生地であったことで、大切に最後までストックを使うという瞬間がこのツートンカラーのハギ目に感じてもらえればと思います。

なぜバイカラーにしたのか、ということにただのバイカラーの色の組み合わせというデザインのアイデアなのか、それとももっと何か理由があったのか。。

今回の場合は後者です。

バイカラーの相手のイエローベージュは、もう必要パーツの数も分かっていたので、これも必要なm数のみ購入の使い切りが出来ました。

セルヴィッチデニムの狭い1m以下の巾では、50cmの長さで使い切りでした。

他の112cm以上の巾の通常の生地に比べてコスパは良くありませんが、やはりセルヴィッチデニムの希少価値があります。

パッと見たら気づかないかもしれないけれど、こうして何か理由があったことでできあがったデザインというものはその出来上がり品自体の価値につながると思います。

それは、どうしてもそうしなければならなかった事情にある「真実」というものがこの世に必ず存在していることの証でもあるのです(^-^)。

ダイヤキルトを「柄」と表現したい場合に有効、ハンドメイドキルトステッチの色をあえて浮き立つ色に選択したその効果を見てみる回【1308】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ最近連続して製作してきましたハンドメイドバッグは、「ワンショルダー兼リュック」のデザインでした。

最近パッチワーク生地で連続製作した「ワンショルダー兼リュック」。

今製作中なのは、上の写真と一見似ているのですが、2WAYではなく1WAYのリュックのみの使い方になります。

両端から絞る巾着タイプの一般的な「ナップサック」を製作してまいります。

このタイプの方を「ダブルナップサック」と呼び、現在製作中のデザインになります。

シングルのワンショルダーとの比較を強調してあえて、「ダブルナップサック」とでも呼びたいと思います。

ダブルナップサックの場合は、ワンショルダー特有であった「レンズストッパー」は付かないです。

それは必要が無いからです。ストッパーが無くてもちゃんと閉まるので機能が巾着紐だけで果たせるわけなのです。

その代わりダブルなので巾着紐が2倍必要であるということになりますね。

そんな違いのある、後者のダブルナップサックの製作にあたり、表地にこのたび5cmのダイヤキルトをかけました。

あえて、キルトを柄のように強調するタイプの糸の色の選択

こんな風に5cmのダイヤキルトを3mmの糸目でかけました。
本来「ソフト厚芯」を当てたいのですが、もう素材が終了で、気が付けば入手困難となっていました。
そこで、「ハード薄芯」がストックにまだありこれを利用。ソフト厚芯よりもややごわつきますが。。
アップに寄ったキルトの様子。随分糸の色が浮きますね。
こうしてキルトが柄のように出るということをあえてしてみました。
使用した糸は、スパン糸の30番で、カーキグレーのような色。
地のチャコールの中にわずかに見られるテイストにカーキが感じられますので相性としては良いかと。

今までなら、キルトをなじませるようにチャコールグレーの糸で目立たないようにかけたところでしたが、このたび新しいチャレンジをしてみたのです。

この元の和柄のような生地は、遠州地方原産です、素敵な生地です。

ネット通販もされています、「すず木」様で購入させていただきました<m(__)m>。

表地と裏地のコンビの柄の相性の解釈の例

<表地:チャコール>リネン花柄ストレッチ、ポリエステル/74%、麻/24%、ポリウレタン/2%、日本製。
<裏地:黒地x赤の花柄:ポリエステル合繊、ポリエステル/100%、日本製。

これはあくまでも私の解釈なのですが、表地のお花の形と裏地のお花の形がおおよそ類似だと捉えました。

裏地に描かれたプリントは下からお花を眺めていて実ユニークな角度です。

虫さんなどになった見方をしているかのようです。

お花の名前は分かりませんが、表地のお花も薔薇などではない種類でこれらが花びらの形がマッチして表地と裏地の柄同士の相性があると感じました。

生地を調達したのは2020年12月だと今調べて分かりました。

随分長い間眠っていたストックを今ここで3年ぶりくらいに呼び起こしてやっとバッグに製作しようとしているのです。

ナップサックを開けたときに、内側に赤いお花が広がるイメージです。

表地は、影のような独特なプリントが着物のような風合いでもあり、無彩色なのでお洋服にも合わせやすいです。

どちらが表地なのか裏地なのかの配置はこうして決定しました↓。

表地の麻混の方がやや厚手なので、やはり基本的なバランスとしてはメインである表地に厚みを強調した方がバランスが良いかと私は考えます。

あとがき

今回は、キルトを表地にかけた作業だけの場面でした。

キルトをかけるにあたって思ったことは、浮き立つカラーでのキルトがけというのは、同色でなじむ糸よりも良し悪しが出やすいので、糸調子の徹底も大切だということです。

良くも悪くも目に映ってしまうので、その点は注意です。

今までのなじむ糸の色の方がエレガントで糸が目立たないのですが、今回は浮き立つ糸の色なので、カジュアルであり、万が一粗々しいと一目で分かってしまいます。

よって、糸目も3mmは正解。

5mmで行う場合などは、糸の色をなじむ同色で目立たない時の方が良いでしょう。

そして、微妙な糸のカラーと出来栄えの研究もこの度大いにできました。

近々完成してその姿をご紹介する投稿を致します。

また、お立ち寄りくださいませ(^-^)。

持つ人間の体の左右のバランスを重視したワンショルダー使いとリュック使いの2通りが使い分けられるバッグ「キルトサック」【1285】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、ワンショルダーバッグとリュックの兼用デザインのバッグが完成しました。

