布製品の量産品では処分されるであろうもどかしさ、影響の少ない5cm以内で特別サイズにカットして在庫生地を使い切る個人製作のメリット【1321】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

引き続き、もったいなく余った生地のストックの破片を集め、パッチワークのマスにカットして、ブロックパッチワークで繋げた生地でハンドメイドバッグを製作中です。

このたびは、ブロックパッチワークでは硬めの素材、8号帆布の使用となります。

なにぶんぎりぎりの分量しか残っておらず、このたびある工夫をすることになります。

コスパを高める策の1つ、表地の縦がわずかに不足の時に影響の薄い5cm以内でカットしてなんとか製作してしまうこと

少し強引ではあるのですが、最終在庫の場合には仕方がないです。

わずかに縦の長さが不足の事態になり、ある工夫をしました。

それは、本来の型紙よりも4.5cmカットしたことです。

裏地は本来の型紙通りに裁断。
表地がわずかに短かったところへ裏地の方をカットすることで合わせていきました。

単純にこういった考え方をしたのです。

さて、順番が逆になってしまいましたが、ここまでのいきさつをお伝えしたいと思います↓。

裏地は1枚仕立てですが、表地はブロックパッチワーク。
横に飛び出した分もカットする部分になります。

表地は、カーキグリーン色のカラー帆布8号、綿/100%、日本製です。

この表地の8号帆布は2021年購入の大塚屋様の生地です。現在は一切見ることができないので、その当時の貴重な生地だったと見ています。

8号は厚手で硬いです。だからこそダイナミックな迫力を感じ素敵なバッグになり得ます。

この時点で表地の横は型紙よりはみ出しています。

これをきちんと型紙通りに当てはめる時に、中心の型紙の折り目などを目安に、左右だけでなく、縦ももう1枚の同じ表地と同じ位置に来なければ、このブロックの柄がぴたりと重なりません。

そこがパッチワーク仕立てで美しい仕上げをすることの極意となります。

段違いになっていてはバランスが悪くスタイリッシュではありません。

見た人が「あっ」と驚くようなびしっとした重なりを追求したいものです。

そして、こういった本来のサイズを臨時で削る場合の注意点ですが、決して裁断済みの裏地に当てて表地を裏地に合わせていかないように。

あくまで、表地も裏地も型紙に合わせるということが注意したい点です。

裏地に合わせてしまうと位置がはっきりわからず勘が入り、ずれる原因です。

型紙にきちんと当てたものは、おのずと同じパーツ同士の生地もピタリと合うのです。

この度チョイスの小花柄の裏地を選んだ理由

遠目で見ると混沌と映るこの裏地の柄ですが、アップに寄ってみます。

<裏地:茶xピンク/グリーン小花柄>小花ブロードプリント、綿/100%、日本製。

購入は「大塚屋」様。常に定番生地としてプリントのコーナーにあります。

いつでもあるという安心感は有難いです。

帆布を片手にいろんな生地に合わせてみましたが、この生地が見た中でベストマッチでした。

類似でもっと柄の隙間がある薔薇のつぼみの柄も柄自体は素敵でしたが、この隙間の無い詰まった感じが、こげ茶色を控え目に映してくれているのです。

よって葉っぱのグリーンの存在感もなかなかのもので、この表地のオリーブとマッチ。

もう1つの候補だと茶色が際立ち、この表地のグリーンとの相性においては、違和感を感じました。

見て細かくチェックすることの効果があったわけです。

あとがき

ハンドメイドバッグの製作もいろんな段階があり、最初の生地選びの時点での、まるでお洋服のコーデのような表地と裏地の組み合わせを決める瞬間がたまりません。

この最初の時点にまずはやりがいを感じます。

ですので、このなかなか表現しにくい、「テイスト」みたいなものもできるだけ理論的な言葉を使いながらなんとかお伝えしたいと思います。

アウトプットすることの良さは、今まで心の中だけでつぶやいていたことも、言葉に出して具体的にじっくり表現できる機会であるということ。

今後も、心の中の言葉をどんどん出し、お話を聞いていただけた方、ブログを読んでいただけた方とつながっていきたいと思います。

ところで、当ホームページのブログ記事もいよいよ現在で1,321記事目を掲載させていただきました。

ここまでの量になると、ブログ内をサーフィンしていただく場合に見たい記事の内容にピンポイントにお答えしていく工夫が必要であると、このたび、「検索機能」を設置しました。

検索項目は、まずカテゴリーの10種の中から選んでいただきながら、検索ワードに知りたいワードを入れていただいた場合にその言葉がタイトルやハッシュタグに設置のワードと一致すると記事が絞り込めます。

何もないよりは絞り込める機能が多少ともできましたので、一度ご利用下さいませ。

どのカテゴリーにも頭に設置しています。

便利にご利用いただけると幸いです(^-^)。

古い着物を解体しパッチワークにリメイクした大花柄の裏地が表地デニムのナップサックの中に溶け込む様子【1318】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回初めてですが、製作のハンドメイドバッグに「リメイク」した部分を取り込みました。

リメイクは、元ある出来上がり品を解体していきますので、その二次利用の著作権や商標権をきちんと意識しなければ到底利用できるものではありません。

究極のところ、お洋服をリメイクしたバッグはほぼアウト。

著作権の侵害やアパレルメーカー様の商標権の侵害になります。

今回裏地に利用したのが、古い着物生地。

古い着物を解体して、パッチワークシートに仕立て、バッグに材料として利用させていただきました。

リメイクの商業利用の可能性がほとんど認められないであろう中、古い着物に関してはグレーゾーン。

グレーということは、完全OKであるということでもないのが気を付けねばならないことです。

著作権というのは、その著作権を有している人が不明な場合には有効ではないということで、品質表示やブランドネームの付いていない古い着物に関してはそこは該当します。

ただ、象徴的な大花柄はそれが美術的、装飾的な要素があるかというと、間違いなくあるように見えています。

それでも、今回どうしてもこの着物の素材を利用したくて、その著作権者様の権利の利用のお申し出があった場合にはきちんと対応する覚悟でご利用させていただきました。

よって、安易に利用するものではないことをここで前もってお伝えしたいと思います。

このたび完成のハンドメイドバッグ「ダブルナップサック」の裏地に利用の着物のデフォルトの姿。
ある意味この写真は貴重です。間違いなく元はこの姿であったということになります。
リメイクにおいて、ごまかしてその元の姿を隠しては決していけません。
実直にやらねば、グレーゾーンの本当の解明ができなくなります。
もとはこの素敵な柄を生み出した着物の反の製造者様、
そして、この柄を選んでこの着物を作った製造者様に著作権があるということを忘れてはいけません。

