マチ無しでも広々と利用できるA4横、落ち着いたセピアカラーが大人向けのギンガムチェックの提案になった【1463】

アイキャッチ画像1463

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2025年は残暑が長期間に渡り、10月後半でやっと雨と共に小寒くなってきたと感じる異様さ。

当ハンドメイドバッグ活動の製作においては、夏のイメージが強い白を秋半ばまで持ち越してしまいました(計画の実行のずれです(^_^;))。

このたびは、白のセルヴィッチデニムを主役としたA4横マチ無しショルダーバッグが完成。

こちらは研究製作の1つであり定番モデル以外のデザインです。

大きい面積の残布や定番モデルでは表地と裏地のコンビがどうしても見つからなかった余り生地、これらを更なる新しい展開として改めてコンビを見つけていきます。

そして、最終的にはすべての生地を丁寧に使い切っていくというスタイルです。

ネット画像検索で「A4 マチ無し バッグ」と入力すると、出てくる画像は大半が「A4縦」。

少数派が気になる私としましては、是非A4横に挑もうというのがこのたびの決意でした。

「A4バッグマチ無し」の検索では大半が縦長、ややレアな大人風な白デニムで「A4横マチ無し」をスタイリッシュに製作

すでにメイン製作を終えた残布を利用した表地、【1446】でナップサック「餅巾着」を製作した時の残布です。

A4横をゆったりと入れられるたっぷりな容量が実現できました。

初めての作業が2点ありましたので、先にそれらをお伝えしたいと思います。

ファスナーのサイドタブx8個の設置:入り口の2周ステッチで一緒に縫い付け。【1448】のA4縦とは違うやり方。

類似品のA4縦バージョンの【1448】、この時はタブを浮かせたまま表地と裏地のみを固定しました。

その結果、最終的にファスナーが盛り上がって浮いてしまいまして、結局は後からこのたびの姿と同じように固定し直したということがありました。

それならば、入り口の2周ステッチと同時の方が無駄なく進めていけるのです。

使用生地(全3種):表地(白)-セルビッジデニム8oz、綿/100%、日本製。裏地(カーキ)-コットン生地チェック柄、綿/100%、原産国不明。別布(カーキ)-麻混無地、麻/55%、ポリエステル/45%、日本製。
A4横マチ無しショルダーバッグ完成(白セルヴィッチデニム):<サイズ>縦29cmx横40cmxマチ無し。
サイドと底:ボックスキルトがハギ目でピタリと重なり、支柱が前後で重なるすっきり感を徹底。
ファスナーサイドタブ:本体との接結の橋渡しのような役割。直接ファスナー縫い付けは強度が弱く曖昧です。

A4縦型の【1448】ではサイドタブは全6個でしたが、A4横型では全8個。

ファスナー自体のタブと全く同じ面積で入り口のセキュリティー性を均等に隙間の偏りをまやかします。

裏面のポケットのコントラスト:大人の可愛さを表現、カーキ色が白とのコンビで良きセピア色の世界観を演出。
ファスナーのはみ出し:横40cmの出来上がりに対して選んだ40cm。左右2cmずつがはみ出します。
お洋服とのコーデ例:グレーイッシュな濃淡はバッグのセピアカラーに良き相性。黒が入らない優しい表現です。

あとがき

白のセルヴィッチデニムを生地で初めて手にした時、「何てシンプル過ぎるのだろう」と思わず心の中でつぶやいてしまったことを思い出します。

そんな表地を、同じく「何となく味気ないな」という第一印象だったカーキ色のギンガムチェックと組み合わせたことで新しい姿が生まれました。

生地の詳細が存分には分からない生地でしたが、裏地のギンガムチェックにはセンスがあったのです。

生地だけを見ていては気付かなかった良さ、随分鈍感なバッグ製造者が表地と裏地とのコーデによって新しい希望を見つけた回でした(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

毎日1記事ずつの過去記事の手直し、全文の綴り直しに加えアイキャッチ画像を目次で奥深く見通せるよう仕様変更した【1462】

アイキャッチ画像1462

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2025年1月スタートの、1日1記事ずつの当ブログ記事の「手直し」。

