どんな糸の種類やどんな配分がおしゃれな生地を構成するのか、生地1枚の立体感や美しさの正体を品質表示から読み解く【197】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグを事業スタイルで開始しました当初、バッグには品質表示を付ける決まりなのかどうかを「消費者庁」様に問合せしたことがありました。

結果は、「法律としては衣服には必要だが、バッグには必要が無い」とのこと。

「ただ、消費者に対して情報をお伝えしてあげる意識を持ってほしい、下げ札なのでお知らせしてあげてください」とのことでした。

それ以来、完成したバッグの説明欄とご購入いただいた際に「しおり風下げ札」としてお伝えしています。

このたびは、この「混率」に目を向けてみます。

美しい生地をたくさんバッグにも取り扱いをさせていただきましたこれまで。

その生地の美しさは、どんな糸の種類がどんな構造で、そしてどんな配分で作られたのかを読み解く回とさせていただきます。

今後バッグ製造の生地調達の際に、パッと見だけにとどまらず、生地情報の中の「混率」にも目を向ける意識していただくことをお勧めしたいと思います。

製作のためにお世話になった生地に対しての敬意や理解のためです。

生地の混率表示で分かる、シンプルな混率でも凹凸感がある生地・複雑な糸が絡み合って絵画のように彩られている生地

混率が複数に渡りミックスされた美しい生地:モノトーンなのにこのバラエティー豊かなカラーの濃淡がお見事。
優し気なぼかしが作るオフカラーの濃淡:ベージュやグレーの糸が混じって穴空きの柄と共に味わい深い生地。

以上は、混率が複数に渡ることがその見かけの濃淡に表れている生地でした。

一方、1種のみの混率なのに凹凸感がある美しい生地もありました↓。

糸の濃淡2種が組み合わされた市松柄ジャガード:セルヴィッチデニムの濃紺と白の糸の組み合わせと同じ考え方。

この生地の場合は、グレー色でしたが同じような市松柄はセルヴィッチデニムでも可能なのか。。と想像するところです。

柄入りのセルヴィッチデニムが生まれると非常に新しい展開だと想像しワクワクします。

混率が1つの読み解き:2種の素材のコンビだと映りますが、1種のみの生地であるということでしょうか。

毛足も一体化した元生地を柄デザインに刈り取った姿というような加工なのかもしれないと想像しました。

想像なので本当のことは分かりませんが、もしかしてパイルも基布も一体化した元は1種の同じ糸ということなのでしょうか。

下に貼りますYouTube動画内の時点では、基布がポリエステル/100%で柄の部分もたまたまポリエステル/100%だったと解説していますが上述の1種のみが正解なのではないかと考え直しました。

2種の生地が別物であることを表現:生地と柄が全く別の素材であることでこのように記載されます「分離表示」。
糸の種類別の質量の割合:上のフロッキー生地と見た目の構造が似ていますが、混率表現の仕方は「全体表示」。

オフの部分はカツラギにそっくりな硬いごわついた素材、オフが綿/100%、黒が絹/100%なのではないかと想像します。

ツヤのあるエレガントさの正体の1つはレーヨン:イタリア製のジャガードではよく登場するのが「ビスコース」。

日本では、「レーヨン」で表現されることがほとんど。

「ビスコース」=「レーヨン」と考えて良いみたいです。

ナイロンの役割を感じる:脆く崩れそうな風通ジャガードの場合にもよくナイロンが登場している様子。

ナイロンはかなり重要な役割を果たしているかと。。綿/100%のみよりもツヤがあり、ハリコシが高まっていると感じます。

マルチフラワーの複雑な混率:わずか10%の綿はいったいどこに使われているのか。。こんな風に照らし合わせ。

ビスコースは、再生繊維(ビスコース)という表現ではなくても良いのでしょうか。。生地屋様そのままの表示をそのまま引用させていただいております。

あとがき

2018年から徹底してまいりましたのが「生地情報」の記録メモ。

生地屋様に許可をいただき、生地購入時にタグと本体の一部を同時に「パシャリ」と写メでひかえさせていただいているのです。

過去のバッグ製作の使用生地の混率はすべて、ブログ投稿内に記録として残っています。

そもそも、バッグ作りは二次創作です。

必ず元は材料である生地や附属品があってこそ作り上げられる製造物、このことを決して忘れずに、常に敬意を持って今後も利用させていただきたいと思います(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

厚手のゴブラン織のバッグ製作は可能である、縫えないイメージによる敬遠からの一歩の踏みだしと挑戦【195】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

バッグの素材として人気の高いデニムや帆布。

丈夫ないメージは、どの人の目にも共通するところ、布バッグ購入の際には、まずは素材に注目されて検討されるのではないかと考えます。

時々行っている在庫生地の確認を兼ねたストック生地の整理整頓の中であることに気付きました。

手を付けていないまま残っている生地の多くが厚手、バッグの製作には困難なイメージから後回しにしているということが分かり易いまでに表れた姿だったのでした。

残布の中には、一度も手を付けていない厚手も多く含まれ、そのままチェストの中に眠っていたのでした。

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.08.27からおよそ5年後の2025.07.16にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

