お洋服選びの際のカラーの区別、トーンの表現が重要なベージュと茶色の中の更なる色別名前付け【162】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

以前にこんな誤購入がありました。

「紫色です」との記載をネットで購入のバッグ、実際届いた見た目のカラーは、「紺」だったのです。

青味のカラー3色の比較:左から紺・青紫・赤紫なのですが誤購入のバッグは真ん中のカラー。紺よりは確かに紫。

ただ、せめて「青紫」もしくは「青味の紫」など親切な表現をしていただくべきです。

多くの方が「紫」と聞いてイメージするのはあの葡萄色(赤味の紫)ではないでしょうか。

ネットの画像の映りで青っぽく映っていたことを追求せずに、「紫」という言葉のイメージのみで一番右のイメージで購入してしまったのでした。

こうしたカラーニュアンスの行き違いは、ネット通販主流の現在では多々起こり得る重要な課題。

マーケティングの本の一説によれば、購入というのは高い確率で「カラー」が決め手になるとのこと。

このたびは、そもそも販売する側の親切さの重要性を追求、主に販売業者様へ向けた目線で綴っていきます。

厳しい指摘をするようですが、誤購入を起こした原因は情報不足、販売側の「怠慢」に他ならないということをよく見直していただきたいのです。

そのように踏み込んだメッセージを送る以上、私も1つのご提案をご用意。

同じ色でも複数のカラーの違いに呼び名を付けました。

それを、ベージュの例で前半、茶色の例で後半にご紹介してまいりたいと思います。

微妙なカラーのトーンの違いも言葉1つでイメージできる、ベージュの5色展開と茶色の4色展開をそれぞれ区別した色の名前

まずは、ベージュから始めてまいります。

そもそも「グレージュ」という呼び名が近年登場していますが、あれこそ紛らわしい表現でどのようにも解釈できてしまうワード。

元の目的が、広い範囲の色でオフカラーを売り出す商業的な意図があったと思えてなりません。

本当にユーザー様に寄り添った提示の仕方は曖昧な表現を避けたはっきりとした表現なのです。

ベージュ5色の展開:このたび抽出したパレットですので、この他にも別の色は存在します。
ベージュの使われ方例:それぞれの色の下に実際の該当アイテムを配置してみました。
ベージュ5種の名前:①オフベージュ②ピンクベージュ③イエローベージュ④グリーンベージュ⑤モカベージュ。

上述のように「グレージュ」という呼び名に対してなぜ異議があるかと申しますと、該当が①②⑤を中心に複数に当てはまってしまうからです。

1のみが頭にカラーが無い呼び名の違いがありますが、白っぽいけれど僅かにグレーイッシュなものも①オフベージュで良いかと。

③イエローベージュ④グリーンベージュ⑤モカベージュは、かつての定番コートる「バーバリー」様の「トレンチコート」に登場していたカラー。

冬から春に切り替わるタイミングで出るお洋服の新商品の春物にはこれらの複数のベージュが登場していると思います。

続きまして、後半の茶色に移りたいと思います↓。

茶4色の展開:ベージュと同様、このたび抽出したパレットですので、この他にも別の色は存在します。
茶の使われ方例:茶はインテリアの木製アイテムで実際に探してみました。
茶色5種の名前:①カーキ茶②オレンジ茶③キャラメル茶④チョコ茶。

同じ木製でもここまでカラー展開がありますが、頭に濃厚に現れる色が付くことで分かり易く区別できると思います。

「茶色」と一言記載で、後は画像で判断といっても、具体性と安心感、そして最終的には信頼を得ていく未来が見込まれます。

あとがき

ネットの画像は当てにならないとも言われますが、そうでもないと思うこともあります。

例えば、説明欄に「黒」だとはっきり謳ってあった生地が、画像をどう見ても紺色の部分が光の加減で映る場合、紺である可能性があります。

黒の光の当たり方と紺の光の当たり方の違いは多くの体験も必要かもしれません。

ですから部分的に映ったカラーも手がかりになることがあるのです。

販売側が悪気が無く間違えている上述のようなケース、ネットの古着屋様で多発した過去があります。

一番気を付けてほしいポイントなのにそういった間違いが起こってしまっている現実があったのです。

【256】の投稿ではグレーにも色の展開があるということを「アルマーニ」様のお洋服を例にご紹介をさせていただいております。

そちらにもお立ち寄りいただければと思いますし、先ほどの濃紺と黒に関しては【147】でその見分け方なども実体験から解説しています。

購入の決め手のカラー、届いてみたらちゃんとその通りだったという当たり前ながら良きゴールにたどりつけますよう、心より願っております(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

生活スタイルに合った現実的な冷蔵庫の使い方、冷凍室には調味料のみ、冷蔵室には米や醤油を配置し調味棚を持たない【168】

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こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ25年近く家電製品の中で唯一購入時のまま健在なのは、トースターと冷蔵庫。

トースターはどうしても内部の汚れがひどく、本当は交換の時期をとっくに過ぎているのでしょうが、壊れてはいないのです。

毎週のルーティーンで丁寧にお掃除しながら長い間使用させていただいています。

そして、冷蔵庫も同様、毎週のルーティーンでお掃除をしながら、丁寧に使わせていただいております。

このたびは、おそらくかなり個性的な使い方であろう冷蔵庫の収納風景を、ご紹介したいと思います。

どの世帯にもある基本的な家電製品である冷蔵庫の使い方が、ある人物のライフスタイルを表すようなインテリアの1つであるとして、楽しんでいただければと思います。

考え方・人生までもが現れる冷蔵庫の収納スタイル、まるでファッションのように並べたその姿は衣・食・住の垣根を超えた

25年近く持ち続けている冷蔵庫というのがこちら↓。

25年に近づいている2002年製の冷蔵庫:ここまでくると長年の愛着がわきまして、かえって価値を感じます。

せっかくのなので、冷蔵庫のてっぺんからご紹介してまいります。

冷蔵庫のてっぺんの利用:フライパンやなべ置き。鍋底は冷たい物品と接触しないようにという「風水」情報。

教えによりますと、1cmは隙間を空けて物を置くべきとのことですが、実際は脚の高さが2.5cm程度ある鍋敷きを選択。

では、冷凍室から見ていきます↓。

冷凍室の様子:冷凍食品を好まず、スペースを調味料で埋め尽くし。容器は「ダイソー」様と「セリア」様のもの。

容器を同じモデルで統一し、保冷剤の右隣りの横2列のグループは、「だし類」で配置をまとめています。

インドカレーの調味料:インドカレーのレシピは複雑。左から順番に入れていくというレシピ通りの配置で解決。
冷蔵室の様子:一番下の深いスペースの右端は「タッパー」の中にお米を収納。扉面の右下には、しょうゆや酢。
中身のシール:左からにんにく、クエン酸(飲む)、粉寒天。「無添加」に拘りながらの、かなりの健康志向です。

常温で保存されることも多い調味料は、ネットで冷凍・冷蔵・常温を全て調べ、常温でなければならないものだけにミニマムにまとめました。

常温の調味料:たったこれだけです。これらは「常温であるべき」という情報を見てトレイ1つに収めました。

冷蔵庫を、「調味料棚」のように利用していますことが、決して広くもないお部屋では有効的な使い方になります。

じゃがいも・たまねぎ・バナナは常温でバスケットにストックしていますので、冷蔵庫には入れていません↓。

左が果物入れ、右が野菜入れ:左には冷蔵前のキウイ・みかん・メロンが入ることも。右は里芋も入ります。

あとがき

不思議なものですね、長年使わせていただいているこの冷蔵庫に飽きることがありません。

冷蔵庫内のプラスチックの部分が一部劣化して撤去していまして、一番下の段のお米を入れている部分には実はプラスチックトレイが「蓋」を兼ねた存在として元はあったのです。

使用10年目くらいで、重圧により真っ二つに割れたという変遷がありました。

「狭すぎる」とは思ったことがないこの中間的なサイズの冷蔵庫を一人で持つ方にも推奨したいと思います。

人のクローゼットの様子が気になるのと同じで、冷蔵庫の様子も気になるものです。

特に形式は無いのです、このたびの個性的な冷蔵庫の使い方を面白く受け止めていただきまして、是非「自分らしさ」をこうした日常に素敵に表現してみてくださいませ(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

使いながら25年、このままだと一生持ち続けるであろう同士のような最高コスパのアイテムを手持ちの中で改めて確認した【249】

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こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

淡々とした毎日、あっという間に10年20年が過ぎ、ここ最近はざっくりと10年単位で現在の姿と過去の拙さを比較することでわずかながらも成長を知ることがあります。

良い意味での過去の振り返りは、現在の姿に繋がるしかるべき事象であったという見方では決して悪いことではないような気がします。

特に、事業活動をしているまさにこのブログ記事も、一番最初の投稿の2019.11.19からおよそ6年後の2025.09.09にブログ記事の「手直し」の順番でタイトルから見直し綴り直しをしているところです。

このたびの話題は、最初の投稿では20年近く持ち続けているアイテムをご紹介するものでした。

そして、多くの方の一生の中でも大きな出来事であるあの2020年に起こった流行病(はやりやまい)がその後の急速で大きな変化の節目になったと思うのです。

せっかくの綴り直しです、当初2019年のアイテム以外もご紹介したいと思います。

1アイテムを長く持ち続けるコスパの良さに伴う素敵さがお伝えできればと思います。

たやすく買い替えるクールさよりも古い物を温めるように持ち続けるかっこよさ、私が20年以上持ち続けこの先も一緒に歩むアイテム

2025年時点で購入から23-25年経過したアイテム:左から右へ、「GUCCI」様、「PRADA」様、「服部家具」様。

ここまで来る途中で多くのアイテムを手放したこともありましたが、意外にも残ったものは手放したものよりもかなり前に購入の古いアイテムであったことに驚きます。

そもそも昔の物は作りが良かった、材料を惜しみなく使っていた製品ということにも特徴がありました。

いかに購入時により良き物を選ぶのかの大切さが、長い長い年月が経過した今浮き彫りになるのです。

左のバッグに関しては、1996年購入で今から29年前、真ん中はキーホルダーで1997-1999年くらい、右は2002年に購入でした。

バッグは経年の途中2010年辺りに内貼りのPVC部分がバリバリに劣化、リフォームし布に張替えてやっと一生物になる見込みが生まれました。

それまでは使用してきましたが、今後はコレクションの1つとして長持ちさせていくつもりで「使わない」へ変化したのでした。

真ん中のキーホルダーは毎日使用、持ち主のあらゆるドラマチックな場面も眺めてくれていたアイテムです。

一番右は、写していませんが机とお揃いで、両方共事業使いの現在。

元はお洋服入れの箪笥、ハンドメイドバッグ用のテトロン糸をカラー展開豊富にフル収納した使い方への変化です。

お仕事で一生を過ごしていく人生を決心した2018年以来、個人的な部分は最低限に、事業の方を中心にしていったライフスタイルの一部がこんな点に表れました。

あとがき

古い物を持っている人に対して、その人物の人生における歩みをほんのわずか覗けるようなことがあると思います。

人とのコミュニケーションの中で、古いアイテムを大切にしている様子があれば、すかさずこの話題に触れてみてはいかがでしょう。

おそらく、素敵なストーリーをその人からお聞きすることができると思うのです。

どうしてそのアイテムをそれほど長く持ち続けているのか。。対話により当の本人の口から語られるその言葉に嘘偽りのない人生の告白があるのです(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

似て非なる色の黒と濃紺、古着販売業者自らがカラーの区別をしっかりと見極め古着ユーザーの信用を保ちたい【147】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

古着の黒と濃紺の違い、ハンドメイドバッグの生地の黒と濃紺の違いなど数多くの黒と濃紺の区別の場面を経験。

驚くほどの色間違いのケースが多発、本来正しく情報を伝えるべき販売者側が見極めを間違っていると思われる例によく遭遇します。

このたびは、ネット情報を信じて購入の古着ジャケットが極めて黒に近い濃紺であった例が引き合いです。

濃紺さえも黒と区別する黒好きの拘りと共に、難しいと思われる映りが似ている色同士の区別の着眼点をお伝えしてまいりたいと思います。

商品を仕入れて売る中間的立場の販売業者の責務、情報を惜しむことなく正確に伝えるということは後の信用の獲得へ

黒と濃紺の違い(左が黒で右が濃紺):並べると違いは分かりますが、別々に見ることのケースの方が多い現実。

古着は、新品よりも格段に情報量が下がるもの。

そんな環境の中では、まずは古着の販売者がミニマムながらも正確な情報を持ち、最大限にユーザーに伝えていくことが重要であると考えます。

これまでの黒と濃紺の誤購入の例は、私だけでも10件に及びます。

その理由の1つに、ネット購入スタイルになったことで、実物を正確に自らの目で確かめることができないことがあります。

大の黒好きな私は、濃紺と黒の見極めはどちらかというと得意分野であるはず。

それでも、ネット写真に附随した説明の記載の「黒」というワードを信じ購入してしまったのです。

ただ、もうここまで頻発した現在においては、「黒」と謳われていても写真に僅かに紺色のような一面が感じられた場合は、問い合わせをするか購入を検討しないという徹底ぶりとなりました。

誤購入の濃紺水玉ジャケット:後に濃紺と判明。黒好きとしては黒白水玉こそが粋であり紺はパンチに欠けます。

黒白水玉のジャケットこそが粋であるとワクワクしたその気持ちが、届いた濃紺の事実に打ち砕かれた瞬間でした。

では、ぱっと見黒に見える濃紺ジャケットがなぜ濃紺だと確信するに至ったのかの見極め箇所を具体的にお伝えしていきます↓。

縫い糸の色が濃紺:特に古き良き昔のお洋服では、生地に沿った忠実な色合わせで糸の色も選ばれているのです。
接着芯の色が紺:これは分かり易かったです。裏地付きでは裏地の色で判断できますが、裏無しでも芯地で可能。
裏ボタンの色が紺:良いお仕立てのお洋服では手間をかけて表地の生地カラーに別注染めがされることも。
表ボタンのカラー:実は元々付いていたボタンは付け替えてこんな茶のようにも映るボタンへ変更しています。

元のボタンはゴールドとのコンビの黒っぽいボタンで紺の面影は有りませんでした。

濃紺を手にしてしまったが着用していく場合、ボタンの色をあえて黒寄りに選び直すという手もあります。

ただ、紺は紺であり、やはり黒とはパンチがかけ離れるものだと黒好きはどうしても感じるのでした。

お品物を右から左へ流しているだけの古着販売業者様がいらっしゃるとしたら、是非その姿勢を見直していただきたいと思います。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.03.14からおよそ6年後の2025.05.29にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

このたびの記事の「手直し」で、この内容自体をユーザー様に向けていたこれまでから、古着販売業者様へ向けたものに変更。

なぜなら、ユーザー様の間違いの原因が販売業者様の情報の薄さにあると判断するからです。

これまでの黒として購入の濃紺ウールロングコートや、黒とのことで購入の濃紺のレース生地はすべて販売者の「悪気の無い勘違いのミス」によるものでした。

しかし、悪気はないとはいえ、色を見分ける力を培う努力をしていない怠慢さはあると思います。

お仕事というのは人の身になるものであり、誤情報を伝えることに対して呑気なその姿勢こそ事業者として見直すべきです。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク


ペン格子が入り混じらない最もクラシックなグレンチェックが瀟洒、目に映るぼやけをまっさらな黒無地が締める【234】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

自分でお洋服を自由に選び始めたのが10代の頃かと記憶しています。

好みも生まれ、黒コーデが過去のアルバムを見ても頷ける傾向、その中でグレンチェックの存在もありました。

1980-1990年代はグレンチェックの生地自体も豊富で、母に作ってもらったタイトスカートとタック入りスラックスが記憶にある特に古いアイテム。

過去に着用のグレンチェックアイテム:右の上下は特に古く1980年代後半。タイトスカートとスラックス。

アルバム写真からの抜粋で全体が映っていないことが申し訳ないですが、典型的な余計なラインの入らない好みのクラシックさがそこにはありました。

グレンチェックは現在でも好む柄、昔からの古典的なタイプには相変わらず拘ります。

このたびは、そんなグレンチェック好きが、書物などから得た知識や、実際にコーデしてみて分かった究極の活かし方をお伝えできればと思います。

最も当たり前こそ美しいもの、古典的なペン無しグレンチェック柄が一番素敵に映えるためには強い黒無地のパワーが有難い

まず、グレンチェックのことが分かり易く解説されている本「服地の基本がわかる テキスタイル事典:文化ファッション大学院大学教授 閏間正雄 著」と「衣服・布地の柄がわかる事典:一見輝彦・八木和子 著」の2冊をご紹介しておきます。

アパレル業界に携わる方の間では定番の参考書のような存在だと思います。

紺白グレンチェック:レーヨン混。原産国不明。薄手素材です。生地問屋様で購入した時に大枠の素材をご質問。

実は、先ほどご紹介した本にも書かれていますが、グレンチェックは元は紺白が基本、定番と思われている黒白は後発なのが意外です。

4種のデザインが少しずつ違うちどり格子が組み合わされて成り立っている織デザインと見ることができます。

黒白グレンチェック:先染めリネン、麻/100%、日本製。やや肉厚な素材です。ハンドメイドバッグ製作に調達。

↑この時の色展開にも、確かに紺白もありまして、黒白の方を選択しました。

ところで、現在のグレンチェック柄の多くは、典型的な柄の間に格子状にラインが入ることがあります↓。

古典的なグレンチェックとペン格子入りのグレンチェックの違い:間にペン格子が入るとパンチが出ているよう。

多くがペン格子入りとなると、大のグレンチェック好きはかえって古典的な方が瀟洒に感じたわけです。

これまでのグレンチェックのお洋服はすべて間にペンシル格子が入らない超クラシックなタイプだけを選び抜いてきました。

ただ、ペン格子入りの効果も理解できることがあります。

クラシック型のペン無しは実際に装う見た目としてははカラーがぼやけるというデメリットがある一方で、ペン格子はパンチがありますので柄がクリアに映るのです。

この古典型の方のグレンチェックのぼやけこそ、濃い糸と白糸の配分の均等さが映し出されたもの、そこにかえって美しさを感じているのです。

ぼやけに関しては、余計な第3の色を登場させないままで可能な黒無地を組み合わせることで解決。

特に冒険をしない、普遍的さ・当り前さがかえって素敵なのだとい捉え方です。

グレンチェックパンツに合わせたハイゲージ黒セーター:春・秋の季節用です。極めて当たり前に、普遍的に。。

黒のセーターは、「ジョルジオアルマーニ」様の古着(ほぼ未使用のような状態)、グレンチェックパンツは、「ギャリソン」様の未使用タグ付き古着。

おそらく、このスラックスは学生服のデッドストックだと思います。

デザインも非常に古典的で流行の入らないはきやすいものです。

グレンチェックワンピースに合わせた黒のウールコート:ワンピースはあったかウールで、真冬用のイメージ。

ワンピースは、「クリスチャンオジャール」様、黒のウールコートは「アルマーニコレツィオーニ」様。

あとがき

時にグレンチェックが流行の年もありながら、大きな流れとしてはクラシックなチェック柄の1つであると考えています。

あまりにも切替の多いフレアースカートなどにはうまく活かされないような気がして、グレンチェックが落とし込まれるデザインも、クラシックなデザインであることこそグレンチェックが一番輝くのではないかと。

10代に根付いた古典らしさを好む者としては、そのぼやけをパンチの強い黒でフォローしながらでも元のクラシックさに埋もれ満たされていきたい。。こんな風にグレンチェックと向き合っています(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

文化の違いかヨーロッパ製のスカートには付いていないことも。。引っかかるデメリットを持つ「スプリングホック」が必要な時【181】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

古着のワンピースがとても好きなのですが、ワンピースには決まって付いているものがあります。

それは、スプリングホック。首の後ろにちょこんと1セット付いています。

スプリングホック:スカートではインナーに引っかかり、ワンピースでは髪の毛に引っかかることがありました。

古着ワンピースを購入後手元に届いた瞬間最初にすること、それはスプリングホックを外す作業なのです。

引っかかるデメリットがあるスプリングホックは本当に必要か、一方コルセットなどには欠かせない「衣」から「医」への垣根越え

ワンピースから着用前に取り外したスプリングホック・・・これまで幾度もこのことを繰り返してきました。

スプリングホックは、ワンピースでいうと、ちょうど首の付け根周辺に位置し、その位置が髪の毛に触れると髪の毛が引っ掛かるのです。

その不快感といったらこの上ないもの。

スカートのスプリングホックも同じようなことが起き、インナーレースに絡む時があったのです。

そもそもスプリングホックにある役割があるはず、付けることによってメリットをもたらすから存在しているはずです。

よって、別の見方を探り、「留め具」としての役割の果たし方を探ります。

1つ分かったことは、ラインのキープです。

スカートでは、スプリングホックはコンシールファスナーとセットで取り付けられることが多いです。

体のさまざまな動きによりファスナーが開いたり、引っ張られたりした圧力がかからないように固定してくれているのがスプリングホック。

プリングホックが取り付けてあると、安定してスカートやワンピースがファスナー部分でVの字に開かずにクローズされたラインになります。

本来、衣服は体のラインを美しく高めるツール、体に密着できるような美しい線を作ってくれる役割も果たしてくれているようだと気付いたのです。

そして、更にこのようなアイテムに複数が並んで使われていました↓。

ブラジャーのスプリングホック:「脇高」などと健康志向に作られたブラジャーの留め具はなかなか立派な構造。

腰を痛めた際の「医療用コルセット」などは、同じことで、もっとスプリングホックの数が増えます。

活躍するべき場所では活躍していたのです。

自分には馴染みが無い場面で使われていると不必要に感じてしまうこともありますが、それは「井の中の蛙」。

「大河」には、もっと大いに「機能」として使われている場面が多々あったと言えます。

ファッション分野のみならず、広い分野に渡り垣根を超えた使われ方をしている実態が確かにあったのでした。

あとがき

スプリングホックの必要性について、不必要派だった者が、一度フラットになって考えてみたことです。

こうした考察は、自らが製作するバッグ製作へのヒントになってゆきました。

ファッション分野では見かけの薄っぺらい装飾性を重視しがち、良くない見方だと思いました。

特に、古着などでも、なぜこのようなデザインになっているのかのその奥を読み取ると、もっともな理由が見つかるかもしれません。

そうしたちゃんとした理由があるデザインというのは、最終的には「美しさ」に繋がっていくと見ています。

「機能美」という言葉は、そういったことをよく表した表現です(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

装いは「自己PR」と同じことを無言で伝えることである、オシャレ度のレベルを高めるための3つのアンテナ【269】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「おしゃれになる」ということを目標にかかげられることも多いですが、「おしゃれ」というのは「抽象的な概念」なので非常に理解しにくいものでもあるのです。

このたびは、「おしゃれになる」ことをただの結果と据え置き、別の角度からやってみると良いことというニュアンスでアンテナを立てるという「意識」をお伝えしたたいと思います。

3つのアンテナを立てる「意識」だけ考える、結果的におしゃれになっていたというだけのこと

では、おしゃれになろうとする難しいことをするのではなく、「意識」をするとよい3つのアンテナだけをご紹介したいと思います。

1)自分の体型の特徴を知ること

2)ファッション雑誌以外のコーデにも目を向けること

3)ギャップのあるコーデを取り入れてみること

この3点です。

1)自分の体型の特徴を知ること

洋服そのものではなく、着る側のボディーの方に関心を向ける、気に掛けるということは、ファッションコーデにおいても、根本の部分が実は「体型」であるということなのです。

人間は一人一人体型が違います。

まずは、自らの体型の特徴を把握するところからのスタートです。

ここで、3点ほど、体型の特徴を例に挙げます。大まかな分け方です。

・肩の形の違い:なで肩VSいかり肩

・お尻の付き方の違い:扁平VS出っ尻

・そもそもの体の厚み:細身VS厚身

体型を3点ピックアップしてみました。

肩にタブのついたかつての軍服が発祥である、トレンチコート。

このアイテムを肩の形に悩みを持ったなで肩さんといかり肩さんが着る効果というものが実は、2人共にちゃんとあるということです。

なで肩さんは、肩にボリュームがなくてしゅんと元気がないように見えがちなことをカバーしたいので、このトレンチコートの肩章タブによって立派な肩ラインが出来上がるわけです。

一方、いかり肩さんは、もともと肩にボリュームがあって、そこへさらに肩章タブで、肩を強調します。この強調はイメージを強くし、よりかっこいい肩を作ります。

両者ともに、メリットがあると思うのです。

お尻の付き方も、デニムによく現れますが、扁平な人はまずデニムがはきやすいです。

出っ尻の人ははけないこともあるわけですが、はくとなると501などはかなりかっこよくはけるのです。

リーバイス501はボリューミーな骨太な体形の人にはよく合う作りだと思います。

こんなふうに、体型を思い切って、出す、見せてしまうということが、美しいと他人の目に映ることで、体型のコンプレックスが解消されることにもつながるかと思います。


デザイナーの「ジョルジオアルマーニ」様の言葉だったかと思うのですが、「洋服を着る前に、鍛えるべきである」というような言葉を聞きました。

体型のコンプレックスの守りやカバーも大切だし、効果的ではあるかと思うのですが、この攻めの発想というのは、体型をよりよく作るという健康分野とも絡み、大変今後意味ある考え方ではないかと思っております。

2)ファッション雑誌以外のコーデにも目を向けること

今は、ネットがあるので、お店に行かずとも、お洒落なイタリア人のファッションはどんな感じだろうか、フランスのパリジェンヌさんのコーデは?など、ある程度スナップを一度にたくさん見ることが可能です。

ファッション雑誌も商業的な意図があるわけですので、その洋服を売るための表現になっているかもしれないことを考えると、「煽り」や「誘導」的なものが盛り込まれがち。

自分で積極的な探し方の方がピンとくるものが得られることが多いかもしれません。

意外なのがゴシップ記事の中のセレブ達は、流行の先を歩いている場合が多いですので、記事写真自体が街行く人の代表格のストリートファッションになっていたりするのです。

結局のところ、ファッションも、生活の一部、今やライフスタイルに溶け込んだもの。

ですから、おしゃれ好きはあらゆる生活の中からおしゃれのヒントを得ていくのです。

ここ最近は、「パリジェンヌ」様達のファッションがとても参考になります。

各々が自分のスタイルを持っていて、お洋服に対して語られる説明には「意志・主張」がはっきりと表れます。

「装い=考え方」とまでも言えるのです。

3)ギャップのあるコーデを取り入れてみること

ギャップという言葉があります。英語ではGAP。

このギャップ(GAP)という言葉の意味は、隙間(すきまや、ずれといった意味で、この言葉の意味だけ聞くと、あまり良くない意味のように思えますが。。

次は、ギャップの面白さをご紹介。

具体的に、どんな場面でギャップというものが存在するかです。

普段硬い感じの眼鏡の勉強家な高校生の女子が、パーティーにすごくシックな大人びた装いで現れた時のギャップ。

これらは、場面は違っても、洋服でその人のイメージが作られているところへ、ある日そのイメージを打ち破ったことがギャップを感じさせ、周囲を驚かせたというある映画の一場面です。

普段Tシャツとデニムの方が急にこんなワンピースを着てきたらものすごいギャップを感じ驚きます。

あとがき

表面的なものと語られがちな洋服ですが、実はもっと奥深い、性格、人生が溶け込んだ1つの人間性のスタイル表現だと言えそうです。

だからこそお洋服を甘く見ている場合ではないのです。

一目で自分の評価さえされてしまうほどの重要なアイテムなのです。

今回3つのおしゃれになるためのアンテナという見方から3つの「意識」をご紹介しました。

おしゃれになろうなどという高い目標はかえって難しすぎます。

それよりも、まず「自分を見つめ直し、良く知り、受け入れること」これがベースなのではないかと。

自分表現であるおしゃれは大切なもの、コーデを見つけていくことは自分探しの旅なのかもしれません。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

黒よりも優しく暖か味がある茶色、コーデが難しく敬遠しがちならば差し色カラーに使ったらよい【261】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

黒や紺と並び、ダークな色といえば、茶色。

ファッションコーデにおいては、人気がない色であると。

なぜ、人気がないのかというのが、古着の中でも、靴やバッグと共に茶色はかなり良い状態で手放されていることが多いと感じるからです。

裏を返せば、「コーデの機会があまりなかった、出番があまりなかった」からこその良い状態で残ったということなのではないかと予測しています。

確かに茶のコーデは難易度が高いです。

特に茶のお洋服を中心に茶1色でまとめるというのは、田舎っぽくなりがちでクールとかかっこよさとはかけ離れた装いになってしまうものなのです。

黒1色だと素敵なのに同じように茶が当てはまらないのも、黒の色の最強パワーに寄るところが大きいです。

ただ、マイルドな茶の良さも必ずあります。

このたびは、この茶の良さを探す研究を兼ねまして、茶の使い方の1つ、「差し色に使う」という方法をご紹介したいと思います。

差し色なら、茶が主役なわけではないですので、難易度がうんと下がるのではないかと考えます。

茶を脇役にすることでかっこよく完成される茶系コーデ

「茶をメインにせずに脇役に使うのみにする」という方法があります。

その前に、まずは、茶をメインにしてしまって「おばあさん」ぽくなっているコーデの写真をご覧ください。

茶色コーデをうまく完成させるコツはこれだ
トップス:「ベネトン」様の半袖Tシャツ(茶) ボトム:「ボルボネーゼ」様のうずら柄ゴムパンツ(茶系)。

「ボルボネーゼ」というブランドが好きで、たまたま見つけたゴムパンツのこのブランドをお部屋着にしていたことがあります。

質の良さが抜群、うずら柄も上品でこのまま外へも出られます。

それにしても、地味です(^_^;)。

もう1セット、これを上下逆にしたようなコーデ。

こちらも室内の部屋着として着用していた組み合わせです。

トップスにまた「ボルボネーゼ」が登場します↓。

茶色コーデをうまく完成させるコツはこれだ
トップス:「ボルボネーゼ」様のうずら柄のTシャツ。 ボトム:日本製のノーブランドのニットゴムパンツ(茶)。

やはり、ボルボネーゼのあのうずら柄には、色としては、茶がなじむので、地味と分かっていながらも茶を合わせました。

このいかにもカントリーな印象から、外出着として茶のセーターや茶のコーデュロイのパンツなどと置き換えれば、同じような印象になってしまうに決まっています。

よって、茶はメインに持ってこない方が良いということをここからまず読み取ります。

そして、小物でアクセントをつける役割にするだけにとどめるということが1つの案です。

ということは、茶が小物であるということで洋服は、それが引き立つ色がよいことになります。

そうすると、お勧めはオフベージュ系です。

茶色コーデをうまく完成させるコツはこれだ
「エンポリオアルマーニ」様のウール100%セーター(オフベージュ)。

こんな感じの色は無彩色っぽいため、このアイテムだけではぼーっとした面白味のないものであり、差し色を求めるようになります。

そこへ茶色の出番です。

小物でキュッと引き締め、遠目で見た時に所々の小物使いにアクセントのあるコーデにするという方法です。

茶色コーデをうまく完成させるコツはこれだ
「カネマツ」様のスエードパンプス(茶)。

1つに、靴を茶色にするということがあります。

茶色コーデをうまく完成させるコツはこれだ
「クリスチャンディオールスポーツ」様の本革型押しベルト(茶)。

ベルトもコーデの真ん中位置にあり、非常に視線がいく部分です。

茶色コーデをうまく完成させるコツはこれだ
左:スモーキークォーツ(天然石)のロングネックレス 右:スモーキークォーツ(天然石)のブレス。

トップスの近くに配置となる、ネックレスやブレスは、やはりこちらも視線が行く部分で、ここに茶色を使うことをしてみます。

このネックレス、ブレスの天然石であるスモーキークォーツは地味な石なので、こういう時に活躍できるアクセサリーになることで出番があるということになります。

このオフベージュのセーターの色ですが、あまり黄色寄りになりすぎるとあのボルボネーゼのような印象になってしまうので、ベージュのトーンは「オフカラーの範囲内」であることが大切です。

限りなく、白に近いベージュであること、これは田舎っぽくならない大切なポイントになります。

オフベージュにスパイスのように茶を加えたベタな差し色の使い方。

ここで、茶色は確かに複数使われていますが、あくまでも主役はベージュなのです。

次にもう1点茶系コーデをメインに茶を使わない方法で組んでみました↓。

カーキ茶のパンプスを差し色にしたセットアップコーデ:パンツスーツは「エンポリオアルマーニ」製。

セットアップの格子の中に使われる茶色や背景のツイルの素材自体がカーキ寄りで、グリーンを含むような茶色です。

チョコ茶よりもカーキ茶がよく合うみたいでした。

こうして見てみますと、2例とも茶色はベージュの差し色に使うことが一番やりやすいということが分かります。

あとがき

茶色は、本来とてもシックで上品なカラーだったのです。

是非、黒プラス1のカラーとして、茶色にも一度注目してみてくださいませ。

今回例としてはアップさせていただいていませんが、茶ベースの柄物に差し色の茶をなじませてしまうというのも立派な差し色だと思います。

ただ、茶系の柄物は、一歩間違うとカントリー調に寄ってしまうので分かりやすく取り入れやすい無地ライクをまずはご紹介したわけです。

カラーでいうと、差し色にしやすいのが、黒、茶、紺、赤なのです。

どれも「強い色=影響力のある色」ということができます。

カラーの意味や役割を考えながら素敵なかっこいいコーデになるよう是非ともの正解なアイテムを選択していかれますよう(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

ノーカラージャケットコーデの抜け感を感じながら気付く、ジャケットのラペルの存在が作り上げるエレガンス【221】

アイキャッチ画像221

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「抜け感」というテイストを理論的に説明できるものでしょうか。

「力が抜けた感じ」「ルーズな感じ」「カジュアル寄り」から「クール」「かっこよさ」という印象へ向かうようなもの。

そんなテイストを作っているのは具体的にはどんな部分なのか。。随分ぼんやりした「抜け感」を理論をもってこのたびお伝えしてまいります。

独自に「抜け感」を演出したコーデを3セット作ってみました。

どれも共通する点があり、「ノーカラー」であることです。

このようなちょっとしたパートも「抜け感」を作りあげてくれる重要な要素の1つとなるのではないかと考えています。

クラシックな「ラペル」を伴う衿のデザインと「ノーカラー」でまっさらな衿のデザインの比較を、どうぞお楽しみいただければと思います。

軍服の名残のラペルは長い服飾の記憶に刷り込まれたクラシックを感じる部分、ノーカラージャケットの抜け感が教えてくれた

ラペルとノーカラーの比較:左-「DKNY JEANS」様、黒の牛革。右-「Louisa Via Moda」様、黒のループツイード。

ぱっと見て、襟元にまず視線がいくという現実的な傾向も重要です。

素材がレザーとツイードということで比較しにくいものの、明らかに右の方が親しみやすさを感じます。

この印象は「抜け感」の1つ「かしこまらない」という感覚。

左のラペル付きは素材が違えばよりきちんとした印象ですが、ロックテイストにも通じるレザーであることで、程良きバランスを感じて入手したのがきっかけでした。

では、ここからはすべて「ノーカラー」の3点のジャケットコーデを上下の組み合わせでご紹介します↓。

切替襟無しジャケット:「エンポリオアルマーニ」様のお品。レーヨン/67%、毛/33%。黒で70cm級のロング丈。

切り替え線の視覚的効果が大きいシンプルながら洗練されたような印象があります。

衿無しコーデ①:インナーには「DKNY JEANS」様のTシャツ。ボトムは「501」の黒がライトグレーに落ちたもの。
変形衿無しジャケット:「エンポリオアルマーニ」様。ベージュx黒の水玉のベルベット素材。

衿の端の形が一癖あってユニーク、このクセをすっきりとしたノーカラーが親しみやすい方向へバランスをとってくれているかのよう。

衿無しコーデ②:ノンウォッシュに近い「501」、インナーにも真っ黒Tシャツ「エンポリオアルマーニ」を配置。

黒の水玉コーデには、黒以外を入れないという最も王道の考え方で。

全くの衿無しジャケット:「SLED」ブランドは「(株)東京ニュースター」様の黒の本革レザー。綺麗なライン。
衿無しコーデ③:ワンピースはブランド不明(手作りかもしれません)の古着。ボレロのように軽く羽織る着方。

あとがき

こうして、ノーカラージャケットの気負わない「抜け感」を味わったことで、クラシカルなラペル付きの「テーラージャケット」のきちんとした印象を作る要素の1つに、「ラペル」の存在があることを再認識。

必ずしも「付いている」ということがアドバンテージ・メリットとは限りません。

このことは、古着のアレンジの可能性の1つとしても言えることであり、多くのジャケットの中で大半を占める「襟付き」に対し、ニッチな存在の「衿無し」への変更は劇的な変化です。

そして、大半を占めてきた襟付きの中でも特に、「テーラー襟」こそ、最もクラシックさを極めた姿なのだという点です。

きちんとした場所では襟1つがその場に挑む「姿勢」をも印象付けることがあり、衿のデザインへの注目は大切なことです。

襟にとどまらず、裾の仕上げの仕方など数々のパートごとにこうした発見がある可能性を感じました(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

 

日々仕事に励む黒を纏った「闘う戦士」が黒より優し気なグレーを纏う全体バランス【256】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、ある時期からとても魅力的だと理解した無彩色カラーである、グレーという色についてのお話です。

グレーのイメージには、こんなものがあるのでは。。

・ネズミ

・工場の作業着

・灰色の曇り空

・鉄パイプ

・墓石

その他、「グレーゾーン」などと呼ばれるように、「あいまいさ」を秘めたカラーです。

グレーであるならば、いっそはっきりした黒で良いではないかと、この曖昧さが洋服でもなかなか理解されないことも。。

かつては、顔映りの事を気にするあまり、くすんだ色であるグレーを敬遠しておりました。

しかし、2017年頃ある人物の装いに触発されました。

「ケイト・モス」様のコーデです。

たくさんのグレーを自分らしい装いで粋に表現。

とても夢中になってそのコーデを参考にさせていただいているうちに、グレーというカラーのの素晴らしさに気づきます。

むしろその目立たない地味なイメージこそ素敵な「抜け感」や「マイルドさ」があることを知ります。

顔映りがくすみがちなグレーのカバー方法

グレーの洋服が顔写りが悪いからということで避けている方は多いのではないでしょうか。

それは、グレー1色だけに注目しているからであることが1要因としてあります。

そこで、他色とのコンビで近くに配置するようなコーデを考えていきます。

・ネックレス等の小物を顔写りのいい色にする

・そもそもグレーの中でも濃淡、色味(いろみ)の違いで細かく選ぶ

この2点が効果的であると今までのコーデの経験で実感しております。

実際に、グレーのワンピースに白い真珠のネックレスがとても映えたことで、グレーコーデ+αの効果を実感しています。

グレーのワンピースが粋にに感じた瞬間でもありました。

「おしゃれ」が、今まで描いていた、カラフルな綺麗な感じとは違うテイスト、「粋」であると同時に「クール」なのです。

そして、グレーの濃淡でベストを使ったコーデをした時に、立体的な雰囲気ができたことにも、グレーのすばらしさに感動したということもありました。

生地や洋服のグレーはバラエティーに富む複数展開である

最強におしゃれな色グレー:黒よりも甘い、粋でクールな無彩色カラーの真骨頂
単純なグレーの濃淡。

グレーという色は、白と黒と並んで、無彩色の部類。

濃淡の違いだけでかなりその立体感が際立ちます。

そしてどの濃さもそれぞれの味わいがあるのです。

一番左の薄いグレーは、青みがかっていますのでパープルと合ったりもします。

一番右の濃いグレーだと、カーキ寄りの焦げ茶とも合ってくると思います。

ここが、ファッションの楽しいところ。

一番よく合う相手の色が濃さによって変わってくる面白さです。

無彩色のグレーに、他の色が入り込める余地があるのですね。

上述のように、茶が合うというケースがありました。

色相環の詳細の中の中間的な色(ペール)なども同等のレベルで相性が良いことがあります。

ブラックジーンズのデニムの色落ち具合によってコーデを分ける時に、こう気づきました、この色は茶と合うグレー、この色はブルーがかっているなと。

こういうことから、グレーでも〇〇系のグレーというようなグレーの種類が複数あるということをジーンズの色落ちで見たのです。

分かりやすく、その違いを下記のように呼称をしてみます。

・ブルーグレー・・・青みがかったグレー

・グリーングレー・・・緑がかったグレー

・モカグレー・・・茶色味が入ったグレー

茶色との相性があるグレーにあたるのは、一番右のモカグレー。

3色ともグレー:左から、ブルーグレー、グリーングレー、モカグレー。

カットソーなどを並べてみると、グレーでも複数の種類のカラーがあることを一緒に横に並べることで、気づきます。

このことは、グレーという言葉だけの固定観念を打ち破ります。

明らかに、グレーが豊富にあるということです。

「アルマーニ」様のニットのセーターとかカットソーが好きで集めていましたが、ほとんどが「グレーイッシュ」でした。

上記のような3色のグレーのアイテムは豊富です。

「グレーにも彩度があるのだ」という言葉が聞こえてきそうなほど、グレーの豊富な展開には「アルマーニ」様の「哲学」が感じられるのです。

ここ近年で、「グレージュ」というグレーとベージュの間のような色目の呼称が定着しています。

バッグ製作に選ぶ生地に実際に使用したグレーの生地がこれらです↓。

最強におしゃれな色グレー:黒よりも甘い、粋でクールな無彩色カラーの真骨頂
グレーの生地:一番左がグレージュに近い色。

グレージュということでいえば、この3生地の中では、一番左が近そうです。

薄めの色ですが、モカの要素も多分にあるのです。

その証拠に、ファスナーを茶にするととてもマッチしました。

最強におしゃれな色グレー:黒よりも甘い、粋でクールな無彩色カラーの真骨頂
グレージュ色の生地で作ったバッグのファスナーが焦げ茶マッチ。

洋服のコーデのグレーの濃淡の配置いろいろはすべてOK

グレーを濃淡だけでコーデする立体感を図解して見ます。

上(トップス)、下(ボトムス)で、どちらが濃い、どちらが薄い、などの配置を色々変えてシュミレーション。

おしゃれな方のの画像などを意識して拝見しますと、必ずしも濃い方が上(トップス)というわけでもないです。

下のようにいろいろです。

最強におしゃれな色グレー:黒よりも甘い、粋でクールな無彩色カラーの真骨頂
グレー同士の組合せ:上=トップス、下=ボトムス。

お写真を拝見した中で見えた工夫をご紹介します。

1つ目の例の、上:濃、下:薄の場合、靴を黒や、濃グレーの濃いめを合わせたり、そもそも靴がバイカラーの濃淡デザインのグレーを合わせるなどというコーデ。

2つ目の例の、上:薄、下:濃の場合、サングラスに濃い色のフレームをして、ボトムの濃い部分との釣り合いをとるという工夫。

あるいは、サングラスでなければ、帽子でも、同じことです。

一番右の上:薄、下:薄の場合、真ん中にベルト、下に靴でポイントを置いていました。

黒だと極端すぎるので、甘く、茶系などでの調整がここで入っています。

グレー1色の洋服でも、その他のアイテムで随分立体的になっていきますね。

上の3例をシュミレーションに追加すると、こんな感じ↓。

最強におしゃれな色グレー:黒よりも甘い、粋でクールな無彩色カラーの真骨頂
他のアイテムの利用。

バッグも差しアイテムとして利用できます。

あとがき

こうして、グレーについてみてみると、最初にお話ししました、グレーの持つよくあるイメージ、

・ネズミ
・工場の作業着
・灰色の曇り空
・鉄パイプ
・墓石(お墓)

が不思議なくらい払拭されます。

グレーを1色だけで考えてしまうから固定したイメージがぬぐえずにいるのです。

ファッションコーデはその点小物の存在に助けられて融通が利くのです。

そうしますといかにお洋服以外のアイテムも重要であるこかが分かります。

ここに気づいた時が、本当の「装い」の入り口ゲートをくぐり抜けた瞬間だと思います(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク