アイロンで折りやすく意外と頑強、「ミラーレースカーテン地」で作ったファスナーポケットとマジックテープルーフ【42】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびは、初挑戦となりますゴブラン織り生地でのバッグ製作にとりかかりました。

前半部分の製作過程の中で、ファスナーポケットと一体化したマジックテープルーフの構造をお伝えできればと思います。

どうしても入り口にセキュリティー性が不足する「巾着ショルダーバッグ」への安全性対策機能の研究記録です。

「ゴブラン織」の丸い花柄に合わせた丸い花柄の「ミラーレースカーテン地」、入り口付近の安全性を高めた屋根機能

ゴブラン織りは、伝統的な生地で人気が高いです。

その割にはあまり豊富であるとは思いませんし、日本製のゴブラン織は久しく見かけません。

生地を製造する産業の空洞化の事情だと思いますが、その分中国製の台頭があります。

ただ、中国製の生地は昔の日本製のお品で見かけたフローラルなデザインを引き継がれたように感じ、決して目新しくはありませんでした。

そこで出会ったのが、新しいタイプの花柄、デフォルメタイプのカジュアルな柄でした↓。

表地(マルチカラー):インテリアジャカード、綿/100%。スペイン製。
右-裏地(ベージュ):ミラーレースカーテン地、ポリエステル/100%。日本製。お花の形同士の相性を感じます。
ファスナーポケット:裏地の裏面にはボックス型のくり抜きを作図したハード薄芯を設置してあります。

この写真の左上のように、裏地の表面に中表で「ラッピング布」を裏面のくり抜きの作図の真ん中に当たる位置に設置。

右上のように待ち針で固定した裏地の裏面のハード薄芯上のボックス枠を1周ステッチ。

そして、左下の通り、真ん中と両端をY字にカット。

その後裏地の表面に位置していたラッピング布をくるりと内側に返し、アイロンを使いピタリとボックス枠に合わせ固定。

右下のように、ポケット袋パーツをファスナーと共に縫い付けて、「ファスナーポケット」が完成。

ファスナーポケットを隠すように取り付けた「マジックテープルーフ」。未使用時はこの状態で壁にフィット。
右下のマジックテープ(メス)の意味:未使用時はむき出しでもサラサラなのでOK。使用時にタブと合体。

あとがき

次回の【43】の投稿で、完成した巾着ショルダーバッグをご覧いただけます。

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.09.02からおよそ5年半後の2025.02.11にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

2025年では、こうしたコンパクトなサイズのお出かけショルダーバッグを製作することはしておりません。

しかし、定番製作の「ナップサック」が巾着型であることから、ここからのヒントが必ずあったかと思います。

口が絞り切れないことは、後の巾着ひもホルダータブで解決していったのです。

後半の【43】で行う打ち込み式パーツも、2025年ではすべて廃止しておりまして、損傷なく確実に20年持ち続けることが可能な「縫い」による固定を信じることにしたのです。

更に、こうした柄生地を表地に選ぶことも滅多にしなくなりまして、表地は無地で裏地に柄を配置するということに。

そうしますと、この柄が全面のゴブラン生地は2025年では選択することは無いと思うのです。

しかし、この分厚さがある意味極限であり、これを絞るタイプの巾着型に仕立てた2019年の思い切った挑戦は大変貴重だったのでした。

確かに「ゴブラン」というキーワードは人気でありたくさんの方が注目していると実感しています。

しかし、生地の丈夫さだけに頼む製作では、長い目で見た価値には決してならないということを、その後しっかり考えていくことになりました(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

とろみ生地のシルクやちりめんは不向き、そびえ立つバニティー型の成功にはごわつき感やバサバサ感が必要【41】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、「紬(つむぎ)シルクプリント」という小花柄の生地でバニティーショルダーバッグが完成しました。

前半部分を記録した1つ前の【40】の記事では、表地と裏地を「中表」にして縫い代をすべて隠しプレート状にしてありました。

後半はそのプレートを「外表」に組み立てて完成という流れになります。

素材の素敵さのみに目を奪われてしまい、この素材を利用させていただいたのですがきっかけ。

しかし、そもそも「バニティー」という建築物のようなそびえ立つデザインにはこのとろみ生地は相応しくなかったということが出来上がりに出ていました。

素材とデザインの関係の研究にこの結果をお役立ていただければと思い、記録に残したいと思ったのです。

高級生地絹100%無彩色系マルチ小花柄のバニティーバッグ、しなやかな特性はむしろ巾着バッグに落とし込むべき

バニティーの組み立てにおいて、やはり、ファスナーの取り付けは大きな作業でした。

それほどやりにくいこともないですが、両開きのファスナーを1本で使用することをお勧めします。

このたびは、在庫のファスナーの色がマッチしたので2本使いをあえてしたのです。

真ん中で止まるのが良いのか悪いのか、真ん中を合わせる意識に手間がかかります。

あとは、ファスナーの重なりの部分の裏面の始末の跡がどうしても汚いというデメリットがあります。

このことから、ファスナーは「務歯:むし」の部分のみを見せるものだと伝統的な仕様にここでやっと共感したのです↓。

ファスナー先端:4箇所を裏へ折り込みステッチして固定。裏面には丸見え、裏面でも隠れる必要があるのです。
背面の「わ」の端の重なり部分:横幅3cm程度で重ねますが、ここが厚みが最もMAXになる部分です。
出来上がり7cm四方の正方形ネックパーツ:裏地も表地も両方取り付けるネックパーツ。先に裏を設置しました。