デニムと着物の和柄のコンビの素敵さをお伝えしたい

ダブルナップサック:<サイズ>縦29cmx横34/48cmxマチ15cm。
名付けて「はまぐりの横顔」。
表地のライトインディゴブルーに対してショルダーのマルチカラーはアクセントです。
ひっくり返してみました。隠しポケットのフラップは表地のやわらかデニムを使用。
ポケットの位置が分かりやすくコントラスト効果がおしゃれ。

さて、今回は何度目かのこのデザインの製作ですが、生地を変えるたびにそれぞれ特徴があって面白いものです。

今回の場合は、表地は、「やわらかデニム」という名前の綿/100%、日本製。

確かに柔らかいので融通が利きますし、本来のセルヴィッチデニムなどよりも縫いやすくはあるのですが、やはりそこはデニム。

重ねてステッチするとかなり強固になっていくところに特徴があります。

表地の5cmダイヤキルトの効果もちゃんとあり、内側に内蔵の「ハード薄芯」がハリコシを出してくれます。

どうでしょう、この和柄とデニムとのコンビ。

どうしてもリメイク生地を使いたかった理由はこのライトなインディゴブルーに合う裏地を徹底的に追求したかったからです。

がさついたその着物の素材はポリエステルなのかな。。と予想しますが、詳しいことは分かりません。

実際に感じたままの素材感をカジュアルテイストに解釈しながら、それでもエレガントに寄ったバッグにと思うがままに考えていきました。

どうしてもパッチワークしてでもこの和柄を取り入れたかったのでした。

その美しいマルチカラーがインディゴブルーと絡み合った瞬間です。

ここ最近徹底のショルダーの4本ステッチについて

1.2cm巾の出来上がりのショルダーひもに4本ステッチを入れていきます。
均等な巾であることが美しさに繋がります。

以前は1.2cm巾の巾着ひもなら、決まって3本ステッチでしたが、もうひと手間かけようと改心。

そして、常に4本ステッチをしていくことにしました。

なかなかこの巾で4本は見かけません。

糸のステッチもバッグの一部なんだと言葉で表現せずともこれを見て分かってもらえれば幸い(^-^)。

たためる底板無しの袋タイプであることについての思い

ふんわりしたデザインであるからこそなのですが、底板は付けていません。

かつて製作していた、ハード薄芯でハリコシを出した立体感あるリュックからは現在は離れています。

底板はなくても、畳んで収納できるという価値を入れました。

ここまでなら畳めます。
たたんだ状態のサイズ:縦29cmx横20cm。

使わない時には、三つ折りにたたんで、引き出しに収納できるという価値がそのままの状態である立体型にはないメリット。

こうしたサブバッグの延長であるナップサックの立ち位置みたいなものを感じています。

メインは、ハイブランドバッグをお使いであっても、必要な時に取り出し、リュックとして使えるサブバッグ的な存在になればと思います。

あとがき

目立たなくはなっていますが、裏地のパッチワークはハギ目があります。

1パーツが大きめだからポケットに影響がなくうまく取り付けることができましたが、次回もう一度この着物生地を利用し、今度は表地として同じダブルナップサックを製作していく予定です。

その時には、以前に製作した別生地と同じように、レンガのようにずらすタイプのパッチワークにしていきたいと思います。

今回はぴったりくっつけてハギ目が十文字ですが、表地使いの時はずらした方が綺麗に映るのではないかと思っています。

またその違いもお楽しみにどうぞ(^-^)。

ブランドネームも品質表示も無い古い着物、柄は誰かが描いたデザインに違いない、解体してパッチワークにし、バッグに製作して販売することの可否のジャッジ【1315】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

これまで時々、「著作権」が生地のプリント柄のデザインにあるお話を記事に投稿させていただいております。

このたびも、大いにこの著作権が絡むお話になりますが、私の行動が今までと違ったので新しい動きとして是非お読みくださればと思います。

これまでは、この柄には著作権があるからYouTube投稿とかブログ投稿などを控える必要があるというケースが多かったです。

今回は、反対に、慎重な判断の末、YouTube投稿もブログ投稿も、そして、リメイクしてそれを材料にした商業利用のバッグ販売も良いのではないかというジャッジに至ったケースです。

著作権のジャッジは一番には、その著作権を持った人、つまりその柄、お品物の構造をデザインした人がだれか分かった上でその人の意向が一番優先だと認識しています。

元は古い着物だった、着物を解体してカットし、パッチワークに仕立てバッグを製作しようとしている様子

元はこの写真のように古い着物をリサイクルショップで購入しています。

あまりの柄の素敵さに、通常の原反生地では見られないテイストを感じました。

マルチカラーが好きなのでとことん柄がめいっぱい描かれたこの着物にピンときました。

しばらく、インテリア使いにしようかと保管していたのですが、ここ最近のストック生地の消化にあたり、いよいよ出番が来たのです。

そして、着物を解体するということをしていたところ、1か月ほど経過していよいよパッチワークにカットしました。

パッチワークの1マス:縦17.5cmx横28cmというそこそこ大きな面積の1マスです。

そしてこのたび、バッグの裏地に使うようなパッチワークシートを2枚作ったのです↓。

1マスの面積が広いので縦をずらすことをやめました。そのためハギ目が格子状に並びます。

ずらすやり方よりもハギ目がつながらねば綺麗でないという点で難易度は有りますが、ずらすとカットする分が出て生地がもったいないです。

よって、面積の広いタイプはこのようにするのがコスパの良い生地の使い方です。

この後は、この筋(ハギ目)の両サイドをすべてステッチして固定していきますが、本日はここまで。

大花柄が象徴的な古い着物を解体しパッチワークに仕立てた製作は著作権を侵害していないのか

著作権が存在しないと巷では言われている着物。
しかし、この象徴的な柄に本当に著作権が無いと言えるのであろうかということを考えていきます。

さて、ここからが今回お話したい一番の事です。

このような大花で特徴がある柄は、美しく芸術的です。

おそらく、ブロードやオックスフォードなどに落とし込んだ通常の生地であれば必ずやこうしたプリント柄は生地メーカーの名前が耳に掲載されていることでしょう。

時には、そこに著作権を主張した文言が書かれていることもあります。

また、この素材がお洋服のワンピースなどであった場合は、ブランドネームや品質表示によって製造メーカー様まで到達できます。

これがお洋服であった場合は今回の私のこの行為は完全アウト。

自分使いの範囲ならまだしも、YouTubeに投稿という時点で「商業利用」に当たります。

YouTube投稿がなぜ商業利用に当たるかということを少しお話させていただきます。

YouTubeは、登録者1000人以上などの条件をクリアすると広告が動画に付くようになり、収益を得ることになります。

会計上、収益は、科目としては「雑収入」、YouTuber様の場合はそれが職業なので、「売上」という科目で計上しておられるでしょう。

「雑収入」にしても「売上」にしてもいずれも決算においては、同じ「売上」に組み込まれます。

よって思いっきり、「商業利用」になるというのがYouTube投稿の収益の考え方です。

それで、話を戻しますが、この大花柄の着物がワンピースとしてお洋服であった場合は、このリメイクは完全アウトとすでに書きました。

ブランドネームや品質表示が付いているに決まっていますので、そのお洋服の製造メーカー様の商標権や著作権の侵害に触れます。

じゃあ、仮にお洋服であったとして、オーダーメイドのような自作だった場合は?。

品質表示もブランドネームも付いていなかったとします。

それでも、作った人は自ら作ったデザインのお洋服だと分かっていますのでその人が権利を主張されたときには、利用者である私は2番手になります。

その一番の権利者である製作者ご本人の意向に従わねばなりません。

そして、今度は今回の着物の場合です。

まず、着物自体のデザイン性は、共通の作りであることが多く、あまり特殊であるとは認められないし、着物自体が著作権を持たないものだとの事なのです。

しかしです、もし、この2023年に世界的に有名な某有名ブランド様が着物に着手するということでブランドネームと品質表示を付けた上で着物を売り出した場合、着物だから今回の私のようにやってもよいかというと、おそらく著作権侵害になりそうです。

とにかくあくまでも著作者にある自明の権利ということが二次的な利用者はなすすべがないということです。

法律上の「誰が作ったかわからない、誰が描いたかわからないデザイン」は著作権が認められないという部分があります。

今回の古い名もなき着物は、実際には間違いなくこの柄をデザインした人がいるのでしょう、作った人もよくあるデザインであはあるけれど何かしら独自の工夫を入れたかもしれませんが、着物には著作権が無いことも考慮すると9割型の可能性で判断して、利用させていただいてOKだと判断しました。

ただ、最後に、ここから私の考え方です↓。

いくら、法律的には通ることであるとはいえ、自分で生み出したものではない柄やデザインを利用させてもらって、別の物を作っていくのであるから、ご本人がその権利を主張される可能性はわずかにあると心しておくべきであるという点。

その覚悟を持ってこの製作に踏み切りました。

じゃあ、もし、このデザインをした人が申し出てこられた場合は。。

残りの1割がこのわずかな可能性にあります。

もしその時は、「利用させていただいてありがとう」という感謝の意をお伝えすることです。

そして、希望によっては、著作権を行使したいということであれば、まずは、YouTube投稿は取消しです。

そして、あくまで、自分使いの範囲だけで私は作っていくことになります。

そうしたことをご本人に誓うということをやり取りするでしょう。

間違っても法廷で戦うなどとは大変おこがましいことではないでしょうか。

結局は「リメイクの商売が本当に成り立つのか」というところへ行き着く

私の中でも大きな課題なのが、リメイク品の商業利用が可能であれば、この先の可能性がとても広がるということです。

ただ現実には、こうした著作権の問題があり、阻まれます。

この先のサスティなブルな未来には、とても可能性を秘めたことが「リメイク」として1つあります。

上述の話をまとめますと、「100%完全に許可を得ることさえ難しい」ということです。

ほとんど想像と判断の領域でしかジャッジできないのです。

誰が本当の答えを出してくれるのかというのは、専門のお役所でもなければ、〇〇機構という組織でもない、著作者様本人です。

そうすると、著作者不明な古い着物に関してはまずはリメイクして商業利用しやすいと言えますね。

ただ、着物全般では決してないことは認識する必要があり、産地品の有名どころの着物はその生地のかけらを一目見ただけで専門職人は分かるかもしれません。

現在も着物は作られていますので、どこまでが古い着物なのかどこからが新しくて、どこの誰が作ったのかも判明しているものなのかなどはしっかりジャッジせねばなりません。

そうすると、結局はリメイクは簡単には商業利用できないものであると思うのです。

本当はやりたくてしょうがないからこそ、真剣に考えている日々なのです。

それをご理解いただければと思います。

とてももどかしいですが、製造者は、やはりオリジナルであることを常に意識しなければなりません。

他の人や組織が長年積み重ねてきた努力の結晶をいとも簡単に二次利用し利益を得ていくことの難しさがここにあります。

あとがき

是非今回の件は、当ブログ記事と、貼り付けましたYouTubeも両方ご覧いただけると嬉しいです。

多少違う部分もお話していることが互いにあるので、両方で1つという合体型のこの記事の構造が可能であることに感謝です。

まだまだお話し足りないのかもしれません。

著作権のお話は奥が深く大変難しいです。

上述で、ブランドネームや品質表示のお話を交えてしまい、「著作権」と「商標権」の2つの違いもあまりクリアにしていないことをお詫び申し上げます。

商標権というのは、「特許庁」様へ「自ら出願」の形で申請する任意の権利。

それに対して、「著作権」というのは、「自明のもの」である権利。

そうすると自明のものである著作権をまずは重視する必要があります。

自明のものに勝てるものは他人ではありえないということなのです。

是非、この先、製作物などを高めていきたい場合、それと同時にこのことにも注視して、勘違いをして後で嘆くことがないよう慎重にどうぞ。

今回の私のパッチワーク製作も、着物のまま利用するのが本来は一番で何の問題も出ません。

できればそのままの継続利用というのが本来望ましいのであり、別のものに作り変えてしまうリメイクというのはよほどの理由があればというのが自然です。

どんなことでも、その「理由」や「動機」があってこそ責任ある行動につながるのかもしれません。

では、最後に、「衣類」をリメイクしたいと思ったお品が出てきたら、2つの見方をしていただくことで締めくくりたいと思います。

①そのプリント柄のデザインをした人の著作権があること

②お品物そのもののデザインを考案した人の著作権があること

お洋服、着物、浴衣、アパレル小物すべてに関してこういった①②の見方を一度してみて下さいませ。

「やわらかデニム」にかけた5cmダイヤキルトの効果で分かったキルトをかける場合のデニムの種類の選択のコツ【1314】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

長い間お洋服においては、定番人気のデニムだったのですが、ここ近年ジーンズをアメカジさながらにはく文化が大きな流行の波の中では下火に。。

そして、デニムをドレスライクにはくようなワイドなスラックス寄りなデザインであったり、そもそもデニム自体の素材をお洋服のラインナップに取り込まないなどの変化が見られます。

とはいえ、デニムという素材自体は定番。

丈夫で親しみやすく何かの形で取り入れたいものです。

ワードローブに4点のデニムが現在有ります。

このたび素敵なデニム類の生地に出会いまして、キルト加工をして、より素材の表面の長持ちを実現していこうということをしてみました。

現在進行中のナップサック系のデザインにあてはめる5cmダイヤキルトのシート作りの場面です。

やわらかデニムという素敵なギャップを感じる素材の魅力

早速ながら、キルトをかける作業の一場面になります↓。

ダブルナップサック用の本体のパーツを裁断、接着芯貼り後、ハード薄芯を当てて、5cmのダイヤキルトを作図。

そうして、こんな風に待ち針を均等に内陸部にもちゃんと打ちます。

待ち針が均等に打たれている様子を裏側(実際の表面)から見るとこんな感じ。
左:ダイヤキルトをかけた状態。右:ダイヤキルトをかける前の状態。
<生地名:インディゴ>やわらかデニム、綿/100%、日本製。

そもそも、この「やわらかデニム」というネーミングがユニークで、本来のデニムのイメージを覆すギャップがあります。

デニムは硬くてごわついたものであるというイメージなところへ、これを見てそのイメージとは裏腹な柔らかさに驚かされるのです。

キルトをかけることで特に膨らむというところまでは行きませんが、ハード薄芯を当ててさらにステッチを均等にした効果は絶大。

パーツが一体化することで厚手のデニムに良い勝負を挑みます。

もとはやわらかいデニムなのでソフトなまま厚みが増すということになりますが、ハード薄芯の効果もあり、ハリコシも出るのです。

このデニムすごく魅力的で、まるでジーンズをはき続けたヴィンテージ感漂う表面の具合です。

デニムも新品の生地購入では、インディゴカラーと言えども濃紺であることが大半です。

今までセルヴィッチデニムでもウォッシュした状態の色落ちのある生地は見たことがありません。

そうするとこのはき古したような雰囲気はとても貴重です。

ただ、本格的なデニムではないことは仕方がないことです。

せっかくのデニムの綾の雰囲気を主役にするために工夫したのが、キルトの糸をなじむ糸で控え目カラーにしたこと。

うっすら影のようにしかキルトステッチの糸が映らないのは、デニム生地の綾織部分の方が勝っているからです。

キルトをかけることの効果:安定し丈夫になります。
損傷などもたやすくは受けにくいのがキルトの良い所です。

あとがき

セルヴィッチデニムなどの厚みもあり硬さもあるものにキルトをかけるのはあまり好みません。

いろんなバランスを考えると、セルヴィッチデニムはその生地1枚で十分な迫力が表現できますので、わざわざキルトをかけていかない方が良いと思うのです。

今回のような「デニムライク」の場合であると、その柔らかさからくる弱さをカバーするキルトの役割があるということになります。

そうして、ただ飾るだけではない、「機能」や「意味」を重視すると良いと思います。

そうすることによって生まれる効果が絶大であるなら、その作業は無駄ではない「どうしてもそうしなければならなかった理由」になって行き、「哲学が入ったお品」になってゆくのです(^-^)。

巾着ホールをわざわざ10個のタブで設置した意味を今一度考えた、口の隙間が最大限に解消されるための薄手の生地選び【1313】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は言ってみれば、前回の投稿【1312】の続編となります。

前回の製作ではいったん完成したのですが、2つの課題を持ち越しました。

1つはここ。巾着ホールタブがボリュームがあり過ぎて口が完全に閉まりませんでした。

「これはまずい」と思った理由が、わざわざタブホールの仕様にした理由が口をきゅっと絞めるためだからです。

それなのに閉まらなければタブがただの機能を持たないデザインになってしまいます。

そうであれば、本体そのままをホールにしていく仕様と変わらないのです。

よって、今回は、このタブx10個をすべて薄手の生地に取り換えていきます。

もう1つは、ショルダーの調整機能を加えることです。

修正前はこんな風に調整機能無しでだいたいの位置に設定していましたが、
果たしてその「だいたい」が合っているのかが全く分かりませんでした。

やはり、ダブルタイプのナップサックよりもこちらのシングルの方がショルダーの長さのちょうど良さが分かりにくいのです。

そういう時には、調整機能の線コキを付けることで長さの「ご提案」という形にして幅を広げるのです。

この2つを修正していったのが今回の作業となります。

巾着ひもホールのタブの生地は融通の利く縮み方をしてくれる薄手の選択であること

今回使用の3種の生地の中で一番薄手なのは、この黒無地のエステルポプリンでした。
それなのに、赤のタータンチェックで選択してしまっていたところが迂闊でした(^_^;)。

以前よりもはるかに口がきゅっと狭まったのが分かりますね。

完全に穴をふさぐことは難しいですが、タブが融通が利いてくしゃっと縮まった様子が見られます。

これが丈夫過ぎる肉厚生地だとこうして縮むことができないので結果穴が大きく空いてしまいセキュリティー性が薄れるのです。

分かりやすく修正前と後を並べて比較してみました。
劇的に空きが解消されたのが分かりますね。

もっと言うと、修正後の生地のエステルポプリンも実は、ブロードの2倍の番手の糸で織られた生地。

そうするとブロードの方がもっと薄手となるので良かったわけです。

しかし、ここでわざわざブロードを新たに調達せねばならないので、持ち合わせの中からとなります。

そうすると、内側のポケットと外のDカンタブに使用していたエステルポプリンの残りの生地を使うのがコスパが良かったのでした。

この写真から、表地のごわついた生地に対して思い切って極端に薄手の生地で作ったタブを設置することがポイントとなると思います。

表地とのバランスを変に考えてしまってそこそこな厚みのタブを設置してしまうと、確かに迫力は有りますが、機能は果たせないということがこれで証明されたと思います。

ハの字ではないリュックのショルダーの長さの加減の難しさを調整機能で補う

ダブルナップサックのデザインの方は調整機能は付けていなくてもしっくりとちょうど良い長さが分かりました。

しかし、この2wayの機能の1つであるワンショルダーの方は、Dカンが中心に1つになるので、ハの字ではなく、アーモンド形になります。

「ワンショルダー兼リュック」:<サイズ>縦33cmx横21/36cmxマチ15cm。
この向きでリュックとして背中に背負います。
その時にアーモンド形というか弓形になることでサイズ感がダブルナップサックと違うように感じます。

長すぎると下に下がり過ぎ、ちょうど位に設定すると短すぎて背負いにくいような感じだったのです。

もともと2wayの内のセカンド機能なので、メインはワンショルダーです。

こうしたことは仕方ないのでしょうけど、それでも使い勝手は精いっぱい研究してそのベストな結果で示していくべきだと思っています。

線コキは、出来上がり1.2cmの巾のショルダーに対して「18mm」を選択。
15mmだと横幅は合いますが、重なった部分に紐が通らないことがほとんどです。
寝かせた状態です。黒に赤のタータンが映えていますね。
こうしてすっきりとショルダーを中にしまい込んで畳めます。

あとがき

修正は、出来上がった状態のDカンにひっかかっているショルダーの先端の縫い留めをほどき、ストッパーを外し、巾着ひもをホールから外しました。

そして、入り口の縫い留めの2重ステッチをほどき、タブをすべて取り払い、新しいタブ10個を製作し、設置して、再び同じことをやり直して完成となりました。

線コキは最終の作業の1つ手前。

線コキに通してDカンをくぐってから再び同じ線コキの真ん中線を通過。

そしてUターンした少し分の最低限の重なりを縫い留めて出来上がりです。

自由に調整する機能がここで付いたのです。

線コキやDカンは調整や留め具としての機能があるのですが、バッグのパッと見では「アクセント」に映りかっこよくなります。

何も付いていないと何となく布だけがべたっとした感じなのが、間に金属がキラリと光ることで高級感やスタイリッシュな見かけに繋がるようです。

ここ最近材料も物価高に伴い高騰の一途をたどっていますが、Dカンや線コキに関しては、私がよく利用させていただいています「HANDS」様では、比較的エコノミーで、2個入りで¥100以下です。

ナスカンなどは1個でものすごい価格なので、使わない方が原価が揺さぶられずに済みます。

こうして最低限の附属品だけを使ったミニマムな製作ですが、大半はステッチの綺麗さとかアイデアだとか出来合いの既製品に頼らない部分で生み出す力が試されるのです(^-^)。

見せる裏地のご提案、黒の中にロックテイストで映える赤のタータンチェックが魅力のワンショルダー【1312】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回の製作は、ここ最近交互に製作のナップサックのシングルタイプの方です。

「ワンショルダー兼リュック」というもので、ワンショルダーで肩に軽く背負うシーンと、リュックとして両手を自由にできるシーンの2wayに機能を展開したものです。

ただ、メインはワンショルダーの方ですので、リュックにした時にはサイドのハギ目が正面と後ろ面に来てしまいます。

よって、そのハギ目が目立ちにくい格子状の凹凸感ある素材とかパッチワークであえて切替の多いシートで作ることでそのデメリットを解消していきます。

今回の表地は、編み込みタイプのマス目のような柄になったタイプで、前者の対策を考えた素材です。

赤タータンには黒が一番粋、見せる裏地をコンセプトの2トーン使い

「ワンショルダー兼リュック」:<サイズ>縦33cmx横21/36cmxマチ15cm。

パッと見て、凹凸感ある編み込み柄が素敵です。

この四角いマス目がチェックと相性が良いという解釈で、赤のタータンチェックを裏地に選びました。

<表地:黒>ジャバクロス粗目、綿/100%、日本製。
<裏地:赤>デッキングタータン、綿/100%、日本製。
<別布:黒>エステルポプリン、ポリエステル/100%、日本製。

別布の黒無地は、外側ではDカンショルダータブに使用、内側ではポケット全般に使用しました。

この内側にひっくり返した写真では、赤のタータンチェックに黒が映えていますね。

どの生地でもどの柄でも言えることですが、柄が切り替わるポケットのフラップや、型玉縁の比翼みたいな部分は、無地に切り替えた方が楽に作れます。

同じ柄で行う時には、柄の途切れ目が不自然で美しくないことが多く、じゃあ柄を合わせるのだということになると、柄合わせを神経質に意識し、生地を余分に要します。

それによって、生地がもったいない使い方になり、変な部分が中途半端に余ったりと結果的にエコノミーでコスパ良い製作にならないことが多くなります。

ですから、柄の中にはその柄にマッチした色の無地で切り替えていく方がすっきりと不自然さがなく素敵に仕上がるということです。

この後の課題の発見、口がしっかり閉まらなかった件をどうするのか

ぎゅっと締めてもこれだけの隙間が空いてしまいました。
そもそも重なると暑くなるタータンで巾着ホールタブを裁断したことが失敗です。
ここを、別布の黒無地、エステルポプリンでやるべきだったというのが正解だと思っています。

ということで、この記事投稿の後で、途中までほどいてやり直しをしたいと思います。

どこまで遡るかといいますと、最後の口綴じのステッチをほどき、裏地に縫い付けの巾着ホールタブをすべて取り外します。

そして、エステルポプリンの黒無地で設置し直します。

エステルポプリンの生地はまだストックがあります。

そうするとデッキングタータンよりも柔らかくて薄手のエステルポプリンは融通が利いてホールタブがクシュっと縮むのです。

結果真ん中の穴が解消されると見ています。

もう1つ細かな点でいうと、このパーツは、そもそもここ最近の巾着ホールタブの長さの変更前に裁断済みの生地でした。

よって巾着ホールタブの穴も縦が少し短いのです。

所せましと巾着ひもが入り込むことで融通が利いていないとも言えます。

よって新しく長さを延ばした型紙(変更前:7.5cm→変更後:10cm)で裁断していきます。

そして、ゆったりとした安全な位置にタブを縫い付け、上に突き出す分もゆったりと多めに出すことになります。

あとがき

修正した後の巾着ひもを絞った隙間の解消の検証は、次の投稿でお知らせしたいと思います。

作ってしまったからとここで終わるのではない、重要なセキュリティー性の部分が曖昧であるということを重く受け止め、腑に落ちるまでちゃんとした機能を実現していきたいと思います。

そもそも巾着ホールタブの仕様にした理由が、直接本体を折り曲げると絞り切れず真ん中にすき間が空くからでした。

それと同じリスクのあるものを作ってしまっては、何のための機能の改善だったか分からないです。

よって、巾着ホールタブにした仕様がはっきりと表れる結果をお見せしてゆき、なるほどと思っていただくようやり直しをしていきたいと思います。

<糸調子>目が詰まった太糸の綾織り生地が製作の途中で重なった部分で起こる急な糸調子狂いの整え方【1311】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回の記事は<糸調子>と記事タイトルの頭に付いているもので、糸調子が狂った時の当てはまるケースとしてご利用いただくことに役立つようにと集めた記録です。

過去にもいくつかこの<糸調子>シリーズの記事がございます。

YouTube動画も同じように頭にこの言葉が付いていますので、検索しやすくなっております。

どうぞご活用下さいませ。

なぜ、いくつかシリーズになるほどの記録があるのかという理由は、いろんな生地の種類によって糸調子が狂うということが分かっているからです。

このたびも新たなケースがあることが判明し、記録として残しました。

デニムや帆布だけではない、中肉程度も重なればデニム級や帆布級になり糸調子が狂うケース

そもそも糸調子が狂う理由の1つに、「硬さ」があると思っています。

厚みがあってもガサガサの粗くて緩い織り目の生地だと起こりません。

厚みがある=目が詰まっていて硬いということでもないということがここでとりあえずお伝えしたいことです。

とはいえ、結果的には太い糸で織られた生地が厚みがあると同時に硬く目が詰まっていることになるということが多いというのも事実。

このたびそれほど厚みがあるわけでもない生地で糸調子が作業の途中で急に起こりました。

その起こった場所というのが、生地や芯地によって多重に重なって厚みが増した箇所。

そこが同時に硬くなったのです。

<生地:赤>デッキングタータン、綿/100%、日本製。

織り目の逆綾がはっきりと目に映りますね。これこそが目が詰まっていて硬い証(あかし)です。

タータンチェックはこの織り方が多いです。

デニムまでは厚みが及びませんが、中くらいの厚みでした。

そこへ、ハンドメイドバッグを製作していくにつれて、重なり部分などが現れました。

ここは、隠しポケットを作っている場面。

表から縫う場面では、上糸側では悪く表れないことが、縫った裏側で起こるというのが特徴です。

つまり、それは、上糸が緩いと導けます。

勘違いしがちなのは、裏側の糸調子が悪く映るから下糸に原因があると考えてしまうこと。

下糸は、それほどいじるものではありませんので、最初に一度ボビンケースに入れて「吊り下げて、にぶく下に下がっていく様子」であれば、それでよいです。

あとはすべて上糸に原因があるのです。

<生地:黒>エステルポプリン、ポリエステル/100%、日本製。
急な事だったので悪い例があまり撮影できていないですが、やり直しの前の糸が一部分残っていました。
右側の赤い点と左側の赤い点です。
この反対側を上に縫っていますので、こちら側の面が縫った面とは反対側(下糸側)に当たります。

こうして、点や時にはループを描くようにこちらへ飛び出る原因は、つまり「上糸の緩さ」です。

今まで良かったのに急に悪くなると、「なぜ上糸が緩いなどと急になるの?」と疑問に思いますが、その答えは、「現在縫っている箇所が硬く厚みがある場所に変わったから急に狂った」ということになります。

さて、いよいよ糸調子の直し方です。

この時に縫い直しをして良い糸目にしていくわけですが、2箇所を触ります。

狂った糸調子の直し方は2つの箇所①糸案内②糸調子ダイヤルの調整

まず1つ目は糸案内。

今回使用の糸はスパン糸の30番なので、取説から言えば、真ん中の糸案内には糸を通さないのが通常。

しかし、こういったケースは特別。取説以上の奥深い対策をせねば対処できないのです。

テトロンで推奨の真ん中にも通すということをスパン糸でも行うのです。

最初は下からくぐらせて最後は上から出ます。

①糸案内に3穴とも通す:これでかなり上糸が絞められる効果が出ます。

次に、糸調子ダイヤルを触ります。

②糸調子ダイヤルを3に近づける
:状態によって3の少し手前なのか2と3のちょうど真ん中くらいなのかが変わります。

先にこの糸調子ダイヤルをさわりがちですが、①の糸案内の方が思い切った効果が出ますので、あちらが先に触る場所であるとお進めしたいです。

そして、糸調子ダイヤルは「3」オーバーはあまりなく、3手前くらいでだいたい解決できます。

過去に25oz(ヘビーオンス)というとんでもなく分厚いデニムをこの写真のミシンで縫いましたが、その時はさすがに「3強」くらいでしたが、それでも3周辺の範囲内なのです。

それよりも、糸案内に3つとも通すということの方が効果が大きいです。

覚えやすいのが、「3の法則」です。たまたま3という数字が並びました。

3つとも糸案内に通す3と糸調子ダイヤルの数字の3です。

あとがき

実は、今回の黒い生地のエステルポプリンの方にも原因があるからこそ、極端に糸調子が狂ったケースだったのです。

ポプリンという生地は、織り糸の番手違いでブロードと同じ種類の織り方です。

ポプリンはブロードの2倍の番手。最初から織り糸が太いのです。

よってブロードに類似とは言え、勝手が違ってきて、コンビの赤のタータンチェックとも相まって余計にこの度の糸調子の狂いが分かりやすく起こったと言えます。

糸調子が起こった理由をミシンに探そうとしがちですが、実は、ミシンはあくまでもツールであり、元の原因はその製作中の生地そのものにあるのです。

ここが今後も何か糸調子の狂いが起こった時にその解明がの手掛かりとなるでしょう。

その他ナイロン/100%も、製作の中では幾重にも重なった仕立てをすることがありますね。

ナイロン/100%ももともと目が詰まった硬い生地です。

その硬くて丈夫な点がせっかくメリットであり優れた素材であるわけなので、上手く利用しなければなりません。

糸調子が狂う原因は多くが、「生地の硬さからくる上糸の緩さ」だと言えましょう。

遠州生地の花柄に奥行きが出た、あえて浮き立つ色のキルトステッチカラーで製作した黒ベースのダブルナップサック【1310】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ最近は、ナップサックデザインをシングルとダブルで交互に製作しています。

シングルというのがワンショルダー。

しかし、その巾着ひもをリュックのとして背負える2wayです。

今回は、もともとリュックのみの機能で、通常のナップサックと呼ばれるダブルタイプです。

両方に巾着ひもがあるタイプです。

ワンショルダーの場合よりも横幅が広い面積をとり、物がゆったりと入ります。

そんなダブルナップサックがこのたび完成。

どうぞ、その素材のコンビやダイヤキルトのお話を交えながら見ていって下さいませ。

【1308】の投稿で作成のダイヤキルトパーツが実際にナップサックになった様子

【1308】ではダイヤキルトのステッチの糸の色に注目した投稿でした。
今までのようになじませ糸でチャコールグレーを選択するところでしたが、
新しい試みとして、スパン糸の30番のカーキ系を選択してみました。
ダイヤキルトが浮き立つダブルナップサックの完成:<サイズ>縦29cmx横34/48cmxマチ15cm。

カジュアルな印象ですかね。

スパン糸であることも分かりますし、ダイヤキルトを強調したい場合の例としては良い製作でした。

表地の遠州生地が縦に筋が入ったかのような織り方でツヤ無しのがさっとした風合いです。

そして、よく見るとチャコールグレーながらカーキ系の糸の色が感じられます。

これとこのキルト糸のカーキグレー色のスパン糸がマッチするのではと思ってこの糸を選択していたのです。

結果的なことではあるのですが、影のような黒いお花がダイヤキルトの向こう側でミステリアスに映ります。

ぱっと見の立体感が生地とキルトの組み合わせで出来上がりました。

差し色の赤が入った裏地の生地の不足分の補填

使用生地:<表地:チャコール花柄>リネン花柄ジャガードストレッチ、
ポリエステル/74%、麻/24%、ポリウレタン/2%、日本製。
<裏地:黒x赤花柄>ポリエステル合繊、ポリエステル/100%、日本製。

こちらはひっくり返した裏地側です。

ポケットのフラップをあえて、周りの柄と切替え、コントラストを付けてポケットを見つけやすくしたり、柄がつながらなくてもおかしくない対策もあります。

フラップは縦の長さをゆったりめにいいままでよりも、2.5cmサイズアップしました。

内側には隠しポケットが設置されています。

隠しポケットの比翼(片玉縁風)は表地です。
ポケットの袋布は、手前上の方が裏地と同じで、それ以外のメイン袋は表地です。
裏地が不足していたからこのように目立たない場所で補填として表地で対策しました。

巾着ホールタブの効果とその付け位置のポイント

ここ最近採用の巾着タブホールは正解です。
大いに良き効果を感じています。

本体そのもので巾着ホールを製作してしまうと、昔ながらの巾着袋と同じ構造なのですが、厚みのある生地では口が完全に閉まらないという事態が起きてしまいます。

今回の表地は、ポリウレタンが2%入り、もとはパンツやブラウスなどの服地であると見ることができます。

それほど薄手というわけでもなくやや肉厚感がありますので、ここに接着芯を貼り、ハード薄芯を当てて、ダイヤキルトをすればかなり厚みが増すのです。

それを巾着紐で絞るとなると、やはり仕様はタブタイプの巾着ホールが望ましいと言えます。

タブは全部で10個。前後5個ずつを設置していきます。

巾着紐の先端である左右の周辺の前後で計4箇所を互いに近い位置に設置し、それ以外は、7.5cmずつの感覚で配置。

これが巾着が絞られて集まってくるのです。

サイドの中心は避けます。

動きのある物理的構造の変化によって、入り口のセキュリティがせっかく高まるわけですので、厚みによって口が空いてしまうなどという事態は避けたいのです。

巾着紐が飛び出した位置の前後は互いに距離が近くタブの間を3cmと設定。
縫う前では縫い代が互いに1.5cmずつあるので、
それを含めた3cmずつ端から入った位置にタブを付けるという設置の仕方です。

タブホール仕様はすべてのどんな生地にも対応できる定番の仕様

さて、ここからが大切なポイントです。

もとは、本体を折り曲げて巾着ホールを作るという仕様でしたが、表地にキルトをかけると極薄生地でも結構な厚みが増していきます。

そうすると、本体を使った巾着ホールの仕様では条件があり、「薄手しか対応できない」という仕様になってしまいます。

こんなことでは、選ぶ生地の自由がなくなり、窮屈な仕様の製作方法になってしまうことが心もとないです。

よって、どんな分厚い生地が来ても大丈夫な仕様というのが、この巾着ホール仕立てなのです。

特に厚みのある生地が表地の場合注意することは、タブホールを表地でやらないことです。

別生地や裏地の生地でコントラストを利かせながらおしゃれに柔らかめで設置するというところが一番お伝えしたい点です。

あとがき

このたびの表地の雰囲気ある和風生地は、「すず木」様で2020年12月の購入の生地です。

ネット通販で何度か購入させていただきました、ありがとうございました<m(__)m>。

すず木様で購入の生地は、このほかにあと2点ストックがあります。

またそれらもこうして製作してまいりたいと思います。

さて、この次の製作計画を立てました。

帆布のパッチワークも登場しますし、凹凸感ある厚手の編み込み生地でキルトもパッチワークも無しで作ってみるなど新しい展開をこのナップサックシリーズでやっていきます。

順にご紹介してまいりますね。

また、是非お立ち寄りどうぞ(^-^)。

ダイヤキルトを「柄」と表現したい場合に有効、ハンドメイドキルトステッチの色をあえて浮き立つ色に選択したその効果を見てみる回【1308】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ最近連続して製作してきましたハンドメイドバッグは、「ワンショルダー兼リュック」のデザインでした。

最近パッチワーク生地で連続製作した「ワンショルダー兼リュック」。

今製作中なのは、上の写真と一見似ているのですが、2WAYではなく1WAYのリュックのみの使い方になります。

両端から絞る巾着タイプの一般的な「ナップサック」を製作してまいります。

このタイプの方を「ダブルナップサック」と呼び、現在製作中のデザインになります。

シングルのワンショルダーとの比較を強調してあえて、「ダブルナップサック」とでも呼びたいと思います。

ダブルナップサックの場合は、ワンショルダー特有であった「レンズストッパー」は付かないです。

それは必要が無いからです。ストッパーが無くてもちゃんと閉まるので機能が巾着紐だけで果たせるわけなのです。

その代わりダブルなので巾着紐が2倍必要であるということになりますね。

そんな違いのある、後者のダブルナップサックの製作にあたり、表地にこのたび5cmのダイヤキルトをかけました。

あえて、キルトを柄のように強調するタイプの糸の色の選択

こんな風に5cmのダイヤキルトを3mmの糸目でかけました。
本来「ソフト厚芯」を当てたいのですが、もう素材が終了で、気が付けば入手困難となっていました。
そこで、「ハード薄芯」がストックにまだありこれを利用。ソフト厚芯よりもややごわつきますが。。
アップに寄ったキルトの様子。随分糸の色が浮きますね。
こうしてキルトが柄のように出るということをあえてしてみました。
使用した糸は、スパン糸の30番で、カーキグレーのような色。
地のチャコールの中にわずかに見られるテイストにカーキが感じられますので相性としては良いかと。

今までなら、キルトをなじませるようにチャコールグレーの糸で目立たないようにかけたところでしたが、このたび新しいチャレンジをしてみたのです。

この元の和柄のような生地は、遠州地方原産です、素敵な生地です。

ネット通販もされています、「すず木」様で購入させていただきました<m(__)m>。

表地と裏地のコンビの柄の相性の解釈の例

<表地:チャコール>リネン花柄ストレッチ、ポリエステル/74%、麻/24%、ポリウレタン/2%、日本製。
<裏地:黒地x赤の花柄:ポリエステル合繊、ポリエステル/100%、日本製。

これはあくまでも私の解釈なのですが、表地のお花の形と裏地のお花の形がおおよそ類似だと捉えました。

裏地に描かれたプリントは下からお花を眺めていて実ユニークな角度です。

虫さんなどになった見方をしているかのようです。

お花の名前は分かりませんが、表地のお花も薔薇などではない種類でこれらが花びらの形がマッチして表地と裏地の柄同士の相性があると感じました。

生地を調達したのは2020年12月だと今調べて分かりました。

随分長い間眠っていたストックを今ここで3年ぶりくらいに呼び起こしてやっとバッグに製作しようとしているのです。

ナップサックを開けたときに、内側に赤いお花が広がるイメージです。

表地は、影のような独特なプリントが着物のような風合いでもあり、無彩色なのでお洋服にも合わせやすいです。

どちらが表地なのか裏地なのかの配置はこうして決定しました↓。

表地の麻混の方がやや厚手なので、やはり基本的なバランスとしてはメインである表地に厚みを強調した方がバランスが良いかと私は考えます。

あとがき

今回は、キルトを表地にかけた作業だけの場面でした。

キルトをかけるにあたって思ったことは、浮き立つカラーでのキルトがけというのは、同色でなじむ糸よりも良し悪しが出やすいので、糸調子の徹底も大切だということです。

良くも悪くも目に映ってしまうので、その点は注意です。

今までのなじむ糸の色の方がエレガントで糸が目立たないのですが、今回は浮き立つ糸の色なので、カジュアルであり、万が一粗々しいと一目で分かってしまいます。

よって、糸目も3mmは正解。

5mmで行う場合などは、糸の色をなじむ同色で目立たない時の方が良いでしょう。

そして、微妙な糸のカラーと出来栄えの研究もこの度大いにできました。

近々完成してその姿をご紹介する投稿を致します。

また、お立ち寄りくださいませ(^-^)。

そのビタミンカラーの躍動感にいざなわれたマルチに楽しめる旅、すべてのスタートはこのバッグからかもしれない【1304】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、ビタミンカラー配色でここ最近テスト製作を進めております「ワンショルダー兼リュック」デザインのバッグが完成しました。

このたびも新しいサイズ感でありまして、いろいろ調整中です。

そんな製作1つ1つも1点物となってゆくのです。

この暑くなる季節にぴったりの明るいポジティブカラー。

ビタミンカラーに私ならではの解釈で1つそれ以外のカラーのロイヤルブルーも加えています。

そんなところもポイントです(^-^)。

11号帆布のぶつぶつな風合いとポプリンの同じブツブツ感が互いに凹凸感があり美しいベストコンビ

ワンショルダー使い:これが基本的な使い方になります。<サイズ>縦
リュック使い:本来はワンショルダーの向きにしていますが、サイドを前後にしてリュック使いができます。
リュックの背の部分にもハギ目が出ます。
ただ、パッチワークのハギ目の中に紛れてあまり目立たないです。
パッチワークの柄合わせもとことん意識しました。
入り口の巾着ひもについては、黄色とグリーンのバイカラー。
バイカラーの配置もいろいろ考えられますが、今回は、タブが交互に、
巾着紐やストッパーは片寄せて配置しました。
使用生地:<表地:オレンジ>11号カラー帆布、綿/100%、日本製。
<裏地:黄緑>T/C Gポプリン:テイジンエコペット、リサイクルポリエステル/50%、綿/50%、日本製。
<裏地:黄色>T/C Gポプリン:テイジンエコペット、リサイクルポリエステル/50%、綿/50%、日本製。
<ポケット:青色>ナイロンオックスはっ水加工、ナイロン/100%、日本製。

この裏地はもしかして、ペットボトルから作られているのかもしれません。

新しいタイプの素材だと思います。

裏地の2色は全く同じ素材です。

ちなみにブロードと動画内で間違えて呼んでしまう場面があり訂正の字幕を入れさせていただいたのですが、ブロードとポプリンは同じ織り方なのだそうです。

ただ、糸番手が違い、ポプリンはブロードのおよそ2倍とのこと。

どうりで厚みがあると思ったのでした(^_^;)。

それによって、いつもよりも、巾着ひもタブホールがややごわっとしています。

ビタミンカラー+αのカラフルな色が気持ちを高めてくれる配色使い

中をのぞきますと、裏地がバイカラーにくっきり分かれます。
ひっくり返してみますと、隠しポケットのこの青色(実際はもっと明るいロイヤルブルー)
がコントラスト効果を放ちます。
ポケットを開けてみます。ポケットの袋布も同じ青色です。
ナイロンオックスのはっ水加工なのでここに大切な物を収納しておけますね。
こうして中をのぞいた時に一度にすべてのカラーが目に映るのです。
実際は反対向きですが、同じことです。
ショルダータブはここに1か所のみ。なじむオレンジ色の本体生地で。

今回から新しく設置し始めた「線コキ」、背負う長さは好みが分かれることに対応

今回は、リュック仕様の時に長さの融通を利かせるようにと「線コキ」を付けました。

写真の色が上手く映っていませんが、線コキのカラーは、Dカンと同じゴールドです。

このデザインを作る時にいつも悩むのがこのショルダーひもの長さ。

縫い留めてしまうと長さが決まってしまうことと、あまりに長すぎると使い勝手が悪いからと最初から短めに作ることで、その融通性が失われるのです。

ということで、せっかく仕立てた十分な長さの「180cm」という端から端までを途中折り返し手曲げたりしながらこうして線コキ仕様で私の方の悩みも解決させていただきました。

だいたい、使用する平均的な長さは、130cmくらいであると見込みました。

あとがき

このたびの、サイズ感の底面が約20cm強ずつの正方形でしっくりきました。

そこそこ中身が十分に入りながら背負った時のバランスも良いというのが今までで一番であったかと。

ということで、ここ最近製作のこのワンショルダー兼リュックですが、表地に関しては、今回のような帆布パッチワークでない場合はダイヤキルトをかけていくことになります。

キルトもパッチワークもしない場合は、ゴブラン織辺りの柄を素敵に活かしたい場合ですかね。

とにかく、表地には、凹凸感ある素敵なあっと驚くような生地を持ってきたいものです。

1つの理想として、活動的なお出かけの場面での自由な両手の実現というバッグが製作できました。

マルチカラーは、本当に楽しいです。

作りながらのワクワク感も楽しめることができましたので、実際には、このワクワク感をユーザー様にバトンタッチして受け渡していきたいものです(^-^)。