ダイヤキルトがかかったハンドメイドリュック「餅巾着」の第一弾の完成-ボア生地を扱った感想など【864】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドリュックが1点完成しました。

大変喜ばしく、学びも多かった今回の製作です。

主に、特殊なボア素材を使っての悩みとか解決策の考案がたくさんありました。

完成のレビュー的なこともありますが、1点、ボア生地なのにリュックのショルダーを頑張って作ったその時の特別な試みも是非ご覧くださいね(^-^)。

ボアに縫い目が埋まり、細かいステッチがかけにくい場合のショルダーのステッチの種類の変更

今回は、ストライプ状のステッチをやめ、ジグザグステッチにしました。

ボア生地が横に広がり、面積の変化により、細かい幅の統一を要する等間隔が美しいストライプのステッチが有効ではないと判断。

問題の無い、難易度が高くない方のジグザグステッチで対応。

ジグザグステッチも固定でいうと、キルトのようなものなので、丈夫にする効果は大いにあります。

たまには、こういったデザインのステッチも良いですし、表地のダイヤキルトには相性が良さそうです。

ジグザグであれば、細かさはそれほど必要ではないので、ボア生地では難しいショルダーを共布で作ってしまうというチャレンジにも対応できました。

ジグザグステッチのミシンの様子:ポイントは、向きを変える時にあまりぎりぎりでやらず、内側寄りで向きを変えていくこと。ボア生地は糸がはみ出しやすいので注意です。ストレートのステッチも通常より内側気味にかけるのがポイント。
ボアで作るショルダーは接着芯のみ貼りました。それ以上中にソフト厚芯を入れたりしないのがよいです。この線コキが通らなくなってしまうので、柔らかい状態にしておきます。それでも、通常21mm巾の線コキが40mmで代用です。36mmという線コキがあれば、36mmにしましたが、無かったので仕方がありません。そういったことから、ボア生地の場合、線コキやDカンなども、通常の1.7倍程のサイズに変化するという点をご参考にどうぞ。
Dカンは、36mmというのがあったので、それで対応しています。ナスカンは40mmを調達。36mmというナスカンがあれは、その方が良かったですが、ビッグなサイズの金属のナスカンはサイズ展開があまり豊富ではないかも(*_*)。

完成レビュー

では、遠目でまずは見てみます。

ころんとしてかわいいボアリュックが完成です。<サイズ>縦27cmx横27cmxマチ11cm。
入口を開けたときの様子です。赤のタータンチェックが黒によく映えますね。
細かい部分ですが、入り口サイドの巾着ひもの先に表地ボアを取り付け。ボンボンみたいでかわいいです。
中はこんな構造。巾着袋を開けています。
巾着袋内だけに収納でも良いですし、少しだけ収納して、残りを巾着袋の外側にいくつか自然にお部屋が出来ているので利用できます。さらに、貼り付けポケットと隠しポケットも、前面、後ろ面に1個ずつ取り付けてありますので、入れる場所が結構充実しています。

あとがき

ということで、今回有難く、完成出来ました。

ボア生地の難しさで工夫するべき点が多くありましたが、出来上がってみるととても素敵になるみたいです。

ふんわりした可愛さとかやわらかなラインとか。。。

ボアは特に冬のイメージがありまして、実際に背中に背負うとマフラーとか手袋のような小物を身につけたときの同じような感触を背中で味わえます。

でも、アクリル/100%なので、真冬のみではなく、キルトもかけてありますし、その周辺の季節も拡張してお使いいただけるのではないかと思います。

ハンドメイドバッグにおけるほどほどな柄合わせ例【860】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在ハンドメイドリュックの裏地を製作中です。

その中で、裏地がチェックであることで意識する柄合わせの件が出てきます。

ただ私のデザインの裏地は、巾着袋ではばまれるので、中をのぞいても細かに柄の隅々まで目に映るものではないというのも前提にあります。

そうした環境も考えて、「ほどほど」の柄合わせというものがどういうものなのかをお伝えします。

完全にこだわって柄をピッタリに合わせるのとは違う、見栄えとしてはすっきりしていて程よい感じにちゃんと目に映るような柄合わせというものの例をご紹介したいと思います。

そもそも生地の余分が無い場合にも有効な考え方

今回の裏地であるタータンチェックももともと1mの95cm巾の狭い面積のもの。

95cmしか幅が無いってかなり特殊で、通常108-112cm巾の間、インテリアなどの生地だと130cm以上あったりします。

ただでさえ巾の少ない生地だったのですね。

見積もりが甘かったのか、1.5m調達しておくべきでしたね(^_^;)。

こんな私のような場合に似た状況、もしくは、生地をエコノミーに使いながら作って行きたい場合に、今回の柄合わせの方法が有効です。

生地の余り具合が縦向きに足りず、ポケットの袋部分の「わ」のパーツが、横向きの裁断になりました。裏地本体の地の目は正しいので、柄が当然ぴったり重なり合いません。

そもそも裏地の本体のチェックの向きは地の目通りですが、生地が縦に残っておらず横取りになったので、チェックの1マスが本来縦長の長方形なのに横長になっています。

このフラップポケットのフラップパーツと袋パーツのみをある程度の柄合わせしただけです。

柄が縦列としてはおおわく合っています。ただ、ピッチを細かく見るとフラップの先端とポケットの袋との狭間の部分は、他の部分より少し広い面積になっているのがわかりますかね。

しかしながら、ぱっと見は列がそろっているのでおかしくないということも言えます。

これが今回の、ほどほどの柄合わせの例です。

見た目、視覚的な許容範囲というかすっきり感の印象の範囲内でこうして、大枠の柄の意識で生地をもったいなく余らせて余計な分量を調達せずとも最低限でできそうなやり方です。

あとがき

今回のような、私のケースで裏地の中に設置の巾着袋でほとんど真正面からじっくりと視界に入ることが無いような場所のチェックなどの柄合わせは何かのご参考になるかと思います。

これが表地の場合はしっかりと綺麗に合わせていく方が、やはり主役の場所ですから望ましい。

けれども内に隠れるような場合にわざわざ多くのもったいない素材の使い方をするのではなく、こうした程よい調整で工夫していくことができるという例でした。

ハンドメイドリュックに内蔵の裏地付き巾着袋の巾着ひもホールの3種類のステッチのそれぞれの意味【859】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在、ハンドメイドリュックの「餅巾着」のパワーアップした仕様の表地にダイヤキルトがかかったボア素材の黒色で製作を続行中です。

決算作業が追加的に修正などがあってまだ続いていたので、作業を中断したりしていています。

少し心配なのが、あったか素材なのに完成が春に近くなっていく感じがしています(^_^;)。

まあそうなったらそうなったでタイミングは悪かったけれどアパレルでありながらアパレルのしきたりにはそれほど従ったものではないので、気にしないことにします。

今回は、ある部分だけにスポットを当てました。

内側に設置の裏地付き巾着袋のひもホールのステッチが3本であるそれぞれの意味です。

3本は少し多いと思われるかもしれませんので、それぞれの意味的なものをお伝えしたいと思います。

巾着袋のホールに掛ける3種類のステッチのそれぞれの意味

手前は、巾着袋の外面と裏面を合体して地縫いをした後両割りをして、更にその縫い代1.5cmを半分の0.75mmずつで折ってステッチをかけている場面です。細かい作業です。さらに後で表側から固定のステッチもかけるのです。
ここがひも通しホールになっていく部分です。上の写真は、この縫い代の始末をしているところです。この時点で結構綺麗に始末はできてきましたが、まだ縫い代がぐらぐら不安定ですよね。これを一番最後に表面から縫って固定するステッチを入れていくのです。
表地と裏地を縫い合わせた後ひっくり返しした直後の場面です。返し口は、マチの部分をまだ縫わないので、マチの穴からひっくり返せます。便利ですね。そして、表面の中に裏面を入れ込んだ様子がこの写真。
ここから、アイロンで内側の黒生地を少し控えてきちんと整えてからステッチのスタートです↓。
<3本のステッチの意味>①一番上:裏地の固定、②真ん中:縫い代の固定、③一番下:トンネル構造の受け皿部分

3本のステッチが映っていますね。

<3本のステッチの意味>

①一番上:裏地の固定

②真ん中:縫い代の固定

③一番下:トンネル構造の受け皿部分

ということになります。

③はほぼ必須。①もきちんとした作りのお品にはやってあります。

②が私ならではのステッチと言えるかと思います。

こうして目指していくところというのが、「良質な商品」ということになります。

あとがき

巾着袋も口をぎゅっと絞る時に圧力がかかります。

ひもホール内は内側でありながら外側みたいなものだとよくブログでお話させていただいております。

今回は特に、ひもホール内の見えない部分の強化も大いにあります。

使っている間に、何やらひもホール内から糸が出てきたなんてことはインテリア雑貨などの中でよくあることです。

これを良いお仕立てで長持ちのコスパの良い商品に仕上げようとしているわけです。

小さめなサイズながらたくさんのパーツで成り立つバッグ【854】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回から、定番ハンドメイドバッグとしている「餅巾着」のリュックデザインがありますが、こちらの製作を開始しました。

今回からは、表地にキルトをかけていこうと思っています。

キルトは丈夫に強固にする働きがあるので、デザインだけの効果ではない、長持ちになる効果もあるようです。

たくさんあるパーツのご紹介(主にYOUTUBE動画にて)

芯地を粗裁ちしたところの段階なので、少しはみ出していますが、パーツに裁断後接着芯を貼るところまでの進捗度です。左上が、メインの表地です。テディボアという名前で、アクリル/100%、日本製。そして右は、先染チェックという名前の生地で綿/100%m、日本製。下は、黒色なのですが、薄手です。生地名は不明で、混率も不明<m(__)m>。喪服なのどのようなしわが寄りにくく丈夫さのある生地でとても良質なのが分かります。原産国は不明です。

テディボア生地が表地、タータンチェックは、裏地と内側の巾着袋の外面、黒無地は巾着袋の内側です。

こうして、これらの生地のコーデで製作していきますが、YOUTUBE動画で裁断後のパーツを1つずつどこに使うのかのお話をさせていただいています↓。

あとがき

最近だんだん考え方が変わってきてしまいました。

この2022年スタート時点では、4デザインにデザインの種類をかなりしぼったつもりでしたが、早くも1点「卵焼き」デザインを外すことを決断しました。

上手くいく時と行かない時があるので出来上がりが不安定だったのです。

それが理由です。

この餅巾着には、現在は見込みを感じておりまして、多くを今年は製作していくつもりでいます。

こういった気持ちの変化というのも、これだけ追求して長くやってきてのことですから、確かなものなのだと思っています。

表地にキルトがかかっていくことで、前とはイメージも変わりますので、かなり変化するかと思います。

その点をどうぞ見守っていただきたいと思います(^-^)。

使用目的が明らかに大容量で重くなるバッグに使う裏地の選定例【674】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、大きなリュックを作ろうとしています。

その時の裏地にスポットを当ててみます。

大容量のお買いもの用のリュックなので、当然たくさんの物が入り、重さもかなりのものになると影響するのが生地の傷みです。

使っていくのだから、ある程度すれたりなどはするにしても、簡単に破れたりはやはりコスパの悪い質の劣った商品になってしまいます。

表地は頑丈でも裏地っておざなりになりがち。

この裏地こそを丈夫なものに仕立てていこうということを今回工夫します。

それには、まずは、最初の生地のチョイスが物を言います。

ブロードやローンでは厳しそうな場合に選択する裏地生地とは?

表地が綿なので、裏地も綿で行こうとしておりまして、少しお洒落に柄入りにしてみました。

生地名が不明ですが、黒x白xモカグレーで成り立つシックなタータンチェックの先染め生地です。この彩にご注目。とても丈夫な織りであると見ることができます。

端の毛は、耳の部分です。糸の太さとか密集具合がこの部分を見るとある程度分析できます。

糸が太めで密集しています。

全体に肉厚ぎみな目の詰まった生地なのです。

先染めチェックは綾になっていることが多いので、同時に丈夫な物であることが多いです。

ストライプの先染めとも迷いましたが、このチェックに入るモカグレーの素敵さでこちらを選択。

ストライプの方にはモカグレーは入っていませんでした。

こうして、重いものを入れ、かつ大容量入れる時に負荷が裏地にも当然かかってくるので、簡単に破れたりはしないしっかりとした裏地にするためのファーストステップとして、生地の選定が重要であるというお話でした。

あとがき

ここへ、更に織芯の接着芯を貼って、より補強します。

この対策で強度を高める効果を期待。

隠れた部分なので、長い目で見たコスパを狙ったものになります。

コスパの意味って奥深いと思うんです。

言葉の一人歩きで、一瞬の見かけで決まるものなのか。。

そこに疑問があります。

本当に結果、長持ちできるための対策をしているのか、結局はその点につきるかと。

マーケット手法で謳われる小手先の言葉って、いずればれるものではないかと思っています。

とにかく、本当のことをそのまま真実として伝えていくような商品にしていく決意で製作に臨みます(^o^)丿。

布バッグのチェック柄のサイドの柄合わせ、最低限ボーダー状の向きだけ段違いなく合わせる勧め【80】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグ製作で、<チェック柄シリーズ>という企画をしてみました。

3種の違った形のチェック柄を同時進行で仕上げ、ミニサイズのショルダーバッグを製作しました。

ミニサイズのフォルムの可愛さと、3種が元は同じチェックであることが少し違った形で勢ぞろいするコレクションの面白さをお伝えできればと思います(^-^)。

様々なチェック柄、マルチカラーな糸使いが素敵な素材コレクション

今回は、表地も裏地も同じ生地を使いますので、3種のみが生地として登場します。

左:手織りジョントン綿、綿/100%、タイ製・・・ジョントンはよくジョムトンと発音されているようで、
タイの北部のジョムトン地方で織られる織物のようです。
白い筋が特徴。色使いが原色カラーの集まりで、生き生きとした柄です。
中:起毛チェック、綿/100%、日本製・・・起毛という名前から毛羽立ったイメージがわきますが、
実際はネルなどよりもはるかになめらかです。手触りは、さらふわといった感じ。
黒色を使いながらもその他の暖色が活きて全体的に暖かみのある雰囲気です。
右:先染チェック、綿/97%、ポリウレタン/3%、日本製・・・インディゴブルーのギンガムチェックが爽やか。
ネイビーや水色ブルーよりもレアなトーンのブルーだと思います。

ボーダー方向のみ合わせてもかなり見た目に効果があるチェックの柄合わせ

チェックの柄合わせとなると本来は、縦と横を両方合わせるのが完璧な柄合わせ。

柄合わせにおいて、縦とか横という言葉を使うと大変紛らわしく、どちらのことを指しているのかわからなくなってしまいますので、「ボーダー状に合わせる」とか、「ストライプ状に合わせる」などと呼びますね。

つまり、チェックを、ボーダーとストライプの組み合わせと考えていきます。

バッグでは、一番視線の気になる場所がサイド。ここのハギ目の柄の出方が良い見た目になるかどうかがキーポイント。

今回は、ボーダー状のみ合わせましたが、これだけで随分見た目がすっきりと見えますね。

つまり、ボーダー状に合わせることさえ意識すれば、整った印象ができる大きな効果が得られるのです。

チェックの柄合わせ(ボーダー状のみ)・・・矢印はサイドの縫い合わせのはぎ部分を示しています。

ボーダー状に柄合わせというのは、例えば真ん中でいうと、赤とか黄色の横線がちゃんとハギ目に対して横に対象に一直線に並んでいるのかということです。

並んでいますね。そういう見方で右と左も見てみてください。

そうすると、すべて段が一直線にそろっていますよね。これは、ボーダー状に柄をそろえたことになります。

一方、ストライプ状の柄のそろい方の見方ですが、矢印のサイドの切り替え線を軸に、左右が同じ配分で柄が出ているかというとどれもそうではないですよね。

一番右は、一見分かりにくいですが、黒い線をブロックで考えると、ハギ目から右は半分なのに、ハギ目から左はフルに1ピッチ分ありますよね。

しかし、ストライプ状にそろえることは、これを見た限り、それほどボーダー状にそろえることよりも結果が分かりにくいということです。

なので、まずは、ボーダー状にそろえることが綺麗に見える一番の秘訣と言えますね。

ガチガチにそろえすぎると、生地がもったいなくて、余らせなくてはならないのです。

超高級品はこのようなことを徹底して行い、生地を余らせた分のロスを商品の値段に反映させて、高価になるわけです。

この辺りも生地の高級さを見ながらの匙加減でしょう。

今回の場合は、ボーダー状のみそろえれば十分な効果が出るのでそれ以上は必要ないとの私の判断からこのように作りました。

それに、真ん中のジョントン綿は、白いストライプ状の霧のような柄があまりにランダムすぎて、ストライプ状に柄合わせは非常に困難です。

とにかく、段違いみたいな見かけが心持ちを悪くするので、スッキリと段がそろう「ボーダー状に合わせる」ことをチェック柄の場合の一番のポイントとさせていただきたいと思います(^-^)。

あとがき

こんな感じで3点が一緒である良さがあります。

チェックも種類の違うチェックを集めるととても楽しいものです。

販売においては、お店にディスプレイで並べるように、こういった柄違いの展開の仕方は、同じ生地の色違いではない楽しさが生まれます。

何でもない平凡な形のバッグですが、集まってコレクションのようになると随分躍動感が出るものです。

「家族でお揃いのデザインでどうですか」などのご提案もできるかもしれませんね(^-^)。