この部分も、後にとことん研究していまして、重なる部分をぴったりということが難しいので、裏地と表地のネックパーツの大きさに差を付けて対処。

その後、最終的に行き着いたやり方は、今度は逆に先に表地を縫い付け、裏地はダミーのステッチをパーツ単独で施し、手まつりで表地の四角ステッチを隠すように覆いながら縫い付けるというやり方。

蓋のてっぺんの縫い付け:ファスナーの口布とぴったり重なるように「外表」で組み立て。

間からのぞく、裏地のブルーグレー、あまり目立つものではないのですが、これをデザインとして理解してもらえるのか、それとも邪道なのか。。製作者の中ではずっと引っ掛かりがある姿でした。

なぜなら、こうしたことを隠すための「中表」だとも解釈しているからです。

ただ、「外表」だからこそ、このようなデザインにもチャレンジできたのです。

バニティーショルダーバッグ完成:<サイズ>縦17cmx横22cmxマチ12cm。

とろみ生地の特性が前面のたるみに出てしまいました。

全体にキルトをかけるべきであったかも。。→そうすると重なりが厚すぎて針が通らないという新しい課題が生まれたかもしれません。

持ち上げた時:たるみは幾分か解消。とはいえ、置いているだけでも美しいフォルムであるべきなのです。
持った様子x2方向:横向きの様子も右側で映しました。非常に難易度の高いデザインです。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.09.02からおよそ5年半後の2025.02.10にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

ものすごぐマクロに見て、2025年の考え方としてはそもそもこのような生地はたとえ高級生地でも裏地に選びます。

そして、更に裏地であってもたるみの原因になるとろみ生地は必ずキルトをかけて固定することで2019年に表面で起こった「たるみ」などは起こらないようにしています。

そして、こうした好みが分かれる「柄物」を滅多に表地に配置しないで無地をメインに、柄はすべて裏地に持っていくという考え方に至っている現在です。

とはいえ、こうしてシルク100%の奥深い性質を知ることができたのも、バニティーを作ったからであり、作りやすい巾着型などを作っていたらこの特性には気付かずに2025年を迎えていたかもしれないのです。

そう考えると、愚かなまでのこうした失敗というのは決して蓋をしたり目を背けたり隠したりしながら見逃すものではないと思うのです。

しっかりとキャッチし教訓として残すことを決断、随分貴重な体験をさせていただいたのだと考えております(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

ポケット設置に希望通りにゆったりとした容量がとれないバニティーバッグ、2重構造にすることで2個分のポケットを実現【40】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2019年で挑戦しております立体的なバッグ、ボストン型・ドーム型などと並び難易度が高いというイメージのバニティー型のショルダーバッグの製作風景。

製作の前半が当記事の【40】、次回の記事【41】が完成を含む後半部分になります。

このたびは、前半部分で作業時間を占めますポケットの製作にスポットを当て、面積を広々ととれないバニティの内部で同じ場所に二重構造に考案したというアイデアをお伝えしたいと思います。

美しいブルーグレーのジャガードの裏地、バニティー内部の狭い面積のデメリットをポケット二重構造でカバーした

表地は、「紬(つむぎ)シルクプリント」という名前の生地。

これまでのバッグ製作の経験からは、バニティー型は、あまり厚みがあると作れない為、やや薄手の方が成功率が上がると思っております。

背の部分が重なるので、重なってもミシンがしっかり通ることを見込みます。

表地:紬(つむぎ)シルクプリント、絹/100%、日本製。左は遠目、右はズーム。3色以上の定義のマルチカラー。
裏地:ジャカード、ポリエステル/100%、日本製。色はブルーグレー。実際もっとブルー気味です。

つむぎというと着物の紬(つむぎ)が有名ですが、節が全体に横向きに入り、その織り模様が凹凸感があって大変美しいです。

控え目なマルチカラーもしとやか、一時流行のパターンによるたくさんの小花プリント柄とは何となく違う個性は、小花柄1つずつにも入り込むこの「節」のせいでは。

表地のみの状態のうちに早い段階で取っ手を付けます。理由は、ステッチの裏側を内部に隠したいからです。
内側のポケット作り:ファスナー使用で内部にポケット袋が隠れた構造がセキュリティー性をより高めます。
外側のポケット:先に設置したファスナーポケットの次の段階で覆うように貼り付けポケットを縫い付け。
あらかじめの「中表」始末:この後組み立てる時は「外表」、縫い代始末を事前準備のやり方です。