ただ、今後の課題も見つかり、徐々に磨きをかけていきたいと思います。

ぱっと見はコンパクトですっきりとしたデザインになりました。

リュックに背負う時のバランスが今はまだ足りない

リュックにもなるワンショルダーサック:<サイズ>縦34cmX横21/34cmXマチ15cm。

以前作ったのはワンショルダーのみの機能として考えていましたので、もっと横幅が広かったのですが、今度は狭めました。

そして、左サイドの部分を背中に当ててリュックにも使いたいということになります。

マチ15cmでは、背中には安定しないのだと完成して実感。

まだ今後も、違う生地でこのデザインを改良していきますが、まずの1点目は、マチが15cmでは足りないと思っています。

リュックとして背中に背負うには20cm以上のマチがあった方がよいことと、そもそも奥行き(正面からは横にあたる長さ)とマチが一致した底面が正方形であることが最低限であるかと。

そうしますと、よくある、楕円底で側面が途切れることのない一繋ぎぐるり1周の方が、ハギ目がリュック仕様の時に出なくて済みます。

少なくとも1つはハギ目は必要なので、背中の背負う部分に持ってくるということです。

私としては角張った四角型が個性的であると思っているので、このハギ目についてもどうするのがが今後の課題になります。

フラップポケットのフラップを無地にすることの意味

<表地:黒>エステルポプリン、ポリエステル/100%、日本製。
<裏地:モカx黒ドット>キュプラ裏地、キュプラ/100%、日本製。

裏地には柄を選ぶことが多いです。

フラップは無地の方が実際使うにあたってポケットの位置が分かりやすいし、柄をつぶさない効果があります。

このフラップだけはどうしても柄を遮ることは仕方がないです。

同じドットでやってしまうよりも、バイカラーの相手である黒の方が見栄えが美しいです。

フラップを開けた時の様子:型玉縁風のスタイリッシュな隠しポケットが設置。

今回は、均一に柄が点在しているドットであったわけですが、もっと柄がはっきりしている場合、柄on柄によって柄の美しさが損なわれることが顕著だと懸念されるのです。

レンズストッパーのサイズ感の成功

サック系のデザインでは欠かせない「レンズストッパー」
:共布紐とのコンビなのでサイズ感が非常に大事。

5cmの型紙を四つ折り観音開きに作ったひもを無理なくスムーズに通すことができる。

しかし、あまりにもスカスカではストッパーの役割をしない。

この微妙なバランスとサイズ感は過去に研究済です。

現在のこのストッパーの穴はひもと程よくマッチしているのです。

あまりに窮屈だと「擦れ」の積み重なりで長持ちではなく擦り切れて将来この部分が損傷しかねません。

無理のない優しい製作であることも長持ちの秘訣なのです。

また、レンズストッパーの作り方は後の投稿で<HMB教室>カテゴリーで後日ご紹介したいと思います。

巾着系の機能ではこのストッパーが使えますし、紐の巾に関係なく既製品を探し回るよりコスト削減で、しかもカッコイイワンポイントの存在感すらあります。

5cmのダイヤキルトのシートの「ソフト厚芯」の代用の通常生地がソフト厚芯の代替品になったのかどうかの検証結果

かつての「ソフト厚芯」の代替品としての麻/ポリ生地(通常の表地として売られている生地)。
キルトシートとして代用したのが今回です。:結果は、全然柔らかすぎました。

結論からは、「代替品にはならなかった」とお伝えしたいと思います。

とても残念ですがとても大切なことです。

少し途方に暮れています。

在庫がなくなってしまった「ソフト厚芯」
:そもそもこのお品の購入も10年以上前の在庫品だったと思います。
最初は60mくらいあり、1反まるごと入手だったので長い間使用できたのでした。