昨年2024年1年では、1日3記事ずつというタスクを見事に成し遂げた1年間。

しかし、結果としてはあまり大きな手応えを感じず、何しろ本人が以前とさほど変わっていないという客観的な感想だったのです。

致し方がない点もあり、1日3記事ということの大変さがありました。

あまりに無茶な目標を立ててしまったことで、緻密さが追求できなかったのです。

ただおかげ様で、ざっくりとこれまでの1,400以上に及ぶ記事すべてを見直すことができたのが2024年です。

「数をこなすということを一度諦めねばならない。。」そう思い直した2025年は、1日1記事のじっくり型でスタート。

「もう逃げも隠れもできない、1日1記事なら徹底的に改良できるはず、そして効果を必ず出せるはず。。」と強い決意を持った「リライト」2年目が2025年です。

いよいよ2025年も最終章のようなこの10月、一度本人の実感をアウトプットできればと思います。

誠に僭越ながら、劇的に改良することができたと思っております。

このたびは、記事全文を綴り直すのみならず、劇的に変わった「アイキャッチ画像」に注目し、見る側目線でブログ記事の「目次」のスタイルの変化をご紹介したいと思います。

過去の発信内容の磨き上げには重要なブログのリライト、一目見て魅力的な読み手目線のアイキャッチ画像の追求

ホームページの最初の画面:上部の2段に並ぶ項目から「ブログ」を選択、その中に10個のカテゴリーがあります。

カテゴリーの中の「9/10:コーデ」の目次を開きますと、縦に目次がアイキャッチ画像と共に並んでいます。

「アイキャッチ画像」差し替え前のもの:1ショットのみ。過去はこんな風に1枚の抜き出しのみ。

そもそも画像のスエードロングブーツが際立っていない画像であることも拙さです。

2025年では、この画像の周りに白い空間部分を徹底して浮き立たせます↓。

背景の白を徹底した画像編集後の写真:特に技術はありませんが、茶色の台を撤去した効果が美しく出ています。

ただ、これも1アイテムのみでどこまでメッセージを伝えられるのかと言えば、「浅い」という判断です。

バットを振り切っていないような不足を感じる画像:これでも修正したのですが、これも過去の拙さです。

このシャツの画像も、もっと改善の余地がある未熟な画像、おそらく2026年の2月くらいに順番が回ってきた際にこの画像もじっくりと丁寧に差し替える予定です。

2025年に差し替えたアイキャッチ画像:写真とカラーパレットが混在しても見やすくストーリーみたいに。。

こうしたアイキャッチ画像の差し替えは、一目見て楽しめる「4コマ漫画」がヒントでした。

もしかして。。将来AIが進化を遂げ、こんな風に自分で画像処理をせずとも、枠内に記事内の写真を動画みたいに表示する「のぞき窓」みたいな機能などというものが生まれるのかもしれません。

ただ、今この時点でできる限りのことは、早めに終えていきたいと思っております。

あとがき

こうした作業は、1日や2日のことでは決してない、更には1か月や1年のものでもないのです。

その先の結果など分かることではない、信じたことを計画とともに実行していくタスクこそが後で振り返ると「あの時努力をしていたのだ」と思えるということなのかもしれません。

見やすい魅力的なコンテンツは、発信者にとっては当たり前の責務、それが不足していた過去が良くなかっただけなのです。

この作業は2026年も終わらず、2027-2028年までかかると思います。

ただ、実際にやってみて1日1記事のペースは自分で感じる範囲内だけでも劇的でした。

ヒントを得た4コマ漫画がコンパクトで可愛らしい。。その着想もあったアイキャッチ画像、画像が可愛らしくさえ思えてきたのでした。

その後記事をじっくり読んでいただけるのかそこまでなのかの導線は結果でしかありません。

ただ、「ようこそ」と100%のおもてなしでお迎えする「アイキャッチ画像」を今後も侮ることはありません(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

美しい椅子材を利用の幾何柄ナップサック、ジャガード生地の裏面使いとショート丈でレギュラーから異を放った【1457】

アイキャッチ画像1457

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在はハンドメイドバッグの研究製作中。

2025年の上半期で100セット超えの表地と裏地のペアを決めて接着芯貼りと裁断まで終了した材料ストックの中で、どうしても生まれてしまう「仲間外れ」の集まりの消化を兼ねています。

この作業がかえって重要であり、本番であるペアのものとは別の新しい発見を得るチャンスだと考えています。

この研究製作は、今後のハンドメイド活動の重要な節目になりそうなのです。

このたびは、ペアが決まり保管されている2セット以外に更に残布となった「椅子材」を使わせていただきます。

インテリアのお店に売っているソファーやチェアーに貼ってある厚みのある生地に同等のものです。

ずっしりと重みがあり、まるでマットのような印象ですが、ゴブランを上回るこの厚みが無事にバッグに出来上がったことが非常に大きな成果でした。

非常に美しい生地、この材料なくしては作ることさえできなかったこのご縁に感謝したいと思います<m(__)m>。

縦長の縦のみを15cm短くして、横幅とマチはそのままのフォルムがふっくらしてかわいいことに気付いたナップサック

表地(ブルーxモカマルチ幾何柄):椅子材、アクリル/72%、ポリエステル/28%、ドイツ製。これが裏面です。

表地には接着芯のみ貼りながら4cmのボックスキルトをかけます。

緩めな素材の織りを安定させる目的もあります。

裏地(黒ブロック柄):パイルジャガード、綿/100%、日本製。ニットです。寝具やカバーなどのインテリア生地。

裏地にも4cm四方のボックスキルト、柄を潰さぬよう、パイルの部分の正方形へのキルトステッチは避けました。

別布①-ショルダー/タブ用(モカ):生地名不明(服地)、混率不明、原産国不明。オーダー生地で良質です。
別布②-ポケットフラップ用(黄土色):コットン無地、綿/100%、日本製。【1446】のショルダーとタブの残布。
別布③-ポケット袋用(ブラウンカーキ):コットンサテン、綿/100%、日本製。サテン織はツヤがあります。
ロックミシン代用のハンドブランケットステッチ:1cm幅程度で二重の糸で1枚分ずつ縁全てを手縫いかがり。

ロックミシンはほとんど使わないのですが、隠れる部分でもこのたびのほつれやすいインテリア生地は縁の始末をしておくことをお勧めします。

作業の途中の接触で糸が次から次へとほつれることを防ぎ、作業自体が格段にしやすくなりました。

Dカンタブ用の当て芯:白い当て芯は、ハード薄芯を4枚重ねして返し縫いで固定しています。

全体の重さを支えるこのショルダーの根元部分を「縁の下の力持ち」としてあらかじめ補強対策をしているのです。

伝統的な作り方:裏地に返し口を作って上部(ここでは真ん中)のハギ目ステッチを内部に完全隠す作り方。

トートタイプは別々で作って最後に入り口を「中裏」で重ねて最後に一度だけステッチするという方法も可能ですが、本来のバッグ全体に共通する伝統的手法は、すべてが「中表」でひっくり返しなのです。

伝統的である理由が、出来上がりのトップのラインの真っすぐさで頷けました。

「餅巾着」ショート丈バージョンの完成:<サイズ>縦28cmx横33/45cmxマチ18cm。

レギュラーは縦長ですが、この生地には事情がありましたので残布そのままを利用できるサイズへ融通を利かせたのです。

その他の角度:左上から時計回りに、左サイド→右サイド→底面。
厚地生地に対応した巾着の構造:本体に直接ホールを作るのではなく別布の比較的薄地で絞るパワーを有効に。

内部にはすべて接着芯、ショルダーとタブには共通に4本ステッチで固定し安定感あるパーツです。

内部:ポケットはコントラスト効果。袋の真ん中の線は左右2枚のハギ目、生地不足の巻き返しの策です。
畳んだ様子:使わない時は収納可能。元は@¥15,000/m以上の高級生地。大切に使うバッグという体です。
お洋服とのコーデ:カットソーはミントブルー:ぼやけたお洋服のカラーにはバッグが差し色的存在に。。

あとがき

このたびの製作では全5種類の生地を利用。

生地を集めた本人が、別布の3種の無地の色の区別の確認に苦労したほど類似色。

とはいえ、①茶色寄り②黄色味③グリーンがかる。。と茶色の展開が豊富、時々それぞれのパーツを眺める楽しさがあるバッグになりました。

作り手としては、はぎれのような残布を使い切る良い機会にはなるのですが、そのようなことよりもむしろ組み合わせの無限の楽しさに感無量になるのです。

少ないお洋服でも同じテイストをあえて区別することで豊富に映るという別カテゴリーの<コーデ>からも着想を得ています(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

柄に頼らず最もシンプルで王道な黒無地だからこそ目立つ歪み、十文字の印同士を合わせることを始終貫くボディーバッグ【1454】

アイキャッチ画像1454

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、「中表」で作るボディーバッグに初挑戦の2点目が完成。

【1451】の1点目との違いは、

①カーブを半径10cmから半径5cmへスクエアライクに寄せたこと。

②ファスナーの縫い付け方を表地も裏地もくり抜き枠にはめるやり方をしたこと。

③外ポケットをマチ付きしたこと。

結果を先にお伝えしますと、①は5cmサイズダウンしたのに劇的には変わらず、相変わらず楕円の丸いイメージのままでした。

②は【1451】のやり方の裏地部分が分かれることで別布が隙間に登場よりもすっきりと目に映ったという点では良かったと思います。

③はこちらもペタンコポケットとは随分違ったデザインに感じられることが証明できました。

ただ、全体的には綺麗には作れなかったというのが正直な感想、今後もっと高めていきたいという新しい気持ちが生まれました。

確かに2度目などという初期段階で綺麗に作るにはまだノウハウが不足しています。

1品をレベルアップすることは結構な年月をかけなければできることではないということです。

そう気付いたことで、今後もボディーバッグというデザインを高めていきたいと思ったことが大変素晴らしいことでした。

「鏡餅」と名付けたポケット立体型のボデーバッグ、ポケット内部を美しく整える目標を目指し多くの製作訓練が必要

表地(黒):ナイロンコットンツイル、混率不明(綿/ナイロン混)、日本製。弾力性のある肉厚生地です。
裏地(ベージュxカーキ森林柄):生地名不明(サテン)、混率不明(おそらくポリエステル/100%)、日本製。
別布-バックルベルト用(黒):エステルポプリン、ポリエステル/100%、日本製。
着用イメージ:2つの角度から写しましたが、正面のポケットの存在感の重要性が分かります。
ボディーバッグの完成(やや小さめ):<サイズ>縦18cmx横27cmxマチ8cm。
ショルダーの長さ調整の課題:10cm程度しか調整できない。線コキを左側にも付けると良いのかも。
イメージと現実とのギャップ:図で正確に表せないほど混沌としたひっくり返し前の現実。返し口は裏地10cm。
歪み:正面と底の写真(左上と右下)に歪みを感じます。マチ付きポケットの組み立てそのものの歪みです。

マチ付きポケットの歪みの原因は、十文字の4箇所の印合わせを怠ったことです。

最初は合わせても、縫う途中で待ち針を外してしまったからです(ずれてきてやむなく外した)。

裏地の浮き:裏地はどうしても浮きます。このストライプキルトよりもボックスやダイヤの方が固定されます。

更に、本体のみならずマチ布にもキルトをかけた方がもっと固定されると思ったのですが、キルトの柄が合いにくいので省略したのでした。

裏地部分:内側はファスナーポケットが1つ。表地の黒に対して裏地はミックスカラーの森林柄というコンビ。
ミス(縫い付け逆):「中表」の状態ではなかなか気付けず、ポケットが反対、しかも翼も表面に付けていました。

何度も何度もやり直しながら少しずつ進んでいきました。

そんな経緯があっての完成は喜びも一際、今後内容を高める気持ちになったのも、とことん粘って完成を目指したからこそ起こった気持ちでした。

確かにみっともないミスなどをしましたが、これこそが発展を目指している途中の紛れもない実態であり、長い目で見ているということの裏付けでもあります。

あとがき

これまでハンドメイドバッグ活動をしてきて、あまりにもこの「中表」構造が複雑だと感じてしまい、「外表」で作ってきた過去があります。

ボディーバッグ自体は初めてではなく、本当の初期の頃2010年以前の縦長ボディーバッグは、「外表」で最後に縁全てをラッピングという難関が最後に待っているという仕様でした。

非常に懐かしく、写真が残っていないほど以前のことなので残念ですが、あれも1つのやり方です。

ただ、「外表」で作った過去も、どれも腑に落ちず綺麗に出来上がるということを実現できませんでした。

このたび、初めての始終「中表」で作った裏地付きの仕立て方は、非常に奥ゆかしく伝統的な作り方。

この奥ゆかしさに大きく共感、この先も綺麗に作れるためのポテンシャルがありました。

例えば、正面の立体型ポケットにしても、内部をもっとすっきりとさせ、縫い付け部分の根っこも内部に隠すという今後への望みを持ちました。

もう一度近いうちに、ボディーバッグを今度は腑に落ちるように作るつもりです(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

<マチ>区切り良い王道な型紙寸法から見込む出来上がり寸法との誤差、完成したエコバッグの実寸が教えてくれた【1453】

アイキャッチ画像1453

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

過去動画のマチ付きトートバッグの出来上がり寸法から逆算するノウハウの投稿が私のYouTubeではダントツの注目度です。

ただ申し訳ないのが、かなり昔の動画であり、私の投稿の仕方・解説の仕方が非常に拙いのです。

そのために随分分かりにく、補填として後に動画を追加したり、当ブログ記事の「手直し」によって補足説明などをしています。

それでもマチの計算に対するニーズはいまだに多く、理解が難しい分野なのかもしれません。

こうしたことは非常に大切で、まさに疑問が集まった場所、解決をすることこそが「一助」そのものです。

いろんなやり方で説明はするもののどうしても込み入ってしまうので、このたびは思い切って1クリップのみで完結に解説します。

そして、更には型紙からイメージする理論としての出来上がり寸法に対しては実際は誤差が出ている事実をお伝えします。

この誤差の原因もしっかりと解明したいのですが、ことりあえず誤差がどこで生まれているのかの予測を立てるところまで今回でやってみました。

特にマチで奪われる部分・三つ折り始末で奪われる部分・ラッピング始末で奪われる部分の3つが計算のポイントになります。

<マチ>リクエストにお答えします、一重仕立て(裏地無し)のマチ付きエコバッグの型紙と出来上がり寸法を同時に表示

リクエストをYouTubeにいただいたことでこの投稿が決まりました<m(__)m>。

1クリップのみで解説の型紙と出来上がりの寸法の比較(一重仕立て):左上が型紙、左下が出来上がりです。

縦50cmx横60cmの長方形をマチの部分縦9cmx横10cmを削除する形で出来上がった型紙はかなり王道な寸法。

これに対して出来上がりは、縦41cmx横35cmxマチ16cmでした。

①縦の寸法の比較②横の寸法の比較③マチの寸法の比較それぞれを型紙と出来上がりで見ていきます↓。

<①縦の寸法の比較>型紙50cm→出来上がり41cm・・・50cmから底のマチ9cm分が奪われますので、50-9=41cm。ここで不思議なことが。。

入り口の始末は1.5cmずつの三つ折りなので、3cmが更に奪われているはずなのにぴったりなんて。。と思うのです。

詳しいことはまだ分かっていませんが、YouTubeの中でも気付かなかったことで、このブログを投稿する当日に思ったことがあります↓。

一重仕立てに支柱を縫い付けるあの作業で縦が少しずつ伸びているのではないかと。

これは、おそらく正解だと思います。

<②横の寸法の比較>型紙60cm→出来上がり35cm・・・60-10-10=40cmが理論上の値。実際は35cmなので5cmも減っていました。

この原因は、三つ折りの両サイドで、生地の厚みも伴い生地が予想以上に奪われたということを想像しました。

最後の仕上げのピンタックは、確かに生地を奪いますが、図る時にピンタックから測りますので、この影響での誤差はそれほどないとYouTube投稿後に考え直しました。

<③マチの寸法の比較>型紙9cmx10cm→出来上がり16cm・・・マチは型紙に対しては2倍で出来上がります(2パーツの合体だからです)。

縦9cmは、縫い代そのままを1.5cm分のラッピングでカバーするので1.5cm分奪われますので9-1.5=7.5cmのマチの半分が準備されます。

横10cmは、縫い代1.25cmずつの三つ折りの1.25x2=2.5cm分が奪われますので、10-2.5=7.5cm←こちらもマチの半分が上と同じ分量で正しく準備されます。

そうすると7.5cmx2=15cmのマチが理論上の出来上がり。

にもかかわらず16cmで出来上がっていました。

この誤差の原因は、マチにも底と同じくラッピングをするので、その時に生地が引っ張られて伸びたことかなと。

あくまで現在の想像に過ぎません。

とにかく、理論通りに機械的には出来上がらない、誤差が生まれている事実がしっかりとあったのでした。

あとがき

この道を歩んでいる以上、今後もいただくであろうマチを含む計算に対して、都度お答えしてまいりたいと思います。

エコバッグも作りはトートと同じですが、裏地無しの一重仕立ては縫い代の工夫が必要です。

かえって裏地付きの方が、すべての縫い代を1.5cmに統一することで、型紙を理想通りに作ることが簡単であることも、何とも言えないパラドックス。

裏地付きの方が手間がかかり良質だと思われがちですが、一重仕立てこそしっかり作るためには工夫が必要なのです。

つまり、一重仕立ても同等に良質さを追求する姿勢は変わりないというのが望ましい姿、一重仕立てだってメインバッグになり得るとさえ思うのです(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