ストック生地の中でも難関のゴブラン生地でバッグを製作していったいくつかの記録を2020年当時よりも複数お伝えすることができます。

ゴブラン織もバッグ作りとしては注目される生地、ただ厚みがあり過ぎ作る困難のイメージから敬遠され「あこがれ」にとどまることも多いと見ています。

後で貼りますYouTube動画とは随分切り口が変わりますが、当ブログ記事ではゴブラン織生地にも対応できるデザインに行き着いた結末で本当の解決をしました。

Q:ゴブラン織や椅子材をバッグに仕立て上げることは可能?、A:重なりを極力減らす条件付きであるなら十分可能です

2020年当時のストック生地(厚手):すべてが同じ厚みではありませんが、特にゴブラン級の右上と下2種が極厚。

では、左上から右下へ製作したバッグを順番にご紹介してまいりたいと思います↓。

イタリア製ジャガード:ジャガードのシボによる凹凸感で厚みが程好く保たれているとも言える素材でした。
スペイン製のデフォルメ風なフラワージャガード:ゴブラン織とはっきり称されていた生地です。

右のバニティーは最後の最後で底との重なり部分がしっかり縫えませんでした。

イタリア製のカツラギ風のジャガード:オフ白部分がしっかり綾が入った厚みでした。右は裏面を使用。
厚地のデザインとのバランス:左のリュックは厚手でも可能。真ん中は本格的なゴブラン織、ショルダーが不可。

生地の原産国は、左のうろこがトルコ製、真ん中のピンク大花が日本製、右のロイヤルブルーミックスがイタリア製です。

入り口の開いたリュック:厚みがあるミックスツイードの左と金華山織風の右のピンクはここまでが限界。

ミックスはイタリア製、ピンクの金華山織風の大花はベルギー製。

リュックは、何といっても入り口のセキュリティー性を追求せねばなりません。

写真の留め具はほんの一部分のみのタブ、後に大きなフラップを取っ手間の最大の幅で覆う改良をこのモデルのまま行っていったのです。

タブが挟み込めたので、厚手に対してもフラップの背面への縫い付けは可能です。

あとがき

バニティーやボストンが成功した時の素材は、ゴブランまでに至らないジャガードの領域のもののみ。

まとめますと、最後の縫いが甘く、糸が飛んでしまい完全な完成とは言えなかったのが、2019年のモノトーンのバニティーショルダー・2020年のピンクのゴブラン織りのボストン・2021年の赤い花柄のバニティーの3点。

一方、巾着で絞るデザインも絞り切れないという八方塞がりな状況。

これでは何1つゴブラン織では作れないとしばらくの休止期間がありました。

その後、2023-2024年に新しいアイデアが生まれます。

素材の条件など無い、デニム・帆布・ゴブランでさえも可能な、「巾着型のナップサック」を考案しています↓。

生地に条件が無く製作できるナップサック:厚手から薄手まで、ゴブラン織も含めて希望通りの素材で製作可能。

厚みの重なりの悩みをすべて解決、生地の素敵さを広い面積で見てもらうというコンセプト。

重なり部分の解決策として、部分的な全10個の巾着紐ホールタブの発案は大きかったです。

2020年当時は、複数のデザインのバッグ製作がバラエティーに富んだ豊かなスタイルであると考えていました。

しかし、その結果はゴブラン織でつまずいていた現実があったのです。

2025年現在は、たった1点のデザインでも良い、すべての生地に対応できるものという考え方も1つの「バラエティーの豊かさ」だと気付くことになりました(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

ハイブランドバッグの高級感を高めるオリジナル金属パーツに注目、良質な金属パーツの自社ホームページのお店の発見【187】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグ活動の中で、アイデアや技術が未熟な時期にハイブランドバッグを拝見させていただきました。

なぜハイブランドバッグに注目するのかと言いますと、ある意味「哲学的」であるからです。

そのラインにした理由、そのパーツを付けた理由など様々な理由が多くを語らないクールな表情の奥に秘蔵されているようなのです。

伝統的なハイブランド様はあれこれ苦労話やエピソードを語ることが素敵な事ではないと考えているように感じます。

ただ、時代の流れと共に、アウトプットすることこそユーザーへの理解やコミュニケーションに繋がる現在では、製造背景や現場を時々ご紹介していただくことも出てきたよう。

しかし、包み隠さずとまでは行かないのも伝統のスタイルを保持していくことこそ威厳でありプライドなのかもしれません。

ハイブランドバッグの金属パーツ:どれも唯一という程の芸術的なフォルム、バッグのレベルを一層押し上げます。

このたびは、ハイブランドバッグに見られる金属パーツの良質さがずば抜けているという点に注目しました。

1点物志向を貫く当ハンドメイドバッグ製作スタイルでは、この細部にわたる良質さの追求は大いに参考になることだったのです。

製造業者様の自社ホームページ内で見つかるバッグの留め具パーツ、1点物の良きレベルアップにお助けいただいた

チェーンの長さの調整:重めのヤットコをダブル使いでチェーンを開閉。「MK PLUS:エムケイプラス」様にて。

このお店は自社ホームページです。

写真で見ただけでも、丁寧で良質なツヤが感じられ、実際に厚みもあります。

ハイブランドバッグの金属パーツを触った時と似た感触を得ました。

更にデザインも他の普遍さからは頭一つ抜けたものを感じました。

その他、「Parts Labo:パーツラボ」様も同じく自社ホームページ。

ここはDカンなどの幅のラインナップが広く、28mmという微妙な幅もお世話になっています。

25mmでもなく30mmでもない中間の存在は有難いのです。

もし、総合的なサイトのみで探していた場合、こうした金属パーツに特化したお店のようなアイテムは見つけにくく、無難な横並びで同じ目新しくはありません。

まずはしっかりと自らの軸を持ち、「こうしたパーツを探したい」という能動的な探し方(画像からよく入っていくことがあります)が自社製造の素晴らしい附属屋様に出会えることがあります。

【150】の投稿で完成していた一番左のキューブ型ハンドバッグにチェーンショルダーを加えたのがこの度の作業。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.08.19からおよそ5年後の2025.07.08にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

2025年では、金属パーツ自体をバッグに使用することを極力最小限にしています。

定番モデルの「切餅:エコバッグ」では、金属パーツの使用はゼロ、「餅巾着:ナップサック」では、Dカンのみです。

既製品パーツを極力使わないことは、すっきりとしたスタイルへの変化であり、特に打ち込み式のセットになったパーツは永続的ではないという見方から全面廃止。

もしかして、調節機能が必要な線コキや取り外しのためのナスカンは今後も必要になる場合があるかもしれませんが。。

Dカンに関しては、ショルダー付きのバッグである以上必ず求める唯一のパーツとなります。

反対に、ミニマムになればそれだけそのパーツの存在感は増すと考えます。

たった2個ナップサックに付けるだけでもDカンの幅を追求し、このたびご紹介のような良質なパーツ専門の製造業者様から購入したいのです(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

一括りに合皮と呼ぶのは不正解、的確なバッグ購入のためのPVC・合成皮革・人工皮革・コーティングの構造から見る違い【179】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

以前に、<雨の日シリーズ>として、複数の雨の日用のリュックを製作をしたことがあります。

近年工業製品として広がったレザーライクなバッグ、お買い物の際にしっかりと見分け惑わされることがないような一助となればと当記事を綴らせていただきます。

実際にリュックの製作で取り扱った素材を含め、複数のレザー風な素材の構造の違いを見ていきたいと思います。

基布+PVC載せの二層構造の素材で作られた合成皮革は必ず劣化する、純粋な本革レザー・純粋な布製との構造の違い

「ポリ塩化ビニール製の透明バッグ:「ダイソー」様にて。材質タグに「塩化ビニール樹脂」と記載。

このたびの雨をしのぐレザーライクな素材の違いの把握には、非常に大切な存在であろうと掲載させていただいた、純粋なPVCだけでできた透明バッグです。

実は、かえってこのようなPVC/100%というお品はレア、「ダイソー」様のセンスの良さが光ります。

合皮バッグの内貼り劣化:こちらもこのたびの解説の理解のヒントになります。剥がれの下には布があるのです。

では、せっかくなので、上の黒の内貼りの劣化は、どの素材が巻き起こした状態なのかというところから入っていきます。

答えは合皮、正式名称は「合成皮革」になります。

「合成皮革」というのは、主に二重構造であり、基布(きふ)というベースの生地があり、そこへPVCなどをコートすることで成り立つ素材です。

基布にコーティングが載った見かけの変化:綿/100%の生地に、PVCがコーティングされるとまったりとします。
<雨の日シリーズ>:右上は左と同じPVC合皮、下の3つは、「撥水加工」「コーティング」「撥水剤の自主施工」。

どれも雨をしのぐ工夫をした素材に作り上げられましたが、それぞれ構造が違うということになります。

コーティング剤はPVCだけとは限らず、「ポリウレタンコーティング」というものもあるとのこと。

では、それぞれの違いを紐解いていきます↓。

多くの方が混乱し、一口にPVCなどと呼んでしまうバッグは、正確にはそれぞれ構造が違うのです。

①PVCと合皮の違い

「PVCバッグ」という言葉そのままなら、冒頭の「ダイソー」様のバッグのみが該当。

巷の多くは、基布+PVCで成り立った二重構造のバッグが多く、製造側からの視点では、二重構造の方がバラエティー豊かに製造できると思われます。

②合成皮革と人工皮革の違い

合成皮革は基布が織物、人工皮革は基布が不織布という違いだけです。

③撥水加工は劣化するのか

これについては、私も詳しいことがまだ分かっておりません。

「撥水加工」と謳われた「ナイロンオックスはっ水加工」というこれまでたくさんお世話になった生地は、実際に劣化など起こったことがありません。

白く粉がパラパラとはがれてくるリサイクルショップなどで拝見する何十年越しのナイロンバッグ。

劣化が無いと言われる「シリコン」ではなく別の「合成樹脂」の撥水加工だったからなのではないでしょうか。

時々、古着市場にあるナイロンバッグの内側を見てみると、こうした現象を知ることが出来ることがあります。

撥水加工は、たとえ劣化しないシリコンだけが成分として注入されていたとしても、そもそも「剥がれ」による機能の喪失という別問題もあります。

アイロンの熱である一定の割合が戻るコツもあるようですが、完全に復活することはなく、撥水加工も永久のものではないということです。

あとがき

最後にお伝えしたいのが、「皮革」というレザー風な言葉を使いながら全く「本革レザー」が使われていない点。

この言い回しに惑わされることなく、自分の持ちたいバッグの素材を希望通りに入手出来るゴールを願いたいと思います。

本革レザーが好き、布バッグが好きという嗜好も、雨の日には避けたいと思うもの。

雨の日だけは、専用に「合皮バッグ」を持つという使い分けがあるかもしれません。

そうした独自の方針を打ち立てるにあたっても、まずはバッグ素材の構造のこのたびのノウハウを思い出していただければと思います(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

バッグ製作用の30番テトロン糸の収納、ネットカバーよりも保存性が高いと感じたA6サイズのチャック袋【132】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

整理整頓が好き。

お部屋の整理整頓はもはや趣味の1つ。

インテリアも考慮した、整理整頓の仕上がりにきらりとオーラが光るような出来上がりを目指します。

整理整頓は個人物でも事業物でも差別なく同等、整然さの環境にある「心地良さ」がまず何を始めるにも大切だと考えます。

このたびはハンドメイドバッグの材料であるミシン糸の整理整頓例です。

ミシン糸は30番のテトロン糸とスパン糸、どちらかというとエレガントなテイストのテトロン糸の方が断然多いのです。

ただ、がさついていることがかえってまとまりやすいスパン糸に比べて、テトロン糸はコーンで収納の際にもすぐにほぐれてきます。

この性質のカバーとして、これまではネットを1コーンずつにかぶせるということをしてきました。

このたびは、ネットよりも優れた素材を発見、同じようにテトロン糸を複数保管したい場合の1つのアイデアとして、「A6サイズのチャック袋」の利用をご紹介します。

テトロン糸がコーンからほどけやすい悩みの解決策はA6チャック袋、1コーンずつをネットで覆うよりも効果が出た

これまでの糸の収納:大きな「パンダンボックス」にテトロン糸にはネットをかぶせ、スパン糸はそのまま。

しばらくの間このような収納を続けましたが、ネットは簡単に外れ、糸のほつれ防止にはあまり効果が無いと感じました。

コーンに切り込みを入れて引っかけるやり方はあまり好みませんでしたので引用していません。

そして、ネットよりもすべて完全に覆ってしまうことができるアイテム、しかも万が一ほぐれてもその空間内だけでおさまるアイテムが見つかりました↓。

A6サイズのチャック袋:<サイズ>縦17cmx横12cm。一部縦がはみ出す数コーン以外はすべて完全密閉。
A6チャック袋で収納の姿:以前のネットの時よりももっと整然としたと思います。

ところで、当ブログ記事は、最初の投稿の2020.06.25からおよそ5年後の2025.05.14にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

2025年現在は、糸のコーン数が2020年当時の2倍に増えまして、100コーン以上を1つの6段チェストを占めるほどになりました↓。

2025年現在の糸の収納:専用の6段チェストへぎっしりと敷き詰め収納。寝かせながら時々2段になることも。

敷き詰めることで隣同士が触れ合いますが、A6チャック袋にすっぽり収まっている状態では問題はありません。

良い所に行き着いたと思いました。

あとがき

このたびの糸収納作業と並行し、実はもう1つある作業を進めていました。

お世話になっているこれらの糸の製造者様の確認です。

心からの興味と疑問「この糸を製造された会社様はどこなのか」を解きたくて、コーン内にある糸ブランド表示からネット検索で探っていき、ついには製造者様へコンタクトをとりました。

糸も様々な製造者様があり、同じテトロン糸でも少しずつ違う特性が感じられました。

<整理整頓で登場した糸製造者様一覧>

・「エースクラウン」:大貫繊維(株)様(「テイジン社(帝人)」様との共同企画)・・・「ポリエステル糸を一番最初に作った会社」とのこと

・「グンゼ」:「グンゼ」様・・・「テトロンスパン」という中間的な糸が素晴らしい

・「ビニモ」:「クラレ」様・・・個人的には大変好みの糸でエレガントです

・「キング」:「フジックス」様・・・王道の有名ブランドでカラー展開も豊富

・「キンバスパン」:「アズマ」様・・・デニムステッチに相性良き糸が見つかりました

・「地球兎(ちきゅううさぎ)」:「ムラガキ」様・・・初耳でしたが、良い糸だと思います

以上のラインナップだったのでした。

ご丁寧に回答をくださいました大貫繊維(株)様、本当にありがとうございました。

その他のメーカー様も、お世話になりまして本当にありがとうございます(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

ハンドメイドバッグの生地集め、薔薇柄やデイジー柄の凹凸感、原産国別の特徴を主に日本製とイタリア製で比較【146】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびは、バッグの表地に選んだ美しい生地をご紹介する回です。

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.05.11からおよそ5年後の2025.05.28にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

ハンドメイドバッグ活動を2007年から始め、2018年で事業活動として本格化、2020年も引き続き最初から続けてきた表地に柄を選択するスタンスでした。

長い間違和感も感じなかったこのスタンスが2025年現在では全く真逆の、無地を表地に徹底するというスタイルに変わったのです。

その大きな理由の1つは、お洋服とのコーデのしやすさ。

この長いハンドメイドバッグ活動の中で、ようやく我欲が解かれ、「他人の為の最善」を考えるようになったのでした。

極端には、どれだけの高級生地であってもそれを誇示して表地にすることはなく、裏地が表地のレベルを上回る高級さであることも。。

バッグ用の生地の高級さに関しても、本当に一番に大切な事なのかという疑問の投げかけでもあるのです。

高級さ以前に、きちんと作られた良質さの方が大切なのではないかと。

どんな生地もフラットに見る見方、これが本当に実行できるようになったのがこの2025年。

何たる偶然なのか、このブログ記事の順番のタイミングがまさに2025年のたくさんの生地集めが完了した時点に合致したのです。

当ブログ記事は、2020年当時よりももっと俯瞰した見方を盛り込んだ内容にできる、この嬉しいミラクルにまずは感謝したいと思います。

原産国別の生地のテイストの違いや特性を知った柄物生地集めは、すべての生地を公平に見る視点を確立したきっかけ

では、まだバッグになっていない生地の状態である1つずつのグループに分けた括り方をした生地の選択の時期に遡ご紹介してまいりたいと思います。

凹凸感がある生地のパッチワーク:カラー展開こそ美しい生地屋様の展示風景そのままをバッグ1点に落とし込み。

実は、このスタンスはご紹介の柄物の中では特別な存在、2025年でも受け継いでいる選び方です。

残布をパッチワークに利用する「サスティナビリティ―」と少し違い、美しい色違いをあくまでも1点物のバッグに表現するためのパッチワークという違いです。

ちりめん:波のような「シボ」が美しい地素材。プリントやジャガードと組み合わされ美しさが高められています。
紬(つむぎ):共に絹100%。同素材の柄違い。それぞれに色展開がさらにあったものからの選び抜きです。
ゴブラン織り:ゴブラン風もここに混ぜましたが、原産国が分かれ、トルコ製-上・スペイン製-右・日本製-左。
薔薇柄:クラシックで王道な薔薇柄は好んできた柄。ドイツ製-上、イタリア製-左、日本製-右に分かれます。
イタリア製のジャガード:すべて原産国が同じ。絵画のような美しさがあり黒ベースでも華やかなのが特徴。
日本製の「フクレ加工」:なんといっても緻密さと上品さが特徴だと考えます。日本人が異国情緒を感じる不思議。
ツイード:特に「ファンシーツイード」は人気の素材。オールシーズン違和感が無いのがマルチカラーの良さ。
デイジー柄のジャガード:薔薇以外のお花で魅力的に感じた1つがデイジー。マルチカラーとの相性が非常に良い。

あとがき

こうして柄物を同じグループに括りながらバッグを製作・販売して分かったことは、圧倒的に「無地ライク」が受け入れられるということでした。

ツイードくらいまでは表地になっていても受け入れられやすい範囲です。

そんな実体験からの究極の形が2025年の生地の配置です。

とはいえ、どうしてもインテリア生地の厚みある生地は柄物を表地にすることになります。

そうした時に、一癖ある「フローラル」ではなく、「幾何柄」を選ぶようになったことも2025年のテイストの特徴です。

こうして2025年現在の考え方がはっきりとした方向性を持てているのも、この2020年の存分な柄物生地集めがあったからこそ。

「Everything Must Change」、すべての活動は変化しながら良き方向に向かう歩みをしていく、それこそが自然な姿なのだと考えます(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

ハンドメイドバッグの型紙の万全収納、右下にパーツ内容のラベルを貼りラベルが見えるようたたみリフィルへ【113】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

まず冒頭からお伝えしておきたいのですが、当ブログ記事は最初の投稿の2020.03.27からおよそ5年後の20250.04.25にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

このたびは、2020年時点でのハンドメイドバッグの型紙の種類や型紙の収納を当時の状態でお伝えしたYouTube動投稿のその後、2025年ではどうなのかの現状をお伝えしたいと思います。

その後の考え方の変化や変わらず続行の部分両方がありまして、是非製作の要(かなめ)的存在の型紙の収納風景にご注目いただければと思います。

良き製作品作りを目指す根っこの部分、型紙収納の徹底ぶりはそのスタンスとして製作品の出来にも現れる

製作が完了した後に型紙などをご紹介するタイミングなど、量産品では決して無いことです。

「共有型のハンドメイドバッグ」のスタンスとして、磨きがかかったような研究し尽くしたデザインは、型紙からすべて他の方へも共有していこうという決断をある時点で下しました。

