受け入れられないバッグを作ってしまった段階は必要、飛び越えてその後の発展や進化にたどり着くことはあり得ない【830】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

よく会社では、「決算SALE」というのが3月末にかけて行われているのをご存知かと思います。

企業の決算は独自の決算日というものを設けていて、小売業は特に年度末の3月末であることも多く、在庫を思い切って短期間で減らすという目的。

同時に、値段を下げても数多くを短期間で売りさばくことで売上高、売上個数も伸ばすといういもの。

短期的なテクニックの基本的な例だと思われます。

ところで、「個人事業主」は、決算というのは基本12月末になります。

その1年の暦(こよみ)そのままの暮れが決算日に当たるので12/31なのです。

あの忙しい大晦日、お掃除もしなければなりませんが、同時に〆(しめ)という行事があるということになります。

ほとんどが12/31には作業はできません。

12/31は静かにその時が迎えられるのみとなりまして、年明けから遡って締めの作業が始まるのが常です。

このたびは、在庫になってしまったバッグに対して、年末に「SALE」をしたことでその品物に対して見限ったたという事実と、その後の発展のためには必要な段階だったことを綴っていきたいと思います。

「SALE」をする時点で、そのデザインは「廃版」という意味、ただその過程もその後の改良のためには必要なフェーズだった

多くの企業様の決算SALEと同じように、12月後半に差し掛かる時点でSALEを始めました。

名付けて「廃版SALE」。

もう廃版になるデザインのバッグを一斉に半額へお値下げしたのでした。

昔ながらの「ナップサック」の作り。その後、本体自体を巾着でしぼる素材の厚みの限界を見直します。

このデザインは、ナップサック同様、きゅーっと入口を絞る薄さが必要で、結構な薄手にもかかわらず、ハード薄芯の影響で結局口にすき間が開いてしまいました。

それをカバーするべく、当時はこのフラップを付けたということなのですが、こういうレベルの薄さの生地でも限界を超えていたのでした。

そんなことでは、それ以上の中肉や厚手は到底無理です。

ただ、間違いなく、この途中のステップは必要な段階であったことも間違いがないのです。

後に、このナップサック型はこのように進化しました↓。

キルトもかけて丈夫にしながら、巾着ひもホールを別で設置し、絞りやすく口が閉まるように工夫。

同じ「ナップサック」なのに随分変化を遂げたものです。

下に貼りますYouTube動画の中では、廃版のその他2種もご紹介しています↓。

あとがき

左:2019年製。右:2023年製。ここからさらに、進化がある2024年製は別の機会にご紹介します。

「SALE」をすることになるようなものを最初から作るべきではない、という考え方もあります。

ただ、そのフェーズに行き着くには、やはり、このような段階を飛び越えてはたどり着けないのです。

こういった苦労を実際に地に足を付けながらした者のみが分かることだと思います。

事業者単位ではなかなか実現しにくい「リメイク」、著作権を遵守しながら可能な個人の範囲にこの文化を広げる「ノウハウの伝達」の役割【822】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「リメイク」はなかなか事業者ができることではありません。

なぜなら、元ある品物に手を加え商品にして対価を得たり、その手法を実際の既製品を具体的に利用してリメイクする手法を教えて対価を得ることもいずれも「著作権の侵害」に該当する/該当する部分があると判断しています。

過去に書物で拝読の、自社在庫の自主リメイク的なことを、関係する著作者に了解を得ながら行っている事業者様なのかな。。と思う会社様の事業活動がありましたが、現在では廃業されているようです。

リメイク品のお写真の様子から、おそらく在庫を何とか活かすところから始まったような気がしました。

本来、「あっ」と驚く程意外な物へ変化することこそ面白いのであって、分野の違う品物に生まれ変わる極端さが面白かったりするものです。

現実は、他社様が製作したものを解体して作り変え、それを二次利用することは、禁止であり、一度完成した品物というのは、容易に商業利用が難しいのです。

認められている自分だけのリメイクの範囲を超えたことがどう可能になるのかをずっと考えてまいりました。

現在行き着いているところは、やり方の「図解による解説」のみです。

実際にやってみたリメイクをその手法と記録とともに「図のみ」で伝達することです。

当然、ブランド名などは出てきませんし、写真も掲載無しの自作の絵図とノウハウのみです。

「リメイク」は個人単位の領域を出ることができないものだということです。

よって、引き続き、そのノウハウのご紹介は続けていきたいのですが、そもそもリメイクをしたいと思ったきっかけをこのたびはお話したいと思います。

着ない洋服の売り先がどうしても見つからなかった時、捨てることなく素敵なカラーと柄を活かし、自前バッグに作り直した

ワードローブを入れ替えし、今後のお洋服の志向を変えてみたことがありました。

ブティックのようなところに並んでいたであろう味わい深い古着ワンピースが勢ぞろいしたようなラインナップ。

ところが、着る機会を得ず、気持ちの変化も訪れ手放すことになってしまったのでした。

見ているだけで飽きてしまったケースで、そういった集め方に対しても反省したところです。

気に入ってくださる他の方もいらっしゃるではないかとサイトに出品したり、買取店舗に持って行ったりしました。

それでも引き取り手にめぐまれなかった傷みがひどかった部分があるようなアイテムが実際にもったいなく残ってしまったのでした。

このたび、その捨てるにはとてももったいない面積の広いワンピースを中心に、3アイテムを使って自分使いのリュックを作ってみようと、裁断をしたところです。

「リメイク」しておりますので、どんなお品物だったのかも、掲載することはできません。

ちなみにですが、その品質表示を見て、実際にお電話をする確認もしております。

「リメイクし、別の物に作り変え販売しても良いのか」の答えは、「不可」でした。

当然「著作権を行使」というスタンスのご返答をいただきましたが、ここまで実際に聞くことをしての答えをもって、本当の著作者の意向を知ることができるのです。

これが非常にまめな作業ですので、ほとんどが「可能性」で判断されていることも多いと思われます。

バッグの本体は、ニットのカラフルなワンピース。

そして、バッグの裏地は、ボルドーカラーのパンツ。

長さが必要なショルダーは、別の黒のジャージ素材のパンツから。

以上、この3アイテムに活躍してもらいました。

あとがき

「リメイク」はとても夢のある文化だと思っています。

著作者様にご理解いただきたいのは、素材・テイストなどに魅力があったからこそ手間をかけた作業で別の形にして使いたくなったという「気持ち」です。

考えてみれば、ファッションに「飽き」がある以上、その姿のままであることが永久ということこそ希なのではないかと。

それだけ、1つの製造が100%受け入れられ続けることが難しいことだということであり、違った姿への変更ということは元の製造業者様の叡智も混じるということで、複数の人のアイデアが詰まるものになるのだと思うのです。

「リメイク」という概念はとても素敵な活動なのではないでしょうか(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

学生さんの制服用の生地のグレーで作ったエコバッグがとてもエレガントな仕上がりだった、内部も美しくなるように見直したいステッチの混み具合の解消【820】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ最近お洋服の持ち方を今一度見直しました。

これまでも<コーデ>というブログのカテゴリーの中ではたびたびご紹介して、こだわりのある渾身チョイスということで、少なく選りすぐった古着の洋服選びをご提案してきました。

そのような中でも「飽き」というものがどうしても生まれてしまいます。

ひどい時には一度も着用せずにということもしばしば。。

この「飽き」ということが非常にハンドメイドバッグ作りでもテーマになります。

ややお話がそれましたが、飽きずに使っていただけると良いという思いも入るシンプルな定番バッグをテーマにして制服のブレザーなどに使われる目的の生地で作ったバッグをご紹介したいと思います。

表面が素敵なら内部の仕立ても綺麗にしたいという思いから見直していく三つ折りステッチのやり方の変更

当ブログ記事は、当初2021.12.04投稿でいたが、そのおよそ3年後の2024.06.28現在「手直し」の順番です。

今年2024年1年間は、過去のブログ記事を1日3記事ずつ手直し、これまでの約1,400記事をすべて見直していく目標を立てました。

現在は目標をパーフェクトに実行してきておりまして、上半期が終了を迎えるところです。

この年月の経過とともに、当時の2021.12.04当時の仕様変更から、この三つ折りのやり方がもっと見直され、更なる改良に至っています。

そんな背景もございまして、変更が利かないYouTube動画は、2021年での改良の案で終わっているところをどうぞご了承いただきたいと思います<m(__)m>。

その代わり、当ブログ記事は修正が可能ですので、その後の更なる最新の手法でもっと発展したやり方に変わったところをご一読いただくことができます。

混乱させてしまわぬよう、出来る限りその変遷も綴りながら最新のアウトプットでまとめるスタンスで解説していきたいと思います<m(__)m>。

昔のやり方:端から2.5cmを地縫い、続いて1.25cmずつの三つ折りで最後に縫い閉じのステッチをかけます。

結構長い間このやり方でやってきたのですが、問題もあったのでした↓。

たまたま綺麗にステッチが重なったケース。こんな風に綺麗に重なることは希、ほとんどが次のようになります↓。
一度目の地縫いのステッチと三つ折りの縫い閉じのステッチが2本離れたりくっついたりと混沌とした状態。

2021年当時の解決策(前案):地縫いをせずに突然三つ折りをするやり方

では、どうしたら、二重線が二本きちんと重なるのか。。2021年の時点で答えが1つ出ました。

「地縫いをせずに、2枚を重ねて三つ折りし、その縫い閉じのステッチをすることで強度を同じにしながらステッチをぴったりと重ねる」というやり方です。

ということで後で貼ります動画はこのやり方をご紹介したものになります。

ただ、その後まだまだ問題が残りました。

「全ての生地に対してオールマイティーではない、対応できない生地もある」ということです。

例えばほつれやすい生地などは三つ折りする時点で困難であったり、厚手の生地は三つ折りの時点でずれてしまうのでした。

2024年の解決策(後案):最初に2枚を重ねて端から5-7mmをステッチで固定し、引き続き三つ折りステッチというやり方

生地の種類が替わりすみません。2.5cmの印は付けるもののまずは端から5-7mmをステッチで固定。
引き続き、三つ折りステッチで完成。最初の縫いが固定されたおかげで生地同士がずれにくくなりました。

ということで、現在はここに着地しています。

丈夫にするなら、縫い閉じのステッチを二重にすれば、この場合はよほどでない限り、一度目のステッチをなぞれば良いのでずれることはありませんので整然と仕上がるのです。

完成した制服地のエコバッグのエレガントさがこの上ない

切餅:縦39cmx横35cmxマチ18cm。中厚程度なので支柱や取っ手がしっかりしています。
<使用生地:グレー>エステルツイル、ポリエステル/100%、日本製。
スーツみたいできちんとした印象です。こんな色のグレーの無地のバッグはなかなかレアです。

あとがき

グレー色、とても渋くてカッコイイです。

黒よりも甘いので親しみやすく、非常に「瀟洒:しょうしゃ」です。

黒をすでに持っている場合にもう1つのモノトーンカラーとしてご検討いただける可能性があります。

この度のこの生地は、それほど高額な生地ではなく@¥1,000以内/mでした。

この生地を見て思い浮かべるのが、「尾州ウール」です。

この作りは、すでにサブバッグやエコバッグの領域は越えていますので、メインバッグの表地にお洋服に使われることが多いような高級スーツ生地にポテンシャルを感じています(^-^)。

厚紙を利用して自作の「専用ものさし」の2cm幅を縫い付けの位置に利用、便利な使い心地の良さは既製品の定規を越えた【818】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

レジ袋やサブバッグにも、もしかしたらメインバッグにもなる一重仕立ての「切餅:きりもち」というバッグを製作中。

このたびは、この製作の中にも出てきます縫い位置をマークするために、チャコペンなどを使い記載しなくてもよい「技:わざ」をご紹介したいと思います。

バッグの支柱と取っ手の間の固定ステッチ、真ん中の待ち針を境に上下1cmずつの2cm幅に利用する自作プチものさし

印を記入しなくて良いという方法が、専用の「ものさし」を準備することです。

文房具のものさしでは、狭いミシンの間に当てると邪魔になり正確に測れないこともしばしば。

その際には、数センチで十分な範囲のコンパクトな専用ものさしを厚紙で製作して同じモデルの製作の時に「道具」として使うというアイデアです。

このような一重仕立てのバッグを現在製作中。たたんで持ち歩きもできます。銭湯・お買い物など多用途です。
型紙の収納:クリアポケットに指示書と一緒に収納。表面が指示書と写真。裏面に型紙現物が保管。
裏に牛乳パックなどの使用済みの厚紙を貼って補強。使う部分はヘッドの部分のみ。紛失しないよう長めに製作。
縫い代込みで上から8cmの位置に待ち針で印。待ち針中心に上下1cmずつが縫う位置です。
2cmの間隔に出来上がったステッチ。
こんな風に当てて、たとえ別の場所であっても2cmの確認にも利用することができます。

このプチ道具を使い始めてから、とてもこの作業が楽しくなりました。

「楽しい」ということは「楽:らく」ということです。

気持ち的に楽な方が良いに決まっています。

位置の迷いがないのでサクサクと捗ることも相乗効果です。

あとがき

ちょっとした箇所ではあるのですけれど、出来上がった時の遠目で見た時に、同じ位置に縫い付けがあることが美しいのです。

このようにステッチで固定する場合に左右対称を目指す裏には、こういった工夫があると良いです。

実はこれには続きがありまして、なんと、この2cmのステッチはその後なくなりました。

というのも、この製作の時代は生地幅が150cm程もある生地に限定した長ーいパーツの一続きの裁断で作っていたベルトだったからです。

その後、どんな生地幅の生地にも対応できるよう、このように仕様を変えました↓。

取っ手と支柱の境目にタブが付きました。これはタブの下にハギ目を隠し、機能とデザイン兼用のタブなのです。

ハギ目を作ることで1枚の長いパーツが3つに分かれ、1枚ずつが短くて済むようになりました。

このことでこのたびの2cmのステッチも消滅。

ハギ目の線を目印にタブを当てて縫い付けるので、これまた、ものさしさえ不必要に発展していったのでした。

現在ブログの手直しをしておりまして、過去にアップの当記事【818】の順番です。

当初投稿の2021.12.01から約3年後の2024.06.27現在で振り返りながら画像を追加したりその後の変遷を追記したりしております。

もうプチものさしはこのモデルにおいては必要なくなったわけですが、間違いなく美しく仕上げるためのステップだったと思っております。

こういった変化や変遷があってこそ面白いのです。

もう1つ面白い点は、このようにブログ記事の過去のものを未来から振り返った時に改めて過去の努力の姿や発展しようと行動した様子を冷静に見ることができる新しい目線です。

今というのは早い流れの中で淡々と過ぎていくもので、自分がその最中にあり、その姿は分かりにくいものです。

しかし、時が実際に経過してから再び振り返るその見方は、たとえ失敗したケースであっても、すべて意味のあったことなのだと思うことができます。

手直しが3年後という随分遅れた時期であったことが反省するところですが、こうしてブログ記事を手直しする2024年の1年の活動をやってみて本当に良かったと思っております。

今は6月。後半分でこれまでのすべてのブログ記事の手直しが完了する予定を組んでいます。

今やっていることの本当の意味というのは、おそらく、変化した姿の未来から振り返って俯瞰した目線でみてやっと分かるものなのではないでしょうか(^-^)。

レースでも決して弱々しくなんかない、美しいカーテン地のジャガードがエレガントなエコバッグがその使用シーンをうんと広げる瞬間【817】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

いよいよ本格的に冬の気配がしてまいりました。

先日少し早いながらもホカホカ心地よく温まりながらのちょっとした夜の外出に手袋を着用。

そのような季節ではありますが、アパレル業界では、2022春/夏の準備が始まる流れ。

季節が真逆の時に準備をしていくのです。

これは、過去からのしきたりといった感じでありますが、そこまでのように季節が予想しやすい現実でもなくなってきている気象の変化があります。

そこで、これまでの季節感のイメージにとらわれたバッグの利用機会の喪失を見直し、季節感無視で素敵な素材を取り入れたオールシーズン対応の製作をしてみました。

レースカーテン地のジャガードが非常にエレガント、エコバッグだからこその季節感を無視した縛りの無い利用を見込んだ製作

このたびの素材は「レース」と生地の名前にも付くので、て夏のイメージがわくのかもしれません。

そこにあえて挑戦、生地の素敵さにのみスポットを当て、冬であっても利用しやすい身近な機能性重視のバッグからのスタートで季節感を無視した製作に挑戦してみました。

「切餅」:<サイズ>縦39cmx横35cmxマチ18cm。

この四角い様相から「切餅」と名付けた一重仕立てのエコバッグです。

とはいえ、丈夫に丁寧に仕立てたところが特徴。

メインバッグにもなり得る可能性を感じていただければと思います。

<使用生地:黒>レースカーテン地、ポリエステル/100%、日本製。
ここ最近変更したど真ん中の取り付け位置に変えた「底ベルト」と縦に縫い付ける「支柱」の交わり部分。

ぱっと見では見ることのない底の部分の美しさも追求したところです。

こんな感じで使わない時は折りたたんで収納。

これだけの強度とお仕立てだと全体にはなかなかしっかりしたものなので、この四つ折りまでが限界、それでも畳めることのメリットは大きく、メインバッグ内に入れての持ち運びを可能にしてくれます。

裏地を取り付け芯地を貼るバッグとの違いは、「そのまま生地の風合いが素直に現れてしまう」ということ。

ただ、このたびのレースカーテン地、いかにも薄そうに見えますが、なかなか丈夫であることが分かっています。

重いものを入れる対応も底ベルトと支柱で工夫していますので、弱々しい作りということは決してなのです。

生地チョイスに一番におしゃれ感を優先出来るのも、この丈夫な仕立てあってこそです。

生地だけの丈夫さに頼るのも、それは素材に依存し過ぎ、半分は自分で丈夫さを作り上げていくものなのだと思っております。

あとがき

私もこのデザインの試作のものを実際に毎日使わせていただいております。

コンビニ、スーパーに立ち寄った時に、そのままこのバッグにin。

とても使い勝手が良く、サブバッグでなくメインバッグとしても十分使えると感じています。

リュックなどの他デザインではセキュリティー性を高める工夫をとことんしているわけですが、こういった入り口が開きっぱなしの留め具も何もないバッグの良さもあります。

こんなレース地がここまで出来上がるのだと考えたら、生地は無限だと思えてくると思います。

その通り、どんな生地であっても製作可能だと思うのです。

条件などない自由な製作ができるための仕様、生地幅も気にせずに生地を中心にできるような「コンテンツ」に現在このデザインの製作ノウハウをまとめ中です。

コンテンツが完成したら、是非お好きな生地で作る技術を得るということも考えてみてくださいませ、自分で製作することの喜びと可能性は人生をも変えてくれると思います(^-^)。

一重仕立てのバッグに重いボトルの洗剤も入れられるフィードバックあり、補強サポート役の底ベルトの大きな働きを見た【814】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「切餅:きりもち」という四角いエコバッグを考案し、様々な生地で製作しています。

このたびは、比較的薄手の生地でありながら、底ベルトの機能の徹底によりどこまでの丈夫なバッグに仕上がっているのかのフィードバックをいただきましたので、底の部分を眺めながらその重要な役割をご紹介したいと思います。

底ベルトの位置を出来上がりで等間隔にした結果は上々、重いものが平気だったフィードバックが物語る底の機能の充実

実は、底ベルトの上下に並ぶ位置を少し変えました。

以前は、製造側都合の縫い代を含むど真ん中が印としては分かりやすく、結果としては内側に寄ったものでした。

その取り付け位置を改良、使う側目線の均等など真ん中へ見直します。

底ベルト(旧位置):横線2本が底ベルト。内部に寄る理由は縫い代を含めたど真ん中だったからです。

さらに、これは物理的な現象なのですが、こういった縫い付けた部分は硬めなので、このせいで、マチにクセが自然と現れ、縮こまった感じに映ります。

一方、このたびの改良で底ベルト同士の間隔が広がることで、その見た目がゆったりとしたものに映るのではないかという仮説を立てました。

マチのサイズは決まってはいますが、その箇所でない縫っていない部分がいかようにも大小膨らんだり縮んだりするのが物理的な現象です。

よって、この底ベルトの位置変更がマチがそのままのサイズでありながら広がるカギになったようなのです↓。

底ベルト(新位置):すっきりと等間隔に仕上がりました。これが正解だと思います。

随分スッキリと美しくなったものです。

完成:<使用生地>先染ストライプ(黒x白)、綿/100%、日本製。たためるエコバッグです。

どちらかと言うと薄手の生地だったのですが、支柱や取っ手やベルトは多重に重なりステッチと共に強化。

畳めるものでありながら強度も十分にあるバッグになり、実際に洗濯洗剤のボトルごと複数入れても平気であったとのことです。

大変実用的になれたと光栄でありましたし、生地によっては、メインバッグも夢じゃないと思えました。

あとがき

これまでは、幅が150cm程あるような生地限定の製作でした。

それも支柱が一続きでありたいと長い支柱をコスパ良く横幅めいっぱい使った製作だったからです。

その後、このモデルは、使用生地の幅の限度を選ばずに作れるようにと、シングルの112cmなどでも可能な、継ぎ目を作るモデルへ変更しています↓。

取っ手の途中にタブがスタイリッシュに付きますが、この下に継ぎ目が隠れます。

なぜこうしてモデルチェンジしたのかというのが、多くの方にこのモデルでの製作を自由にできる「コンテンツ制作」を考え始めたからでした。

このことで随分視野が広がりましたので、「製作する人目線」ということも「ユーザー目線」に加えてもう1つ加算されたのです。

この活動は間違いなく発展です。

製造者様が素敵に作って行けるようにということは、一人だけの製作よりもはるかに可能性があると思い始めました。

一重仕立てのシンプルなデザインであっても随分奥が深いものなので、そんなこともハンドメイドでバッグを作る方へお伝えしていく役割としてしっかりアウトプットしてまいりたいと思っております。

おそらく、作るとなったら他の方の方が間違いなく素敵な世界観で作られると思われ、そこに希望を託しています(^-^)。

「バッグを底から眺めるなんてあるのだろうか」「もちろんあります」、を想定したベルト位置の均等さがとんでもなく美しかった【810】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

かなり良いフィードバックをいただいていますバッグに、「切餅:きりもち」というデザインがございます。

いわゆる、「エコバッグ」「レジ袋」「サブバッグ」というイメージの畳めるような袋のようなバッグです。

一重仕立てのサブ的存在とはいえ、素材によってはこれも十分にメインバッグになり得るものであり、使い道の可能性が非常に大きいのです。

せっかく、このデザインを考案したならば、その良質さを徹底的に高めていくと決めました。

このたびは、この「切餅」の底のベルトを縫い付ける「間隔」にスポットを当てました。

「底ベルト」という2パーツをハギ目に対して対象に底に取り付ける、その場所の変更をしていきます。

少しのことなのに随分見た目が変わる驚きがあると思います。

是非ご一読どうぞ。

以前の取り付け位置は、作り手都合の縫い代を含めたど真ん中だった、以後は見た目の美しさ重視の位置へ変更

まず、以前の製作品の取り付け位置をご覧いただくのが、どう変えていくかというのが分かりやすいかと思います↓。

底ベルトの位置(旧仕様):横に2列真ん中から対称の上下のベルトのことです。真ん中に寄っています。

この底ベルトの取り付け位置、実は真ん中寄りであることに気づいていただけるかと思います。

マチから見ると外側が広くて内側が狭いです。

こうなる理由は、製作時に縫い代を含めたど真ん中に取り付けているからです。

これを縫い代を省いた状態の真ん中にすると、ベルトの位置が上下に広がり、出来上がりから見た本当のど真ん中に付くことになります。

このど真ん中に移動することの効果を見てみたいというのもありますし、そもそも真ん中の方が言葉など要らないほどの自然なものになるのではないかと。

基準の線をアイロンで示す方法を考案、アイロンの折り線をたよりにど真ん中へ

マチのど真ん中をアイロンを二つ折りすることで線を付けます。チャコペンが必要ありません。

こんな風に、チャコペンを使わなくても線が引けました。

マチは出来上がりが20cmに設定してあるので、型紙通りに裁断したこの状態の縦のマチ部分の長さは、半分の10cm。

そうすると、アイロンの線は半分の5cmの位置にあります。

改良前は。この線をど真ん中になるように底ベルトを置いていましたが、今度は、縫い代1.5cmを省きます。

底ベルトの出来上がりは巾2cmちょうどくらい。

よって底ベルトの真ん中はベルト自体の端から1cmの部分。

取り付け位置は、折った印の線から1.5cm内側へ縫い代分移動したのがベルトのど真ん中なので、1.5cm - 1cm = 0.5cm。

つまり、折り線から5mmの位置に底ベルトの右端を取り付けると出来上がりがど真ん中へ行くという考え方です。

ここで間違い易いのが、ベルトの端で計算してしまうこと。

合わせやすいのはベルトの端であることはじゅうじゅう承知なのですが、ど真ん中を実現するには、ベルトの真ん中で見る、これが注意点です。

底ベルトの位置変更後:出来上がりがど真ん中になるような位置へ変更しました。

これで出来上がりがど真ん中に行くのです↓。

底ベルトの位置(新仕様):ど真ん中配置の美しさがあります。最初の画像は詰まった感じでした。

ここで学べるのは、「間隔の美しさ」とも言うべき姿です。

ストライプの柄もそろえていますので余計にベルトの間隔の均一さがスポットライトを浴びています。

あとがき

究極の仕様は、むしろ一重仕立てのシンプルな製作の中でこそ生まれていると感じています。

隠すところがなかなか無い素直な一重仕立て製作だからこそ生まれるもの、それが「粋」「瀟洒」「洒脱」というテイストなのかもしれません(^-^)。

刃の長持ちのために生地以外には決して使用しない裁ちばさみが切れなくなった時、「不織布」や「型紙」専用への移行でコスパの良い継続使用【804】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

布製のバッグ製作をさせていただいております。

その時に使用の工具の特に大事なアイテムとして「裁ちばさみ」があります。

まずは、裁断のきめ細やかさは後のフォルムの美しさに影響するもので、ハサミの良質さも大切です。

手の大きさも考慮し、比較的コンパクトなスリムなモデルを好んでいます。

そして、鉄よりもステンレスを選んでいます。

ただハサミも刃が使用していくうちにダメになるものであり、研ぐのか新規購入なのかという選択があります。

研ぎ屋様へお願いするにしても、新規購入を選択するにしても、どの道コストが同じくらいの価格でかかります。

そこで、生地が切れなくなっても別の紙や不織布はまだまだ切れるという特性を活かします。

このたびは、そんな生地を切れなくなった裁ちばさみのその後の使い方をご紹介致します。

目的の違う同じ2点の裁ちばさみ、マジックでその使い道を記載しながら廃棄することをできるだけ先延ばしにしたコスパを高める使い方

同じ裁ちばさみ2点:左側の生地用は最近新調したもの。右側の芯地用は以前に生地の裁断に使っていたもの。

この裁ちばさみが定着。

楽天市場の「ほんまもん」様で購入。「Silky Stainless」と刻印のあるややコンパクトめなお品。

このお品は、大き過ぎず手首が楽、先端が細かい部分のカットにも切り込める繊細な刃に作られている点が非常に優れています。

大きければ良いということは決して言えないと思います。

そして、鉄のハサミが本格的で良いというのもまた価値観の違いによるものかと。

これは、実際に長い間生地を裁断し、いろんな裁ちばさみを試してきた者の意見です。

いずれ刃物というものは最初にどれだけ「とぎっとぎ」であったとしても刃がだめになってくるのです。

そこで専門業者様に研いでもらういう手もあるかと思うのですが、過去に、1つの物を末永く使おうと研ぎ屋様へお願いしたことがあります。

実際は、そのお代金が新しく程好く良質な裁ちばさみを購入することと変わりがなかったことがありました。

また、研ぎ屋様へお願いしている間に作業ができない分結局予備も必要な場面も出てくるでしょう。

よほど愛着のあるハサミであれば研いででもずっと使い続けていくことに意味はあるかと思いますので、ここは価値観ですが。。

そして、ここからがこの度お伝えしたい工夫の点になります↓。

前に使っていて生地をうまく裁断できなくなった古い裁ちばさみを、不織布の芯地の裁断専用へ移行するのです。

生地はうまく裁断できなくても、不織布はその同じハサミで十分スムーズです。

そこまで素材には違いがあるものなのです。

よって、ハサミを捨てずに、他のものをカットすることへの移行という使い方によって結果的にコスパの良い、エコノミーな使い方を工夫しています。

不織布芯地以外では、紙を切る専用、ビニールひもを切る専用、ベタベタになりがちな、布製のガムテープを切る専用といろんな専用へシフトしていけるので結構無限です。

反対に、生地専用の裁ちばさみを不織布や紙などに使ってしまうと早く傷むということも実体験しております。

実際に過去にそういった混同の使い方をしていた時期があり、早く刃がダメになりましたので、まずは、「生地専用」ということを主軸に置くと良いと思います。

あとがき

このたびは、「捨てない」「他の物を切る専用へ移行」ということで、1つの道具を長く大切に使うという方法のご紹介でした。

1つのものをずっと長く使うということが望ましいですが、そうはいかない時の工夫として、「バリエーションに富んだ使い方」というのが、ハサミ以外の他の事にもアイデアとして引用できると思います(^-^)。

<糸調子>ヘビーオンスデニム(25oz)を職業用ミシンで縫えるのかの問いに「はい縫えます」と答えることができる条件とコツ【803】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、大変有難いことに、YouTubeの過去の動画にご質問とコメントをいただきました。

少しやり取りさせていただき、おそらく、このことにお悩みであろうと思いました。

厚手のデニムを職業用ミシンで縫う場合、少し大胆なまでの糸調子の合わせ方をすると良いのです。

その大胆ということは、糸調子ダイヤルを「4」にするということでは決してありません。

良い糸調子になる時の糸調子ダイヤルと糸案内の糸の通り方の2つのポイントを確認しながら、デニムにはふさわしくない普通生地と同じ糸調子の条件と同じの状態から先に分かりやすくお伝えしてまいりたいと思います。

保存版、職業用ミシンでできる厚手デニムの糸調子の上手な合わせ方

今回は、思い切ってデニムの厚手の王者、25ozのヘビーオンスデニムを使います。

特に生地の地の目に対して、並行ではなく垂直に縫う時によく起こる下糸のループ現象などが分かりやすくご覧になれますように、横に縫う設定をします。

三つ折りにしてステッチをします。

縫っている方向は、生地後の目に垂直向きです。この時に特に糸調子が狂いやすいのです。

こちら側の向き、上糸側はほとんど綺麗に糸目が出るものです。

問題は裏側の下糸側の面の糸目の出方です。

そもそも、前提として、下糸の糸調子が合っているというのはベースです。

よくご紹介されているような、クレーンのようにボビンケースに入れて吊り下げた時、鈍い感じで滑って下がっていく様子が正解です。

これが成された後は下糸はいじることはありません。

ほとんどは、上糸側で調整するやり方です。

まずは、通常の他の生地全般のそれほど糸調子をいじることなく使ってきた糸調子ダイヤルで縫ってみます↓。

糸案内(普通地):30番スパン使用。取説にもあるように、真ん中を空けて通し、普通生地ならこれで合います。
糸調子ダイヤル(普通地):押さえを上げてた状態だとこのような位置。押さえを下げると1.5-2.0程が通常。

こうして、とりあえず、まずは、通常の他の多くの生地と同じ条件で縫ってみました↓。

通常の糸調子1.5で縫ったステッチの下糸側:非常に汚いです。右の方は、ループもできています。

糸が絞められ切っていない緩んだ状態で余ってループみたいに飛び出してきていると見ます。

つまり、上糸側から出ている糸が緩んでいるので上糸が緩いのだと導けます。

他の場所もすべてアウト。非常に汚いです。わらびやゼンマイのようなループは、これと同じ理論です。

表面は、何ら問題ないのですが、この縫った裏面が汚いのです。

これを下糸が原因だと思ってしまいがちですが、原因は上糸側の糸調子にあるのです。

下糸の糸調子に関しては、上述の通り、ボビンケースにボビンを入れて吊り下げた時の、スルスルとは行き過ぎない適度に支えられているような感覚の絞まり具合が目安。

マイナスドライバーの溝のあるネジで緩めたり絞めたりしますが、そこを適度な状態に調整してあれば後はいじることはありません。

すべてが上糸のせいでこうなるのです。

ということで、実際にデニムの厚手を縫う時に調整後の糸調子にいきます↓。

糸案内(25ozデニム):スパン糸であっても3つの穴にすべて通します。

これでかなり引き締まる効果があるので有効。このことは取説には決して書かれていません。

そして、これを忘れてはいけません。糸調子ダイヤルを触る前にいったん押さえ金を下げ、針も指します。

糸調子ダイヤルは、押さえ金を下げ、糸を指して縫う状態と同じ状態で目盛りを見るのが大鉄則。

糸調子ダイヤル(25ozデニム):ほどほどにして3強くらいまでです。4までやりません。

そして、同じように三つ折りステッチをしました。

左:糸調子(悪い)、右:糸調子(良い)右側が糸調子を合わせた方の縫い目の下糸側です。

左側の先ほどの失敗と比べて全く変わりました。

さらにもっと細かい微調整は都度、それぞれの生地の種類やデニムのオンスとの兼ね合いで試し縫いをしながらパーフェクトに合わせていったらよいのですが、大きくは、これで劇的に変化できます。

まとめますと、

①下糸はボビンケースごと吊り下げた時に鈍く下がっていく感じにボビンケースのネジを絞める調整をしておく。

②糸案内をスパン糸でも3つの穴にすべて通す。

③押さえ金を下ろし、糸を刺した状態にして(実際に縫う時と同じにする)、糸調子ダイヤルを3強あたりまで絞る

以上がポイントとしてお伝えしたいことでした。

あとがき

デニムは、こういったことからも特殊な生地だと言えます。

デニムがこれほどまでに特殊な理由は、「目の強固な詰まり具合」「織り密度の高さ」だと思います。

糸調子が良くなった右側の写真でもステッチがあっちこっち向いていますが、その理由も同じです。

仕方がないというデニムの性質もあるのですが、それでも許容範囲内の綺麗さまでは持っていくことができます。

今回のこの実験から言えること↓。

「厚手で針が通るのだろうか」という心配は誰でもするかと思いますが、たとえ、針が通ったとしても糸調子というものこそが結局綺麗に出来上がる大切な条件であるということです(^-^)。

バッグのポケットのフラップの固定ステッチを一列から二列に変更、生地の一点集中負担の解消が見込めた一方で開けにくくなったデメリットもあった【801】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

バッグの内部には、最低1つはポケットを付けようと思うものです。

せっかくなら、ゆったりとした万能なポケットをと考えたのが、フラップポケット。

開きっぱなしではなく、フラップによって出し入れもスムーズでありながらセキュリティー性もある程度高めるという機能のバランスを考えたアイデアです。

このたびは、このフラップを縫い付ける時のステッチに注目。

一列の二重縫いだった今までから違ったやり方の二列(こちらも二重縫いでの二列)にしてみました。

これをやってみようと思った理由は、1点集中の力のかかり具合が生地を傷めるのではないかと一列のみのステッチを見直してみたものになります。

ただ、やってみたその効果が必ずしもパーフェクトではないところに現実の厳しさがありました。

最終的には、この二列を選択しなかったのです。

その理由をどうぞじっくりとご一読くださればと思います。

フラップ固定ステッチは、1連より2連の方が生地に負担がかかりにくいメリット、幅が狭くなり入り口は狭くなってしまったデメリット

フラップポケットのトップ部分。面積を広げた負担のかかり方にして生地を傷めにくくするという対策です。

この部分には、元のシングルステッチの時から、「ハード薄芯」で裏側に当て芯をしていたのでした。

そうはいっても、シングルステッチだとたしかに狭い面積に一極集中的に力がかかるようだと感じました↓。

裏面にはハード薄芯を当て芯。この後ステッチの周りを適度に残しハード薄芯の余分をカット。

二列の方が生地を広範囲に力分散させるので負担が無いと実感しました。

フラップを開け閉めした時の動かしでこの裏側の様子を眺めてみるとよく分かります。

しかし、ダブルステッチにしても今までと同じ袋とフラップの距離ですので、このようなことが起きてきました↓。

フラップと袋の距離は今まで通り2cmくらい。ステッチの2本目のせいで入り口のゆとりが少なくなりました。

このことによって、ポケットの開閉がしにくくなったと言えますし、反対にセキュリティー性が高まったという解釈もできます。

つまり、メリットも確かに生まれましたが、デメリットも生まれてしまったことになります。

あとがき

当ブログ記事は、当初の投稿が2021.11.21でしたが、そのおよそ3年後の2024.06.22に「手直し」をしています。

2024年は、1年間かけて毎日3記事ずつの過去の記事を手直ししていく年とする目標を立てて実行していっているのです。

この3年後の現在、このメリットとデメリットをどうジャッジしているかというのが大変興味深いと思われるでしょう。

実のところ、この時にやってみたダブルステッチは現在は不採用。

理由は、デメリットとしていた「入口が狭くなる」ということと、もう1つ「美し映らない」ということです。

上の写真の時の「シャンブレー」というラメマルチカラーの生地ではそれほど美しさが損なわれたという印象は無いかもしれません。

ただ、全ての生地に対してはどうなのか。。と考えますと生地によっては、フラップのてっぺんの美しい姿は損なわれると判断しました。

また、先ほどのお話に戻りますと、メリットもあった半面同時に存在することになったデメリットが入口周辺のゆとりがないということでしたので、これが多大なストレスを生むことをとても気にかけました。

おそらくメリットよりもデメリットの方がはるかにインパクトが強いものになるかと。

よって、ダブルステッチは廃止したのでした。

「当て芯」をその後「ハード厚芯」に替えて強化することでシングルステッチの二重縫いを継続、これが現在の腑に落ちた選択です(^-^)。