「中表」で製作するバッグは「外表」で完成する。。と思いきや裏地のみ「中表」で完成したことから気付く返し口の役割【1451】

アイキャッチ画像1451

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびは、研究製作の2点目としまして、ボディーバッグを製作。

2020年-2021年にかけて、構造が複雑で読み解けなかったことから、「外表」で完成することで、バラエティーに富んだデザインにトライ。

しかし、その完成品のどれもが最後まで引っ掛かりがありました。

元々「中表」でひっくり返した2重のパーツを最後に外表で組み立てる際には4重にもなり、その重なりは曖昧な領域を超えることがありませんでした。

その後「外表」スタイルに伴うファスナー付きのデザインを製作する気持ちが湧いてきません、「腑に落ちないバッグは製作しない」という期間がありました。

そして、時は2025年、確かに納得しない製作をしないことは正解、とは言え、とことん挑戦し切れていないこともモヤモヤとし、始終「中表」の製作に本格的に挑戦する決意を固めます。

コスパタイパを完全無視、優れた完成だけを目指したスローペースでした。

結果は成功、そんな経緯のあった「中表」のボディーバッグ(大きめ)をご紹介します。

大きめサイズのボディーバッグには本も入るであろう、始終「中表」ひっくり返しで作った丸みあるかわいいフォルム

黒のバッグが溢れ返った中で、ボディーバッグの黒もかなり定番、デザインの差別化の追求は必要事項でした。

たくさんのパーツを伴う型紙:本体の楕円型は縦25cmx横32.5cm。カーブは半径10cmの円の一部を利用。

下の真ん中にあるのが、長いパーツのマチ布。

本体の型紙の1/4を計測し4倍した長さに縫い代の1.5cmずつを加えて理論上の長さを決めました(96cm)。

ただ、実際の縫い合わせでは、底のハギ目が3cmの縫い代ができ、理論との違いが。。

使用生地(全4種):①ナイロンコットンツイル②ジャカードクロス③ストレッチツイル④エステルポプリン。

生地1種ずつの詳細はこちら↓。

使用生地の詳細:綿とナイロン、綿とポリなどの混合は味わい深いツイルの織柄を作ってくれます。
始終「中表」で作り上げていく構造のイメージ:他のデザインでも同じ考え方で良いです。始終「中表」なのです。

ファスナーの天地に対しては、ファスナーの表には表地の箱を、ファスナーの裏には裏地の箱を、それぞれ「中表」の状態で縫い付けるというのがこの図解。

ただ、図はあくまでも理解するための解説、実際はこんなに綺麗に配置せずぐちゃぐちゃで、隣同士に2つの箱が並んでいました。

裏地の一部に必ず「返し口」を作り、ひっくり返す時の通り道を作っておくこともマスト。

ファスナーを開けたまま作るから。。と言ってもひっくり返す時には奥の方に隠れるファスナーは返し口ではないのです。

ひっくり返す前のぐちゃぐちゃな状態のショット:裏地の箱しか映らず、表地が奥に隠れています。
裏地に作った返し口:ボリュームあるバッグなので10cmくらい空けました。結果は正解でした。
裏地の返し口の変化:左上から右下へ、「中表」の状態→ひっくり返し後の縫い閉じ前→縫い閉じ後。

縫い閉じは、手まつりを往復しました。

完成した黒のボックスキルトボディーバッグ(大きめ):<サイズ>縦25cmx横31cmxマチ7cm。
薄手のファスナーカバー:これまで観音開き折りで厚みが増していた作りから初挑戦のひっくり返しによる一重。

ひっくり返しのやり方は、台形になりがちな物理的事情があるのか、意識してわずかに逆ハの字でちょうどくらいだと思います。

翼とベルト:両サイドの羽含む1周の寸法は、105/115cm(調節機能10cm分)。
調節機能:「わ」構造では、短くし過ぎは最長が削がれ、長くし過ぎは短くできないというジレンマが起こります。

よって、このたびはウエストポーチにもなり、ボディーバッグにもなるという2wayが難しいとボディーバッグ優先に。。

よく考えてみれば、人間の体のウエストが座高に等しいなどとは、無茶があるのかもしれません。

その他の角度:「中表」の美しさはこういった横顔に表れると実感しました。まだ技術は不足ながらすっきり。
③のシルバーグレー生地の役割:ポケットの内部のみに利用・ポケット内部が見やすいという「役割」。
ファスナーポケット:あえてフラップは付けずに、スムーズな取り出しやすさを優先。
着用イメージ:ボディーバッグは傾くので完全密閉が必須、決まってファスナーが利用されるのはこのため。

あとがき

この後もサイズ違いのデザイン違いで作ってまいります。

例えば、お酒の席で肌身離さずバッグを持っていたい時に、もう帰る支度をしているかのような胸の前にあるよりも、ウエストにひっそりと巻き付いていた方が良いです。

できればウエストバッグにもなれるものをもう一度検討してみます(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

マチ無しショルダーバッグへ入れ込むコーデのご提案、裏地の美しいタイダイ柄を通じた製作者からのメッセージ【1448】

アイキャッチ画像1448

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびは、ある一定の期間「研究製作」をしていくと決めた1点目のバッグの完成です。