当時、在庫品であったことから、考えられないほどの破格のお値段でした。

60m巻で1反=¥2,100という原価の記録を今発見しました。幅も120cm程あったと思います。

¥2,100÷60=@¥35/mです。

ソフト厚芯は先ほどある1か所のネットのお店の「床材」の「ファブリック」のコーナーで類似品を見つけました。

類似品は、おそらく同類か、とても近い素材ですが、そもそも80cm巾しかなくて1反=30mで¥37,000程。

¥37,000÷30=¥1,233/mです。話になりません。

この素材は、ウーリーさに秘訣があると思います。軽くて、ハリコシが適度に出て、そして柔軟です。

見た目の高級感もありまして、インテリアのシートなどにも使うことができるほどです。

色はグレーでした。

フェルトとは異質のもので、フェルトよりも軽いし、はるかにハリコシがあり、厚みが0.7mm程度です。

それでも接着芯などよりは厚みがあるので、厚芯の部類だったのです。

もう、ああいったウールチックな素材は、お買い得には、入手困難なんだという結論に至っています。

あとがき

次回からは、キルトの場合今度は、「ハード薄芯」というものを使ってみます。

ここ近年、このハード薄芯すら、あまり頻繁に見かけるものではなく、品薄ではないかと思っています。

なかなかハンドメイドの材料も調達が難しくなってきている現実を感じます。

1つキルトをかける時の代替品になるかもしれないなと思っているのが、「不織布」です。

よく100均などにもラッピングの袋として不織布が使われることがここ近年あります。

あのシートは、ものすごく高価というわけではないと思いますし、簡単に崩れるものではなさそうです。

ただ、上の写真のような「ソフト厚芯」はウーリーであったことがその風合いにうまく影響していたと考えられます。

ラッピングの不織布は「エンボス加工」といって、ドット状の凹凸感ある加工がされていることが多いです。

ちょっとハードになり過ぎたり、ふくらみに関しては物足りなかったりするのかもしれませんが。。

今思うことは、この10年程お世話になった「ソフト厚芯」のすばらしさ、これに尽きます。

軽くてハリコシのあるキルト用に使ってきたソフト厚芯がいよいよ品薄に、在庫品の薄手の生地が代替品になるのか【1284】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、「ワンショルダーナップサック兼リュック」というアイテムを作ろうとしています。

使い方に展開があり、ワンショルダーで気軽に背負えることに加え、リュックにもなるものです。

そういった機能はおのずと、縦と横の長さがある程度均等であることが使いやすいようです。

ヴィンテージ物のバッグで筒形の巾着のワンショルダーがあるのですが、巾着では「サイド」である場所が背の部分にもなるには、全体の良きバランスが必要なのです。

ワンショルダー兼リュックのイメージ:正面が巾着ではサイドに当たります。
同時に、この面を背面としてリュックとして背負えるデザインにするということです。

おのずと、筒形のような奥行きが均等であることが使いやすくなるイメージです。

早速実験、5cmのダイヤキルトを在庫の薄手生地でかけてみた検証結果

黒のポプリンという生地に5cmのダイヤキルトをかけました。
裏面には、ソフト厚芯を今まで当てていましたが、麻混の麻/55%、ポリエステル45%の生地を代用。
なかなか写真のみでは難しいのですが、感触としては柔らかすぎました。

柔らかすぎると同時に、重いのです。

ここでソフト厚芯がいかに素晴らしい材料であったのかを実感します。

ハリコシがありながらも軽い材料であり、通常の表地使いの生地では得られない良さがあったのでした。

とりあえず、今回は、このまま進めます。

そして、完成した状態ではどうなのかというところも見ていきます。

ただ、このキルトの時点でもうすでにソフト厚芯との違いを大きく感じています。

この検証があまりにも良くなかった場合には、次に、まだ在庫には持っている「ハード薄芯」でもやってみたいと思いますが、おそらく、ハード厚芯では今度は融通の利かなさが出ると予想します。

ややごわつくのです。ハリコシもありながらしなやかさも必要なのです。

最終的には、ソフト厚芯に代替となるにふさわしい類似素材を新たに探していくことになりそうです。

あとがき

こうして研究をしてみて思うのは、いかに隠れた場所にもすぐれた材料があるのかという点です。

出来上がってしまうと中身が見えませんので、商品というものは「装飾」などに重点が当てられがちです。

私の方針でもあるのですが、長い時間をかけた納得をしてもらうことが後の信用に繋がるという考え方をしています。

今は分かってもらえないかもしれないけれど、いずれは、長持ちすることで、その良さと価値が伝わればという志(こころざし)です。

こうした雑貨品であるアパレル品に限らず、食べ物にしても、住まいにしても大きなものから小さなものまですべてに当てはまることではないかと思います。

表面だけを重視した工夫では、その効果は一瞬の瞬きくらいのものでしかないのではと。

貴重!パッチワークの生地を全部で64パーツ使用のナップサックの原価計算表の実物【1188】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

年末ぎりぎりのこの時に何か1つ型破り、破天荒なことをしてみました。

それが、ハンドメイドバッグの実際に販売するものの原価計算の様子をご披露させていただくことです。

原価というものは、会話の中でもよく濁すもので、一番知られたくない隠したい部分です。

それは、売値が分かっているので、原価がはっきりわかると利益が導き出されやすいからです。

そのことによってもしかして悪い受け取り方をされることもあるから、ふせられた秘密の事項なのです。

しかし、私の場合ですが、自分で隠し持っていても何も活きないノウハウをご紹介することでハンドメイドバッグを製作している方へのヒントになればと、ここ最近、作り方だけではなく、材料調達の金額の面にもスポットを当て始めています。

附属品の少ないミニマムな作りのナップサックの原価には生地代が影響しやすい

現在製作中のナップサック型は、附属品パーツはDカン2個だけ。

あとは、接着芯と時々ハード薄芯を少し、そして縫い糸です。

ここまで附属品が少ないバッグもかえって珍しく、多くが様々な金具で装備されたものが多いです。

そのパーツの少なさが、このたびの、原価計算における生地のコストの影響が分かりやすくなっていることを後押し。余計にこのご紹介の意味が出てきたようです。

さらに、たまたま同じ黒系のトーンの2点であることで比較が分かりやすくなる偶然にも恵まれました(^-^)。

①黒系の全体的にモノクロなタイプ:こちらでは、高額生地が複数入り込んでいます。
②黒系のカラーで内側にカラーの差し色があるタイプ:こちらでは、適正価格なコスパ良い生地が勢揃いです。

黒系であり、同じデザインの2点は共通事項が複数なことから、比べ易いです。

附属といってもDカンくらいしか金具は無く、後は接着芯と糸だけですので、生地の影響が分かりやすい原価表になります。

エクセルシートや画像の読み込みを盛り込んだ自作の原価表の使い道

1点ずつ完成するたびに、原価表を都度作っています。

特に今回のようなパッチワークタイプはその材料の盛り込み方が複雑。

とは言え、1パーツずつ丁寧に事実を元に算出していけばその合計であるわけですので、べたでシンプルな考え方です。

【1184】の記事で、パッチワークの原価の算出方法はご紹介しましたので、ここでは、その後の原価表作りのところを中心にご紹介します。

ただ、せっかくここに訪れていただきましたので、復習を兼ねて、1生地だけピックアップさせていただき、原価算出もやります。

表地の左に番号がある1という表生地が¥62と算出されていますが、その左の0.0875m2というのは、パーツ4枚分のフロッキー生地の面積の合計です。

1パーツの型紙が、縫い代込みで、縦12.5cmx横17.5cmですので、0.125mx0.175mx4枚=0.0875m2です。

この生地は、写真で映る左上端のてっぺんに位置する柄のフロッキーに当たります↓。

生地:シャンタンフロッキープリント(薄グレーx黒)、
ポリエステル/100%、柄-ナイロン/100%、日本製。
・・・110cm巾で@¥780(税込)/m。

この生地が4パーツ分で1点のバッグに盛り込まれています。

この4パーツ分の面積は、購入時の生地巾1.1mで長さ(縦)が1m購入の時の金額が¥780であったというデータが下段の一番左上の生地データとして掲載。

そうしますと、¥780に占める0.0875m2がどんな値段なのかを求めることで原価が出ますので、0.0875m2÷(1mx1.1m)×(@¥780/mx1m)という式です。

0.0875m2の部分を式にして、最初から一列にした式は、

(0.125mx0.175mx4パーツ)÷(1mx1.1m)×(@¥780/mx1m)=¥62

となります。これが、他の値でも当てはめる定形です。

フロッキー生地4パーツがこのバッグに占める金額は¥62だったということです。

同じようにどんどん他の種類の生地も計算していき、エクセルの金額の箇所に値を入れていきます。

もしくは、計算式も入った式だと後で確認がしやすいですね。私は、そうしています。

そうすると、9裏地の¥561は結構金額がはることが分かります。

この理由が、m単価が¥3,320という高級品の部類の生地代であったことにあります。

4パーツ使用しているので、¥561÷4パーツ=¥140/パーツとなり、他の1パーツのみ使用の0.0219m2のものと同等にして比較しても高額になっています。

そして、¥2,333という原価の値に対して、¥3,300という売価を決めました。

¥1,000だけをのせる売価決めが私のこの<パッチワーク企画>の方針です。

続きましては、①と生地の集まり方が違い、コスパの良い適正価格な生地ばかりの集まりの2点目のナップサックの原価表です。

②の原価がぐんと下がっていることが分かりました↓。

②「適正価格生地」の集まりのパッチワークバッグの原価計算表。

原価は¥1,261で、それによって売価も¥2,200に設定しました。

①と同じ¥1,000を加えています。

生地の価格帯の違いから原価計算表を比較して分かること

①と②を分かりやすく隣同士に並べてみました。
左が①高額生地を含むバッグ、右が②適正価格生地の集まりのバッグ。

附属品もシンプルな作りながら、少しだけありまして、下の方に掲載していますので、加工賃を含まない材料だけの原価計算表はこんな値です。

期末の棚卸の際も、加工賃は自作の場合は入れませんので、この値そのままをアップします。

生地のロス分は計算には入れていませんが型紙に当てて捨てた分はわずかですので、きっちりの型紙の寸法のまま作った原価表になります。

ロス込みの原価表はパッチワークではない場合の、またの機会にご紹介したいと思います。

それで、この比較から私が思うことを書いて終わりにしたいと思います。

附属が少ないシンプルなデザインだからこそ、生地の値段の影響が出やすいこの比較です。

たまたま黒系という条件、同じデザインという条件がそろったことで、その差が生地にあることが浮き彫りになりました。

生地選びがいかに大切なのか、原価に一番に関係することなのかなどが分かります。

この比較では、¥1,000というはっきりとしたなかなかな差ではあったのですが、じゃあそれほど大きな数字であるかというとそうでもないとも言えます。

ハンドメイドバッグの材料で何百円単位で売価を調整することがあまり意味が無いということで、私としましてはざっくりとした¥2,200や¥3,300の¥1,000以上の差を設けた切りの良い数字で決めています。

