「わ」の裁断は長方形や円形だけではない、くびれた裁断の結果出来上がるミニケースの底のラインの真っすぐな姿【708】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「ラインが綺麗に出る」という言葉はアパレル業界でよくある言い回し。

本当に、この言葉通りに実際にラインの綺麗な出来上がりになっているのかというところが大切。

このたびは、そういった謳い文句と実際の姿が見事合致の証明をミニケース作りの例でお伝えしたいと思います。

見る者を納得させる表現に見合った製作という実直さを説くものになります。

「わ」の部分の利用は、まっすぐラインの長方形や円形のみならず、シェイプされたパターンも可能である

ポケットにも「わ」を使っていまして、それがポケットの入り口のラインになったり、底の部分になったりします。

その時に、「わ」で作った部分というのはもともとつながっている部分なのでなめらかで自然な綺麗なラインが出ます。

このことを活かして、裁断を「わ」で裁つようなタイプの蓋と底のシャドウケースを作ってみました。

裁断場面:底の部分が「わ」になる仕様のシャドウケースです。右2枚が表地と裏地、左1枚がフラップ。

その結果を見てみましょう。

多角形のシャドウケース:フラップ先端と底の直線が「わ」で裁断した部分です。

フラップの先端は、「わ」の裁断であったにもかかわらずとんがってしまいました(^_^;)。

可愛さ、エレガントさが足りない結果でしたが、お好みもありますので、1つの例としては記録に残しました。

そもそもフラップにあのようなとがりを入れた覚えがないのに、なぜとがってしまったのか。。

そこに、「わ」の幅の限界を見た気がします。

フォルムはっきりと出すには、このたびの「わ」の幅の型紙では足りなかったのだと言えます。

好みとしましては、以前のカーブを描いたデザインが懐かしくなりました↓。

以前のデザイン:この方がかわいらしさがありました。しかし、底のラインはどうしてもあいまい。

作りに関しては、つながった、「わ」でできた底の部分を中心としたこのたびの方法の方がはるかにラインが綺麗に出ています。

2枚仕立てで重ねるよりも、最初から「わ」を利用することができるのが「水平」の底のバージョン。

以前のデザインのカーブの底ではどうしても2枚仕立てをしなくては作ることができないのです。

あとがき

このようなほんの小さなケースでも、随分奥が深いものでしょう。

何か物を作るということに関しては、こうしてどんどん機能や質を高めることが製作の意義だと思います。

新しいアイデアで実際に製作にしてみることで新しい学びが得られます。

コストがかさんでしまうこのを対策した製作に制限付きの量産品に比べると自由に作れる1点物の無限の可能性をここに見ることができます(^-^)。

化粧ポーチにコンパクトに納まるハーフロール仕立ての差し込み収納ペンシルケース【705】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

以前【689】では、チェック柄の化粧用ペンシルケースの改良途中の場面のご紹介を致しました。

何事も一歩進めておくという意味で製作したものの、未完成品ながら変な箇所にステッチが見えた不十分なもの。

このたびは、その不十分な点を改良していきたいと思います。

【689】のチェックとの比較で、この度の白のレースカーテン地のジャガードの味わいをお楽しみくださいませ。

ポケットの深さの増大とポケットを片側のみにした改良部分の比較

【689】の記事内での試作品:試作ということもあって変な縫い目が表に出ています(^_^;)。
当【705】の記事内の完成品:かなりすっきりとなってきました。実際にペンシルを7本入れています。

見かけはそれほど変わっていません。

ただ、このたびはカーテン地のごわつきの原因もあり、両縁をラッピング始末に致しました。

内側に折り込むと膨らんでしまい、綺麗な線にならないからです。

では次に、中の様子を未完成品のチェック柄との比較で見てみます↓。

試作品のチェック柄:両サイドの案が思わしくなかったです。そしてポケットの高さが足りません。

そんなところが改善できたのが今回の製作です↓。

このたびの製作品:ポケットが深くなりかなり安定しました。そして片側だけなのですっきりとしています。

ただ、これでもまだまだ不満が。。

1部屋に2本入れることの取り出しにくさです。

やはり1本ずつ1部屋でなければこのように仕切った意味がないのではないかと。

次に改善となりますと、もう横幅がこれでは足りませんので、1.5倍ほどに追加することになります。

そうすると、メインポーチ内を邪魔し過ぎてしまうのかどうか。。これを検討する製作を次回にやってみたいと思っております。

あとがき

「技術と機能」これを高めていく追求が今後も必要です。

パッと見に表れるほどの作りの良さや迫力が板に付くと良いと思っております。

サイズが小さいものほど商業的に行き届かない分野だと見ています。

それは「儲け」が入れられないからです。

こういったものは、製造して販売という構造が成り立たないということが見えてきました。

だからこそ希少なので、そこに目を付けています。

目指すところは各々が好みに応じて製作できる技術力のアップだと思っております。

とても難しいようなゴールだとは思うのですが、他社製造のものを購入して使うのか、自作製造のものを購入して使うのかの違いの、「自作」の方にも目を向け始めました。

こうしたもののコンテンツを増やしていきたいと思っております。

YouTubeで分かれば一番良いですが、じっくりともアップできない現状もあり疾走感あふれる1動画で1つの解決型がやはり見やすいのです。

そうしますと、有料にはなるのですが、じっくりとそのノウハウを知ることができるコンテンツもどうでしょうか(^-^)。

メインポーチの海に浮かぶ船のような存在でありたい、ロール収納式ペンシルケースのミニマムなデザインの考案【689】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「コスメケース」というあるコスメアイテム1つのケースのようなミニサイズをメインのコスメポーチの中で使うことを想定しデザインを考案しています。

ファンデーションケース、シャドウケースなど特にフィルが割れやすいものは、ポーチの中で粉まみれにならぬよう、衝撃から守られるよう、クッション的な役割の裏地の付いた仕立てのミニケースに入れようという考え方です。

このミニケースの中で、ペンシルケースというのをこのたび改良していきます。

まだまだ改善点があり、次回へ持ち越しますが、何となく雰囲気が出来てきまして、前よりも進んだ形になれたと思います。

今後ここからはもっと発展するであろう途中段階ではありながら大枠のイメージが完成したペンシルケース、是非ご覧くださいませ。

広げられるけれどコンパクトにもおさまるデザインのペンシルケース、物理的な動きをよく考えて工夫したミニマムさ

コスメケース企画の中のペンシルケース:黒白のタータンチェックの余り布で作ってみました。

留め具は真ん中でマジックテープのタブ。

まだ、試作なので、左の方に変なステッチが入っていますが、今後このステッチは、内側に隠れます。

では、中側見ていきましょう↓。

ペンシルケースの内側:まだ不完全品。そもそもポケットが浅すぎますので袋部分は倍ほどの深さへ要改良。

もしかしたら、もっと縦向きの長さ(ペンシル向きから言うと横幅)を広げる必要があるかもしれません。

収納時のロールの直径が増えるのは確かですが、それほど収納には邪魔にはならないかと思います。

お化粧に対してこだわりのないシンプル傾向の者でさえ、これだけの量のペンシルが存在します。

すべて実際に使っているものばかり。

これらを一度にまとめて、いかに使いやすくストレスなく使っていけるのか。

そんなことを追求しながら、次回当たりには完成型になるよう製作していきます。

「特に凝ったデザインでもないこの平凡なすっきりさ」というのもそういうテイストなのです。

あとがき

大きなコスメポーチというのは、そのままいろいろ入れ込むと、ガチャガチャと探すことでぶつかり合い、フィルがくずれたり汚れたりすることが多いです。

この何とも嫌なストレスを解消するとともに、すっきとしたインテリアのような収納、まるで海原に浮かぶ船のようにふんわりとしたお部屋になればと思います(^-^)。

コスメケース3点セットの中のペンシルケース、まとめて入れるこれまでの仕様を改良し1本ずつ差し込む仕切りを入れた【656】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「コスメケース3点セット」という企画の製作をしています。

大きい容量のコスメポーチでは果たしきれない細かいケースの役割を担おうということで始めた製作です。

よって、化粧ポーチというのはお作りせず、はぎれを使った細かな、ポーチの中で使うケースというものを考えていくポジションに携わろうと決意。

イメージとしては、「隙間ニーズへのアンサー」のようなものであり、今一つ整頓しにくい1部屋ポーチへのお手伝いのようなもの。

これで永久だとかつては思った2年前のコスメケース3点セットも結局は改善の時を迎えています。

あれで永久のデザインだなどと思ったのがいかに自分だけの目線だったと気づきます。

ということで、コスメライフにおいて、実際に使い勝手に悩んでいるところからのスタートで、新たなデザインを考えている途中です。

このたびは、1本をピンポイントで取り出しにくいペンシルケースをまとめて収納ではなく、1本ずつのペンホルダーを設けることで細かいお部屋へ収納し使い勝手を高める割と大きな改良をしたいと思います。

以前のペンシルケースからの課題、希望のペンを見つけるための苦労のストレスの解消の小部屋の設置

以前は、いかにもよくあるタイプの筒形でフラップが付いたものでした。

そこへ必要なペンシル類をまとめて入れる使い方。

複数のペンシル同士がぶつかりながらの摩擦の中でその配置は安定したものではありません。

右上から時計回りにペンシルケース、シャドウケース、ファンデーションケース。

これはこれで1つあるかもしれませんが。。

3点もあって充実しているところばかりに拘って、もっと1点ずつの機能とか使い勝手が本当に現実的なものなのかを考えるべきでした。

他の2つもあれでもいいと思うものの、コンパクトに1つに合体させたデザインも試行中です。

そして今回の右上のペンシルケースは単独のまま行きますが、デザインが大きく変わっっていきます。

以前のものは、結局お部屋が1つの中で数本入れると、がさごぞと探すストレスが生まれていました。

これでは、なんらポーチに直接入れていた時と変りがなかったのです。

と、そこで今回は、ペンシル1本ずつを収納できつつコンパクトにもポーチの中に収納できることも重視のミニマムなデザインを考えました。

1つ試作を作ってみたのですが、まだまだ完成型ではないのでここから修正していきます。

留め具はマジックテープ。マジックテープは外に邪魔にならないように付けるということに今後変えていきます。
こんな感じでペンシルタイプのお部屋をいくつか作るのですが、部屋が狭すぎてきつかったです。ありゃりゃ。

思うように本数が入らないことの課題が生まれました。

ということで、お部屋の幅の違いなどを工夫しながら出来るだけ幅を有効に使う工夫をすることが次回への課題です。

最初に型紙が大きすぎてカットしているので、横にたくさん並ぶように長くするのをとりあえずやめて、逆向きにも収納場所を設けるという方法も考えています。

それで使い勝手が悪ければ、幅を長くとって、くるくるっと巻物みたいに丸めてコンパクトにしていくという方法も考えていきます。

今回は、ほんの第一歩でしたが作って生まれる課題こそが次へのステップとして大切です。

こうして、今後の展望も見えてきました。

とにかく、ストレスがありがちな化粧ポーチの手探りで探す場面をいかに解消できるかという、「ストレス軽減の価値」を込めたペンシルケースにしていきたいと思います。

あとがき

はぎれで作る小さなものでもこんなに工夫とポテンシャルを秘めていることに感動します。

そう考えると、小さい物は比較的安い値段で、大きい物はその比率が常識にそぐうようにと高い値段ということにむしろ疑問を持つことがあります。

どんなサイズでも使いやすさや機能の優れたものを作ることに対しては、平等なのではないでしょうか。

いかに浅い所で判断されてしまう現状とそれに答えてしまう現状の問題点も浮かびます。

おそらく30年は軽く行けるであろう、丁寧にお仕立てした最も単純な壁掛けメモホルダー(改良版)【655】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

何気ない日常の動作の1つに予定のメモ書きがあります。

そのメモ書きをそのまま活かせる、書き写しや次の1ステップが何も必要がないメモのままホルダーに留めるという使い方をする「壁掛けメモホルダー」というものを考えました。

決してその予定を逃さない、1つ1つの用事をカレンダーに書き込むのではなく、メモ帳の形で実現していこうといもの。

カレンダーメモなどのメリットももちろんありますので、併用タイプとしていかがでしょうか。

生地のみで作れるミニマムな製作、両端にループを作って画びょうやフックに掛けるデザインの「壁掛けメモホルダー」の完成

改良前:取っ手デザインは「反り」が起こって失敗でした。その後改良したのがこの度の両端タブ式です。

↑せっかく「リンントンツィード」のはぎれで製作する機会を得られて喜んでおりましたが、取っ手型のフックの場合、縁(ふち)がメモの重みで手前に反ってくることが分かりました。

よって、今回その反りが起こらないような物理的対策をしたデザインに変えていきます↓。

改良後:両端のループによって、反りが起こっていた部分を固定。もう反りは起こりません。

一番手前に近々のメモの予定を洗濯ばさみで留めて表示。

残る予定メモはポケットに日付順に並べ収納するだけ。

ループは共布に接着芯を丁寧に貼り、四つ折り観音開きに折り、縁をステッチした作り。

インテリア品でここまでの仕立てはもしかして不必要というご意見もあるのかもしれませんが、これもハンドメイドバッグの仕立てをそのまま落とし込んだ作り。

ちょっとしたことですが、迫力とかしっかり感というのは、やはり比べれば感じるもの。

この度も本体の前面側に接着芯に加え、ハード厚芯も貼っています。

専用の型紙も作ってカットしたハード厚芯をボンドで貼って思いっきりハリコシを出しますと立派になります。

あとがき

では、以前に作った取っ手デザインはもう無いのかということですが、あれも、ひと工夫することで、あのデザインのまま行けます。

反った部分を反らないようにパイプ状の木の棒などを縫いこんで横に設置。

そうすると反らない取っ手バージョンも完成型になります。

ただ余計な材料が1つ必要になるので、とりあえず、今回の両サイドのタブ型がまずは布だけで作れるものになります。

今回のようなメモホルダーはかなり日常的なアイテム。

すぐにご利用していただけそうです。

物を作るだけではない、その後の使い方を予想した案をよく作る前に見通すことこそ製造主としての役割と責任です。

コスパの良いお品というのを目指していますので、そういった意味で、流行などとは無縁のインテリアアイテムである壁掛けは、何十年でも長持ちすると予想できます(^-^)。

ミニポーチの背にフラップ付きのポケット設置が可能、毛羽だった薄手の生地の特性が活きた、しかもエキゾチックな薔薇柄で。。【648】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

少し前の【644】の記事では、小さなマチ付きポーチの背にポケットを設置したら、生地の厚みのせいもあってか中身がこぼれてしまうような失敗のポケットとなってしまった記録を綴らせていただきました。

失敗の記録も、同じように繰り返してしまう時間のロスを減らそうと、ハンドメイドをする方への応援と協力の意味をこめています。

今回は、何とかポケットを小さなポーチにも設置できないものかと、生地を替えて製作致しました。

更に、ポケットの中身がこぼれにくいフラップも付けていきました。

本体にファンデーションケース、背のフラップポケットにはシャドウケースを入れるイメージで作ってみました。

コスメ分野での利用例を、小さなものを互いに一緒に収納するに相応しい別の分野のアイテムに落とし込んでいただき、各々が思い描くケースにご利用いただけると可能性が広がります。

型紙パーツを2種追加、背のパッチポケットの袋パーツとフラップパーツを加えた出来上がりの姿

ということで、シャドウケースを入れるサイズのポケットをファンデーションケースの背に取り付けます。

内部設置はかさばって蓋が閉まらない、表側は場所がない、背に付けるしかないということになります。

右上2つがポケットの袋(わ)。小さい方はフラップ。

途中の製作は省略させていただいて、完成へ飛びます(^o^)丿。

完成(正面):マジックテープのカットが大きすぎました(^_^;)。
完成(サイド):背のポケットをサイドから見た様子:左側がポケットのフラップ。右側は本体のフラップ。
完成(背面):ポケットにマジックテープを付けなかったので、フラップが浮き上がってしまいました。

次回はポケットのフラップにもマジックテープを付けることに変更します。

あとは、フラップのデザインですが、スクエア意外にも可能性がありそうなのは、カーブや台形です。

とりあえず、まずまずの成功。

これを【644】のジャガード生地で作ったとしたら、おそらく物理的に融通が利かずこんな風に出来上がらなかったと思います。

日本製の生地には、薄くても丈夫でしなやかな特性があることを常々感じます。

毛羽だったスエード調の風合いであるにもかかわらずすっきりとしているのは、日本製らしい生地製造の技術なのではないかと思います。

あとがき

このたび完成しました「ファンデーションケース」というのは、2年前から作り始めた「コスメケース3点セット」の内の1点です。

不思議なもので、考案した2年前はその時のモデルが永久だと思っていたのに、その後どんどん変化していくのです。

もしかしたら、製作品というものは、変化し続けるものだということなのかもしれません。

時の経過は考え方や嗜好を変えていくものなのでしょう。

小さなケースの背にポケットを付けてみた結果。。浅すぎて利用価値はなかったが、今一度見直すことの新鮮さは得られた【644】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「ファンデーションケース」という名前でマチ付きのミニサイズのケースをはぎれを使った製作のデザインに取り組んでまいりました。

「もうこれで改良の余地など無い」とそう思った小さなポーチだったのですが、背に少し余裕があったので、ポケットを付けることにしてみました。

もしかして、ミニのシャドウケースが入らないだろうかと思ったからでした。

余計なものは付いていないミニマムで良いのだと実感した余計なポケットの失敗

1つで2個分の機能を果たす作りをしようと、ファンデーションケースの背にポケットを付けてみたのです。

こんな風に後ろ面に挟み込んで第二のお部屋を作りました。

結果は、マチを邪魔し、野暮ったくなってしまいました。

野暮ったくなったから幅を狭くしたところ、あまりにも浅いポケットに(+_+)。

シャドウがこぼれてしまいます。

こうして見てみるとポケットの浅さがてき面。実際にはシャドウ入れとしては機能しない様子(汗)。
せっかくなので、違った裏地で仕立てた2点をご覧いただきます。左は黄色い部分を多く使う裏地がライム色。

このようなポケットだったら、小さなケースはそれ1つで十分なのだと思えて来ます。

イタリア製のジャガード生地の残布で作ったケースはふんわり感が出てすごく良い物になるのですが、その厚みもポケットが使いにくくなる相性の悪さかもしれません。

ジャガードは通常よりも厚みが増していますので、マチを少し付けただけでも膨らみます。

次回、フラップ付きで、もう一度だけ背のところにポケットを付けてみます。

ここまで厚みの無い別生地でやってみますので、その投稿【648】にもお立ち寄りいただければと思います。

一度ひらめいたアイデアなので、一度は成功してみたいものです。

あとがき

時々、客観的に製作品を見直しことは重要だと思います。

勝手に「これが完成品だ」と思っていたら、まだまだ改良のアイデアが浮かんできて終わりがないのです。

しかし、それは、品物を高めるためのきっかけの気持ちであり大切にするべきだと思いました。

世の中の芸術品は、「誰がこれを理解できるのか」というようなものを作家様がとことん作っておられます。

ハンドメイド製作も芸術品に近い部分を感じることもありながら、「売る」と決めた時点でもうそれは「商品」です。

購入してもらうことを目指すことになりますので、「作品」とは別物、「受け入れられるための努力」というのは「芸術作品」と大きく違う点ではないかと考えます。

雑誌の付録の非売品の中の「ハイブランド」様のポーチに感動、三つ折りの蓋の斜めラインをフリースポーチに引用させていただいた【642】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

少し大きめのもったいないような残布があった際に、「わ」を使った一繋ぎパーツを折りたたんで作るポーチはいかがでしょうか。

ミシンができる人は、とてもスムーズに簡単製作可能、ミシンを全くしない方は、ミシンができる人から「もらう」という方法でたくさん行き渡ったら良いと思うようなもの。

そのモデルは、某雑誌の付録に付いていたらしい某「ハイブランド」様の企画のもの。

もしかして、細かいことは、ライセンス形式だったのかもしれませんが、ロゴは付いていました。

このたびは、そのポーチに出会う機会があり、自主リフォームで縦の幅を使いやすく狭めることをした際にその作りを拝見することになったことからの感動を、三つ折りマチ無しポーチへ引用してみたという記録です。

そのお仕立ては大変美しく、お洋服の手法をポーチに落とし込んであったかのようでした。

さらに三つ折りの蓋部分が斜めラインになっていましたので、その点も引用させていただきました。

三つ折りマチ無しポーチの蓋の斜めラインの緩やかなカーブの具合と出来上がりへの効果を見る

型紙はこれだけ。この型紙に対して同じパーツ2枚を重ね合わせて作ります。
この斜めの分量は、あくまでゆるやかに。。だいたい1cm強くらいの幅の横の範囲を10cmの縦分量で取ります。
生地はフリース。日本製。グレー色がフリースらしくて渋いです。接着芯(ニット芯)を貼りました。

同じパーツを2枚ご用意を。

開閉は、マジックテープの同色グレーにて。二度縫いで丈夫に縫い付けます。
裏には、当て布のハード薄芯。開閉時にかかる圧力に生地が丈夫に耐え得るためというのが目的です。

マジックテープはこの縫い合わせ前の段階でオスもメスも縫い付けておくのがマスト。

写真は、1cmの縫い代を内側に折り込んで「外表」で行いましたのでこのような折り目の向きです。

ただ「中表」でもできまして多くの方がこちらを選ばらるのではないでしょうか。

返し口をストレートな場所で設定、フラップの先端が一番浮かぶ案ですが、肝心な正面の場所だからためらいがあるなら、サイドなどの別の部分でも良いと思います。

1cm内側に2枚を折り曲げて、縁2mm程を1周ステッチで固定。
三つ折りして、袋部分の両サイドを二重ステッチ。そして完成です。
「三つ折りマチ無しポーチ」:<サイズ>縦11cmx横18cmxマチ無し。
すっきりとしたデザイン。わずかな逆台形のフラップの効果はやはり大きく、ストレートよりもスタイリッシュ。

ストレートだと「反る」ことがあり、幾分か反りを解消できるのではないかというのがわずかながら狭くなった先端の工夫でもあります。

このサイズは多くの小物入れに対応でき、スマホ・通帳・ティッシュ・マスク・鍵・その他の小物と可能性が広いサイズ感。

ポーチは、どうしても女性向けに作られた化粧ポーチが多く、ほとんどが縦の長さが大きすぎます。

こうした縦をスリムにしぼったサイズはコンパクトで使いやすいです。

硬いものではなく、ふんわりしたものなので、余計なサイズは必要ないミニマムな入れ物になります。

あとがき

よく、エコバッグをガソリンスタンドでもらったなど、日常的に使うものほど無料のものをお使いになっている人は多いと思います。

今回のようなポーチもハンドメイドバッグを製造する側の私から見ても、値段が付けられません。

おそらく、こういったものをわざわざ購入しないのが現実。

そうすると、作ることが可能な人が「あげる」ということで人に行き渡っていくことがとても自然です。

ただ、製造側としては、無料で配るようなお品物は、「いかに手を抜くか」をどうしても考えてしまうのが世の常、しかし、その考え方は実は反対方向へ向かうような判断だと思っています。

無料だからこそギャップのある「確かな品物」ということにはならないのでしょうか。

では、大量など不可能となる、よって、大量製造形態が限界なのです。

「どうしても良い物を作りたい」という強い気持ちは少なくともここにあります。

「無料・有料」の価値を考えない「良質さ」だけを追求した品物を作ることを優先順位の一番に据え置きたいです。

それでも成り立っていくにはどうしたらよいのかを考えています。

「儲け」だけを追求してしまうといずれ「破綻」してしまうからです。

かえって「良質さ」だけを追求していった方が、長い目で見ると続けていけると思っていますが、どうでしょう。

もちろん続けていくための根本的な体勢などは考えないとただ無茶苦茶なことを言っているだけということですが、そんなつもりはありません。

大量生産をしてきたこれまでの「アパレル」が非現実的過ぎて破綻しているのですから、現実的な体勢にする必要があると思います。

ちっぽけながらもまずは、「続けていく」ことをしていき、引き続き考えてまいりたいと思います。

ハイブランド「シャネル」様の形態にヒントがあると思っております。

ハイブランド様とはいえ、洋服やバッグやなどのアパレル品を取りそろえられています。

それでも、そちらの分野は思わしくない「儲け」、それ以外の別の事業ラインでカバーされているかと。

少し悪い言い方ですが、「遊び(あくまでも真剣に)」みたいな感じでやった方が長く続くものではないかと。

真剣に事業としてそれ1本でやるから成り立たないのではないかと思うのです。

これが現在の思うところとなります。

「壁掛けメモホルダー」のフックは「取っ手タイプ」よりも「タブタイプ」の方が断然良いと気づいた「前反り」の経験からの学び【641】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

毎日使えるような雑貨品を作ってみようと思いましたのが、「メモホルダー」。

ここ最近、重要な用事のメモを個別にメモ用紙に書いて「壁掛けメモホルダー」に収納しています。

メモがたくさんある中、日付順に手前から並べ、ポケットへメモを収納。

一番近いの日付だけをポケットの入り口に洗濯ばさみで留めるというは青くの仕方。

ただこれにもデメリットはあり、全体的にざっくりと把握するにはメモを1枚ずつ見ていくことになり、カレンダーなどに記載の記録の仕方も侮れません。

予定のスケジュールをカレンダーにメモすることが多いとは思いますので、並行して、1枚ずつのメモ用紙が減ったり増えたりしていく様子を見ながらタスクの密度を把握するということもできます。

このたびは、そのような実用的(置いているだけではない物という意味で)なアイテムである「壁掛けメモホルダー」を製作した記録を綴ってまいります。

そして、初期に取り付けた取っ手タイプのフックがいかに良くなかったかをその後の「反り」で気づき、左右の端同士のタブ式に変更していったのです。

タブはめいっぱい左右の先端同士がベスト、取っ手タイプは「ヨレ」が起こった初期製作

まず初期の取っ手タイプの記録を一応綴ります。

メモホルダーの型紙:左は取っ手、右は、本体。マス目が5cmごと、右の本体はだいたいA4。
実はもう1つ型紙を用意。本体の縁を1.5cmくらいずつ小さくした枠の型紙をハード厚芯用とします。

この芯地のおかげで硬くてしっかりしたものになっていくのです。

今回使用の生地:「リントンツイード」。カジュアルですが、なかなか高額な生地です。
丁寧な仕立てをしたい場合、接着芯を貼ります。結構この効果は大きいものになります。
取っ手作り:接着芯を貼ったパーツを四つ折り観音開きで折り、ボックスステッチ1周。
縫い合わせ:生地を外表で、真ん中にハード厚芯を入れ込み、縫い代1cmを内側に折り込み外1周をステッチ。

同じタイミングで取っ手も入れ込んでいます。

ポケット作り:長い縦の辺を折り、左右をステッチで固定。
完成:ポケットにメモがゆったりと入ります。
使い方:一番近い日付のメモを外に飛び出して選択ばさみで固定。

一度は完成して喜びましたが、間もなくただ壁にかけているだけで両端が内側に曲がって「反り」が起こり始めました。

そして、両端のタブ式に変更しました↓。

「タブ式」の方が取っ手よりも安定し、このままの形がキープされます。【655】の投稿で詳細を解説。

このたびのツイード生地で製作の方は、おそらく取っ手を先端同士に取り付けても「反り」は起きたと思います。

こうした物理的な現象は、実際に作ってみないと分からないこともあり、驚くことがあります。

例えば、かの有名な巾着袋。

両端を引っ張るとあのように口が閉まるなど、果たして最初から分かることでしょうか。

物理的なことを引用した誰かが最初に気づいたことなのではないかと。

それほど、なかなか物理的な特徴や動きを想像することが苦手です。

よってこんな風に失敗して初めてわかることもあるのですが、このようにお伝えすることで、次に同じように作ってしまう方を減らすことに貢献できるかと(^_^;)。

あとがき

このたびの「壁掛けメモホルダー」は、残布から作れるものです。

このためにわざわざ生地を購入すると必ず余ってしまいますので、少しもったいなく多めに余った残布から作るとよさそうなものです。

決して小さいものではなく「わ」が必要ですので。

製作も、大きい物を製作の傍らで、残布整理を兼ねて小さい物を製作という企画も生地の無駄を解消できると思いますので1つの案です。

ただ、必要ない物は作らない方がましであり、在庫を生むことはよくありません。

バランスをよく考える必要があります。

今後は、製造することの「責任」が今よりも重要になるのではないかと思います。

そもそも作るのかどうか、それは使い道がちゃんとあるものなのかの初期段階のジャッジや考え方こそ大切です。

材料と製造の良きサイクルが実現できると良いです。

小規模ながらも、気を付けて良いアイデアはお伝えしていきたいと思います(^-^)。

マスクもファッションアイテムの一部、お洋服とのコーデがマッチした追加製作【464】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

コロナも長いスパンでの付き合いになってきました。

常にマスクは欠かせない存在です。

そんな中、通常のお出かけなども再開していかざるを得ません。

そうした中で、マスクも十分に行き渡り、供給的には安定したその後として、お洋服に合わせたマスクというものを考えていきたいと思いました。

まず、マスクの雰囲気に偏りがあったので、手持ちのお洋服を想像しながらこの度8点のマスクを製作。

材料は、ハンドメイドバッグのはぎれなどですが、それでも、お洋服とのコーデを考えた工夫を入れ込みました。

黒い洋服の多いワードローブに合ったマスクをはぎれで製作した記録

黒の洋服が多いですので、黒を意識したものも取り入れたいと思いますが、そればかりでなく、黒に映えたり、綺麗な春色も取り入れてみました。

季節感を考えるほどの余裕が出てきたとも言えます。

8点まとめて裁断しておきます。
縫い糸は、表地と裏地(口に当たる部分)共通が効率は良いです。裏地の糸の色を変えたいものは、後で製作。
こんなデニムマスクも入れました。
裏地の色にステッチ糸の色を合わせています。デニムの色落ちの未来を考えるとブルー色でOKです。
ブルーのパイル地とブルー系花柄のガーゼのコンビです。春らしい色。糸の色は薄ブルーで共通でOKでした。
このようなマルチカラーのネイティブ柄も黒に映えてオシャレかも。柄は左右対称に裁断。
こんな目立つ色も作ってみました。可愛い感じのピンクです。
裏側には、表地で使用したものも使ったりして、バラエティー豊かなマスクコレクションにします。
初めての黒マスクにも挑戦。コーデしやすそうです。この生地は「リップル」です。
裏地にベージュを当ててみました。
ゴムも、それぞれの雰囲気になじむよう、手持ちの中からチョイス。明るい色には、白ゴムを当てました。

共通するポイントは、すべてが、綿/100%であるということです。

口に当てるものなので肌への負担を考えるとまずは、綿/100%、麻/100%などの天然素材からのスタートが良いと思います。

あとがき

効能を考えますと、マスクは少し大き目が安心できます。

顔の形が縦が短く横が広い正方形型ですが、マスクにもその影響があります。

大人の普通のサイズだと縦の顎の部分のマスクが顎から飛び出る感じ。

縦は少しビッグサイズですが、覆ってくれているのでそのまま利用しています。

さて、その後なのですが、このブログ記事投稿の当初の2021.03.25から3年後の2024.04.13に「手直し」の最中です。

この記事の番号の番が今やってきたということです。

この時に製作しました8点は、ネイティブ柄と黒のリップルが現在も残っています。

あまり頻繁に使っていなかったからでもあるのですが、その後他のものは汚れたり、デニムに関しては顔がかゆくなって合いませんでして廃棄。

その後、綿素材や麻素材の古着を捨てる前にマスクへの製作を検討するというクセが出来ました。

コロナも落ち着いた2024年現在も新しいウィルスの噂によってマスクは「必須アイテム」の一部として必ず携帯しています。

そして、こんな使い分けも生まれました↓。

お化粧した外出の時は、使い捨ての「不織布マスクの白」、すっぴんの日常のちょっとした外出の時は「ハンドメイドマスク」という使い分けです。

生地を使うハンドメイドマスクはファンデーションがなかなか落ちないからです。

かつてのコロナ禍直後ではこんな贅沢は言っていられなかったマスクも、大手メーカー様の参入により日用品としてのボリュームが増えた形で供給が落ち着いたようです。

ほんの一瞬でしたが、2020年4-5月のマスク販売を昔のアパレル会社の同僚と企画し、販売させていただいたことが懐かしいです(^-^)。