貴重なセルヴィッチデニムの糸染めカーキ茶を使い切る瞬間が分かるバッグ、なぜ色が2配色になったのか【1330】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、ハンドメイドバッグ製作で、ダブルナップサックが完成しました。

両面が使い分けられるようなバイカラーになっています。

更にパッチワーク仕立て。

バイカラーしかり、パッチワークしかり、生地のストックがラストだからこその理由から生まれたデザインです。

4種もの生地を使いながらすっきりとまとまった優しいカラーの出来上がり、それぞれの生地はどこに分配されたのか

「ダブルナップサック」:<サイズ>縦29cmx横31/46cmxマチ15cm。

ダブルナップサックの横顔です↑。

なんとなくイメージだと背負う部分が薄い色の方、背中部分の人の目に映る方が濃い方のイメージです。

実際に、セルヴィッチデニムの11オンスの濃い方がもともと生地のストックが最終で片面しかなかったところへ考えた案がこれ。

同じセルヴィッチデニムで歩調を合わせて色違いにしたというものです。

全く同じ生地はもう今は見つかりません。

類似とは言え、セルヴィッチデニムはほとんどが濃紺カラーですので、カラー展開は豊富ではないのです。

何とか見つけたのが、イエローベージュのこの生地、おそらくライトオンスの部類の9オンスあたりかと。

1オンス違うだけでも結構変わってきますので、そういった感覚です。

<表地:カーキ茶>セルヴィッチデニム11oz、綿/100%、日本製。

<表地:イエローベージュ>セルヴィッチデニムライトオンス、綿/100%、日本製。

以上デニム生地は表地の本体パーツのみに使用しました↑。

次は、内側の様子です。ひっくり返して分かりやすく見てみます。

内側にも2種類の生地を使用。

<裏地:パステルカラービッグタータンチェック、混率不明(ポリエステルやアクリルの可能性)、原産国不明。

<別布:サンドベージュ>ナイロンオックスはっ水加工、ナイロン/100%、日本製。

各ポイントに違う種類の生地を配置していますが、裏地と巾着ひもホールタブはチェック、ポケットパーツ全部と巾着ひもパーツとDカンタブはナイロンオックス生地です。

それぞれ配分よくストックの生地を効果的に消化しながらのジャッジでした。

すべての4種の生地が今回で使い切り、ストックが消化されたのです。

最低限ぱっと見て分かる柄合わせだけをしている、柄合わせをした箇所のご紹介

ビッグチェックの場合、柄を合わせていくのが柄が自然につながりゆったり広く柄が展開され、美しいです。

はぎれでも可能なら生地の向きよりも優先して柄合せをする選択をすることをお勧めしたいです。

このたびも実際に横向き裁断をしています(本来は生地の地の目からは縦長ブロックチェックであるが横向きなので横長ブロックチェックで出来上がった)。

そうしてでもハギの部分の柄の段差がなくそろうように見えた方が効果があります。

裏地のサイドの柄合わせ:左右が対象であり、段差がないです。
底面の柄合わせ:ちょっとずれていますが、横向きのみ合わせた結果です。

横向きのみ合わせたというのも、縦はハギ目から上下に対象ではないですね。

ここまで合わせると無駄に生地のロスが出ます。

しかもこのたびは、限られたはぎれ。

これが限界ですし、そこまで合わせる必要を感じていません。

ぱっと見の揃いというのは、ブロックがずれていなくてぴったりと合う片方の方向だけで良いと思っています。

それが、柄合わせをしながらも生地をエコノミーに使うコツです。

表地のサイドの柄合わせ:パッチワークもブロック柄であるという考え方。
ガタンとずれないようにハギ目を合わせました。
表地の底面の柄合わせ:ハギ目の縦柄を上下で重なるように裁断。

パッチワークに関しても、横の柄合わせはしていません。

両サイドのパーツの分量が左が少なく右が少し多いですよね。

それでも、縦が合っているので気にならないものなのです。

柄合わせはパット目に映る一番の見え方をメインに合わせて、それ以外は合わせなくても影響がないことが多いです。

これはチェック柄に関してですので、ストライプやボーダーは片方合えばそれでパーフェクトです。

あとがき

今回、「セルヴィッチデニムのカーキ茶の糸染め」がなかなか入手しにくいレア生地であったことで、大切に最後までストックを使うという瞬間がこのツートンカラーのハギ目に感じてもらえればと思います。

なぜバイカラーにしたのか、ということにただのバイカラーの色の組み合わせというデザインのアイデアなのか、それとももっと何か理由があったのか。。

今回の場合は後者です。

バイカラーの相手のイエローベージュは、もう必要パーツの数も分かっていたので、これも必要なm数のみ購入の使い切りが出来ました。

セルヴィッチデニムの狭い1m以下の巾では、50cmの長さで使い切りでした。

他の112cm以上の巾の通常の生地に比べてコスパは良くありませんが、やはりセルヴィッチデニムの希少価値があります。

パッと見たら気づかないかもしれないけれど、こうして何か理由があったことでできあがったデザインというものはその出来上がり品自体の価値につながると思います。

それは、どうしてもそうしなければならなかった事情にある「真実」というものがこの世に必ず存在していることの証でもあるのです(^-^)。

茶系同士のバイカラーコンビは田舎っぽくなりがち、そんな表地に都会的に配した裏地選びの工夫【1329】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグの生地選びが最初の段階ではあるのですが特にワクワク心躍る分野です。

ただ、生地に依存した製作も良しとしない考え方はよく記事に投稿しておりまして、プリント柄などはその柄のかわいさや素敵さだけが売りでは、製作のあれこれの工夫の出番が影を潜めます。

プリント柄はほとんどが、そのデザインしたデザイナー様の著作権に寄るところが大きく、結果、商業利用のバッグ作りとしては正しく成り立つものではありません。

せっかくバッグの製作の腕を上げていくならば、何かしら、「活動」としてお値段をつけて販売していくことはとても意味のあることだと思っています。

そうしますと、柄だけに頼った製作だけでは本当の意味では生粋のアウトプットが入り込んだ製作とは言えないのです。

今回お話しますような裏地付きのバッグでは、表地と裏地のコンビであるその「コーデ」が出てくるのでこの組み合わせに関しても夢中になる場面です。

時には裏地こそが主役級の拘りの時もあるのです。

ストックがラストのセルヴィッチデニムが表地の片面分しか面積が無かった時の工夫

ダブルナップサックの材料:一部製作を進めていまして、フラップポケットを完了しています。

今回は、4種もの生地が登場します。

①セルヴィッチデニム11oz(カーキ茶)、②セルヴィッチデニムoz不明(イエローベージュ)、③先染めビッグチェック(パステルマルチカラー)。④ナイロンオックスはっ水加工(サンドベージュ)です。

パット見ていただくとあることにお気づきではないでしょうか。

全体的に色がなじんで奇抜ではないことです。

これは本当に嬉しいミラクルが起こってこれぞというチェックの裏地に出会えたことが大きく影響しています。

表地は、最初①しかなかったのですが、パッチワークのパーツに裁断してあった以前に使用済の残りがナップサックの片面分しか残っていなかったのです。

これでこの生地の本当の最終です。

そこで、同じセルヴィッチデニムでそろえ、このカーキ茶に合うバイカラーになる色を探しました。

セルヴィッチ機自体がもう日本では岡山県、広島県辺りにしかないとのことで、非常にレア生地。

わずかな選択肢の中から②を発見。

ただ、この②も①の色違いというようなお品ではなく、風合いには違いはありますが、色としては悪い組み合わせではありません。

ただ、しかし。。。

茶系同士のバイカラーはお洋服の上下の組み合わせでもそうなのですが、「田舎」っぽくなりがちなのです。

田園風景の土や岩を思わせる茶色の濃淡は優しい雰囲気に寄りがちで、クールな黒とは異質です。

そこで、じーっと①と②を眺めながら考えたのが、「これらに馴染みながらも違う綺麗な色の登場」がポイントかもしれないということ。

そして、パッチワークにすることで四角い柄ができることにリズムを合わせた、チェック柄であれこれ探した結果このたびのパステルマルチカラーのビッグチェックの③が見つかったのです。

この生地も今や生地屋さんでは見つかりっこない生地です。

もとはインテリア・カーテン地だったと思いますし、かなり昔の生地だと思うのです。

購入も何かインテリアで壁に使用されていたような端切れだったので、到着後一度お洗濯しています。

その時にしわが寄りにくかったことから、ポリエステル/100%、もしくはポリエステル混なのかなと。

毛の場合は、洗う時に毛特有のにおいがしますので、それが無かったからおそらく合繊です。

非常にきちんとした作りで、お洋服で見るヴィンテージもののチェック柄などが現在では手間などかけられていないようなお品ばかりと比較すると、微妙な色を抽出してあるところも古き良きお品だと感じています。

とにかく、昔のお品は丁寧に手間が惜しみなくかけられている者が多い。。

あくまで想像ですので、私なりの見方になりますが。。

本当は、生地はこちらは横向きですが、限られたはぎれストックですので、柄合わせを優先し、横向きに使用。

縦と横を引っ張ってみた時に織物であっても多少伸びるのが横、硬い強固な方が縦という見方で見分けられます。

このチェックは縦も横も頑丈だったので横向きに使っても何も問題はなく、チェックの柄であったことも幸いしました。

ただ、よく見ると綾の部分の多くの箇所が斜め右上がりがこの生地の場合正解なので、この綾の向きを見て「横向きだ」と、見る人が見れば分かります。

あとがき

どうして、昔のものは素敵なのだろう。

今見るものと違う手間を惜しみなくかけた製造が現在の効率重視の量産品との違いでしょうか。

やはりヴィンテージ物は魅力たっぷりです。

今回のこのチェックの裏地の発見の時に、「今後ヴィンテージのストック生地にこだわったバッグを作ろうか」などと考えてみたものです。

それはそれで、すべての箇所がヴィンテージで行けるかというとコンビの相性もありますので、やはり新しいものに古いものを一部取り入れるこのたびのような形に行き着くような気がします。

無理矢理ヴィンテージだけでそろえると、今度はおしゃれ度が落ちて、古臭さも表れてしまうのでその判断はバランスを重視したものになります。

古着のお洋服を解体した生地は「著作権の侵害」になるので、気を付けねばならないこともここでお伝えしておきます。

私がこの度入手したヴィンテージだと思われる生地は、もともと生地としてのはぎれだったので利用して商業利用も良いだろうと判断したものになります。

また、完成を是非お楽しみにどうぞ(^-^)。

カーテン地のはぎれ売りで購入のお得なペールピンク生地におしゃれな花柄生地を配して製作のエコバッグのエコノミーな原価【1047】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

幅が広くてお得なカーテン地。

インテリア性も高く素敵なジャガード柄が豊富です。

ただ、欠点もありその織り糸がほつれやすいという点です。

まさにそんな欠点を持ち備えたカーテン地で作ったこの度のエコバッグ「切餅」。

せっかくのお得にゲットできたピンクのカーテン地です、欠点を吹き飛ばし、うんとおしゃれに作ってやろうと意気込みます。

この記事では、主に原価の部分にスポットを当てます。

最後の方に貼りますYouTube内では後半に当たる部分が原価のお話です。

前半の三つ折り対策や配色生地の選択のエピソードなどと一緒に1つの動画になっています。

では、このような作りにくかったカーテン地でしたが、思いのほか素敵に出来上がりましたので是非ご一読どうぞ。

ペールカラーのくすみピンクに配した小豆カラーベースの花柄の支柱ベルトが素敵なコントラストとして映えた

「切餅」:<サイズ>縦36cmx横34cmxマチ18cm。配色生地が程良きコントラストに。。

支柱などのパーツを別生地にしています。

このペールカラーと呼ばれるくすみピンクが非常に難しかった。

なかなかこの茶色寄りのような暗い色のピンクに合う配色生地が見つからなかったのです。

まだ無地よりも花柄の方が見つけやすいかとベースのピンク色がマッチする柄物で探しました。

そうして、「もうこれしかない」とやっと見つけたのが、あずき色ベースの花柄。

<表地>カーテン地、ポリエステル/100%、日本製。<配色>80ローンプリント、綿/100%、日本製。
このデザインの仕様としては接着芯は使わないのですが、配色の花柄生地が薄手なのでバランスを取ります。

ローンは随分薄手だと感じます、この配色花柄生地にのみ接着芯を貼って製作したのでした。

途中の三つ折りは何しろ肉厚の生地なので困難を極めました。

しかし、ほつれやすいカーテン地の場合は、三つ折りで完全に密閉した方が良いと思うのです。

よって、今後は内部の一部をハサミでカットして薄くする工夫と縫い代を1.25cmずつの三つ折りに無理のない分量取るということで解決していこうかと。。

150cm幅1.6mで¥260で購入のお得なカーテン地はぎれをメインに制作のエコバッグの原価に驚き

原価は¥344と出ました、かなりお得に作れたと思います。

①の「表地」については、1.6mで¥260だったので、0.5m使用ではいくら?という割合の考え方で式を作り¥82と出ました。

②の「別布」については、1m辺り¥398(税込)生地で、購入して使って何も残らなかったので、購入の時のレシートに等しい¥398x0.35m=¥140で良いです。

この¥140という値は0.35m分であり、①のカーテン地が0.5m分で¥82なのだから、いかに①のカーテン地がお得であったかが分かります。

③の「接着芯」については、今回はこのデザインでは特別に使用したので、通常よりこの部分がUPします。

もともと1反まるっと50m巻の新品で購入していた接着芯のニット。

その時の送料の¥1,000以上ものコストも取得原価に含めた上での¥3,025というのが50m巻の価格。

よって¥3,025÷50m=¥61というのが1m辺りの接着芯のお値段。

かなりお得に仕入れております。

そして、そこへ接着芯の横幅は無視して、貼る生地に合わせた用尺のままでざっくりと算出。

別布の0.35mにだけ貼りましたので、¥61x0.35m=¥22と出ました。

④の「糸」に関しては、常に一律¥100で加算。

よほどたくさんキルトに糸を使用したという時でも¥100周辺なので、平均で¥100と入れています。

ただ、ちゃんと細かくご説明しますと、だいたい1製品に200m使用を平均としました。

そして、購入の糸のコーンで最初割り出します。

糸は簡単に1コーン使い切らないので、前期からの継続の在庫がある中で、今期新しく仕入れた糸が加わり、その変遷がやや複雑。

よって、棚卸資産表の値を使います。

前期末の在庫と今期に仕入れた分を足した合計から引用の、¥46,409÷130本=¥357と出ます。

1本の糸はだいたい2,000m巻であることが多く、それ以上の巻きもそれ以下の途中の使用品を購入した分もあり平均的に2,000mを購入したとしています。

そうすると、1本(2,000m)で¥357だということなので、¥357÷2,000m=¥0.18と出ます。

このわずかな¥0.18というのは1m当たりのお値段です。想像しにくいです。

そこへ、使用した200mを掛け、¥0.18x200m=¥36と出ました。

このバッグに糸を¥36分使用したのです。

しかし、これもだいたいであり、結局はどのバッグも¥100以内の範囲内なのでざっくり¥100として固定してしまっているのです。

原価¥344のエコバッグをどんな価格で販売したらよいのか

付加価値の付け方は自由です。

ただ、今まで私も多くのバッグを販売してきまして、この「エコバッグ」という種類の袋物が果たして¥10,000以上の価値を理解してもらえるのか。。ということ。

答えは、「NO」、エコバッグはお得感のあるお値段でこそ購入の価値があると言えるので、¥10,000以上もすれば、まずは購入には踏み切ってもらえないでしょう。

どんなハイブランドのエコバッグであっても、メインバッグのお値段を超えることはなく安くなっています。

こういったものは、あまり儲けを気にしても、たくさん売ったところで大きな儲けとはならないのです。

よって「作らない」という選択をする製造者様もいらっしゃると思いますが、反対に「作りの良いエコバッグ」という切り口から、「良質な物を作るご提案」をしたいのです。

そこに儲けはもはや関係がないとも言えます。

ネット販売だと通常¥2,200にしていますが、生地によっては、メインバッグみたいに使えるので、そうした理解が得られると通用します。

まずは、高額にも匹敵するような優れたお品を作ること、これに尽きます。

あとがき

安く売るから悪いお品物で良いという考え方は一番してはいけないこと、その場限りの考え方しかしていないからです。

今思うことは、ハンドメイドバッグも一人の活動では限界があるので、多くの同じミシン作業をする者が情報を共有し合い、自国の良き文化になるような活動としていく方が意味があるということです。

その中に製造と販売活動があるというようなことで、大きな目的がないと、儲け主義の悪い品物を量産することになってしまうことが一番良くないと思っております。

その辺りは、本当の意味でプライドを持って活動しているのかどうかを今一度徹底することが大切だと思います。

次の作業段階に影響のないように薄くしておく工夫、ステッチ巾2.5cmの片面1枚を縦半分を切り落として行う三つ折りステッチの目を見張るような効果【845】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグ製作においての限界は「厚み」だと思っております。

かなり厚手の生地にもすんなり対応できる「職業用ミシン」に慣れて約15年。

では職業用ミシンが最強かというと、厚みに関しては限界があります。

なぜなら、バッグは決まって三つ折りが登場し、さらに三つ折り同士が重なって厚みが増すことになりやすいからです。

これまでは、8号帆布、ゴブラン、セルヴィッチ25オンスデニムにわたって厚みの生地を職業ミシンで縫ってきた経験があります。

これらの生地は、裏地とのコンビでもある限られたデザインでなければ、針の16番や糸の30番でも追いつかないことがあります。

そんな際には、一重仕立てのデザインということも厚手生地をうまく活用するコツになります。

ただ、そうはいっても、一重仕立てにしても更に別の悩みが出てくるのです。

それは縫い代の始末です。

トートバッグを裏地付きで作ることは一見手間がかかるようですが、厚みの生地としては、縫い代が裏地との重なりで隠れるので両割りするだけで隠れてくれるので解決です。

今回製作しているのは、一重仕立てのエコバッグ。

エコバッグも必要な時にだけ取り出したいために重さの軽減やたためる薄さも追求しています。

そうしますと、そこそこ肉厚な「カーテン地」などは縫い代始末の際の三つ折りが困難を極めます。

その対策をしたのがこの度です。

厚み生地のお取り扱いの際には、是非お役立て下さいませ。

縫い代を二重のまま三つ折りが困難、片方を半分ハサミでカットして三つ折りする劇的な効果

サイドの縫い代は2.5cmで地縫いステッチ二重。三つ折りの上(内側)の1枚を7mm程度残してカット。
次に、アイロンで三つ折りするとカットしないよりもはるかに三つ折りがしやすくなりました。

当然ながら、三つ折りの厚みも一部そぎ落とされ薄くなりました。

三つ折りしてステッチしたものが下側の1本のステッチ。上に出ている二重線は地縫いの時のもの。

この、地縫い線が見えてしまうことの解消は、また別の機会に工夫していまして、ここでは見えるやり方をしています。

こうした時にど真ん中にに地縫いのステッチが位置すると三つ折りが正確な分量でできた証となります。
この三つ折りの時にカットした効果は、次の入り口1周の三つ折りが綺麗にできることで表れます。

厚みがあり過ぎると三つ折りステッチもぐちゃぐちゃになります。

よくジーンズの裾上げで折り伏せ縫いしてある硬い部分を三つ折りせねばならないのですが、あれを綺麗にできることが裾上げ担当者の技術です。

ジーンズは何とも仕方がないのですが、その時に金づちでたたくことをしてペタンコにしているので、考え方としては似ています。

つまり、「厚みを解消している」ところが共通です。

厚みある生地にとって、三つ折りは非常にやっかいな障害物なのです。

ということで、一重仕立てこそ裏地付きよりも工夫せねばならないことも出てくるのです。

内側といっても表なのだという厳しい見方になるからです。

あとがき

二重仕立てではなかなかミシンが追い付かないゴブラン生地、ヘビーデニムなどは、その縫い代始末に悩みます。

せっかくのレア生地であるならきちんと美しく作りたいもの。

この度のカーテン地はほつれやすいところも欠点で、いろんなデメリットが集まった生地であったことで、カットした効果が出やすかったと言えます。

視界からは遠い内側も美しく仕立てるという「姿勢」は、きっと誰かがどこかで見ている、そんな気がしてならないのです。

接着芯貼りの積み重ねで汚れたのりや糸ぼこりでざらざらのアイロンの表面をツルツルにお手入れするコットン+水+熱の利用法【215】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグ製作において、「お手入れ」や「お掃除」も大切です。

余った生地などの整頓がなければ、材料の在庫の把握1つにしても困難。

やはり時折、ミシンや材料や道具のお手入れや整理整頓をしている日常です。

そうして、またそこから新たな出発のような気持ちでハンドメイド作業を続行していくのです。

趣味でやっている人でもそれはもう「ハンドメイド道」に乗ったのなら、「事業活動」のつもりで歩んでいくことが軌跡を残せて活動自体の「価値」も出てくると思っております。

是非、そういった意識で取り組んでみてはいかがでしょうか。

さて、このたびは、ハンドメイドバッグ製作では必ず出てくる「接着芯貼り」とその後のアイロンの様子からのスタートでお話させていただきます。

接着芯を連続で貼った後は、こうして、接着芯の織り糸のくずや糊のべたつきによりアイロンが汚れます。

すべて接着芯を貼り終わった後にアイロンを見てみると、こんな風に汚れて、表面が糊でざらざらしています。

このまま次の製作でアイロンを使ってしまうと、その次の材料の生地にこの汚れが移ってしまったり、アイロン自体に黒い塊としてこびりつきが起こるのです。

それを考えると気持ちが良いものではありません。

そういったことを避けるには、日々のすぐのお手入れや掃除がマストとなります。

ここ最近私が採用している方法で、コットンを使う方法がありますので、この度はこのやり方を実際の場面のお写真と共にご紹介したいと思います。

化粧用のコットンx3枚重ねを利用したアイロンの汚れの掃除

ここ最近やっている掃除の仕方なのですが、なかなかの効果なのでご紹介することに致しました。

お水を使うので、アイロンの熱とお水の相性の悪さからやけどをしないようくれぐれも空いた方の手をアイロンの近くに持って行かないようお願いします。

そして、アイロンの温度は、低めの「低」でお願いします<m(__)m>。

では、写真と共に手順をご説明いたします。

化粧用のコットンを3枚重ねにします。
ここへ、水道水を含ませ、ぽたぽたと下に落ちるところからもっとお水を抜きます。
お化粧時に顔に塗り終わった後のような感じの馴染んだ湿り気です。
温度は「低」でコットンをアイロン台の上に置いたクッキングシートの上でギューッとこすります。
そうするとこうして、汚れがアイロンからコットンへ移っていきます。
コットンの裏側も使ったり、2回戦目またコットンを用意したりして徹底的にアイロンの汚れをふき取ります。

アイロンをコットンにかけているのだけれど、実はコットンによってアイロンが掃除されているというニュアンスになります。

綺麗になったアイロンの表面。ツヤが出ましたので、接着芯の糊は除去されたと言えます。
アイロンから移った汚れの付いたコットンの様子。ものすごいですね(^_^;)。

洗剤とかたわしでこするということをせずにここまでになることに驚きます。

アイロンを壊してしまう原因になるので、お水+たわしというのはお勧めできませんね。

これは実際にやってしまっていた過去でアイロンが壊れた体験からの忠告となります(^_^;)。

あとがき

ハンドメイド製作に使用する道具なども、当たり前に毎回使用するものですが、だからこそ大切にしたいものです。

整理整頓とか掃除というのは、ルーティーンであり、当たり前であるがゆえに、最も大切な活動のベースとなるほどの大切なことなのです。

これなくして優れたお品が作れるのだろうかと。

きちんとした環境の中で丁寧に作っていくその「姿勢」が出来上がったお品にも現れるのだと思います。

元は肌着用のテレコニット素材がこんな風にバッグに生まれ変わる意外な素材の引用のナップサック製作秘話【1328】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、「ダブルナップサック」デザインで1点リュックが完成。

オフカラーとブラウンの差し色のコントラストがエコロジーな親しみやすい色。

そして、元はマスクの口に当たる部分の生地のストックだった麻/100%のテレコニットのさらりとした素材感。

そんな生地を使用したハンドメイドバッグの完成です。

コントラストカラーのブラウンの配分例

「ダブルナップサック」:縦29cmx横34/46cmxマチ15cm。

<表地/裏地:オフ>麻テレコニット、麻/100%、日本製。

<部分パーツ:茶色>麻混無地、麻/55%、ポリエステル/45%、日本製。

今回のケースは、オフ生地がそこそこストックがあったので、裏地も同じです。

そこで、コントラスト効果も兼ねて、ブラウンカラーの同じ麻系で歩調も合わせながら所々に配置しました。

では、どのパーツにコントラストカラーの茶を配分したかをお伝えしていきます。

巾着ひも兼ショルダー、巾着ホールタブが茶色です。
Dカンタブ茶色です。
ポケットのフラップも茶色。ここへ強度を高めることも兼ね、3cmのダイヤキルトをかけました。

ちょっとやり過ぎたかな(^_^;)というのは、裏面も同じようにハード薄芯内蔵の3cmキルトにしてしまったこと。

裏は接着芯のみでよかったかもしれません。大変立派なフラップとなりました(^_^;)。

立派過ぎるけれども、重さが出たので、フラップが開いたままということは起きないです。

そこはメリットになりました。

この茶色の配分は、別の色でもコントラストカラーの配分例として引用していただけそうです。

本体とその他の細かいパーツという分け方で色を変えていくとこんな風に、目立たないオフカラーも際立ちますし、主役らしくなります。

本体パーツに使っているのですからオフカラーが主役なのです。

あとがき

ここ最近、オフカラーの素敵さをよく見かけます。

ロゴ文字の入った帆布地のぺたんこショルダーバッグをおしゃれに黒ベースのヴィンテージコーデをした方を拝見するなどオフカラーをバッグに持つということの素敵さを目にします。

もし、この度の製作のオフカラーナップサックがどんなお洋服に合うのかということを今考えてみました。

きっと、その配分された茶色にマッチの色の無地や柄のワンピースなどにどうでしょうか。

それとも、白いTシャツ中心でまとめたデニムパンツコーデなどにも相性が良さそう。

そこには、靴はこのバッグの茶色とリンクするとすっきりと少ないカラーでまとめた「粋」なコーデになりそうだと想像しました。

とにかく、無地にも柄にも合いそうだというところがコーデしやすい強味。

その他のコントラストカラーとしては、黒や紺などの強めの色がまずは選びやすいです。

本体生地を白地に黒の水玉柄でコントラストパーツを黒にするなども粋です。

生地を2種以上組み合わせることは、たとえその1つが巷ではよく使われている平凡な素材であったとしても、1点物になりやすいです。

そこには、自らのフィルターにかけた組み合わせのアイデアが入っているからです(^-^)。

オフカラーを本体に選んだ時の差し色的脇役に選んだスタイリッシュなブラウンカラー【1326】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグの製作、次は意外な色を表地に持ってきたダブルナップサックの製作に入りました。

今回はまだ完成していませんが、5cmのボックスキルトを表地にかけるところまで進みました。

メインカラーは挑戦的になんと、オフカラー。

柄や強いアクセントカラーではないオフカラーを表地に持ってきたその理由は、ストック生地の消化にあります。

新たに生地を調達するのではない、今までのストックの中から選んだ表地ということならではの意外な生地になります。

元はマスクの口に当たる部分に利用していたニットの心地よい麻100%のオフカラーが主役の意外

<表地:オフ>麻テレコニット、麻/100%、日本製。
<巾着ひも:茶>麻混無地、麻/55%、ポリエステル/45%、日本製。

ストック生地の余り具合に合わせた意外な組み合わせ。

なんとメイン生地がオフカラーです。

もとはマスクの口に当たる裏地部分使用していたコロナ禍の2020年春のこと。

その後何度かの同じ生地リピート購入の末、マスク製作ブームが去り、大手企業によりマスク製造の安定化で私達のハンドメイド製造の出番が終了。

良い意味の終了だと思います。

マスクがもう不足の事態がなくなり、なかなか小さいアイテムではチャリティーのような事業になりますので、今となっては、良き思い出の事業でした。

この麻/100%のニットということも素材としては貴重であったので、多めに調達していたところタイミング的には在庫になったということです。

その多めに余っているこの生地は表地にキルトをかけ、裏地にも使用していきます。

そうすると何かぼんやりしたものになってしまいますので、良き脇役であるアクセントのような存在として、このニット生地にぼんやりと入っている柄の中の色にリンクのブラウンを選択。

こちらの麻混無地もストックがあとわずかの状態でした。

それほど大きなアイテムも作れませんので部分使いの利用にはちょうどよい。

そして、このスタイリッシュなブラウンカラーは他の黄土色やオレンジ系の茶よりもベストな色のコントラストだと考えました。

このブラウンカラーは、巾着ひも兼ショルダーの部分、ショルダータブの2箇所、そして、内側のポケットのフラップに使っていきます。

オフカラーの所々に配分よくブラウンカラーが配置される予定で、新しいテイストのご提案が出来ればと思っております。

あとがき

ここ最近注目なのが、オフカラーをメインに持ってくるバッグです。

駅の行き交う人々の中で時々見る、キャンパス地のペタンコのマチ無しのショルダーをかっこよくさっくりと持つ20代の方。。

ペタンコマチ無しもサブバッグではなく立派なメインバッグに使われているようです。

特に仰々しくもない、自然な装いです。

濃いめの色のお洋服には反対にオフカラーメインのバッグも出番がありそうです。

ストック生地だからこそ生まれた組み合わせになりますので、このエピソードある生地コンビの行く末をどうぞお楽しみに(^-^)。

自分でアウトプットしておきながら3箇所仕様を間違えた久しぶりに製作のハンドメイドバッグデザイン【1325】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ最近ずっとナップサック型を製作してまいりましたが、数か月ぶりに「切餅:きりもち」というエコバッグ型にいってみました。

というのも、このデザインは1枚仕立てで表地1種のみで作るので、1種の生地で生地幅が幅なり1m必要です。

そこそこパーツの数が多いのです。

どこの場所にというのは、なんといっても支柱や取っ手、そして底ベルトです。

隠れた内側部分では底のラッピング布と左右のマチのラッピング布です。

一重仕立ては縫い代を美しく隠す工夫が必要で、高級な作りとなるとロック始末よりもラッピングになります。

なかなか良い仕立てのジャケットやコートのハギ目に両端ラッピングで縫い代を始末してあるタイプをご覧になったことがあるかもしれません。

ああいった作業は高級感の証(あかし)と言えます。

さて、この用尺1mかかるデザインを生地ストックの中、「ちりめん」が使えそうだと取り出してみました。

黄色がかったクリームベージュ色の無地のちりめんは凹凸感があって高級感が高まります。

久しぶりに製作したためか、作り方を間違えてしまった3箇所、その間違いが一応出来上がったにもかかわらずダメな理由

久しぶりだったのもあり、結構ポイントを自分が忘れていました(^_^;)。

そして、3箇所も仕様を間違えて作ってしまったのでした。

一見問題ないようですが、その作り方に込めた意味があるのでやはりミスになります。

では、その理由を解説してまいります。

切餅(エコバッグ):<表地:ベージュ>ちりめん、ポリエステル/100%、日本製。
<サイズ>縦37cmx横36cmx18cm。

大きめの箱も入る程のたっぷりとした容量が誇れる点です。

取っ手もたっぷりとした長さがあるので、少し箱がはみ出しても大丈夫。

現実的な買い物シーンではこうしてはみ出すことも多いです。

<間違い①>底ベルトの順番を支柱よりも後にしてしまったこと。本来は先です。

早速なのですが、この肝心な底ベルトの順番を間違えました。

先に底ベルトを縫い付け、後から支柱が縦に縫い付けられるのが正解です。

それには理由があり、まずは中に入ったものを底ベルトで底板のような役割で支えるのが第一。

そして、さらならるパワーとして縦の支柱を両サイドから全体を持ち上げるという意味です。

その意味を考えると製作してしまった順番は矛盾が起こっているのです。

ただ、このお話をしなければ気づかないことかもしれないですが、私としては、意味をこめていますので、非常に違和感があり「間違えた」と思えます。

自分で考えながらも自分が間違えるというこの何とも言えないミスです(^_^;)。

<間違い②>両サイドの2.5cmの縫い代の三つ折りの一番上の方。
三つ折りする手前で生地を薄くする為に内側に隠れる1枚を斜めにカットするのを忘れた。

この時は忘れても何ら問題がないように感じますが、その後のトップの三つ折りの時にごわついてしまうので、先に作業のサイドの三つ折り時点で薄くすいておかねばならなかったのです。

それを忘れ、あとで応急処置的にトップの三つ折りの直前に三つ折り部分のサイドごと隠れる部分を斜めにカットしたことは、結局効果が薄くごわついたままだったのです。

そうした結果、トップの三つ折りのステッチはこのごわついた箇所でゆがんでいました。

この歪みが起こらないようにと工夫した少し手前の段階のサイドの斜めカットだったのに、すっかり忘れていたのです。

<間違い③>そもそもトップの三つ折りは、1.5cmの巾の三つ折りが正解。
にもかかわらず、サイドと同じ1.25cmずつでやってしまった。

1.5cmを1.25cmで三つ折りしてしまったその差0.25cmの差が意外と大きいのです。

その影響は取っ手の付け位置との距離が増えトップのラインがややたれ気味に。。

今回仕様のちりめん生地の重くタランとなるという性質には打撃のミスです。

もう1つはバッグの入り口らしく幅をもっととったそれでいてすっきりとした1.5cmの三つ折りは私の判断ではベストな入口の様子なのです。

まるで、建築でいうところの「門:もん」のようなイメージですかね。

ということで、3箇所も自分で考えた仕様を間違えるというハプニングを伴った出来上がりだったのでした(^_^;)。

Q:たためるエコバッグがメインバッグになりうるのか、A:生地によってはなりうる

たためるとはいってもそんなに小さくはなりません。これで縦21cmx横12cmx厚み5cmです。

それだけ頑丈な作りを追求していると思っていただいたら良いです。

じゃあメインバッグになるのかということなのですが、とてもならないと感じています。

何も入れていない時にもちゃんと形がキープされていなければいけないと思いますので、それを考えると今回のちりめんで作ったこちらはあくまでサブ的な役割です。

ただ、この発展バージョンとして、ゴブラン織でやってみたり、デニムや帆布など硬いしっかりとした厚手生地はメインバッグになる可能性があります。

その代わりこのちりめんよりももっとたたんだ状態がごわつきます。

もう少し切り口を変えて考えてみましょう。

先程例に挙げましたゴブラン織などは、裏地と組み合わせたような重なりの多いバッグは職業用ミシンでも困難な箇所が出てきます。

そうすると、一重仕立てで作ることの意味が出てきます。

重なりを避けたいから一重仕立てで作るという理由です。

それでも1枚だけでもごわついたしっかりした生地なのですからメインバッグの役割も果たしてくれそうです。

こんな風に、重なる作業ではお手上げの生地を是非一重仕立てのバッグに当てはめて採用してみて下さいませ。

敬遠されがちな厚手生地も出番があるのは一重仕立てにおいてこその舞台なのかもしれません。

あとがき

何ともお恥ずかしながら、自ら考案した仕様にもかかわらず、久しぶりに作ると忘れてしまって3箇所も間違えてしまったというこの度の製作でした(^_^;)。

そこで思ったのは、やはり私はたまたま考案した役割を担っただけであって、自らもその仕様の記録をしっかり見直してその通りに作る何ら第3者なのだという感覚です。

デザインは私のものではない、みんなにアウトプットし、広める、「共有型」のものなのだと改めてそう思ったこのたびの製作でした(^-^)。

エコバッグ作りに1枚仕立てでもほつれにくく丈夫である美しいうねりのちりめん生地を利用し、早くも初期段階で感じたそのメリット【1324】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ最近ずっと連続して製作のナップサック型から、少し離れます。

久しぶりに、「切餅:きりもち」という名前を付けています「エコバッグ」を製作してまいります。

今回は、長い支柱/取っ手を取り付けまでの場面ですが、早くもお伝えしたいことがあり、1投稿させていただきたいと思います。

ちりめんの無地を使った1枚仕立てでも丈夫なエコバッグになる理由

エコバッグのイメージとは少しかけ離れている「ちりめん」をあえて持ってきました。

ちりめんの特性を作っていくにつれて感じていきました。

<表地:クリームベージュ>ちりめん、ポリエステル/100%、日本製。

実際はもっとクリーミーな黄色みが入ります。

このちりめんは、お洋服にはたくさん利用されますが、バッグに利用ということが少し意外かもしれません。

しかもエコバッグです。かなり高級感あるエコバッグになると思います。

ちりめんは織り目が密集していて丈夫なことが1つ特徴です。

そして、しわが寄りにくいとか表面のうねりがなんと言っても美しいというのが魅力です。

近く寄るとそのうねりがはっきりと目に映ります。すごく美しいですね。

やや重くずっしりとしているのでたらりとした感じもありますが、実際は丈夫なのです。

まず裁断で思うことは、ほつれにくいのだなあと感じます。

それもこの織りに理由があると思います。

美しくて丈夫であるというメリットを活かします。

無地でも華やかさが感じられるちりめんです、エコバッグの分野にとらわれることもありません。

上着入れとかお土産入れなど常に必要でなくても必要な時に取り出せるたためるものですのでその用途は幅広いです。

以前、この「切餅」デザインは、長い支柱/取っ手が一繋ぎでした。

一繋ぎでありながらエコノミーに製作できるためには、と考え、生地幅が150cm程度の広幅に限定したご紹介でした。

そんなことでは、好きな生地で自由に作れないと思い直し、デザイン自体を変更。

そうして、つなぎ目を作ることで、シングル巾の110cm程度も可能になりました。

それと引き換えに生まれたデザインが、四角いタブです。

このタブには、①機能:ハギ目を隠す②デザイン性:ぱっと見の目のようなアクセントの2つを考えました。

他の部分は一重仕立てですし接着芯を貼りませんが、このタブにだけ接着芯を貼りました。

一番力がかかる部分だと言えます。

このタブも他の生地よりもちりんめんは作りやすかったです。

あとがき

ちりめんは、凹凸感ある生地として注目しています。

凹凸感は高級感へとつながります。

エコバッグでさえも使い捨てではなくて、長く愛用できるものでありたいです。

そのためにはエコノミーでありながら良い生地を見極め、きちんと作るということをしています。

無料でもらえるエコバッグなどもその時は有難いのですが、量産品特有のほつれや最低限の縫いであったりすることがほとんどです。

身近なよく使うアイテムだからこそ良質さを追求して長く持つという考え方をこのエコバッグ製作を通してご提案してまいりたいと思っています。

8号帆布のもったいないはぎれがぶつ切りで残っていた時にお勧めのかわいい小花柄の裏地とのコンビのバッグ【1323】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、はぎれと呼ぶにはもったいない余り方をしていたストック生地を同じマス目のブロック型でパッチワークにしてバッグにしていく製作が完成しました、

1枚仕立ての方が製作はスムーズでつながっている生地の織りの方が縫い糸のハギ目よりも多少丈夫でしょう。

しかし、そこは工夫をしながらつなぎ目を二重縫いして強度を高め、更に両端のステッチで固定し、ブロックをずらしながらかっこよくハギ目を出してデザイン性も出した製作をしました。

8号帆布最終ストックの消化という見方でご覧くださいませ。

パッチワークシートの端をカットした時のハギ目の糸のほつれ対策

どうしてもパッチワークシートを作ってから裁断の順序であることが綺麗に裁断できる秘訣となりまして、そのつなぎ目の裂けが出てくることが否めません。

その裂け目は今回のような硬めの生地では特に顕著になります。

そこである対策をしました。

これがなかなか安心感と効果を生み出し是非お伝えしたい対策になります↓。

パッチワークシートを裁断した時に、せっかく返し縫いした端っこの糸もカットされることが避けられません。
そこで、糸目6mmという粗い巾ですべての縁を単独ステッチするのです。ハギ目の箇所だけは返し縫い。

返し縫いするハギ目の箇所は3度同じところが縫われますので、それは安心感ある固定ステッチとなります。

今回のような硬めの素材にはこうして粗い6mmで一繋ぎでステッチしていく方がハギ目だけをステッチするよりもスムーズだと判断しました。

もし、生地が別の薄手の場合、また違ったやり方になるかもしれません。

例えば、一箇所ずつ途切れますが、ハギ目の部分だけを返し縫いという方法ですね。

できるだけ手間がかからぬよう、その場合は1往復くらい(2重)で元の位置に戻ってくるとそこに糸が集まり、玉止めしやすいでしょう。

完成したワンショルダーバッグは特別サイズ、4.5cm短くなったサイズ感を見る

そうして、出来上がったワンショルダー兼リュックです。

「ワンショルダー兼リュック:特別サイズ」:縦27cmx横21/41cmxマチ20cm。
通常は縦が33cmに仕上がりますので計算上では▲6cmと出てしまいました。

生地は3種類使用しました。

1)<表地:オリーブグリーン>カラー帆布8号、綿/100%、日本製。

2)<裏地他:焦げ茶小花柄>小花ブロードプリント、綿/100%、日本製。

3)<ポケットフラップ他:青緑>麻混無地、麻/55%、ポリエステル/45%、日本製。

外側は3種類すべての生地が登場。
どうしても不足がありこうしてショルダーもバイカラーのように半分ずつ使いました。

縦を4.5cm本来より削ったこの出来上がり、少しコロンとしていますね。

それでも大きくデメリットは感じていません。

今回のサイズ変更の経験からも、5cm以内であれば見た目や容積に大きく支障をきたす変化はないと見て良いと思います。

ストッパーさえも面積が不足して、2種をハギにして作ったのです。これはこれで何か面白い切替です。
裏地は、メインが小花柄のブロードです。フラップは麻混無地でコントラスト効果。

このフラップに関しては少し悔いがあります。

薄手なので、接着芯のみならず、更にハード薄芯も貼るべきであったと。

なんなら、2枚パーツともハード薄芯を貼っても良かったかと思っています。

そうするとこの反りが起こっている柔らかい感じにぐんとハリコシが出ます。

そこは、次回から気を付けたいです。

フラップ自体もボリュームある立派なアイテムなので、開け閉めの時に持ちやすい方が良いのです。

「見た目の貫禄」と「持ち上げやすさ」の機能の両方に影響があるわけですね。

ワンショルダータイプにはこうして線コキも取り付け、長さの調整を可能にしています。
1.2cm巾のショルダー紐に対して、18mmの線コキを選択しています。
底面はこうしてしっかりパッチワークのハギ目がつながることが美しいです。
スクエアライクな底面はワンショルダーがリュックにも活用できるというポイントのサイズ感。

表地と裏地のコンビの相性の見方

裏地:ベースが焦げ茶なのに、柄が混沌として詰まっているため焦げ茶の面積が控え目。
ピンクのお花や葉っぱのグリーンも存在感あるバランスの良い柄だと思います。

このカラーバランスの良さを利用して、焦げ茶ベースでもオリーブグリーンの表地との相性があると見ました。

もし、焦げ茶の部分が目立つ花柄だと少し田舎っぽくなりすぎてしまうのです。

その程良きバランスあるこの生地の効果は大きいと思っています。

あとがき

今回でこの8号帆布のオリーブグリーンがストック終了しました。

こうして、わずかに不足でもどかしい場合に、サイズを少し削って影響のない程度での製作という手もあります。

こういったハプニングへの対処の柔軟性こそが小規模製作のメリット。

量産の大手メーカー様の製造では許されざることです。

よって自由をうまく利用して、コスパの良い製作ができるのはプチ事業者や個人なのです。

この「コスパ」も奥が深く、1点物を作ると材料が有効的に使えなく割高になるイメージですが、こうして見てみるとそうでもないわけです。

効率の良さそうな量産の裏側にはおそらく隠れたコスパの悪さもあるに違いないのです。

一度購入した生地をおしみなく使用していくことの素晴らしさも引き続きお伝えしていきたいと思っております(^-^)。