ここに大きく、苦労などの付加価値を入れ込もうとすると、考えれば考えるほどきりがありません。

その苦労を考えたら、¥10,000の利益を積んだっておかしくは無いと思っています。

現在の私の考え方は、元は在庫の生地であるということ、しかもはぎれであるということからのお得感を売価で表示したつもりです。

これだけはお伝えしておきたいのですが、利益の付け方はいろいろでも、原価割れは起こすべきではないと思います。

それは商業としては失格です。

その場合は、そもそも、このお品を作って行くべきなのかをジャッジするという根本的な検討をするべきだと思います。

なぜなら、もうすでに売り手と買い手との公平さがアンバランスで、つまりは、持続性すらない事業になるからです。

気づかにそうなっているということがないよう、やはり原価表の大切さがそこにあります。

常に把握しながらいつも検討し続ける姿勢で常にチェックしていくということです。

あとがき

私も、今後もこれまでやってきたハンドメイドバッグ作りを続けてはいくのですが、違う方向へシフトしていくことはこれまで何度か投稿してまいりました。

その違う方向とは、ノウハウやコツをコンテンツを通じて伝えていくということを中心に活動していくことです。

今回の原価のお話も、いわゆる「タブー」とも言える内容ではあるのですが、本来秘密にしたいことほど、実は一番のポイントであるから隠しがちなのです。

それをあえて投稿することで、今後のハンドメイドバッグ製作者様にお役に立てればと思っています。

ハンドメイドバッグも作ってから売るということが待っているわけですから、このお値段の部分も実は倍くらい大切になっているのに、どうしても多くは語られません。

自身のハンドメイドバッグに関する守るものを手放し、デザイン、手法の著作権フリーをしていくことを決意した者ができることかなと(^-^)。

<パッチワーク企画⑧>黒系と少しカラーが入ったコントラスト前後2面使いが楽しめる2点目の完成-ナップサック4点連続製作【1187】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在<パッチワーク企画>と称しまして、パッチワーク生地で作ったナップサック(餅巾着)を製作中。

全部で4点のナップサックが完成しますが、今回は2点目が完成しました。

これで半分ですね。

【1178】では1点目の完成品がご覧になれますので、もしよろしければ、【1178】の投稿にもお立ち寄りどうぞ(^-^)。

今回の2点目の特徴は1点目と同じ黒系なのだけれど、モノトーン色でまとまった1点目に対して、少しカラーが差し色に入ってくる点です。

そして、もう1つの特徴は、初の試みである「後付けポケット」を取り付けた様子を見ていただけます。

ポケット付け忘れのミスからの考案が逆にかっこよいデザインになった吊り下げ式ポケットの設置

バッグの内側のポケット:取り付けは、巾着紐ホールのステッチに重ねます。
そして、更に縦にも固定すると丈夫に設置できます。
カードやキーが余裕で入る程度のサイズのポケットです。
できるだけ余計な縫い目は見えない方が良いと巾着ホールのステッチに沿ったのですが。。。
しっかりハギ目を合わせてステッチしなかったために、縦が左にずれでしまいました<m(__)m>。

細かい部分ですが、ピッタリ表地と裏地を合わせてステッチをかけるべきでした。

そこは反省と学びです。

餅巾着(パッチワーク企画2点目):縦30cmx横35/49cmxマチ15cm
:こちらを一応背中に見せる使い方をメインとするショルダーの「わ」の向きにしています。
こちらを背中に見せる使い方もOK。
ショルダーの付け根の「わ」は反対向きになりますが、目立つ場所ではありません。
横顔です。このリバー渋るタイプは横顔の素敵さも特徴です。

せっかく両面使いが違う雰囲気で楽しめるお品ですので、使用していない時にポンと何気なく置いているだけの様子が素敵であるというシーンもあるということを意識すると良いです。

ナップサックは昔からあるアイテムで学生時代のサブバッグにも共通に使っていた記憶があります。

キューットひもをしぼることで、入り口を開閉する役割と同時に、そのままひもがショルダーになるという、なんという無駄のない機能であることかと先人のアイデアに感嘆。

このシンプルで無駄のない必要最低限さが魅力です(^-^)。

あとがき

やっと2点目の完成です。あと後半2点が残っています。

そんな状態で、現在2022.12.29を迎えています。

あと1点今年中に作ることが出来ればと思いますが。。。

残りの2点は急にカラフルになっていきます。

1-2点目の黒系で黒色パーツを使い果たしました。

3点目はパープル色が特徴、4点目はベージュ系といった感じをパッチワークシートからは感じますし、そういったパーツを集めた配置をしました。

ただ、出来上がらないと分からないところもあり、そこがワクワク感があります。

1つ、このパッチワークでバッグを作って行くことで思っていることは、材料の調達が新品の生地ではなく、はぎれであるところがとても意味があるということです。

確かに新品の生地だと、スムーズに短い時間で仕上がっていく簡単なアイテムです。

このはぎれの場合、パッチワークであることで日数をかけていき、過去の使用済の生地の余りの部分を見ることで、一度取り扱った経験があるその思い出のようなものがふんわり浮かんでくるのです。

しかもその生地がバラバラでたくさんのストーリーが詰まっているとも言えます。

そうしますと、このストーリーが詰まった価値というものが分かる人というのは、ハンドメイドバッグを作っている人ということになるのです。

ポケットを追加したい時に♪後から取り付け可能なフラップポケット【1186】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

小さな事であっても、「失敗からの学び」は大きいものです。

また、「ただでは転ばない」という強い言葉もとても好きです。

現在製作中のパッチワークナップサックの途中にポケットを付けなければいけなかったのですが、準備してあったにもかかわらず、縫い付け忘れてしまいました。

その後気づかず、裏地の返し口を縫い閉じてその後も進めていったかなり最終段階で気づきました。

せっかくなので、今までたどってきた作業はやり直さずに別の案を考えました。

それが、「後付けポケット」です。

手持ちのハイブランドのバッグでそのような作りのお品がありましたので、すぐイメージは浮かびましたが、そのお品は、ファスナー使いのポーチが共布紐でサイド部分に挟み込んで縫い付けてありました。

そこから、私なりにアレンジしたタイプの全く別のデザインのポケットを考案しました。

フラップポケットを上からまっすぐ吊り下げる仕様

手持ちのハイブランドのバッグでは、ポーチの位置があまり定まっていない点が、紐でつながれていながら探しにくいものでした。

そして、よくねじれるのです。

そこで、全く同じやり方をせず、自分なりの考案をしていきます。

安定感あるには、上からの真っすぐの吊り下げが位置が固定されてい見やすいです。

吊り下げ式ポケット:これだけで1つの商品みたいなポーチになっています。

あまり見かけないユニークなタイプです。

そのしっかりした様相は、まずは接着芯を貼り、更に、全パーツに全面にボンドでハード薄芯を貼ったからです。

この硬さが高級感がありますし、カーブも綺麗に出ました。

ハード薄芯を使用していないとふにゃふにゃで歪んだラインだったと思います。

もとは、フラップポケットで縫い付けるパーツをそのまま利用していますが、壁みたいな役割の新たな一周り広い背後の「わ」のパーツも利用しました。

上のひもはそれほど長いものではなくて、挟み込んで、上部を縫い付けます。

その縫い付ける位置はここを予定しています↓。

本来ポケットを縫い付ける位置とだいたい同じ位置に来るように紐の長さを設定。
巾着ひもホールのステッチに重ねて数度の返し縫で、自然な縫い付けができそうです。

これで、むしろ、素敵なデザインになるかもしれないということで、失敗をなんとかフォローしたのでした(^_^;)。

あとがき

こんなシンプルな作りのナップサックにこれ以上の工夫なんてあるわけがない。。。

そう思ってきましたが、今回のような失敗の際に工夫が生まれたのです。

条件の限られた中で、どうにかしてポケットを取り付けようと考案していったその結果は、むしろこのデザインが特徴のようなアイテムになったことに驚いています。

限られた条件の中、手段が豊富ではない、厳しい中で何とか考案していくことで生まれたものの素晴らしさがあると思いました。

今後のハンドメイド商品の製造では、少なくとも、完全オリジナルの考案ということは1つのポイントになると思いました。

まずはそのエピソードやストリーからして違ってきますので、なぜこのデザインが生まれたかなどを語る際にはこの「ドジ」な失敗経験が常に生きるのです。

ミスや失敗は苦い思い出ではありますが、冒頭のように、「失敗からの学び」や「ただでは転ばない」ということを常に心の中に持って今後も活動していきたいことを誓ったものです(^-^)。

正確に算出したい、ハンドメイドバッグ業のパッチワーク生地の原価計算【1184】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグを製作する際に1点ごとに原価計算表というものを作っています。

1点1点の完成品それぞれについて、どれだけの材料を使用したのかを「金額」で積み算していくのです。

材料1つでいかにそのお品が割高になってしまうのかお得なコスパ良いお品になるのかの研究にもとても役立つのが原価表作りです。

ざっくり頭の中でも計算していけますが、正確な数字を出しておくことで、期末の棚卸の際にこの原価表の値は有効です。

よって、棚卸の作業もがスムーズになったということもあったきっかけで、お品1点ずつで原価表を作成することをずっと続けてきています。

大量生産であっても同じことです。

100点あれば、100点分の表を1つ作って、最後に合計の値を÷100すれば良いことなので1点分の原価表の作り方と全く同じで良いのです。

今回は、その原価の一部となる生地代を原価表に入力するにあたって、パッチワークの場合の生地の原価の求め方をご紹介したいと思います。

パッチワークは多くの生地の集まりで、しかも、細かいパーツです。

これを正確に算出できるのか。。。

できるのです(^o^)丿。

全64パーツもの複数の生地使用の生地原価の算出の仕方

1点のバッグにたくさんの種類のはぎれを使用していますので、ここでは、1種類のみピックアップして算出してみました。

ストライプ柄の部分の生地です。

1点のバッグ(ナップサック)の中に8枚のストライプパーツが登場しています。
この生地の原価が¥?になるというところは興味がわく部分ですよね。
まず、この1マス分である1枚で考えるところからのスタートです。
出来上りには縫い代も隠れていますが、生地原価は縫い代も込んだものです。
よって、元の型紙1パーツ分の縦12.5cmx横17.5cmの面積が
この生地の購入時の全体の大きなパーツのどのくらいを占めるのか
ということがカギになっていきます。

ということで、計算式がおのずと出来上がってきます。

この小さなパーツの面積は、購入時の生地1.5m分の面積のどのくらいの%であるのか、その%に生地購入時の全体の値段をかければ出ます。

それが8枚分なので最後にx8をします。

生地の巾は110cm巾なので、購入時の面積は、m単位では、1.5mx1.1mで表せます。

そうしますと、つなげた一続きの計算はこんな風に↓。。。

右上の写真を8枚分の写真に替えてイメージしやすくしてみますね↓。

この8枚分が¥60だと出ました。

さてこれがお得なのか、どうなのかというところです。

まだ他にも上下に生地がありますので、それぞれに同じように算出します。

そうしますと、それ相応な金額にはなっていくと思います。

他の同じデザインの1枚仕立てで作ったお品と比べると分かりやすいかもしれません。

ただ、パッチワークの良さは、本来一緒にコンビにならなかったであろう生地が集結する価値があると思いますので、その価値が実際の数字としてはどのような値段になるのかという点はとても興味がわきます。

まだ実際に原価表が出来上がっていませんので、今回はこの8枚分だけの算出ですがすみません<m(__)m>。

あとがき

イメージだけよりもこうしてきっちり事実をもとに算出した数字というのはとても意味があると思います。

ここへ利益を加えて売価を決める際にも、ほわっとした空想だけで売価を決めていくのと、原価をしっかり正確に把握した上での売価決めとでは、後者は根拠がはっきりしたものになると思います。

この面積を元に算出できるという点は生地のようなタイプの別の材料でも同じようにできます。

附属品の接着芯なども同じ生地の部類のような様相なので、芯地の巾が分かっている場合、もしくは、カットした状態でも、縦と横の長さを図れば面積が出ますので、そのように割合で考えていけば正確に算出できるのです。

この<パッチワーク企画>というものは、まだ続きますので、一度生地原価の合計をご紹介する投稿は、後日の投稿でアップしたいと思います。

また、是非お立ち寄りどうぞ(^-^)。

<はぎれ><パッチワーク企画⑦>黒系の中にもポップな柄のカラー部分を入れ込むシート作り【1182】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在、<パッチワーク企画>と称しまして4点の種類がバラバラのパッチワークシートがベースになったナップサックを製作中です。

今は、2点目の製作のパッチワークシートが出来上がろうとしているところです。

結構パッチワークシートは手間がかかり時間を要しますので、一度ここで途中のパッチワークシートの場面をお送りしたいと思います。

1点目の時は全体的に黒系でした。

今の2点目は、こちらも黒系なのですが、少しカラーが入ってきました。

出来上がってみないと分からない面白さと完成では見にくいコンビを今ならではの場面としてご紹介

パッチワークシートも予想が付きにくいのがマチで隠れる点です。

底部分やサイドの部分がマチによって視界から消えますので、なかなか出来上がりが1枚仕立てよりも想像しにくいのがパッチワークの面白いドキドキする点です。

製作中の2点目の特徴は、黒系の中にこうしてカラーが少し入ってきたことです。

もとは、はぎれの整理整頓でスタートしたことですので、やりやすい真っ黒からスタートしていきました。

そして、2点目の現在には、まだ相変わらず黒が多いのですが、次のカラーも少し黒とのコンビで入ってきたのです。

パッチワークシー((ナップサック1点分):上は表地、下は裏地です。

できるだけ表地は厚手が行くように、裏地の隠れる部分には、バラバラの種類の生地が行くように、薄手が行くようにと工夫しています。

ストライプのような柄が結構豊富なシリーズですので、縦の線が集まっていますね。

表地のポップな街の風景画の柄は、黒系の中に映えてスポットライトを浴びるかもしれません。

今ここで見ますイメージとマチが隠れることによって、まずは、どのシートも底の部分の1列が見えなくなります。

そうしますと随分実際は雰囲気が変わってきますので、それが面白いと思います。

あとがき

次回のこのシリーズの登場では、ナップサックの「餅巾着」が完成した場面をご紹介できます。

4点は、結果どれも違うテイストのナップサックになるでしょう。

何かこのことから、今後のパッチワーク物の製作のヒントが生まれればと思います。

心配していたマス目の変な切れ目はあまり感じません。

同じ種類の生地をつなげた方式が大き目の生地みたいに映るからでしょう。

本来は、組み合わされることのない生地同士も、パッチワークの集まりであったからこそ一緒に1点のバッグの中におさまっていることが奇跡的で価値になると思われます(^-^)。

使用生地の選択肢がうんと広がる巾着共布ひも真ん中2枚はぎ案【1179】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ最近、デジタルコンテンツ制作とパッチワーク企画のパッチワークシートで作るデザインが共通していまして、ナップサック型です。

ナップサックはリュックのように背負いますので、ここへショルダーを兼ねた巾着ひもを共布で作るということをしています。

その巾着ひも/ショルダーの長さがある程度長く必要なのです。

これまでは、150cmの型紙で1枚仕立てで作る一続きのものとして考案したのですが。。。

150cm巾の生地がレア過ぎる、狭い巾の生地にも対応した型紙への変更

150cm巾の生地というと、カーテン地とかインテリア生地に多いのですが、大きな生地というくくりで見るとレアな巾です。

やはり、多くが、みんなが好まれる綿/100%のプリント生地であったり、服地の多くも日本製であると巾は108-112cm辺りが多いです。

確かに1枚一繋ぎは途切れ目がないので、「高級の証」という考え方があります。

が、しかし。。。

現実的なことを考えると、150cm巾限定でこれを作る気になるかというと、とても敬遠されることになるのです。

気に入った一番の生地があるのに、生地巾が不足しているために妥協したりあきらめなければなりません。

それを思うといたたまれません。

そこで、ある決断をします。

意味のある2枚ハギであれば、それは、高級云々を上回る立派な哲学が入るのではないかと。

そして、もとは、150cmであった1枚の型紙を、80cmを2枚ハギ合わせで1本にする仕様へ変更しました。

少し気になっていた長さの不足分も同時に長くすることで、
2枚ハギの160cm程度(正確には縫い代が1cmずつ消えて158cm)の長さの型紙へ変更です。
その後、製作では、更に両端が1cmずつ縫い代で消え、ひも自体の最終仕上がりは156cmです。

早速この実験をしておりまして、結果はグッド(^o^)丿でした。

巾着ひもがフルに開かれた時に、本体の一番長いてっぺんも十分に広がることができました。

ここで、2枚ハギの仕様が始動です。

2枚ハギのハギ部分の強度についての工夫

基本的には、可能であれば1枚一繋ぎが丈夫であるという理論です。

今回は、やむを得ずハギにしましたが、ハギは「強度が弱い」とか「不安」なイメージがあります。

それを、「大丈夫ですよ」と納得していただける工夫をしております。

まずは、全面に接着芯を貼ることです。

全面接着芯は当たり前になっている私の製作ですが、これが意外と生地そのままで作られているお品も多いのです。

ぱっと見は中身まで分かりませんので、手間が省かれる部分のようですが、触ってみたりしたそのハリコシ、その後の経年でその違いは明らかです。

そして、更なる工夫がこちら↓。

ハギの地縫いは二度縫いで、さらに、表からハギ目の両端2mm程度にステッチをかけ固定します。
ひもの出来上がり:両端の固定ステッチはこんな風に出ます。
巾着ひもホールに通した状態のハギ目の位置:ど真ん中でハギを作ったので、
サイドの本体のハギ目の延長上の位置にあり、もう1本のひもの内側に隠れます。

どうでしょう。目立つものではありませんね(^-^)。

強度の強さをしっかり徹底しておけば、見た目は目立つものではないのです。

これで、1枚繋ぎにこだわる必要がなことをお伝えできればと思います。

このハギの方法で、本来一番大切な作業である、生地の選択というものを制限のないめいっぱいの渾身のチョイスができることになります。

80cm以下の巾の生地というのはあまりありませんので、この80cmの型紙は、ほぼすべての生地に対応できると思います。

あとがき

この型紙で作るナップサックの本体の容量は限られたものです。

非常に大きな旅行バッグに重さが10kgもある荷物を入れてのハギ目というのは、これまた強度の不安があります。

しかし、今回ご紹介のハギ目で作るバッグが、コンパクトなナップサックでありますので、その容量とのバランスも考えるとハギ目はあっても大丈夫という判断です。

もし、このハギ目の案をいろんなケースに応用する場合には、支える重さがどのくらいが最大限であるかなどを考えるということも同時に補足したいと思います。