こうした企画に至った理由は、2025年の上半期をフルに費やした100点以上のバッグの表地と裏地の調達と組み合わせにあります。

必ずすっきりとすべてがペアになるわけではない、ペアが決まらなかった生地があったのです。

そうした生地は、いったん諦めて別にまとめて保管していました。

実はその続きがあり、日にちの経過と共に浮かぶ新しいアイデアを待ちます。

そして、ほぼ納得のいくペアがすべて決まった最後に、その残りの生地の中だけで考案していくという方法。

一見当たり前のように感じるかもしれませんが、これが不思議。

最初に全体のテイストの中では外れた分だけの集まりでは、新しいイメージが浮かんだのです。

当然この中だけでペアなど生まれません。

更なる組み合わせ生地を追加することで本当にすべてのペアが決まっていくことになりました。

1点目として製作したのは、「マチ無しショルダーバッグ」です。

ここ数年リュックばかりを製作してきたのでショルダーは久しぶり。

一番お伝えしたいポイントは、ファスナーの取り付け易さも伴うセキュリティー性の追求の1つのアイデアです。

あまり見たことがないファスナー周りの構造、是非ご覧下さればと思います。

美しいタイダイの「手捺染」の裏地、マチ無しショルダーバッグを通じた製作者からのお洋服コーデのご提案になった

マチ無しショルダーバッグ(カーキブラウンボックスキルト):<サイズ>縦35cmx横31cmxマチ無し。
表地(カーキブラウン):薄手リネン、麻/100%、原産国不明(「チェックアンドストライプ」様のお品で欧州原産の最終染色日本の日本製であると予想)。
裏地(グリーンミックスタイダイ柄):手捺染プリント、綿/100%、日本製。
パーツ作り:ファスナーを直接本体に設置する困難を緩和したデザイン性を兼ねたタブ付きアレンジ。
ファスナー設置:均等に隙間ができるタブ付けはリスクゾーンをまやかし、セキュリティー性対策の1つに。

ファスナーの上下のタブのサイズと同じサイズがその他6個均等に配置されるという姿、すっきりとしたスタイリッシュなデザイン性も高めてくれました。

取っ手付け根タブ(変8角形):型紙は7.5cm四方の四隅をバイヤスにカットし、1cmの縫い代で均等に折り込み。

裏には接着芯・ハード薄芯共に貼っていまして、1cmに折り込んだらタブ単独で1周ステッチをかけ固定しておくのです。

本体への縫い付けは、あらかじめかけたステッチの上を2周に渡りなぞるだけです。

いかにも細かそうな作業に見えるかもしれませんが、いたって単純で簡単なやり方です。

取っ手付け根タブの設置位置:先に取っ手を縫い付けたその先端をカバーするような位置。左上角からスタート。
4cm四方のボックスキルトの柄合わせ:ハギ目であるサイドを合わせる意識をします。ボックス柄=チェック柄。

あとがき

マチ無しタイプでは特に困難な入り口のファスナー付け。

1つの解決方法としてこのたびのタブ式が最近浮かんだアイデアでした。

これまで長くバッグ製作をしてきたにもかかわらず、未だに初めて浮かぶアイデアが起こったことに心より感謝致します<m(__)m>。

このリュック全盛期の時代、それでもニーズがあるショルダーバッグの存在感を考えてみました。

全体のお洋服コーデに軽々とした抜け感はマチ無しショルダーならではの感覚です。

マチ無しのコンパクトさはリュックのような背負うという程の大袈裟な持ち方とは別のスタイル、「軽さ」こそショルダーバッグの存在意義なのではないかと考えます。

そして、このたびのような美しい柄を内部に持ってくるという配置、裏地の美しいタイダイ柄は、合わせるお洋服を閃くヒントをお伝えするメッセージなのです(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

真っ白のセルヴィッチデニム8オンス生地のナップサック、ダイヤキルトと優しいコントラスト効果の4種の生地が応援【1446】

アイキャッチ画像170

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2025年にある1デザインのバッグをとことん製作していく計画を立てました。

2025年1月から動き出した表地と裏地の調達と組み合わせは、心から納得するまでに半年を要しました。

そして、この6月から表地と裏地に更なる別生地を必要分のみ追加的に調達しながら実際のナップサック作りを進めています。

このように、あらかじめ生地のコンビ決め・接着芯貼り・裁断の完了の準備をしておくというスタイルは非常に効率的であることを今実感しております。

「長い目で見る」ということをモットーにしている考え方には、今日や明日のゴールではないこうしたやり方はマッチしました。

進捗度は決してスピーディーなものではありませんが、このたびは5点目。

このたびは、これまで取り扱ったことが無い真っ白生地を、この季節をきっかけにピックアップ。

真っ白生地の素敵さが、この製作によって高まることを願いながら完成に至ったのでした。

製作の途中で汚れが付きやすい白生地はリスキーな素材、それでもナップサック製作に挑んで分かった真っ白の魅力

使用生地は5種類:随分豊富ですが、わずかな部分使いも含みます。メインは左上の白のセルヴィッチデニム8oz。

<使用生地5種の詳細:左上から右下へ①-⑤とします>

①表地(白):セルビッジデニム、綿/100%、日本製(岡山産)。

②裏地・タブ(マルチスプラッシュ柄):コットンシーチング、綿/100%、原産国不明。

③ショルダー(黄土色):コットン無地、綿/100%、日本製。

④ポケットフラップ(ライトグリーン):天日干しボイル麻混、混率不明(データ紛失)、日本製。

⑤ポケットパーツ(ライトイエロー):コットン無地、綿/100%、日本製。

セルヴィッチデニムの赤耳:決して完成には出てこない「赤耳:あかみみ」。こうして、記録に残しておきます。

このたびは、完成の姿をひたすら見ていく回としまして、途中の製作過程は画像に収めておりません<m(__)m>。

ナップサック「餅巾着」完成(セルヴィッチデニム白8oz):<サイズ>縦42cmx横34/44cmxマチ19cm。
正面から45度くらいの角度から:中身はあんこを詰めてはいますが、しっかりしたものになります。
たたんだ姿:もう1つ折るくらいまで畳めます。季節外の時には引出に収納しやすいのがナップサックの気さくさ。
入り口:スプラッシュ柄とショルダーは真っ白に対して、部分的なコントラスト効果。

ショルダーの黄土色は新しい色の追加のように見えるかもしれませんが、他の色とリンクした色なのです。

というのも、実はスプラッシュ柄のたくさんの色が重なったわずかな部分に等しい色、ここに注目したのです。

フラップポケット:美しいスプラッシュ柄の中にパステルカラーのグリーンとイエローで爽やかに穏やかに配置。
4cmダイヤキルト:ハギ目の部分の柄合わせはそこそこにとどめました。
調節機能の無いショルダー:どうしても調整したい場合に、10cmの折り返しを見込んだ作りです。

細かい点なのですが、このたびから仕様に徹底したのが、Dカンの根元に二重ステッチを入れることでDカンの傾きを解消。

その他の角度:左上はサイド、右下は底面です。
汚れ①:わずかな黒ずみが背負う面のハギ目の右側に出ました。→その後お湯とタオルハンカチで落ちました。
汚れ②:黒い点が出ています。→後に糸の繊維が入り込んでいると判明、除去に成功しました。

このナップサックに関しましては、汚れの部分は、すべて解消できましたことをここでお伝えしておきたいと思います。

あとがき

汚れるリスクがありながらも取り扱った白生地。

この製作を通してお伝えしたかったのは、真っ白生地の可能性でした。

製作者なりのそれぞれの解釈が多様に渡り生まれることでしょう。

全体のスタイルとして今後も変わらないのは、柄は内部に持ってくるという配置です。

確かにこのスプラッシュ柄は象徴的ではあるのですが、眺めるのと実際に持つのとは違うという、いわば芸術と日用品の違いとでも言いましょうか。

それでも、日用品の中に大いなる芸術味を感じていただければという優先順位なのです(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

ネット映えは苦手でも本当は素敵、目立たぬ存在のグレー生地のナップサックは裏地の小花刺繍レースで活かされた【1445】

アイキャッチ画像1445

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2025年上半期を思う存分使わせていただき、ハンドメイドバッグ用の生地調達と表地・裏地のペア決めを完了。

下半期はひたすら製作を進めていくそのスタートのタイミングとなりました。

100セット以上のペアが決まったことで、季節に見合った完成品に出来る点が非常に有難いです。

このたびは、ナップサック製作にグレー生地を使用。

初夏の今、サマーウール素材を引用、本来ならスラックスなどを仕立て上げられるであろうグレー生地にボックスキルトをかけてナップサックに完成したこのスタイルに特徴を感じていただければと思います。

更に、このネット時代には華やかなカラーばかりがクローズアップされることへの挑戦状のようなもの、あえて地味なグレーの「華」の表現への活かし方を考えてみたのです。

素敵なレース裏地のおかげ、サマーウールグレーのスラックスみたいな生地を淑やかでエレガントなナップサックへ

使用生地x3種(上から反時計回りに):表地(チャコールグレー)-ミックスブッチャー、ポリエステル/56%、毛/44%、原産国不明。裏地(黒xグレー小花柄)-刺繍生地レース、混率不明、原産国不明。別布(グレー)-コットン無地、綿/100%、日本製。
表地には4cm四方のボックスキルト:全面に美しく広がる安定感ある雰囲気のボックスデザイン。糸は馴染ませ。
ボックスキルトの課題:フラップに余計な線がすっきりさを妨げます。端っこの方キルトは省略が正解でした。

背中心のハギ目は左右は対称になりませんでしたが、段はしっかり揃えていきました。

ポケット:通常は「片玉縁風ポケット」。レースの硬さが枠のラインを困難にすると判断、貼り付け型へ臨時変更。
巾着ひもホールタブx10個の配置:まず十文字に目立つカラーで印。ものさし要らずで折って決めます。
巾着ひもホールタブの設置(上から反時計回りに):まず10個のタブを作り、待ち針を使いながら均等配分に設置。

固定ステッチは一続きに返し縫いをしながら進行方向へ進むやり方、最後の玉止めだけで良いという効率の良さを得ました。

巾着ひもホールタブの完成:きゅっとし集まった時のコントラスト効果が非常に美しいものになりました。

仏頂面とも言えるグレーに、あえて柄を表に部分的に出すことでよりグレーの隠れた良さみたいなものが出てくる様子でした。

巾着ひもホールの型紙:変更した長さの縦15cmx横7.5cmの型紙を三つ折り観音開きで4本ステッチ仕上げ。

安定的に根っこの部分を増やしたことで、内部に埋まる分量は、設置の2cmに加え、縫い代1.5cmが折られる分が足され3.5cmです。

見えない部分ではあるのですが、この部分はたくさん動きがあり、長持ちを考えるとこの内部への埋まりの安定さを重視。

巾着ひもを通した状態:「巾着ひもホールタブ」設置の際に両サイド間を3cm空けた効果がここで発揮されます。
ナップサック完成(サマ-ウールグレー):<サイズ>縦42cmx横34/44cmxマチ19cm。ショルダーは84cm(絞った状態の出口からDカン手前まで)(折り返しは10cm分)。
ひっくり返した裏地部分:モノトーンの美しさを感じさせてくれるレース刺繍生地の素晴らしさ。
その他の角度(上から反時計回りに):サイド→底→畳んだ姿。
後ろ姿:この面は背中に接する方の面となります。
お洋服とのコーデ:黒のサテン切替ジャケットと黒のフレアーパンツのセットアップ。ビジネスにも可能では。。

あとがき

このグレーの生地はまだ今後別の組み合わせでいずれ登場してくると思います。

このたびとはまた違った雰囲気を演出してくれそうで、この組み合わせはまたとない唯一のペアになるわけです。

このように、生地の調達分量のコントロールがなかなかできない時の工夫として、裏地を別のテイストで配したグレー生地のいくつかの「横顔」を探っていったのです(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

思わず眺めてしまう楽しいコンビネーション、ストライプ柄とストライプキルトがリンクしたまとまりあるナップサック【1442】

アイキャッチ画像1442

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2025年の上半期すべてを使ったと言っても良いでしょう、夢中で集めたナップサック製作用の表地と裏地のコンビ。

完全に納得いくまで生地を探し、実際に感激するような美しい多数の生地に出会えたこのありがたい運にまずは感謝申し上げたいと思います。

そして、この後はどこかの誰かに心から喜んでいただくための熱を込めた製作を私がしていきます。

では、このたび完成のライトパープルのナップサックを、その製作過程からお伝えしてまいりたいと思います。

4種の生地を使ったストライプ柄とストライプキルトがリンクした1点物、パープルのリボンがコントラストのナップサック

通常2-3種程度の生地の種類なのですが、調達の際に生地の不足があり補填をしたことで4種になりました。

表地(左)と裏地(右):表地(ライトパープル)-先染コットン、綿/100%、日本製。裏地(パステルマルチカラー)-コットンストライプシーチング、綿/100%、日本製。先染めではなくプリントです。
別布①(左)と別布②(右):別布①(サーモンピンク)-生地名不明、混率不明、原産国不明。別布②(パープル)-ブロード、綿/100%、原産国不明。

この製作では、すべての生地をフラットに見ながら選択、原産国が不明であっても手に取ったその質の良さを自らの目で判断しています。

ストライプキルト:表地にも裏地にも同じ4cm幅。裏地は柄を引き立て、白の部分に馴染むようにかけました。
ポケットのボックス枠の作図:型紙縦5cmx横25cmパーツのど真ん中に作図の縦1cmx横21cmのくり抜き。

このタイミングで、表面に「ラッピング布」を「中表」で配分良い位置に設置し、待ち針で固定。

ボックス枠のくり抜き(左上から右下へ):枠を裏面からステッチ。ハサミでY字に切り込み、そしてラッピング。
根っこの固定:カットして出来た左右の三角パーツは最後まで残ります。この根元の際(きわ)を固定縫いです。

草木が根っこでバランスを保ちこの先の生命力となることと同じように考え、ポケットの見えない部分の支えの作業です。

ポケットの袋作り:上は延長布、下は袋パーツ。それぞれ二つ折りと三つ折りステッチ後サイド同士で合体。

合体の縫いは縫い代1.5cm内の5mm程度を3cmくらいに渡りステッチ2往復(実質4度縫い)でくっつきます。

このくっつきでその後の作業がスムーズです。

ボックス枠への袋の設置:当てはめるイメージ、メイン袋の方は三つ折り部分が「ひさし/比翼」になります。

↑写真の右はポケットの内部だと思って下さいませ。

ポケット袋の縫い閉じ:先に上下の繋ぎ目を縫い閉じ、最後に左右を縫い閉じ。共に丈夫な二度ステッチです。
片玉縁風の部分のみの完成:この後引き続いて4cm幅のキルトがけがされたフラップを縫い付け設置します。
「片玉縁風フラップポケット」の完成:なかなか奥行きある構造です。金具など既製品の附属パーツを極力使わず。
表地に設置の装飾リボン:「意味のない装飾は無意味だ」と思う者がこんなことしちゃいました(^_^;)。

この装飾リボンが表地のライトパープルの延長上の濃さであるコントラスト効果による立体感の演出と共に、お洋服により合わせやすくなりました。

バッグというのは、濃い方がアクセントになるのでコーデしやすいものですが、ライトな生地の良さをまずは活かすことで工夫した策なのでした。

「巾着ひもホールタブ」の設置:根元ぎりぎりではなくゆったりと内部に突き出し。
巾着ホールタブの存在感:全10箇所を均等配分で設置。ダブル巾着では両サイドは真ん中を省略の2個ずつ。
ライトパープル地サテンリボン付きナップサックの完成:<サイズ>縦42cmx横33/45cmxマチ19cm。

ショルダーは、絞った時の出口からDカン手前までで85cm。

調節機能がないので、「やや長めの中間的サイズ感」に設置、折り曲げ部分8cmがあるのでもっと長く/短くの調整は不可能ではありません。

背負ったイメージ:サイドにもリボンが現れて人から注目されるナップサックになったと思います。
背負う面:ここにはリボンは付けません。
その他の角度から:左上はサイド、右下は底面です。

あとがき

YouTube動画でもお伝えしたのですが、楕円底の設置縫い代の1cmが失敗、ほどいて7mmでやり直したことで跡が残ってしまいました。

今後は7mmでやっていくことに決めたのです。

こうしてお伝えしながらも、今後もどんどん訓練を重ねていく所存です。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク