基本が「真っ白」というミシン糸の選び方の見直しへ、白ではない中間的なオフカラーが出来上がりの高級感へとつながる【1239】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ミシン糸のカラーバリエーションは、マルチカラーが好きな私としては、重要視し、箪笥の引き出しに3段分が現在のストックです。

「スパン糸」と「テトロン糸」に分かれますが、ぱさぱさしたスパン糸はあまり好まず、少な目の40コーン程。

テトロン糸はその倍くらいの80コーンという数です。

すべて2000m巻程の工業用の量産用のタイプです。

特に量産せずとも、何度も使うような色であれば、コスパは非常に良いです。

ミシン道を歩み始めた当初は、基本的な糸の色ということで、真っ白を調達しがちです。

しかし、実際は、いろんな生地のカラーに際立たせたり、なじませたりすることが多く、真っ白の出番が豊富というわけではないのです。

ここまでいろんな色を持っている私でもスパン糸では1コーンしか持ち合わせていないのが真っ白の糸です。

スパン糸の真っ白カラー:全く使わないことはないので持っていますが1コーンで十分です。

今回は、この真っ白カラーよりも一層ハンドメイド製作したそのお品が味わい深いものになったり高級感あるものになったりする糸の色をご紹介したいと思います。

白よりも少しだけカラーが入った「オフカラー」の糸の利用の仕方例

こんな風に3cmのダイヤキルトをかけました。この糸の色は真っ白ではないのです。
真っ白ではないオフカラーの糸(一番右は比較のために真っ白です)。

上のキルトをかけた糸はこれらのスパン糸の中でどれだと思いますか。

答え:右から2つ目のこの色を選びました。

もし、ここに、真っ白のキルトをかけていたとすると、機械的な様相になってしまい、量産でよく見かけるキルトになっていたことでしょう。

しかし、こうして、少しグリーンのような淡いカラーが入っているだけで背景の花柄によくなじみ、柄を引き立てます。

キルトが主役ではない、あくまでもこの美しい小花柄なのだ、キルトは「機能である」という考え方に基づいた糸の色の選択です。

反対に、無地にキルトの色を際立たせる場合はまた話が変わりますが、こうしたマルチカラーなどの柄物は特に、その柄を主役にしたいことが多いです。

そうするとこういったオフカラー糸の出番が大いにあるということになります。

スパン糸30番のオフカラーはデニムの裏面にも相性が良い

再びこれらのオフカラー色のスパン糸の写真を見てみます。

左の3つは結構色が入っていますが、通常のブルー、黄色、グリーンと比べてはるかにカラーのトーンが薄く、中間的です。

ジーンズの裏面に使用しやすいのがオフカラー糸。

このジーンズの裏面を見てみます。

ここに馴染む色は、見たところ、左から3番目のブルーから3コーンの並びです。

実際に合わせてみるとこの3コーンはどの色も相性があるようでなじみました。

過去に製作してきたハンドメイドバッグでは、裏面にも糸の色をなじませることもあり、オフカラーの糸の出番がありました。

デニムの裏面に合わせるカラー:この3つならどれでも合いますが、
ジーンズの裏面の色もそれぞれの生地によってピッタリな色が変わってきます。

あとがき

別の生地でもご紹介したことがあったのですが、今回のキルトをかけたようなマルチカラーの柄では、白とは真逆の真っ黒も同じことが言えます。

とりあえず、黒を持っておけば使えると思いがちですが、実際に真っ黒を使うことはこういったマルチカラーではほとんどありません。

マルチカラーは中間色の集まりであることの美しさも特徴ですので、黒を選んでしまうと黒が勝ってしまい、柄をつぶします。

そうすると、より柄が生き生きと引き立つようにするには、糸のカラーの強さを緩和するべき、グレーなどの方向へトーンを下げることで柄に馴染み、美しく仕上がることを過去に研究済みです。

同じ作業をするなら、高級感ある美しいもへと、その可能性を最大限に発揮したいものです。

そうすると、糸のカラー1つでもこうした微妙な色の違いがせっかく存在しているわけですので、どの糸よりもこれが一番であるという渾身の糸のカラーのチョイスが可能なのです。

そうして選んだ魂を込めたような選択がなされたハンドメイドバッグがどんなものに出来上がるのかは、想像がつきますね。

こういうことの積み重ねの集まりが1つの素晴らしいお品になるのだということです(^-^)。

比較して並べると歴然、デニム向きなスパン糸の30番と20番の違いが驚く程大きい事実【1068】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

これまでいろんな厚手の生地を縫ってまいりました。

スパン糸の30番と20番というのはひとくくりに「デニム向き」などと称されますが、実際に両方を使用する機会にめぐまれて、その違いがあまりに大きくて是非この記事でお伝えしたいと思いました。

カラー展開が豊富で見つけやすいのは30番ではあるが。。。

もともと自分のデザインのハンドメイドバッグでしっかりした作りを目的として30番糸をそろえていきました。

その前までは、50番や60番だったのですが、どうしても弱々しく、糸を横に引っ張るとプッツンとすぐ切れました。

スパン糸は短繊維なので切れやすいというのはデメリットです。

しかし、そのぱさついた様相がカジュアルで、コットン方面の気取らない生地には向いているのです。

番号が少なくなるにつれて糸が太くなりお品もレアになっていきます。

通常60番などは一番多くの人が使用します。洋服にも使われるので、よりユーザーの多い番号が60番。

それより少し丈夫にと、ハンドメイドのスタート時期には50番にも注目していました。

そして、ミシンを家庭用から職業用に変えていった時期くらいから、30番へと移行。

そして、2017年頃、30番統一で一気にいろんなカラーの糸を集めていきました。

私の場合、ツヤのある生地が多いのでスパン糸よりもテトロン糸の方が多いですが、いずれもすべて30番で収集してきました。

メンズライクな世界とか、カジュアルさを追求すると、30番でも上品で控え目だと思うことがあります。

今回、たまたまエプロン製作で20番の糸が生地にぴったりだったのをきっかけにして、初めて20番で縫うという機会があり、その感想等をこめて、比較の検証をしてみました。

30番と20番の糸がどのくらい違うかの比較です。とても興味深いですね(^-^)。

レアな20番糸を思いっきり使ってみた結果の感想と30番と20番の比較実験

一括りにデニム用と称される30番と20番も並べて比較すると縫い目がこんなに違うのです。

驚かれるかと思います。

この違いは非常に大きいです。20番はより存在感があり、力強いです。

ステッチのアクセントを強調するようなデザインに20番は向いていますね。

30番は考え方を変えれば、適度に上品ですので、カジュアルな素材を大人っぽく製作したい場合などには向いています。

入手しやすいのは30番の方です。20番は思うような色が見つけられないこともあるかと思います。

20番糸でも職業用ミシンでの製作が可能なのか

結論からは、可能ということになります。

私は、JUKI様のシュプール:TL25です。末尾に何も追加番号のない昔のTL25(その後TL25デラックスという商品が出たようです)であることからなのか、こういった太口の糸の場合に工夫は必要です。

その工夫というのは糸調子の調整になります。

下に貼りますYOUTUBE動画内でポイントの糸調子を整える箇所をご紹介致しますが、ここでまとめて置きますと、2つの箇所を徹底します。

①糸案内にすべて通す・・・取説によるとスパン糸は2箇所通しでよいのですが、3穴にフルに通します。そうすることで、糸がピンと張り、硬いデニムにしっかり糸が埋まっていくのです。

②糸調子ダイヤルは強め・・・こう覚えたらよいです→。硬くて厚い生地にはダイヤルは番号が大きい方へ絞めるということ。ただ、あまりにかちんこちんに4などにしてしまうとかえって糸が切れやすかったり、他のパーツが引っ張られて傷みますので、優しくミシンを扱うということです。

ミシンを優しく扱うために①をやっておいて、上糸を引っ張る際には、針の周辺を引っ張ると動きにくいので無理矢理引っ張らず、糸のコーンと糸案内の間をたるませることを手動で行います。

この作業は、縫う途中では出てきませんので大丈夫。最初の縫い始めと最後の縫い終わりに引っ張る時がありますね、あの時にそのまま引っ張る前にコーンと糸案内(三つ穴のパーツ)の間を手動でたるませるのです。→これはYOUTUBE動画内でも

ご説明させていただいておりますのでどうぞ見てくださいませ↓。

あとがき

今後たくさんのハンドメイド作品作って行きたい方へのメッセージとしましては、ある時期に家庭用から職業用のミシンへの切り替えをお勧めします。

確かに家庭用ミシンはロックミシン機能なども付いていて便利なのですが、縫い目が歪んで綺麗に縫えません。

いずれ商業利用などをしたハンドメイドを作りたいと誰もが思うことでしょう。

そうした時に、土台であるミシンを職業用にしておくことで、こうして、何とかデニムとか帆布なども上手く縫っていけるのです。

しかも驚くほど美しい縫い目が購入者様の心をぎゅっとつかむのです!!。

デニムや帆布は糸調子が普通地である服地に比べて上述のように難しくなりますが、それでもこうして工夫と対策を分かっていると悩みは解決できます。

どうか、素敵なオリジナル作品をお作り下さいませ(^-^)。

そして、途中でやめてしまわないこと、何年も何年もひたすら続けていくことです。

そうした中で何かの転機が生まれたり考え方が良い意味で変わったりして発展が起こると思います(^-^)。

スパン糸とテトロン糸を比べて決定的に違う互いの強味【1040】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、多くの人がハンドメイド製作にご利用のスパン糸と、ややニッチなテトロン糸を比較してそれぞれの糸の持ち味をお伝えしようと思います。

私の場合なのですが、圧倒的にテトロン糸が多いのですが、スパン糸でなければならないメリットもあり両方使用しています。

そんな両方を使い分ける私が見る視点でお伝えしたいと思います。

スパン糸の決定的なメリット

スパン糸30番:ブルーグレー色

メリットデメリットは挙げれば複数ありますが、ここでは分かりやすく、決定的なメリットを1つだけを取り上げたいと思います。

後に貼りますYOUTUBE内ではその他の部分にも触れていますので、当ブログではこれだという1つをアップ致しますね。

実際に私がテトロン糸で悩むのが、玉止めの時にほつれやすいことです。

軽く結んでいてはスルスルっとほぐれてしまいますので、結んだ意味がなくなることが悩みです。

その点、スパン糸は、がさっとしていて滑りにくい為、玉止めが頑丈です。

ここが決定的なスパン糸がテトロン糸に勝る点だと思っています。

なので、卸売りのお得意先に商品を卸す場合などは、ほつれが目立つようなご迷惑をかけてはならないこともあり、玉止めの強固なスパン糸を中心に使っています。

スパン糸が合うテイストの生地ばかりを使用する企画なのでそれも都合が良かったということです。

テトロン糸の圧倒的なメリット

テトロン糸30番:青紫色

実は、私は自分の好みはテトロン糸の方です。

その理由にもこのメリットがイコールになるかもしれません。

圧倒的な高級感とエレガントさです。

今までハンドメイドバッグはエレガントな生地を利用してきましたので、やはりテトロン糸が自然とマッチするようです。

よってこのエレガントな雰囲気で今後もエレガントなテイストのバッグを製作したいと思いながらテトロン糸の方を多く集めてきました。

スパン糸はどちらかというとカジュアルです。

糸製造業者様の工夫を感じた点-スパン糸にテトロンを混ぜたテトロンスパン糸というものがある

左:テトロンスパン糸30番/ 右:テトロン糸30番

生粋のスパン糸だと短繊維の集まりなので簡単に手で切れやすいというデメリットも実はあります。

そのことを補うためにサポート役としてテトロンを少し混ぜた「テトロンスパン糸」というものが多くあるのを、私の手持ちのスパン糸の中から発見。

結構な量のスパン糸が現在はテトロンスパン糸となっています。これ、実は今まで気づきませんでした(^_^;)。

実際に同じような色をあえてピックアップした「テトロンスパン糸」と「テトロン糸」を並べると、どうでしょう、やはり、左はスパン糸に変わりはないのです。

なので、私は、テトロンスパン糸=スパン糸と考えてテトロン糸とは別物であるという風に分けて収納しています。

生粋のスパン糸よりは切れやすさは解消されているのですが実際に使っていても分かりますが、根本的には短繊維が多く集まった糸であることには変わりないのです。

あとがき

糸もこうして比較して見たりすると楽しいものです。

糸はとても大切だと思っています。

バッグを作っていても糸の縫いのおかげで丈夫に仕上げることができています。

ここへ、附属品の打ち込み式のパーツなどを加えると不安でしょうがありません。

それはいつ外れてくるかが私の感覚では全く分からないからです。

例えば、飾りを兼ねたパーツで固定するくらいなら、同じ個所を糸で頑丈に返し縫いをしたいです(^_^;)。

糸はそれぐらい肌感覚で丈夫さが分かるものとしてとても身近で信用あるものだとつくづく思います(^-^)。

工業用ミシン糸60番と30番の下糸の用尺の違い【1039】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ミシン縫い作業において、通常下糸のボビンは、上糸のコーンから巻き取る作業をしますね。

この時にストッパーがかかって自然に止まるところがボビンにフルに巻いた状態。

あの全体の長さってどれくらいなんだろう。。。

そんなことを考えるものです。

今回は、糸の太さの違いで当然巻きmも変わってくるであろう下糸のボビンの糸容量についての比較のお話です。

60番糸でだいたい50m周辺、となると30番の場合は。。。テトロン糸の場合は。。。

すでに、200m巻の小さめの手芸用の60番糸をボビンに全部移した人のデータを2つほど拝見しましたので、私があえて実験をすることはありません。

しかしながら糸の種類によっても同じ60番でも少しデータが違うのでそこからのだいたいの平均で、ボビンには60番糸で50m程ということへ導きました。

私は通常60番糸はほとんど持ち合わせておらず感覚が分かりませんが、30番に関しては毎回使用していますので、こちらが実体験からお話できることがあります。

まず、60番糸が50mくらいということですが、30番では、うんと糸が太くなります。

単純計算で、値が60と30で1/2であるから、50mが25m?ってまず考えます。実際の私の作業を振り返った時に、2mの長いステッチを6セット程縫っていく作業があり、2mx6s=12mです。

その作業の中で1度は下糸がなくなる感覚ですので、私の感覚では、30番のスパン糸で10m強かなあと言った感じです。

少ないですよね。先程の単純計算よりもぐんと少ないようです。1点製作するのに、その製作物にもよりますが結構大きいと1度は下糸がなくなっている感覚です。

3点同時に製作した時にも3回ほど交換したという記憶なので、やはり、1点では平均1回交換する感じです。

では、これが同じ30番のテトロン糸になるとどうでしょうか。

テトロン糸は同じ30番でも細いです。

その代わり丈夫で切れにくいわけなのですが、ボビンに下糸を巻く時の秒数がスパン糸に比べて5秒ほど差があることが毎回の作業で分かっています。

その5秒が果たして何Mくらいになるのかですが、何となくですが、2-3mかなあと思っています。

テトロン糸であっても60番のスパンに比べたらテトロン糸の方が断然太いと思いますので、やはり、違いはあるかと思います。

原価表に入れ込む糸の見積もり

ここで少し余談ですが、1点ハンドメイドバッグを製作する時に、1点分の原価表をそれぞれ作っています。

これは、販売価格を決める際の資料ということと、期末の棚卸の際に原価表の合計の値を引用するからです。

1つの原価表で複数の活用があるわけです。

フォームはいたってシンプル。

私みたいに、自分で製作している人は加工賃は経理上は入れません。

請求書などが発生した「仕入」科目を使ったものだけを棚卸資産にリストアップしますので、自作は¥0であるというのが経理上の見方です。

しかし、その分販売価格に見積もればよいので、自身の裁量とお客様のお求めになる価格を考慮して売値を決定することになります。

で、この原価表の中にも糸の項目を毎回設けています。

何かミシンで作るには必ずこの項目があるかと思うのですが、実際に出来上がったステッチの部分をすべて計って合計しても良いですが、金額の値がざっくり見ると誤差がそれほど大きく全体の金額に影響するほどではないので労力の無駄です。

よって、固定で、〇〇m使用する設定をしています。

今回の場合、原価表には、当然上糸の分も入れねばなりません。

上糸と下糸を単純に同じ分量と設定すると30番糸で使用のボビンの下糸のデータがだいたい12mと私の感覚で出ていますので、12mx2=24mの約25mを1点のある商品に糸全体で使用したというデータが原価表に入ります。

糸を1コーンで購入の場合は、購入時のm数からの割合で25m分の価格を導きます。

そうしますと、結局糸代はよほど高級な糸をわざわざ調達しない限り数十円なので、毎回けいさんせずとも、見積もりの固定価格を設定して、常にその分を糸代として入れればよいわけです。

あとがき

こう考えると、とっても太いデニム専用の値の少ない番手の糸がいかに貴重かということが分かります。

私の場合デニムでも職業用ミシンで縫いますので、30番を使います。

デニムの専用のミシンなどは糸番手が6番というのもあります。なぜか手持ちで1コーンだけ持っています。とても太くて、針穴に通らず、使い道を変えていて、ギャザーを作る時の仕付け糸などに使っています。

糸のお話も奥深いことがありますね。

何か脇役的な存在ではありますが、糸の色は商品の素敵さをぐんと上げてくれるものだと思っていまして、私は大切にしています(^-^)。

これからも大切に使っていきたい、エレガントなツヤ感の貴重なテトロンミシン糸30番の崩れにくい収納の仕方【132】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

整理整頓が好きな私です。

お部屋の整理整頓はもはや趣味や特技の1つ。

インテリアも考慮した、整理整頓の仕上がりにきらりとオーラが光るような出来上がりを目指します。

整理整頓は、個人物でも事業物でも差別なく、同等にきちんとしていきたいスタンスでいます。

今回は、ハンドメイドバッグの材料であるミシン糸の整理整頓例です。

ミシン糸はハンドメイドバッグには共通に使う材料であり、当たり前の物品であるからこそ、大切にしたいものです。

整理整頓が行き届かないことで、持ち合わせていることを忘れ、重複した糸の色を複数調達してしまったなどということは避けたいものです。

色のグループに分けることで気持ちよくスムーズに使っていけるような環境づくり、そんなポイントをこの度ご紹介したいと思います。

これまでの糸収納に関する悩み、テトロン糸がすぐにコーンからほどけやすい件の解決策

実は、これまで糸を収納する中で悩みがありました。

私はほとんどがテトロン糸を使用します。スパン糸は割合では2割程度。

高級感あるツヤと細くても丈夫なその性質が、エレガントなものを丈夫に作りたい私の意向にとても合っているのです。

よってほとんどがテトロン糸なわけですが、テトロン糸が寄り集まって互いに重なったりすると問題が起きるのです。

テトロン糸はツルツルなので、すぐに糸のコーンの巻きから外れやすいです。

スパン糸はパサっと毛羽立っているので、何もしなくても糸のコーンに引っ付いていてくれるのです。

この大きな違いにより、テトロン糸の収納に問題を生じさせます。

収納して、糸を探しているうちに糸がぐちゃぐちゃとほつれてくるのです(;’∀’)。

これは困ったもので、変な位置である上の方からほつれると、まとめてたくさん巻き直しせねばならないことがありました。

その対策として、これまで糸ネットをすべての糸にかけていたのですが、それも実際はあまり効果がなかったという結論に達した現在です。

ということで、今回、糸カバーなるネットも取りやめて、もっと密閉されたほつけにくい対策をしようと試みました。

チャック袋のA6にひらめき、きちんと口も閉じればほつれることが回避できる

ネットも頭と底が空いているのでただかぶせるだけでした。

そうすると隣の糸との接触などをきっかけにネットが外れたりして、前と同じように糸がほぐれる事態がたくさん起きていました。

これじゃあ何も変わっていない、と変化が薄かった前回の対策を見直しました。

そこで、ほどよく空間を保ちながらピッタリの糸が入るサイズのケースを考察。。

そして、チャック袋を見つけました。

ポリ袋はネットよりも見つけやすく豊富でエコノミーです。

チャック袋のサイズも大切です。

あまりにぴったりすぎても、これも中で糸がほつける原因に。

適度に隙間があり、ゆったりと無駄のない空間に収納できるようなサイズ、縦17cmx横12cmxマチ無しの規格「A6サイズ」を発見したのです。

A4とかB4などのコピー用紙サイズにしかこれまで目を向けてこなかったサイズ規格。

A6などというサイズがあったこと自体新しい学びでした。

チャック袋:A6サイズ・・・100枚入りなので、これ1パックで手持ちの糸50本強に十分対応できます。
その後増やしていってもその分の袋の数も見込めます、わーい(^o^)丿。

箱はパンダン製のインテリアボックスへ収納

さて、実際にテトロン糸を1点1点チャック袋へ詰め込みます。

もう、コーンの切れ込みに糸をひっかけるという収納はせず。

これは、デメリットもあり、外す時に糸が裂けることが多く、あまり好みません。

よって糸の終わり目はそのままでチャック袋へゆったり収納します。

そして、パンダンボックスへ色別に固めて収納します。

色別の良さというのは、糸が探しやすいところ。

100コーン近くの糸の量を持つと多少糸選びに手間取ることがあります。

そんな場面を少しでも解消するには、ある程度の色のグループにまとめて配置しておくこと。

ピンク、紫、青の寒色系を近く同士に、ベージュ、オレンジ、赤などの暖色系を近く同士になどの工夫も良いでしょう。

そして、私の場合、黒、白を別の箱に、グレー系を多く持っているので、グレー系ばかりの箱を1つもうけました。

少しの割合で持ち合わせていますスパン糸の30番は、スパン糸だけでまとめました。

ということで、全部で5ボックス作りました。

今回のチャック袋A6は、あくまでもテトロン糸のみです。

スパン糸には必要がないので、わざわざ個別に1コーンずつスパン糸をチャック袋に入れる必要はありません。

ほつけないのでわざわざ入れても意味がないからです。

糸の収納が終了しました。チャック袋A6サイズのおかげですっきりとしています。
上から時計回りに、テトロン糸、スパン糸、ロック糸用90番(バニティ)です。

糸ブランドと糸を製造されたメーカー様についての研究ルポ

糸は、バッグを縫うにあたってとてもベースの大切なアイテム。

今回、私はこの整理整頓で、これらの糸がいろいろなメーカー様が製造した糸だということに今更ながら驚きました。

1社では決してない、様々な会社様の糸が同じテトロン糸で存在しているのです。

そのことがとても興味深く思えてきました。

例えば、一番この中で多かった「エースクラウン」、私はエースクラウンという会社があるのかなどという変な勘違いをしていましたが、違いました。

エースクラウンは糸のブランド名。

エースクラウンの糸を製造している会社は、「大貫繊維(株)」様だったことが分かりました。

エースクラウンは王道の糸なので、この名前がかなり目立っていて有名です。

しかし、このエースクラウンの糸を製造している会社さんはどこなのかにスポットを当てたかったのです。

なかなかネットをググっても簡単に答えが見つからず、ある会社様のホームページを発見。

それが大貫繊維様でした。社名の下にエースクラウンという文字が並んでいたので、自社ブランドである証拠です。

確認のため、私はお問い合わせからアプローチ。

そして、快くお返事をいただき、その通り「テイジン社(帝人)」様との共同企画の元、70年間エースクラウンの糸を製造している会社は間違いなく大貫繊維(株)様であるとのことです。

しかも、「ポリエステル糸を一番最初に作った会社」でもあり、ものすごい情報をいただきました。

大貫繊維様、素晴らしいです、ありがとうございます。

そのほか、「グンゼ:グンゼ社」様、「ビニモ:クラレ社」様、「キング:フジックス社」様、「キンバスパン:アズマ社」様、「地球兎(ちきゅううさぎ):ムラガキ社」様が製造だということが、今回の私の持っている糸の内訳内容になります。

糸には、ブランド名だけしか記されておらず、それぞれの製造会社はググって調べました。

やはり最初のエースクラウンが製造会社まで行きつくのが一番難しかったです。

テイジンの名前が入っているとテイジン社様が製造したかと思ってしまいがち。

しかし、コーン部分のシールにある記載の仕方で、いや、この糸を製造した会社が別にあるはずと思って研究していってたどりつきました。

お返事までいただいたことが大変意義ある糸の整理整頓だったのでした(^-^)。

あとがき

こんな風に、今回のように、ちょっとした疑問をよくメーカー様などに質問しています。

だいたい活躍されているこういったメーカー様のお返事は大変丁寧で、迅速なのが特徴。

今回大変助かりましたし、こんな風に製造メーカー様から生のお声と返答をお聞きできることが素晴らしい経験です。

大貫繊維(株)様、本当にありがとうございました<m(__)m>。今後ともよろしくお願いします。

糸をスパン糸とテトロン糸とで使い分けていく中で、メリットデメリットはそれぞれあるものの、私はテトロン糸(つるつるした方)が使いやすく好みます。

スパン糸はぱさっとしていて、カジュアル向きだと考えます。

純粋なスパン糸というのはぷっつんと糸が切れやすく、現在は「テトロンスパン」という名前でテトロン寄りに寄ったタイプがほとんどのようです。

それでも純粋なテトロン糸と比べるとやはりスパン糸らしい特徴になるので、テトロンスパンもスパン糸という括りで良いと私は思っています。

時々はカジュアルテイストな素材も取り扱うのでスパン糸が必要な時があります。

同じ30番という糸番手でも見かけの太さがテトロン糸とスパン糸でかなり違います。

テトロン糸は細い割にかなり丈夫でひっぱっても切れないです。これは、長繊維。

スパン糸は太いのだけれど引っ張ると切れやすい。短繊維なのです。

しかし、スパン糸は、玉止めをすればその止め機能は確実です。テトロン糸は玉止めはよほどぎゅぎゅっと力を加えないとほつけます。

こんな違いもある2種の糸。

それぞれのメリットをうまく利用して、大切に使っていきたいです。

1点物のハンドメイドバッグを作り続ける製作者の持ち合わせ糸の収納風景【32】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

私が布製のバッグに使っている糸は30番です。

スパン糸とテトロン糸に分かれますが、テトロン糸の方が多く持ち合わせています。

というのも。。。

スパン糸のカジュアルな雰囲気が綿/100%にマッチするみたいな考え方からすると、テトロン糸の出番が多いのは、ツヤの多いポリエステル/100%の生地の採用が多いからです。

収納はある程度色別に分けていまして、前半では、糸の収納例として現在の収納の仕方をご紹介します。

そして、後半では、ある1つの生地に対して、なじむ糸は見かけのイメージと実際は違ったものになることがある不思議という内容になります。

縫い糸の色決めやコレクションのご参考になればと思います(^-^)。

糸の収納の仕方を箱詰めでしている例

収納はパンダンの大きな箱に、4部屋の紙袋で仕切り大きく色別にしています。

大きなパンダンボックスに中に紙袋を切って、外側に一度折り曲げて丈夫くし、小部屋を作って収納しています。一番右の外に飛び出しているのは、入りきらなくて上に置いています。

では、一番左の小部屋から順に見ていきます。

こちらには、ビビッドなはっきりした色を集めています。

それほど頻繁に出番はありませんが、必要な時に慌てないように一応持っているといった感じです。

常にカラーが豊富であると、すぐに使いたい時にゆったりとした心持ちでいられます。

パープルが似たような色が多いですが、調達する時に、1コーンずつではないのです。

とても大まかにまとめて使いたいカラーが豊富に入っているまとまりを調達してきているものなのです。

その時には使わない色も混じってくるということの積み重ねでいつの間にかこの量になっています。

微妙な違いですが、全く同じ色番号のものはあまりなく、少しずつ違っています。

一番左の小部屋:どれも1度は出番が出てくることをとりあえず調達の時点では想定しています。

次は、左から2番目の小部屋です。

左から2番目の小部屋:主に黒と紺ですが、行き場のないブルーを紺からのつながりで2色入れています。

左側の袋入りとそのすぐ隣りの縦向きまでが黒です。そして紺が3本。

一番下の横向きのものは、黒に一見見えますが、濃紺です。

糸のホールに紺と記載がありまして、黒に限りなく近い濃紺なんですね。

一番右の方は、ブルーで、ブルーグレーとも違い、ビビッドな1つ目の量が増えすぎることもあり、そこへ入れるのは断念して、紺からのつながりでここへ入れています。

次は、3番目の部屋です。

3番目の小部屋:全体に茶系ですが、この中ではパープルみたいなベリー色が入っているし、
グレーのような色も入っています。
ところが、パープルの中では浮くしグレーの中では茶色く見えるということで、
ここにこのように行き場のない中間色として集まりました。

茶色も最近はあまり出番はないですが、ファスナーの色が茶色の時に少し使います。

パープルの中だと浮いてしまう、真ん中周辺のベリー色、グレーの中では茶色く見えてしまう左右のサイドのあたりのモカグレー色は共に出番が多数あります。

こういったことから、中間色のなじみやすさ、使いやすさを感じています。

あいまいなどっちつかずのような色というのは、その色だけ見るとはっきりしておらず理解しがたいですが、生地に馴染んでいくことを想定し、実際に使った色というのは意外にもこのような色だったりするのです。

そして、4番目のの小部屋です。

4番目の小部屋:全体として白っぽいという色の集まりでこうなっています。ブルー系は、ミシンで縫うと
この見かけよりももっと色が薄く白っぽいので、オフ系という感じでここに入れています。  

ここは、ベージュが多いですが、白っぽい地のものが生地ではとても多いので、ここから選ぶことが多いです。

よって、薄いブルーのような色は紺のある2番目の部屋ではなく、こちらにあえて入れているのです。

ここのカラーの仲間に入れていることで、より良い選択を逃すことを避けています。

では、最後に飛び出している小部屋です。

外に飛び出している小部屋:こちらはグレー系です。グレーはよく使います。
あいまいな色なので、出番が多いです。

典型的なねずみ色のグレーもここで、チャコールグレーのような濃い目もここです。

グリーングレーなども出番が多く、グレーの色の展開の豊富さがとても役立ちます。

本当に生地になじむ色が意外な色であることの実験

ここで実験をしています。

一番なじむ糸の色を探す実験:こちらは淡いベージュ色のカーテン地の生地です。これに合う糸を探してみます

淡い色のベージュということで、小部屋の4の中から探すのがよいでしょう。

さて、この中では、どの色なんだろうという部分が少し奥深くなってきますね。

そこで、候補を2色ピックアップしました。

候補の2色:左側は、グリーンがかったのベージュ、右側は、黄色がかったベージュ。

イメージとしては、右側の黄色がかったベージュが合うような気がしていましたが、左側も意外に合うのではと予想してみました。

そしたら、どうでしょう。

上側が、前の写真でグリーンがかった方、下側が、前の写真での黄色がかった方です。
なんとなく、下の方が少し浮いていませんか。
ここで私は、上のグリーンがかったベージュの方がベストだと判断しました。

意外なことに、クールカラーがぴったりとなじんだようです。これは、見た目ではしっかりと分からなかったことです。

ただ、ウォームカラーが全然的外れだとは思いません。もし、このクールカラーの糸がなかった場合は、迷わずウォームカラーを選択したと思います。

たまたま、いろいろなベージュの糸があったからこそ、こうやって、選択し、最もなじむ色が得られたということです。

ミシンで縫って、生地の中に糸が埋まると、色の見え方が変わるのかもしれないですが、現実的なこととして、糸はバッグに作られた時そのまま永遠であることです。

ということは、糸が埋まっている時の見え方が一番大切だということなのです。

糸の色の選択は重要です。

では、昔私が糸の色の選択が甘かった経験があった証拠みたいなお品を見ていただきます。

昔、あまり深く考えずに、紺系の柄だから紺色の糸で縫った自分使いのバッグがとても糸の色が浮いているのを見つけました。

糸の色の選択1つで随分出来栄えが変わるものだと分かりますね。

あまりに糸の色が濃すぎると柄をつぶし、美しくありません。
この場合もっと薄い色の糸を選ぶべきでした。

あとがき

今回は、糸全50本ほどの使い分けや収納をご覧いただきました。

表地と裏地が存在するようなバッグの場合、表地と裏地が全く違う色の生地であったりすることもコントラストの効く美しい効果がある時があります。

そういった場合に、まめなようですが、それぞれの生地に対して糸のカラーを選び、上糸と下糸さえ違う色になる時も重ね縫いの場合は出てくるのです。

これを私は当たり前に行っています。そんなスタンスで製作したハンドメイドバッグの出来上がりというのは、シンプルですっきりとしたものになります。

糸1つでここまで美しさが違うのであれば、苦労を買ってでもしたいのです(^-^)。

ここからは、後に付け加えた記事の部分になります↓。

その後の考案で、今回ご紹介の収納の仕方を変えました。コンパクトにまとまって良いのですが、糸を抜き出す時に、テトロン糸は特に巻きが外れるのです。

その後の収納例は、後のブログの【132】の記事で一度糸を1コーンずつビニール袋に入れ始め、その後、【972】の記事では、ビニール袋収納を継続しながらヴィンテージ箪笥(たんす)の中に収納の現在に至ります。

箪笥の引き出しに入れている糸:無彩色系。
こちらはカラーもの。