布バッグのチェック柄のサイドの柄合わせ、最低限ボーダー状の向きだけ段違いなく合わせる勧め【80】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグ製作で、<チェック柄シリーズ>という企画をしてみました。

3種の違った形のチェック柄を同時進行で仕上げ、ミニサイズのショルダーバッグを製作しました。

ミニサイズのフォルムの可愛さと、3種が元は同じチェックであることが少し違った形で勢ぞろいするコレクションの面白さをお伝えできればと思います(^-^)。

様々なチェック柄、マルチカラーな糸使いが素敵な素材コレクション

今回は、表地も裏地も同じ生地を使いますので、3種のみが生地として登場します。

左:手織りジョントン綿、綿/100%、タイ製・・・ジョントンはよくジョムトンと発音されているようで、
タイの北部のジョムトン地方で織られる織物のようです。
白い筋が特徴。色使いが原色カラーの集まりで、生き生きとした柄です。
中:起毛チェック、綿/100%、日本製・・・起毛という名前から毛羽立ったイメージがわきますが、
実際はネルなどよりもはるかになめらかです。手触りは、さらふわといった感じ。
黒色を使いながらもその他の暖色が活きて全体的に暖かみのある雰囲気です。
右:先染チェック、綿/97%、ポリウレタン/3%、日本製・・・インディゴブルーのギンガムチェックが爽やか。
ネイビーや水色ブルーよりもレアなトーンのブルーだと思います。

ボーダー方向のみ合わせてもかなり見た目に効果があるチェックの柄合わせ

チェックの柄合わせとなると本来は、縦と横を両方合わせるのが完璧な柄合わせ。

柄合わせにおいて、縦とか横という言葉を使うと大変紛らわしく、どちらのことを指しているのかわからなくなってしまいますので、「ボーダー状に合わせる」とか、「ストライプ状に合わせる」などと呼びますね。

つまり、チェックを、ボーダーとストライプの組み合わせと考えていきます。

バッグでは、一番視線の気になる場所がサイド。ここのハギ目の柄の出方が良い見た目になるかどうかがキーポイント。

今回は、ボーダー状のみ合わせましたが、これだけで随分見た目がすっきりと見えますね。

つまり、ボーダー状に合わせることさえ意識すれば、整った印象ができる大きな効果が得られるのです。

チェックの柄合わせ(ボーダー状のみ)・・・矢印はサイドの縫い合わせのはぎ部分を示しています。

ボーダー状に柄合わせというのは、例えば真ん中でいうと、赤とか黄色の横線がちゃんとハギ目に対して横に対象に一直線に並んでいるのかということです。

並んでいますね。そういう見方で右と左も見てみてください。

そうすると、すべて段が一直線にそろっていますよね。これは、ボーダー状に柄をそろえたことになります。

一方、ストライプ状の柄のそろい方の見方ですが、矢印のサイドの切り替え線を軸に、左右が同じ配分で柄が出ているかというとどれもそうではないですよね。

一番右は、一見分かりにくいですが、黒い線をブロックで考えると、ハギ目から右は半分なのに、ハギ目から左はフルに1ピッチ分ありますよね。

しかし、ストライプ状にそろえることは、これを見た限り、それほどボーダー状にそろえることよりも結果が分かりにくいということです。

なので、まずは、ボーダー状にそろえることが綺麗に見える一番の秘訣と言えますね。

ガチガチにそろえすぎると、生地がもったいなくて、余らせなくてはならないのです。

超高級品はこのようなことを徹底して行い、生地を余らせた分のロスを商品の値段に反映させて、高価になるわけです。

この辺りも生地の高級さを見ながらの匙加減でしょう。

今回の場合は、ボーダー状のみそろえれば十分な効果が出るのでそれ以上は必要ないとの私の判断からこのように作りました。

それに、真ん中のジョントン綿は、白いストライプ状の霧のような柄があまりにランダムすぎて、ストライプ状に柄合わせは非常に困難です。

とにかく、段違いみたいな見かけが心持ちを悪くするので、スッキリと段がそろう「ボーダー状に合わせる」ことをチェック柄の場合の一番のポイントとさせていただきたいと思います(^-^)。

あとがき

こんな感じで3点が一緒である良さがあります。

チェックも種類の違うチェックを集めるととても楽しいものです。

販売においては、お店にディスプレイで並べるように、こういった柄違いの展開の仕方は、同じ生地の色違いではない楽しさが生まれます。

何でもない平凡な形のバッグですが、集まってコレクションのようになると随分躍動感が出るものです。

「家族でお揃いのデザインでどうですか」などのご提案もできるかもしれませんね(^-^)。

多角形を利用したミシン縫いの大花アップリケ【51】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

バニティー型のデザインのバッグを作ることにしました。

更にショルダーも付いてお出かけに利用の幅が広がるものにしようと考案。

ギンガムチェックはカジュアルなイメージですが、意外におしとやかなギンガムチェックでお作りします。

サッカーと塩縮の凹凸感ある組み合わせで作る無彩色カラーのバッグ

表地(グレー):シルクサッカー、絹/100%、日本製、グレー。

グレーのギンガムチェックは結構珍しく、黒白チェックでないところがマイルドで優し気な黒系となってくれるでしょう。

そして絹/100%で、つるりとしたツヤがお出かけテイストとなります。

裏地(黒):塩縮プリント、綿/100%日本製、黒。

表地のサッカーのぷくぷくとふくらんだ様相に歩調を合わせた膨らみ加工の1つの塩縮という加工です。

更にストライプのプリントになっています。

黒の同色でプリントというところもなかなか個性的で、一見ジャガードみたいですね。

この2生地のコンビで今回は、バニティーショルダーバッグの製作となります。

このコンビが素敵に出来上がれば夢膨らむ場面です(^-^)。

内側に折り込むだけで、幾何的な形の花びらお花のアップリケが可能

シックなギンガムチェックではあるのですがギンガムチェックはどうしても柄が単調です。

そこで、今回、お花のアップリケを入れていくことになりました。

単調な中にお花をポンと配置することで躍動感が出そうです。

おおまかな手順は、花びら用と花の中心用の共布生地パーツを縫い代1cm-1.5cmで中側に折り込み、縫い代をすべて隠して、花びら型にアイロンで形作ります。

そして、バニティーバッグの側面の正面の真ん中にミシンで縫い付けるといったもの。

今回は、縫い代1.5cmでやりますが、1cmの方がすっきりと仕上がると思われます。

まず、台形型の花びらパーツ4枚と、花の中心パーツを1枚、裏に接着芯を貼って用意。
最初は、花びら5枚で進めていましたのでここでも5枚映っていますが、
5枚、6枚と試みた結果、今回は4枚に決定しました
全てに1.5cmの縫い代をチャコペンで印します。
花の中心パーツは1.5cmの縫い代で四方を中側に折って包み込みます。
そして、花びらパーツも1.5cmの縫い代で、斜め、横、斜め、横という順番に折り込みます。
まず最初はこの両サイドを折り込みます。
次に、上側の横を折り込みます。そして、次に、下側の斜め両サイドを折り込みます。
この時の折る方向の目安は、水平な横線が上で折り込んだ横線と平行になるのが目安です。
写真をアップにしてみました。折り曲げた部分の横線が1つ前に折り込んだ横線と平行になっていますね。
その平行にになる位置が折る位置だという考え方です。※花びらを横向きに撮影しています。
そして、最後に一番下の横線(実際は花びらの外側に当たります)を折ります。
もちろん1.5cm印を付けた分折り込みます。
このようにシュミレーション的に配置してみます。
5個とか6個は位置の目安が難しく、出来上がりが汚いです。
花びらの間隔も狭く、窮屈な印象でガタついて綺麗ではないので、
結果すっきりと4枚の花びらとなったのです。
まず、花の中心パーツをダイヤ型向きにして、縫い付けます。

アップリケのミシンステッチは、返し縫をしない方が美しいようだと分かりました。

ですから、1か所も返し縫をしません。

最後は、1つ針目を先に進めた時点で終了します。

そうすると、1つ前の本当の終了時点に自然に糸がほつれて、戻ります。

その性質を利用して、1つ針目を先で終わるということをして、その後、糸を裏側に送り、裏側でスタートの上糸、スタートの下糸、終了の上糸、終了の下糸の合計4本を2本2本に左右分けて2度結び固定します。

中心のパーツの線と平行に花びらの底辺を合わせながら、4枚ともミシンで縫い付けていきます。

四つ花アップリケの出来上がり具合

四つ花アップリケの完成。

四つ花はどこか幾何的です。この、カクカクした感じがギンガムチェックの柄には相性が良いようですね。

この後の作業として、側面も縫い代1.5cmで折り込みますので、それだけのスペースがゆとりスペースも含めて必要です。

あとがき

高級生地は扱いやすい生地も多いです。

薄手でもしっかりとした織具合というところに高級とつながる要素があるのでしょう。

バニティ型自体は、なかなかショルダーとしては豊富ではありませんので、こうして布で作って行く価値が出てくると思います。

バニティーはショルダーがないとファスナーを開けたときに不安定になるのでショルダーが補助的な機能にもなるのです。