この部分は、生地が重なるので表地にアタリが出ないよう、裏地には薄手を選ぶということもポイント。

以前に表地のジャガード生地の裏面を裏地に使用した製作では、裏地にしては生地に厚みがあり過ぎ、表に響いていたという苦い経験があります。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.08.29からおよそ5年半後の2025.02.09にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

バニティーバッグの成功率は高いものではありません。

どうしても近くにパーツが込み入り、ミシンの限界を感じながら生地に対する条件付きの製作になってしまうことも、なかなか作り手がいない原因でしょうか。

だからこそ挑戦して独自のメソッドが生まれると貴重な「武器」になるとも言えるのです。

そうしますとこうした裏事情こそが大切、上手くできた時であったとしても、デメリットも同時にお伝えすることが苦労した者からの貴重なメッセージです。

当記事のシルク紬は、結果的にはバニティにはあまり向かない生地だったと2025年では振り返っています。

もっとこの生地の素敵さが最大限に生きるようなバッグがあると後から思い、巾着袋を製作してみたのが2022年↓。

色違い生地の巾着袋:柄を広々と見せるような切替えのない丸いラインのデザインの方が向いていたかと。

2025年にもしこの生地を採用するとすれば、おそらく裏地にキルトをかけて使用させていただくと思います。

高級生地であっても、その価格やブランディングに左右されず、フラットな見方をしていきます。

こうして年月が経過するにあたってどんどん考え方を含む製作スタイルも変わっていったのです。

そう考えますと、この2019年にしかない記録としてはこうした高級生地でバニティバッグを作ったことはかえって貴重。

次の【41】でその完成をご覧いただけます(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

まるごと作り直しをしてもなお残る課題、表面的には綺麗に見えても未解決なドーム型ショルダーバッグの裏面【39】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびは、前半である【37】から番号が1つ飛びました【39】の投稿で後半と完成をお届けします。

大変美しい高級生地のイタリア製の風通ジャカードの大花柄で1点ドーム型ショルダーバッグが完成。

前編では、表地にポケットや取っ手を付けるところまで行いましが、その後いろいろ波乱が起きまして、まるごと作り直しもしています。

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.08.29からおよそ5年半後の、2025.02.08にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

その後完全に解決することができなかった複数の課題は、どれも「美しく作ることができない」という点が共通しています。

なかなかこうして投稿でアップしたくないような場面ですが、これこそが大切であり今後もしかして同類のバッグの形を成功することができる方への良きヒントになればと記録に残します。

後に貼りますYouTube動画は当時2019年のままであり、随分当時では納得したようなことをお話していますが、2025年から振り返るととんでもなく課題だらけの未熟な製作だと見ます。

確かに生地は優れていますが、存分に活かせなかったことが一番もどかしく申し訳なさが残りました。

では、苦い記録とはなりますが、2019年当時では精一杯のやり直しをしての完成品となります。

①横の反り②ステッチの歪み③余分なステッチ、複数の課題があっても美しく映る風通ジャガード生地の素晴らしさ

ミニドーム型ショルダーバッグ完成:<サイズ>23cmx横27cmxマチ12cmくらい。
内部は、ゴールドラメ生地です。このガサガサを作るのは、【37】の前半で素材をご紹介した時のメタル/40%。
課題x3点:左から順に、①余計なステッチ②ファスナーステッチのゆがみ③側面の反りの未解消です。

①は底面なのですが、組み立てる前に周囲にステッチをしてしまうことを後で見直しています。

こちらの解決は可能であり、ここでは「中表」をひっくり返し後の返し口にボンドのみで仮止めしておくだけという解決方法。

その後の組み立てで新規のステッチのみが出ますので綺麗です。

あらかじめステッチをしてしまうと必ず重なるとは限らず、かえって汚くなるのです。

②については、これはなかな解決が難しく、カーブを平面ミシンで縫うことの限界ではないかと。

③は結局最後まで解決できず、正しいラインに導くことができませんでした。

とはいえ、それなりに良く映ってしまう瞬間があるのも、この生地の素晴らしさのおかげなのです↓。

生地にステッチをすることでハリコシが高まり、ベルトのようなパーツでもそびえ立つということになりました。
持ったイメージ:ファスナーは下まで行き過ぎで、せめて横ラインの1/3にとどめねば物がこぼれます。

とにかく、突っ込みどころはとどまることを知らないほどの量、後にこのデザインは諦めました。

もともと、自らの1からの考案ではなく、老舗ハイブランド様の類似のデザインにあこがれてのスタート。

自分が閃いたアイデアではないのです。

あとがき

2019年の高級生地を使用させていただいたバッグ作りは、「生地頼み」がキーワードであったかと。。

生地の素晴らしさに頼りながら、未熟な技術のフォローをしていただいたかと思うのです。

未熟な技術では安価な材料でリスクを落とすべきだと普通は考えるのですが、なぜかこの時期に無性に高級生地にも同時に踏み出したく、フライングであったことをしっかり覚えております。

この度のお品を含め、高級生地のほとんどがボツになった試作品だらけという結果で、非常にもったいないことでした。

ただ、こうも言えます↓。

そういったタイミングであったからこそ、「生地頼みは良くない、自らが生み出す価値も持っていなければいけない」という考え方へたどり着くとができたのでした。

もう二度と会うことが無かったこのイタリア製の風通ジャガード生地のこの柄でしたが、だからこそ、こうして未熟な技術と並んで記録に残すことが望ましいのではないかと考えました(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

崩れ易く頼りない生地の状態の「風通ジャガード」、ミシンステッチによりどんどん逞しく固められていく性質の発見【37】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2019年は、「バニティ」「ボストン」「リュック」「巾着」「ドーム」という主に5種の立体的なデザインのバッグを研究しながら高級生地で製作していくことに挑戦した時期でした。

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.08.22からおよそ5年半後の2025.02.06にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

よって、YouTubeでは2019年当時のままの内容でも、当ブログ記事はリフレッシュされ内容が高められていますことをブログ記事をご一読いただけるメリットとしてお伝えしたいと思います。

このたびは、「ドーム型」のミニショルダーバッグをイタリア製の美しい「風通ジャガード」生地で製作する前半の部分をお送りします。

完成は後日の記事の【39】でご覧いただけます。

裁断後の崩れ易さから一変、製作を進めていく中でどんどん強固になっていったイタリア製風通ジャガードの真の性質

そもそも、このドーム型は、某ハイブランドバッグにあこがれて好んできたデザイン。

特に流行が色濃くないという点に最も魅力を感じていました、1990年代からのこのデザインのファンなのです。

ただ、見様見真似ではどうしても同じフォルムにならず、型紙の底周辺のラインが一番の「秘密」の部分なのだとお見受けしました。

この時に製作を進めてはいましたが、そもそも本体のラインを作る型紙自体が間違っていると思うのです↓。

ドーム型バッグに初トライする時に誰もが一度は左のようなラインで考案してしまうのでは。これだと反ります。

そして、数年後に考案したのが、右のような型紙。

先端のとがりをそぎ落としカーブ上になると、バッグを下に置いた時に地面にぴったりと着するフォルムになるような型紙ラインは。。というシミュレーションもしてみましたが。。

結局は最後まで最もベストなフォルムに一致した型紙は作ることができませんでした。

右の型紙はそのシミュレーション研究時のものですが、尖りがあってそれがラインにもろに出て出来上がってしまったのです。

あのとがりの部分をまっすぐにすれば良いのか?というのもそうではありません、結局答えは出ずじまいで、このデザインをその後諦めていきました。

あこがれは憧れに過ぎず、自ら生み出した「願望」からスタートするラインであるべきなのです。

たやすくぱっと見で既存のデザインを型紙で表現などととんでもない図々しい考えでした。

表地(柄):風通ジャガード、ポリエステル/75%、絹/22%、ナイロン/11%(全体で100にならないため、生地屋様の記載間違いだと思われます)、イタリア製。右側は裏面で、表面として使えるレベル。
裏地-右(ゴールドラメ):クリスティーヌ、ポリエステル/60%、メタル/40%、日本製。
柄以外の背景の部分は糸が今にもほつれそう、早めに接着芯を貼り、作業を進めるのが良いと思います。
接着芯貼り後の表地と裏地:この時点であまりにも不安定な風通ジャガードに対して頼りなさを感じていました。
ところがです、ファスナーを縫い付けステッチをしていくにつれてどんどん強固になっていくのを感じたのです。
取っ手取り付け後:観音開き折りで4本のステッチが走ることでどんどん素材が固まって逞しくなっていきました。

これらのことに非常に驚き、これこそが正に「風通ジャガード」の真の性質なのではないかと思ったのです。

なぜに空気(風)が通るような空洞を作るのか、立体感の表現だけでは決してないのだとこうしてミシンステッチを走らせ、作ることで分かったのでした。

空気は「頑丈さ」をも作る無料の資材なのではないかとさえ思えたのです。

あとがき

番号が少し飛びますが、【39】の番号で一応形だけの完成となります。

途中でもお伝えしましたように、そもそも型紙が間違っており、このまま完成しましたがサイドの底周辺が反ってしまいました。

とりあえず記録には残しておりまして、同じように作ってしまわないための予防線としてはお役に立つのではないでしょうか。

失敗が立て続けでありますが、この研究期間は貴重であり、「風通ジャガード」の深みに触れることができたと思っております(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

2泊旅行の容量、外表組み立て式で裏地が白地に対するパープルアクセントラインとして顔を出すボストンバッグ【38】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

駅のコンコースを歩くと、ローラーがゴロゴロと雑踏の中を行き交います。

出張のビジネスマンや旅行者など、駅には旅する人々がいっぱい。

このたび、旅のお供に一役買えそうな畳めるような柔らかさも併せ持つビッグボストンバッグが完成。

ボストンバッグなどに足を踏み入れることができたのも、あらかじめ「中表」で縫い代を始末し、「外表」で組み立てて完成するという作り方をしているからです。

終始中表で作られていくボストンバッグとどう見かけが違うのか、邪道なのではないかなどを常に考えながらの製作でした。

ただ頑丈なだけではない畳めるような柔軟性も併せ持つ、薄手で強いナイロン/100%製の「外表式」ボストンバッグ

このたび使用の素材は、薄手でありながら強い生地と言われるナイロン/100%。

ナイロン/100%は、よくはっ水コーティング加工を伴う生地が多いです。

ナイロンという水をはじくことにはもともと長けているタイプの素材と撥水加工との強力タッグにより、相乗効果が生まれるのです。

ただ撥水(はっすい)という言葉は防水とは非なるもの。

撥水だから、水を完全にシャットアウトということは定義としてはありませんのでご注意を。

表生地(パープル系マルチカラー小花柄):ナイロンオックスプリント(撥水加工)、日本製。
裏地(パープル):ジャガード、ポリエステル/100%、日本製。
上2コマは「中表」に縫い代を隠しプレートを作り上げる場面。下2コマは各プレートを「外表」で組み立て場面。
各方面から:上から時計回りに、入り口開閉ファスナーx2本、サイド、表の背の大きなポケット。

ここまでまともにビッグボストンを作り上げたことがありませんでした。

手始めとして、細長いファスナー周りのマチ布の先端は角のまま、丸いカーブ部分でも角を貫き通しました。

寸法がまだ不徹底なので、尖らせておいて縫い易くしたつもりなのです。

薄手でありハリコシあるナイロン100%生地のおかげで何とかすっきりと縫い合わせることができました。

決して技術ではなく、まだまだ未熟な多くの点をこの良き素材に助けていただいたに過ぎません。

ところで、この後半の「外表」については、引っ掛かるところがあります。

「邪道なのではないか」という点は、「中表」で最後まで作られていることもあり、あれには意味があるからです。

そして、生地の間からどうしてものぞく裏地のパープルカラー、これを「始末がされていないのだ」と見ることもできるのです。

それならばと、目立たない同色で裏地を選ぶことで分かりにくくする条件が生まれてしまい、材料の選択の可能性をかえって狭めてしまうのではと。。

ただ、この作り方でなければボストンバッグにトライすることにさえ至らなかったと思いますと、非常に製作の一歩が踏み出しやすい作り方だと思いました。

同じ「外表」で「バニティー」も製作しましたので。。

ビッグボストンバッグ完成:サイズ記録が残っておりません<m(__)m>。横は45cm程度あると思います。
持ったイメージ:大容量バッグは人間が持ったイメージをこうして複数お伝えするとイメージが伝わりやすい。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.08.29からおよそ5年半後の2025.02.07にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

2019年から少しして、本格的にリュック一辺倒の時代がやってきます。

2025年では、ボストンバッグの通常サイズやミニサイズはあまりニーズは無いと受け止めています。

ただ、このような大容量は今でも「レアな存在」だと思っておりまして、かわいい柄や素敵な柄ならば貴重な存在になれると思うのです。

確かに旅行もキャリーケースがメインとして使われる現在ですが、サブ的な存在としてはこうして野暮った過ぎない「サブボストンバッグ」のような存在に可能性を感じます。

最後に、お伝えしたいのは、2019年当時ではあまり気が付かなかった取っ手の付け位置を大きく改良、底から縫い付けられ本体を持ち上げるようにロングに渡った「支柱」へと徹底していきました。

大容量バッグだからこそ「支柱」によって持ち上げる機能が必須であるとこの時には気付くことができていなかったのでした。

支柱があれば、このたび取り付けたショルダーは特に必要ないのではないかと。

支柱の取っ手部分の高さを十分にとれば肩に担ぐことの方がバランスが良いと見ています(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

こんな失敗記録など本来は残さない、されどこのアイデアを成功に導く技術者の存在を願うみかんウエストポーチ【36】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびは、みかんウエストポーチ製作の後半の記事となり、完成していきます。

前半は1つ前の番号の【35】で投稿済みです。

主に2段階の製作でありまして、前半は縫い代を隠した「中表」のパーツ作り、後半はそのパーツを「外表」に組み立て縫い合わせて完成していきました。

このやり方のきっかけは、立体的なデザインのイメージのしやすさ。

「バニティ」「ボストン」「ドーム型」「リュック」「巾着」の中では、必ずファスナーを使う前3つのデザインに足を踏み入れることができたのもこの作り方だったからです。

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.08.22からおよそ5年半後の2025.02.05にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

2025年から振り返ると、非常に課題の多い失敗作であったと言えます。

では、良かった点などあったのか。。これにつきましては、当記事の最後に綴らせていただこうと思うのです。

どうしようもない失敗作の中のたった1つの誇れる点とは。。そんな点も興味深くご一読いただければと思います。

課題だらけの製作の中のたった1つの良い点は「アイデア」、美しい暖色系の大花柄で作ったみかんウエストポーチ

もし、これが成功していれば。。大変喜ばしいことでしたが、そう甘くはありませんでした。

課題だらけの出来でしかなかったウエストポーチですが、どんな点が課題であったのかというところを特に見ていただきたいと思います。

ラインのいびつさ:楕円が変形してしまいました。十文字にしっかり位置を徹底して縫い合わせないと歪みます。

出来上がりサイズは、縦17cmx横27cmくらいです。

ファスナー設置の課題:縫い代を隠した直後にステッチ。後にこの時点の外枠ステッチは無しという見直しへ。。

ここで外枠ステッチをしてしまっては、最終の縫い合わせで出るステッチと重ならないに決まっています。

早く解決したいあまり、2019年当時ではボンド+ステッチをこの時点でやってしまっていたのです。

余計なステッチは汚く、すっきりとするためには最低限のステッチのみであることも重要、最後の組み立て縫いの時に初めてステッチが出るという方法へ後に改良しました。

最終的な組み立て縫い:そもそも論ですが、中表の裏地が隙間から見えてしまいます。これが良いのか悪いのか。

「中表」の意味として、こうしたことが起こらないための手法であると考えると、かなり邪道。

正しい考え方なのかどうかは、2025年現在でも引っ掛かりがあります。

ただ、その後ブリーフケースに引用した製作品は完売でしたので、受け入れていただいたと考えても良いと思うのです。

ファスナーは「ダブル」が望ましい:寸法も何もよく考えておらず、ファスナーの占有が下まで行き過ぎ。
ベルト:共布よりも別生地か既製品がこの場合は良かったかも。ただベルトらしい丈夫さはこの生地ならでは。
使用のイメージ:みかんのヘタの位置はファスナー真ん中両開きの徹底で上に行きます。

ファスナーのシングルを使用したことでで起こったミス、ダブルであればちゃんとヘタが上部に行ったと思います。

あとがき

課題だらけの完成となってしまいました。

ハイブランド様の研究し尽くされたとお見受けするバッグのフォルムに1つのヒントが。。

こうしたウエストポーチのベルト周辺はフォルムが細くなっているのです。

そのポイントこそが、装着時の快適さを追求するものなのかもしれないです。

そうするとこのような楕円型で作られることは無いのでしょう。

ひし形やしずく型のような形に行き着くようなのです。

とはいえ、「みかん」を表現したい製作であるこのたびは、楕円型が必須でした。

では、何1つ良かった点はなかったのか。。

1つだけありました。

みかんを暖色系花柄で表現しようとした「アイデア」でした。

この投稿をご覧いただいた方でみかんバッグの製作をご検討の場合、この失敗を事前に避け、是非素敵に成功させていってくださいませ(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

黄色とグリーンのコントラストが美しいジャガード生地、同じ暖色系のみかんに見立てたウエストポーチ作りの準備【35】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

この記事アップの時期は、夏の終盤。

スーパーでは、ちらほら見かけるみかん。

みかんは、どっしりと座ったような安定感のあるフォルムをしています。

この安定感に魅力を感じみかん型をしたウエストポ―チをイメージ、無地ではなく花柄で作ってみたいとワクワクした瞬間がありました。

完成は次の番号の【36】の投稿になりますが、当記事ではその下準備のような段階、全体では前半部分に当たります。

完成では決して見ることができない裏側の構造を同時にお伝えする貴重な回と致します。

あらかじめ「中表」に縫い代始末を解決、その後の「外表」による組み立てのみかんウエストポーチの準備段階

みかんウエストポーチ型紙:本体縦20cmx横30cm。パーツ同士に極端なサイズの違いが無く、込み入ります。
表地(左):ジャガード、綿/55%、ナイロン/45%、イタリア製。裏地(右)、ジャカード、ポリエステル/100%、日本製。

「ジャガード」「ジャカード」はただの表記の違い、英語の「jacquard」から忠実には、「ジャカード」の方も頷けます。

どちらも同じ生地名でありがながら、ここまで見た感じに違いがあるのも、ジャガードの豊富さであり無限性。

まともに無地のオレンジとグリーンで作らないところが、子供っぽくなりがちな果物バッグに大人らしさを入れ込めるのではないかと。

裏地部分の製作:フラップポケットを面いっぱいのサイズで設置。フラップにはマジックテープを設置しました。
ファスナー部分の口布(マチ布)の仕立て:四角くくり抜きファスナーを当てはめる作り方です(型破り)。
ベルト通しの裏側の構造:当て芯をして補強しています。表地のみに接着芯に加えてハード厚芯を貼りました。
あらかじめ「中表」で楕円形パーツを縫い代始末済みとして製作。この後は「外表」で縫いながら組み立て。

はい、この度の進捗度はここまで。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.08.22からおよそ5年半後の2025.02.04にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

2025年から振り返る2019年当時の製作は、イメージした通りに良い形で実現ができない技術や考え方の未熟さがあったと振り返ります。

強度を高めたいあまり、ハード厚芯などを貼ってしまってかえってごわついてごつくなるということがあり、「程好い加減」が分かっていませんでした。

ハード厚芯は重さも増しますし、畳めないので、かえって野暮ったいバッグになってしまうということでその後使用を廃止。

2019年当時はどんどん立体的なデザインのバッグ作りに初挑戦していった時期。

あらかじめ「中表」プレートを作って、その後「外表」で組み立てていくという作り方は、イメージしやすいことでチャレンジしやすかったのです。

ただ、組み立てた時の隙間から裏地が見えることはいかがなものなのか。。

これは、「外表構造」で出来上がることに対して製作者本人がずっと引っ掛かっていたことでした。

とはいえ、最初から最後まで「中表」を貫くやり方は、ひっくり返しの連続であり生地の厚みに条件ができてしまいます。

バニティ・ボストン・ドーム型・リュックと次々に立体的なモデルに足を踏み入れることができたのは、「外表」を取り入れたからなのでした。

【36】では一応ウエストポーチが完成していまして、その後【50】では別デザインで同じ生地を使用したドーム型ショルダーバッグも製作しました。

そもそも論、表地にこのような偏ったカラーの大花柄を利用していくことに対して、2025年ではそれさえもジャッジするような広い目線を持つようになりました。

「ミックスされたマルチカラーの方がどんな色のお洋服にも合うのではないか」など、その先のイメージも持つことの大切さを学んだのです。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

大半のリメイク品販売は「著作権」に阻まれ実現不可能、せめて個人に行き渡るノウハウ・アイデアを図解で伝達【240】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびは、著作権に関する実体験からのエピソードが盛り込まれる貴重な記録となります。

2019年6月に行った自主的な「リメイク品の著作権」に関する調査の1日を、2019.08.19に投稿。

更に6年後の2025.08.30にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

実は、2018年前半-2019年5月くらいまでのYouTube投稿・ブログ投稿・インスタグラムが当時累計140投稿くらいに及んでいた中、一気に20投稿を削除したのです。

削除した理由というのがすべて「リメイクで作ったハンドメイド製作品(バッグやポーチ)」のご紹介だったからなのです。

「リメイク品の商業利用」は実際に完成品を販売することがアウト、これは重々承知していました。

更に、半ば商業的要素(広告収入形態のSNS)である「YouTube」もその投稿によって収益が発生するわけで、初めてその認識をした2019年6月に突然「ヒヤリ」としたのです。

当時「広告収入」が発生し始める1,000人登録を越えたタイミングと重なりました。

これまで「著作権」をしっかり意識できておらず、リメイク品の販売だけ避ければ、YouTubeやSNSでご紹介することはかまわないと自己判断してしまっていたのです。

「まえがき」で早々と結論を申し上げますと、最終的な答えは、「YouTubeもアウト」ということになりました。

老舗デニムメーカー様の古着リメイク品販売の可否を「著作者」様へ問い合わせた貴重な記録、答えは「不可」YouTube投稿も不可

写真は該当ジーンズメーカー様という意味ではなく、ジーンズのイメージのみとしての写真です<m(__)m>。

2019年6月のとある1日、まずは、「特許庁」様に、次に「産業機構」様にお問合せのお電話をしていきました。

そこで分かったことは、本当の答えはすべて「著作者」様の考えがすべてであるとのこと。

そこで3件目のお電話で初めて本当の「著作者」であるリメイク品の元のジーンズアパレルメーカー様へお問合せするところに行き着きました。

質問は以下の2つ。

1:御社の古着のジーンズを解体してバッグやポーチを作り販売して利益を得る「リメイク販売」の可否。

2:自分使いの範囲内の断り書きを添えながらのYouTube投稿の可否。

ご回答は1も2も不可。

2の理由は、「視聴者による解釈によってはリメイクの商業利用の助長を招く」というものでした。

「2もだめだったんだ。。」完全にここで法律を越えた「本当の著作者様の気持ち」の部分を理解したのです。

更にその後に別のアパレル様(誰もが知る有名な会社様)に同じジーンズに関してお問合せもしています。

その答えは、1は完全に不可、ダメージ加工の再販売も不可とのこと、2は条件付きであり、「ロゴ」を写さなければYouTube投稿はOKというやや柔軟な部分もありました。

私からお伝えする結論としましては、とにかく元のアパレルメーカー様へ直接お問合せをすることがすべてのクリアな結果を得られるということ、この1択です。

もしかしたら、ある程度著作権を解放していて、リメイク販売OKのアパレルメーカー様も出てくるのかもしれません。

しかし、現実はこれまで何度かお問合せをした中でそういった会社様は1社とも出会ったことがありません。

あとがき

全体を俯瞰して見てみると、映画と似ていて、バッグ作りも「著作権付き」の材料を使わせていただく2次的な製造物であるということなのです。

しかし、法に触れる云々の前に、道徳的に「他者の権利を踏みにじって自分が収益を得る」という行為、ここに本当に他者へのリスペクトがあるのかどうかをちゃんと考えるべきなのです。

それでもリメイク品に「サステナブル」に大いに通じる可能性を2025年現在も引き続き感じている私。

その後どうしたかというと、リメイク品を自分用に作った記録を「図解のみ」で投稿するということに至ります。

決してあきらめない、できる可能な限りのことを考えた結果でした。

お品物そのものが登場しなくても、図解は自作クリップであり、その「ノウハウ」「アイデア」は投稿者本人のものであるという正当さを確認した行為。

そして、更にはこんなことも↓。

自分が作るハンドメイドバッグを自由にリメイクできる解放をしようと。

こうして、過去に「著作権」に阻まれたリメイク活動の制限は、自由にアレンジ可能なリメイクしやすいハンドメイドバッグを自分が作っていくという発展に繋がったのでした(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

附属品に依存するバッグの製作の見直し、ミニマムな既製品の利用で大半は製造者のアイデアが詰まる製作へ【34】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

冒頭からお伝えしておきたいことがございまして、当ブログ記事は最初の投稿の2019.08.11からおよそ5年半後の2025.02.03にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

2019年当時は、技術も未熟な研究段階、たくさんの附属品に触れながら自分なりの答えを見つけていったバッグ製作時期でした。

現在の2025年では、附属品の数は極めてミニマムになりまして、製作品自体がシンプルに行き着きました。

このことは、決して短い時間で完成する単純さとは異なるものであり、むしろ製作日数は手間をかけるべきところに惜しみなく時間を注ぐスタイルです。

それでもシンプルなデザインに行き着いたことは、目指すべき製作品が「瀟洒なバッグ」であることに定まってきたからです。

あれこれ附属品の力を借りながらの製作をもってしても、不完全な作りにしかならなかった苦い経験、そうした過程を歩みながらここへたどり着いたということになります。

とはいえ、未熟な技術しか持ち備えていなかった時代にこそ、附属品などの素敵さや材料に依存してでも作り上げることができたことは貴重な軌跡であったと考えています。

最後の方に貼ります2019年当時のままのYouTubeよりも、2025年現在はほんのわずかな副資材しか利用していないという変化についてもご注目いただければと思います。

当ブログ記事は、「手直し」が可能なスタンドでございますので、最新の内容に更新しながらいつの時代においても定番内容としてお伝えできるものになればとこうして綴り直しをさせていただいております。

優れた附属品を丁寧に選びたい、時々行う整理整頓で感じるバッグの大切な「機能」となってくれている実態

2019年当時のハンドメイドバッグ用附属品:2025年では、一番下の段の3つのみ使用。非常にミニマムな現在。

左上から右へ見ていきますと、ファスナー・レザーひも・ループエンド・底板・織ネーム・線コキ・マジックテープ・伸び止めテープ・Dカンと複数が勢揃いしていた2019年。

2025年現在では、上2段はすべて廃止、残った分は在庫終了まで機会を見て使わせていただきますが新規調達はありません。

驚くべき点は、ファスナーを廃止していることや織ネーム(ブランドネームです)を廃止している点。

別の複数の記事で過去の附属の多くを廃止した決断の意味をじっくりお伝えしています。

ここで短くまとめますと、「デザインの種類がミニマムに絞られたこと」「デザイン自体がミニマムなモデルであること」が経緯なのです。

そして、気になるブランドネームの廃止は、当事業活動の「共有型のハンドメイドバッグ」のネーミングでも感じられる「共有型」であることで独占的な考え方を捨てているのです。

では、こうまでミニマムになった中でも残った3種の附属品はどこに使っているのかを最後にお伝えしてまいります↓。

マジックテープ:「はぎれ」で作るポーチの開閉にマジックテープを使います。三つ折り式のペタンコポーチ。
伸び止めテープ:補強やハリコシを出す部分に「平」を、カーブ部分に必要に応じて「バイヤス」を使用。
Dカン:2025年現在では複数を製作の「ナップサック」のショルダー用の「Dカンタブ」をこれに通して縫い付け。

あとがき

「附属品を装着することがかっこよく華やかである」という考え方は表面的、ある時期に根本的に見直しました。

絶対に無くてはならない部分にのみ使っていくということを常に意識すると意外とそこまで多種までは必要がないことに気付きます。

写真には出ていませんが、打ち込み式の「ハトメ」類はほとんどのタイプを経験しました。

全体として言えることは、「カシメる」という支え方というのは、随分不確かなものだということです。

これは、附属品自体のせいではなく、本来レザーに利用するための物品を布地に利用している間違った使い方にあるのです。

案の定、その場では完成しても、その後数年で使用中に外れるような不安を製造者自らが抱えてしまうのでした。

バッグは、せめて20年は持続できる製品を目指していますので、あるパーツのせいで途中でバッグが使用できなくなることなどあってはならないと思うのです。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク