温かい冬には前身をシャット♪、ボレロ風カーディガンからセーターへのリフォーム【827】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

古着には完全でないものも見つかります。

ここをもう少し。。。など、リフォームによって手を加えることで満足の行くようなデザインに近づければ、古いものに出番があったことで素晴らしい結果に導かれると思います。

今回、1つの例としまして、ボレロ風な前身が開きっぱなしのお品をセーターに変えていくリフォームを図解でお伝えしたいと思います。

現物はブランド様への考慮で写真の掲載をやめさせていただきました。

ボタン付きのカーディガンでも応用可能♪、前開きを縫い閉じるリフォーム

今回のカーディガンは少し特殊。

観音開きになっていて本当に羽織るだけのお品でできているものになります。

ボタンホール1つ付いていないのです。

それでも素材が毛混のあったかいもの。

羽織る出番よりも着る出番の方が実際は多いと考え、リフォームを決意。

こんな感じでボレロのようなVネックの深い、羽織るタイプのカーディガンです。丈は50cm程度あるので、セーターになることができると考えました。
このように重ねて、ステッチで固定。セーターの色に合わせて目立たないような糸の色を選びました。エンジ色のセーターなのでなじむ同じような糸の色がおすすめ。そして、上になる方の見頃の端の裏側に伸び止めテープ9mmの「平」を貼りました。そのテープに縫い付けがかかるようにステッチしていくというのが良い使い方です。一番上の横ステッチは固定です。合計3本のステッチを入れました。

応用としては、グログランテープのようなリボンテープを用意して、その裏に伸び止めテープを貼ってグログランテープが表に少し顔を出してしまっても良い感じのデザインにしてしまうと気軽にできるかもしれません。

伸び止めテープは1枚仕立てでやりましたが、わずかにうねりが残っています。

何なら2枚重ねても良いかもしれません。

なにも貼らないとかなりうねりが出るかと思います。せっかくの目立つラインなので伸び止めテープの利用価値はあるかと思います。

そして、このように出来上がりました。正面から見たときにステッチの線がわずかにボックス状に映る感じですが、ステッチする位置も、ニットの編み目の太い線に隠れるような位置を選んだりすることで浮くものにならない工夫もできるみたいです。

ということで、ちょっとした作業でしたが、着心地としては劇的に変わると思います。

寒い冬は閉じられたアイテムがあったかいです。

あとがき

今回のアイテムはもともとボレロ風でボタン1つ付いていないものではありましたが、同じようにボタン付きのカーディガンなども可能であるかと思います。

その時にボタンは完全にデザインだけということになりますね。

カーディガンの機能を残したいのだけれどボタンホールが緩くなってボタンがぽろぽろととれてしまうケースは、別の記事でその対策をアップさせていただいております。

【306】という番号の記事で<リフォーム>カテの中にございます。結構人気の記事です。

よろしけれはそちらにも後ほどお立ち寄りどうぞ(^-^)。

出来上がりでは決して見ることができない場面を今!、貼り付けポケットに伸び止めテープを貼る様子【766】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在は、「餅巾着」というデザインを生地の種類を変えて製作中です。

シリーズとしては「メッシュシリーズ」が現在です。

今製作している中で裏地にポケットを付ける場面があります。

ここで、今回使用のナイロン/100%の生地との相性を考えた伸び止めテープの使い方の例をご紹介したいと思います。

伸び止めテープのバイヤスをストレートな部分に使ったその理由とは?

伸び止めテープというのは、その名の通り、伸びないように固定する働きが主にありまして、既存の説明などでは、洋服の襟ぐり、そでぐりなどのカーブの部分にバイヤスを使うなどの例が多く見られます。

今回は、もっと違った使い方をした一例となるかもしれません。

まっすぐなストレートなラインにバイヤスの方を貼るのです。

ストレートとバイヤスの質の違いは、その柔軟性。

やはりカーブなどの内輪と外輪があるかのような箇所では、伸び縮みに優れたバイヤスカットをしてあるテープが融通が利き、そのラインに沿ってくれるのです。

ストレートは、まっすぐの縦や横にびしっと硬く風合いを仕上げてくれる効果があります。

裏側なので少しだけしか映っていませんが、裏地に使う生地は結構薄手のナイロン/100%の柄物。
貼り付けポケットの場合、縫い付ける時に長方形の角が生地が伸びて歪みがち。
それを美しい直角に仕上げるために伸び止めテープを利用。
しかし、ストレートの方を選ぶと、あることが懸念されます。

その「あること」というのが、しわや気泡です。

そもそも、この接着芯をこのナイロン/100%の生地に貼る時にも、柔らかいニット芯を貼っています。

ここへ織芯を貼ってしまうと弾力性のあるナイロン/100%の生地がアイロンの熱によっていったんきゅーっと激しく縮み、その後熱の冷めによって再び戻ろうとするような動きからか、気泡と皺のオンパレードになってしまいます。

このことの経験から、伸び止めテープだって一部使いの接着芯と同じではないかと考えるわけです。

そこで、伸び縮みに対応しやすいバイヤスの方をチョイスというのが正解だったようです。

なので、このまっすぐな線に貼っている黒の伸び止めテープはバイヤスの方です。

市販では、ニットの伸び止めテープもあるようですが、伸び止めテープの通常のタイプで、バイヤスをチョイスという対応で大丈夫でした。

接着芯の風合いが、織芯とニット芯では違うように、びしっと硬めに仕上げたい場合は断然織芯の方が良いので、それと同じ考え方をすると、伸び止めテープのニットタイプもやわらかすぎてびしっと仕上がってくれないと思うと、織りタイプのバイヤスを使うという考え方も一理あるんです。

巾9mmのバイヤステープなのですが、このように、表にひっくり返した時の端っこに位置するように使ってみました。あと、これはネットやYOUTUBE情報で学ばせてもらいましたが、伸び止めテープはどこかしら縫い目で固定されているのが鉄則らしいので、縫う位置を想定した位置に上手く部分的に貼るということの考慮が重要なようです。縫い代いっぱいに貼る必要はなく、肝心な部分に狙って貼っていくのが無駄のない貼り方かと思います。

この写真のポケットの底の部分には、この写真の現在では縫い線がないですが、後に、ひっくり返した後に、本体に縫い付けられる時に、縫い線が走ります。

そういった想定をして伸び止めテープが最終的にミシンでちゃんとたたかれるよう見込むということが必要ですね。

はがれ防止や固定の意味があるのだと思います。

伸び止めテープをポケットに使った効果と出来栄え

特に、長方形の角の部分にご注目を。美しく直角が出ていますね。これは伸び止めテープの効果です。
裏側はこんな感じ。当て芯をしていますが、その縫い線のラインが裏から見てもすっきりと直角です。

伸び止めテープを貼らないと極端な話、長方形が平行四辺形にもなりかねません。

とても素晴らしいツールというか附属品ですね。

こういった裏の場所というのは、バッグが出来上がってしまうと見ることがありません。

是非この機会にこの貴重な様子をご覧くださいませ(^-^)。

逆に考えれば、なぜ、こんなに綺麗なポケットなのだろう。。。という完成品を見たときの答えが、実は今回の記事のような内幕があったということになります。

そんな感嘆のお声がお聞きできるよう、見えない部分のお仕立てにも今後力を入れていきたいと思っています。