そこでようやく、この活動らしさが出てきたと喜んでおります。

では、2020年と2025年の型紙収納風景を比較しながら、まずは2020年、続いて2025年とお伝えしていきます↓。

2020年の型紙収納風景

2020年の型紙収納ケース:インテリア品として持っていた木目調のリングファイルを利用していました。

2020年当時は、デザインも絞っておらず、随分たくさんの「リフィル」が必要でして、ファイルがぷっくり膨らむようなフォルムに。。

2020年の型紙用紙:白地にグリーンのラインで5cmずつのマス目のあるものを利用。こちらは薄手です。
2020年の型紙用紙(続き):ズームです。少し真ん中の2.5cmの位置が分かりにくく、戸惑ったものでした。
2020年の型紙用紙(更なる続き):別タイプの使い易い用紙の方。素材もしっかりしていて、2.5cmの印がクリア。
2020年の型紙の収納風景:「リフィル」の表面には名称と写真を掲載。裏面に折りたたんだ型紙を収納。
2020年の型紙の収納風景(続き):型紙は小さいパーツはそのまま、20cm以上はたたんだ方がまとまります。
2020年の型紙のラベルシール:型紙のパーツ名・デザイン名と必要枚数を記載した宛名シールを右下に貼り統一。

続いて2025年をお伝えしていきます、2020年との対比がしやすいよう同じ部分の写真をご用意しました↓。

2025年の型紙収納風景

2025年の型紙収納ケース:2020年時のファイルは傷み終了。今度はレザーの大きめクラッチヘリフィルごと収納。
2025年の型紙用紙:アパレル工場専用の茶色いタイプの用紙。厚みは2020年の時の薄手と厚手の中間くらいです。

おそらく、裁断の融通性もあるのでしょう、決して厚みがあり過ぎず柔らかめなのが特徴です。

さしずめデパートの包装紙くらいの厚みに近いといったところ。

2025年の型紙用紙(続き):ズームです。2020年の時の厚手の方に鮮明さが比較的近く、2025年現在はこれに統一。

所謂「量産型」と同じでしょうか、縫い代込みの裁断ですので、型紙の外枠にぴったり沿って裁ちばさみで裁断します。

そんな中ではどうしてもハサミが少し触れて、少し削れてしまうこともあるので、時々型紙のリニューアルをしてあげると良いです。

2025年の型紙の収納風景:少し分かりにくいかもしれませんが、現在3リフィルのみ、その隣に型紙の半端を収納。

大きなハンドメイド活動の流れにおいての研究期間が終わりデザインを絞っておりまして、現在2デザインとはぎれで作る三つ折りポーチの5種をまとめたリフィルの3つのみ。

2020年の膨らんだリングファイルから思えば、随分と変化があったと思います。

2025年の型紙のラベルシール:これは何ら2020年と変わらず継続中です。5年経過しても認めている方法です。

あとがき

途中でも少し触れましたように型紙は、縫い代込みをすべてのパーツに共通にしています。

お洋服のオーダーメイドなどでは、おそらく出来上がり線で型紙を作り、接着後の伸び縮みなども確認した上で型紙を置いて周りに縫い代を付けていくのだと思います。

それをこの製作にそのまま引用しますと、パーツによっては縫い代が無いパーツもあるのです(例えば、縫い代は無く三つ折りステッチ後そのまま挟み込むDカンタブなど)。

接着芯貼り後の縮みに対しては、必ず最初に「粗裁ち裁断」をしますので、対応できるのです。

完成品の中には物理的には入らない型紙、しかし、本当はそのノウハウすべてとして製作品に溶け込んでいるのだと考えます(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

織物生地には織芯・ニット生地にはニット芯という使い分けは間違い、織物のナイロンでもニット芯がマストの証明【111】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

世間の長いバッグ素材の流れの中で、ある時期から確実に市民権を得たであろう「ナイロン/100%撥水加工」生地。

ピクチャレスクのハンドメイドバッグ製作でも引用し始めました。

やや困難なカーブを伴ったバッグ、縫い合わせの馴染みなどがスムーズなのも、ナイロン自体の薄手ながらの強靭さに融通が生まれているからだと考えます。

ナイロン生地をバッグ製作に引用のし始めの頃、ある事件が起こります。

その事件の解決が、接着芯の種類との相性にあったという重要なノウハウをこのたびはお伝えしたいと思います。

接着芯貼り最中にどんどん気泡が出来てしまう「ナイロンオックスはっ水加工生地」、「ニット芯」がマストの証明

以前は、織物生地には織芯を貼り、ニット生地にはニット芯を貼るという使い分けでやってきました。

ところが、織物のナイロン撥水加工生地でこんなことが起こりました↓。

ナイロンオックスはっ水加工生地に織芯を貼った直後の姿:気泡が至る所に現れ、非常に馴染みが悪い状態。

様々な生地を取り扱う中で、いずれはこの状況に出くわす運命だったと言えます。

この原因の解明の前に、「織芯」と「ニット芯」の見かけ・性質の違いを先にお伝えしたいと思います↓。

遠目で見た同じカラーの「織芯」と「ニット芯」:何となくニット芯の方が融通を感じます。では、次にズームで↓。
「織芯」と「ニット芯」の見た目の違い:芯地自体のハリコシは「織芯」の方に軍配。ニット芯はなめらかです。

柔らか過ぎる「ニット芯」ではハリコシが出にくいと「織芯」を好むこともあるのです。

「織芯」の更なる風合い:少し立体的に風合いを感じてもらいます。何となく「パサパサ感」を感じますかね。
「ニット芯」の更なる風合い:「織芯」には無い性質として縦にも横にも十分伸びる点。ここがこのたびのカギ。

さて、すぐには分からなかったことが、後の何度かの気泡の経験によって解明。

ナイロンという素材は織物の中でも特に糸自体の性質に弾力性を持ち備えたもの。

ニット生地という分類には入らなくても、ニットのような伸び縮みの性質を持っていることを引出しの中にしまっておいてくださればと思います。

アイロンの熱によって、ナイロン生地が伸び縮みすると同時にそこにぴったりと貼る接着芯も一緒。

アイロンの熱が冷めた時に、ナイロンの弾力性が今度は戻る動きをする時に気泡が出来ると解明しました。

伸び縮みの融通性が無い「織芯」の例のように、「合っていないよ」と気泡という姿で教えてくれるのだと考えたら分かり易いです。

ナイロンオックスはっ水加工にとどまらず、混率の中にナイロンが30%-50%占めている生地の織物や、ポリエステル/100%の織物でありながら横に手で引っ張ると伸び縮みする生地は同じこと。

それらには「ニット芯」を貼るべきなのです。

ニット芯を貼るべき織物の例:アムンゼン、ポリエステル/100%、日本製。ニットみたいに伸びるタイプの織物。

2018年頃のバッグ製作で使用のアムンゼン(ポリエステル/100%)はびっくりするほどの横伸びの性質がありました。

別のアムンゼンも多少同じような伸びがありますが、このダイナミックな2018年入手のアムンゼンは特別でした。

裏面に貼った不織布芯に皺がうねるように出ていた記憶がよみがえりました(その時はただの不思議現象として通過)。

よって、分類の括りの織物が必ずしもすべて「織芯」対応ということは決してないのです。

そういったことから巷では、接着芯はニット芯1種のみ持ち合わせておけば事足りるという考え方も推奨されています。

とはいえ、「織芯」のあのハリコシはニット芯には出ないものであり、「正しい使い分け」によりそれぞれの特性を存分に味わうのが本来の望ましさではないかと考えます。

あとがき

このたび写真には登場しなかった「不織布接着芯」については、「織芯」と同様だと考えていただければと思います。

生地は購入前であっても購入後であっても、横に伸ばしてみて弾力性を確かめておくことも必要だということです。

こうしたことから、ある括りにとらわれ過ぎることの注意が浮かび上がります。

その括られたグループは皆同じ性質なのだと考えていたら、とんでもない全く別物のような性質を持っていたということです。

様々なグループ・分類で括られることでかえって見失うかもしれない真の姿、これをちゃんと見抜く大切さも同時に教えていただいたような気がします(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

お洋服になるとシーンの区別や縛りを感じることもある服地、バッグへの利用はその垣根を取っ払うことができる【53】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

黒いワンピースは、「喪服っぽくならないか」ということを気にすることがあります。

夏のロングワンピースは、「リゾートっぽくなり過ぎて場違いではないのか」などと気にすることがあります。

お洋服に向けて生産されたであろう服地、これをバッグに利用させていただくことで意外性や新しい発見を探しております。

とはいえ、大半の方が、バッグの生地は丈夫な長持ちのイメージの厚手の生地に注目することもバッグ販売の手応えとして十分に感じています。

あまりにも狭い分野にのみ範囲を括ってしまうことが、素敵な素材を逃すという懸念から、薄手の服地も厚手のいかにもバッグに向く生地もフラットに見るという意識を持つようになりました。

このたびは、アパレル業界の方なら、多くの方が手に取ったことがある、もしくは手元に常に置いている本「服地の基本がわかるテキスタイル事典:文化ファッション大学院大学教授 閏間正雄 著」を現物との照らし合わせに利用させていただきました。

バッグにエレガントテイストを盛り込みたい時に服地を利用のご提案、まだ2次製品になっていない無限の可能性

この本の中にもバッグのイメージの丈夫さある素材のデニムが登場。

ということは、服地の中の厚手の一部がバッグ向きであると考えられているに過ぎないということなのです。

全体の一部しか見ていなかったと考えますと、服地全体の中で能動的に選んでいくことが良き素材との出会いの可能性が高まると思うのです。

もう1点参考にさせていただいた本があります↓。

「洋服地の事典-サンプル生地つき-:田中道一著:関西衣生活研究会」です。

学生用のテキストなのでしょうか、実物の生地サンプルが貼り付けてある立体的な本。

昭和時代のものですが、大変オーソドックスであり、伝統的な生地がたくさん見つかります。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.09.20からおよそ5年半後の2025.02.22にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

実は、2025年現在でも服地は大いにバッグ作りに利用させていただいております。

「とろみ生地」とよばれるようなものでも、キルトがけによってしっかりとさせて裏地に利用できます。

そのようにアレンジできる技術も持ったということになるのかもしれません。

表地はニーズも取り入れ、基本無地のデニムや帆布などの厚地に条件付け、裏地を自由に服地含む様々な生地の中から選んでいます。

特に「高級生地」と呼ばれる生地は限られた分野であり、広く世に出回ることがないようですが、ここにも素敵な生地がたくさん静かに佇んでいるのでした。

2025年に調達の高級生地を含むご紹介は、【1432】で投稿しております。

2019年との違いは、大きく見たピクチャレスクの製作スタイルが「エレガント」テイストに特化していること。

表地にデニムを使わせていただいたとしても、アメカジデニムのような方向ではなく、瀟洒な方向へ必ず向かうのです。

そんなところが服地を引用したことで生まれた製作のテイストです。

川上の生地製造業者様、生地を選び仕入て下さった生地屋様、バッグ作りの為の素材を有難く手にすることができることに感謝したいと思います(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

附属品に依存するバッグの製作の見直し、ミニマムな既製品の利用で大半は製造者のアイデアが詰まる製作へ【34】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

冒頭からお伝えしておきたいことがございまして、当ブログ記事は最初の投稿の2019.08.11からおよそ5年半後の2025.02.03にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

2019年当時は、技術も未熟な研究段階、たくさんの附属品に触れながら自分なりの答えを見つけていったバッグ製作時期でした。

現在の2025年では、附属品の数は極めてミニマムになりまして、製作品自体がシンプルに行き着きました。

このことは、決して短い時間で完成する単純さとは異なるものであり、むしろ製作日数は手間をかけるべきところに惜しみなく時間を注ぐスタイルです。

それでもシンプルなデザインに行き着いたことは、目指すべき製作品が「瀟洒なバッグ」であることに定まってきたからです。

あれこれ附属品の力を借りながらの製作をもってしても、不完全な作りにしかならなかった苦い経験、そうした過程を歩みながらここへたどり着いたということになります。

とはいえ、未熟な技術しか持ち備えていなかった時代にこそ、附属品などの素敵さや材料に依存してでも作り上げることができたことは貴重な軌跡であったと考えています。

最後の方に貼ります2019年当時のままのYouTubeよりも、2025年現在はほんのわずかな副資材しか利用していないという変化についてもご注目いただければと思います。

当ブログ記事は、「手直し」が可能なスタンドでございますので、最新の内容に更新しながらいつの時代においても定番内容としてお伝えできるものになればとこうして綴り直しをさせていただいております。

優れた附属品を丁寧に選びたい、時々行う整理整頓で感じるバッグの大切な「機能」となってくれている実態

2019年当時のハンドメイドバッグ用附属品:2025年では、一番下の段の3つのみ使用。非常にミニマムな現在。

左上から右へ見ていきますと、ファスナー・レザーひも・ループエンド・底板・織ネーム・線コキ・マジックテープ・伸び止めテープ・Dカンと複数が勢揃いしていた2019年。

2025年現在では、上2段はすべて廃止、残った分は在庫終了まで機会を見て使わせていただきますが新規調達はありません。

驚くべき点は、ファスナーを廃止していることや織ネーム(ブランドネームです)を廃止している点。

別の複数の記事で過去の附属の多くを廃止した決断の意味をじっくりお伝えしています。

ここで短くまとめますと、「デザインの種類がミニマムに絞られたこと」「デザイン自体がミニマムなモデルであること」が経緯なのです。

そして、気になるブランドネームの廃止は、当事業活動の「共有型のハンドメイドバッグ」のネーミングでも感じられる「共有型」であることで独占的な考え方を捨てているのです。

では、こうまでミニマムになった中でも残った3種の附属品はどこに使っているのかを最後にお伝えしてまいります↓。

マジックテープ:「はぎれ」で作るポーチの開閉にマジックテープを使います。三つ折り式のペタンコポーチ。
伸び止めテープ:補強やハリコシを出す部分に「平」を、カーブ部分に必要に応じて「バイヤス」を使用。
Dカン:2025年現在では複数を製作の「ナップサック」のショルダー用の「Dカンタブ」をこれに通して縫い付け。

あとがき

「附属品を装着することがかっこよく華やかである」という考え方は表面的、ある時期に根本的に見直しました。

絶対に無くてはならない部分にのみ使っていくということを常に意識すると意外とそこまで多種までは必要がないことに気付きます。

写真には出ていませんが、打ち込み式の「ハトメ」類はほとんどのタイプを経験しました。

全体として言えることは、「カシメる」という支え方というのは、随分不確かなものだということです。

これは、附属品自体のせいではなく、本来レザーに利用するための物品を布地に利用している間違った使い方にあるのです。

案の定、その場では完成しても、その後数年で使用中に外れるような不安を製造者自らが抱えてしまうのでした。

バッグは、せめて20年は持続できる製品を目指していますので、あるパーツのせいで途中でバッグが使用できなくなることなどあってはならないと思うのです。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク