ラインが曖昧なオーバーサイズワンピースの形状をシェイプ、ウエストラインを出す役割の花柄ウエストポーチ【71】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびは、比較的多めの残布を利用、長く余った部分もあり、共布ベルトなどを配しながらミニウエストポーチを作っていきます。

驚く程のお洋服コーデへの役割が見込めましたので、是非ご覧いただければと思います。

残布が長く余っていたケース、共布ベルトのマルチボタニカルフラワーのミニウエストポーチのウエストラインシェイプの役割

表地と裏地共通(紺ベースマルチボタニカル柄):トリアセシルキーニットプリント、トリアセテート/75%、ポリエステル/25%、日本製。

面積は、残布にしては広めの縦54cmx横49cm。

元々バッグには使用していないと思うのですが、ごめんなさい、使用したものが何なのかが不明なのです<m(__)m>。

左上に細長く突き出た部分のおかげで、共布ベルトが作れることになったのです。

生地のズーム写真:美しいとろみ生地であり、服地そのものです。この生地をバッグ分野で使用自体が個性的。

所謂「破壊」の1つかもしれません、意外性を製作の中に盛り込むもっともオーソドックスなスタイルであり、バッグ作りに服地を持ち込むということはその後のバッグ製作でも続行しています。

2種の芯貼り:左上は接着芯の茶色です。右下は、全面に貼ったハード薄芯。服地のとろみをこれでフォロー。
四角いラインのベーシックな出し方:「外表」で仕立てていますのでひっくり返すということをしていません。

四角いフォルムを強調することの他にもう1つ、「外表」はファスナーに無理強いしない優しい製作、破損や経年劣化を解消できるような安定感を得られます。

プラスチックバックルの利用:色がこれしかなく、濃紺生地にブルーという組み合わせ。黒で良かったのかも。。
ミニウエストポーチの完成:<サイズ>縦14cmx横19cm。ベルトのサイズは、66/86cmまで有効。
ウエストに装着した様子(右):とろみ生地が身体に馴染んでフィットしてくれます。

こうして見てみますと、ウエストポーチがごわつくと身体にうまく馴染まないということが言えます。

ある程度の柔らかい出来上がりの方が良いのではないかという学びが得られました。

発見した役割:デザインのみならず機能に目を向けると、ウエストの形状変化(シェイプ)の役割を発見。
お洋服とのコーデ例:ネイビーカラーの透かしニットロングワンピースです。差し色的存在にもなりました。

あとがき

世にはあまり出ていないような花柄のウエストポーチを生み出すということは、ハンドメイドの無限の可能性の1つです。

はぎれ製作の中でも大いに発見はありまして、その後のメイン製作へと引用しながらハンドメイド製作活動をより良く循環していくことができます。

おそらくなのですが、元の生地はマダム向けのカットソーやブラウスに仕立てられるような目的をもって生地が作られたと思うのです。

そうしたマダム向けの素材にはエレガントなものが多く素敵なのです。

この素敵さをピックアップ、違った仕立て方をバッグを通じてご提案していく役割をピクチャレスクにいただければと思います。

服地は質の良い高級感あふれる生地が多く、バッグの代名詞のようなポピュラーなデニムや帆布とはまた違った味わいなのです(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト

1980年代後半に憧れた当時流行の巾着バッグ、サイズ感を縦長から正方形にしてハンドル付きの2wayで再現【70】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

様々なデザインへ初挑戦していった2019年、<同素材シリーズ>というものをスタートし、同じ生地を利用した全く別のデザインの5点のバッグを連続製作。

その5デザインというのは、①ドーム②バニティー③巾着④ボストン⑤リュック。

素材を同じくすることで、デザインにより一層着目することができました。

その着目でまず気付いたことは、このたび完成の③以外はすべて元々取っ手を付けていたことです。

それなら巾着にも取っ手を付けることが同じ土台に立った比較ができるということで、これまではショルダーのみだった巾着バッグにハンドルを追加していく点がこのたび初です。

そうして、機能が追加されたことで高まる「価値」を見ていただければと思います。

<同素材シリーズ:巾着-後編>現実にある「一瞬」のハンドルが必要なシーンを考慮、巾着ショルダーバッグに加わった機能

ハード薄芯の内蔵:本体には、接着芯に加えてハード薄芯を全面的に内蔵。立体的な形のままをキープ。
ハンドルとショルダー用のDカンの位置関係:ハンドルは直接挟み込み。Dカンは隣りであり、反対側は対角線上。
「セキュリティールーフ」の設置:裏地生地にて。左上は使用中の場面、右下は使用していない時の収納状態。

右下のようなシーンでは、バッグの口が開きっ放しですので、セキュリティー性が弱まります。

ただ、出し入れのスムーズさはありますので、選択式に利用できるようにと、ストレスの無い使い方も取り入れているのです。

そんなセキュリティー性「弱」の時には、ルーフ収納を兼ね、内部の壁をフラップのように覆います。

実はこのフラップの下には、ファスナーポケットが隠れているといった構造。

安全性が弱まった時には、大切な奥のファスナーポケットの存在を「セキュリティールーフ」が隠してくれるのです。

「片面ハトメ/アイレットカン」のミス:大変お恥ずかしながら、到底売り物にはならない事態の失敗と未熟さ。

そもそも、打ち込みの時に、ダンボールを下に敷いていた不安定さは知識の無さでした。

不安定な状態でポンチで穴を開けた結果ずれたのでした。

さらには、もともレザー用のこうしたパーツを生地に使用するという無理強いは邪道なのです。

それでも何とかうまく設置できるのは、綿などの安定した素材に限られ、このたびの素材は、表地にも裏地にも頑強なナイロンが含まれ、こうした傷を入れる作業には不向きであったと後から振り返りました。

ミニ巾着ショルダーバッグ完成:<サイズ>縦20cmx横20cmxマチ10cm。とりあえず完成させました。
完成の後ろ面の様子:ファスナーポケットを設置しています。パッと見た感じはそれなりですが。。
お洋服とのコーデ例:黒も合いますし、デニムなども合いますが、白のワンピースも実は相性が良さそうです。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.10.12からおよそ5年半後の2025.03.11にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

この時の「片面ハトメ」の失敗は非常に貴重な結果であり、後の完全廃止への大きなきっかけになりました。

2025年の視点では、そもそもこんな壮大な美しい柄に対して傷を入れ穴を開けることの必要性は無いと即答します。

高級生地を利用させていただいたことで、よりその後の方向性が分かってきたのだと考えています。

「廃止」は、決して悪いお品を生み出してしまわないための前向きな選択。

穴が空け辛いほどの丈夫さを持つ生地は、考え方を変えれば、永続的な素材であるという付加価値。

「このデザインは必ずこの過程が伴うものだ」という縛りや固定観念こそ見直すべき点であったと、柔軟な目線を持つことができたことが大きな収穫だったと思います(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

無理な体勢無しの正位置のファスナーの置き方で永続的、ペンケースとして使える2点の水平型ポーチ【69】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2019年からのスタートで、メイン製作のバッグ作りの残布を使った小さなポーチなどを製作して生地を使い切るというスタイルの「はぎれシリーズ」という二次的製作を始めました。

もったいないと思った高級生地に足を踏み入れた2019年だからこその発案。

このたびは、イタリア製の柄物生地の残布、フクレジャガード・風通ジャガードでペンシルポーチを2点、それぞれ別の作り方を含めながら完成していきました。

片方は裏地付き、片方は裏地無しのタイプ、いずれも水平型であることが共通です。

フクレジャガードや風通ジャガードのふんわり感で中身を守る「入れ物」に活かす、水平型ポーチ2点の作り方の違い

表地(モノトーン):フクレジャガード、ポリエステル/87%、ナイロン/13%、イタリア製。裏地(黒):塩縮プリント、綿/100%、日本製。

表地のフクレジャガードは、メイン製作では【13】の投稿で「メッセンジャーバッグ」の表地に、裏地の「塩縮プリント」は【52】の投稿で「バニティーショルダーバッグ」の裏地に使用しました。

表地のみ(マルチカラー):風通ジャガード、ポリエステル/76%、ナイロン/24%、イタリア製。

ビッグデイジー生地のメイン製作は【25】の投稿、「ドーム型ショルダーバッグ」の表地に使用しました。

型紙はシンプル。この他に、「ファスナータブ」の小さなパーツも必要です。わずかな残布をめいっぱい使用。
水平型ポーチ作りの手順(左上から右に):表地と裏地は「外表」のまま縫い代を折り込んで縫い合わせました。
ファスナータブの取り付け方:残布が少ないので、最低限の縦幅のタブになりました。
左上は表地と裏地合体の端から3mmのステッチ上に二重ステッチしてひっくり返したもの。右下は二列ステッチ。

右下は、ファスナーのおさまりが2本目のステッチで格段に上がりますので、必要な2本目なのです。

水平型ポーチ完成(薔薇柄フクレジャガード):<サイズ>縦8.5cmx横23cmxマチ無し。
底面:ハギ目が真ん中に来ています。残布の面積が広いと一繋ぎの「わ」で仕立てハギ目無しが可能。
水平型ポーチ完成(ビッグデイジージャガード):<サイズ>縦7.5cmx横27cmxマチ無し。
端っこのラッピング布の分生地が不足により、デザインを船形へ。左下は一重仕立てならではの縫い代の始末。
2点の作りの違い①:裏地付きの上は底のハギ目のみが現れ、裏地無しの下は底面に三つ折りステッチ線が出ます。
2点の作りの違い②:左はタブをファスナーに付けたやり方、右は最後に全体をラッピングしたやり方。

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.10.09からおよそ5年半後の2025.03.10にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

裏地付きの方は、2025年現在でもドライバー入れとして使わせていただいております↓。

ブログ記事の「手直し」の2025.03.10撮影:何ら姿が変わらず健在の水平型ポーチ。初製作から5年半後の姿です。

あとがき

では、もう1点のビッグデイジーの船形の一重仕立ての方は。。というと、こちらはもう手元にありません。

一度は、「レンタルボックス」のお店に置いてもらったのですが、2点共ご購入いただけず1か月後に撤収。

その後自分使いをするも、裏地付きの方だけが現在も持っているという結果です。

この結果から思うことが。。

一重仕立ての方は、裏地を付けて付加価値を高めるべきであったと、2025年の今のこの状態が答えをくれたのでした。

小さい物でもはぎれでもバイヤスに見ない、どれも丁寧に何ら変わらない熱を注ぎ込む丁寧かつ良質なお仕立てをしなければ、製作者本人ですら手放してしまうのです。

このたびは、比較的残布が枯渇した状況で何とか作ったことで、ハギ目が出ることが否めませんでした。

そのような時にこそ、ハギ目も「デザイン」のようなものだと別の切り口を見出すことも良いと思います。

パッチワークがつぎはぎだらけの二流品なのか、それとも手間をかけた美しい芸術品級なお品なのかということにも似ています。

とにかく、その事実がどうしてもそうならざるを得なかったというちゃんとした背景があれば、後はその時の精一杯のことをしていけば良いのです(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

決して完成品では見ることのない貴重な裏側、バッグの製作途中のファスナーポケットの裏側の「袋」の構造【68】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在ハンドメイドバッグ製作におきまして、「同素材シリーズ」という企画を続行中です。

同素材で5デザインを連続製作、素材が同じという条件下でデザインや作りにより一層着目する研究の一環です。

5デザインのラインナップは、①ドーム②バニティ③巾着④ボストン⑤リュック、このたび製作に入りますのは③です。

前半部分ですのでまだ完成しておりません、完成の巾着ショルダーバッグは【70】の投稿でご覧いただけます。

当回は、前半部分の工程の中のファスナーポケット作りの裏側をお届け。

「事」の裏側。。つまり「裏事情」でもありポケットを成り立たせてくれる貴重な部分。

決して完成したバッグの表からは隠れて蓋を閉じてしまうため見ることがありません。

是非、ファスナーポケットの袋が裏面に隠れるポケットの裏舞台のリアルをお楽しみくださいませ。

<同素材シリーズ:巾着-前編>内部に袋が収納されるファスナーポケットが優れた貴重品入れになるようにと願う

表地(右):風通ジャカード、綿/54%、絹/26%、ナイロン/20%。イタリア製。裏地(左):ラメツインクルサテン、ポリエステル/60%、ナイロン/40%。日本製。
柄の向き:生地全体では柄の向きは差し込み型に配置。しかし、小さく裁断すると向きが生まれることに注意。
先に完成したファスナーポケットを映します。こうなるまでにはいったいどういう構造になってのものなのか。。

ファスナーに袋パーツを取り付ける場面はこのたびは割愛、ポケット作りは随分たくさんの段階を経ます。

特に、ポケット袋の形状が変わっていく様子に一番にスポットを当てます。

ファスナーと袋が合体、くり抜きボックス枠に縫い付けられたその後。ハギ目を繋ぐ二重ステッチを入れます。
(左上から時計回りに)袋のハギ目を繋ぎ縫いした後、繋ぎ目をアイロンで両割り。袋を両手で下へずらします。
左上の内部の紫部分に見られるように、ハギ目が左手の人差し指付近に来ています。この状態でアイロン。
最後は、開いたままの袋の左右を縫い代1.5cmで二重縫いで縫い閉じ。これで袋のすべての辺が囲われました。
ファスナーポケットの視界に入る部分:ポケットを覗き見た時の風景です。複数の過程があってこうなるのです。

先程の写真の左手の人差し指付近にあったハギ目はポケットを開けた時には手前に位置します。

ポケットを覗き見た時に、向こう側にあると真っ先に視界に入りますので、ハギ目が視界に入りにくい方の手前側に来るように配置を逆読みした配置なのです。

ファスナーポケット完成後は、蓋のような役割を兼ねた「セキュリティールーフ」を作りました。

巾着袋においては弱い安全性のフォローのような役割です。

このルーフにスポットを当てた記事は過去の【55】で詳しくご紹介しています。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.10.09からおよそ5年半後の2025.03.09にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

2025年ではファスナーポケットは、開け閉めのストレスとセキュリティー性のバランスをとって廃止しています。

とはいえ、バッグの中に1つあると非常に安心感のあるファスナーポケットは優れた機能であることは間違いないと思います。

そして、貼り付けタイプのポケットよりも容量が大きく使える手ごたえもあるのです。

では、2025年現在でファスナーポケットではなくどんなポケットを製作しているのか。。

それは、「片玉縁風」と呼んでいますが、ファスナーを付ける代わりにスーツのポケットのような「比翼」を付けて、更にその上にフラップで覆っています。

この作りは、既製品では色展開の少ないファスナー選びの悩みを解消でき、可能性が無限です。

ただ、先に足を踏み入れたのはこのファスナーポケットの方、この過程なくして後の「片玉縁風」は生まれなかったと思うのです。

こうした過去のブログ記事の「手直し」は、技術が未熟な過去の製作の中にもその後の発展への道程があったとし、大切にしながら内容を高めるためのタスクなのです(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

メイン製作と何ら区別無い裏地付きの製作スタイル、ファスナーをしっかり付けた半月型マチ無しポーチの可能性【67】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびは、【38】の投稿でご紹介しました「ビッグボストンバッグ」製作の残布を利用しましたはぎれ製作です。

残布は、メインバッグ製作中はも臨時で必要なケースがある場合まで保管。

完成した後で使用という順番が望ましいと思います。

メイン製作で追加したい小さなパーツなどは残布から利用できることがあるからです。

このたびのはぎれ製作でもボストンの時と同じ組み合わせでパープル系小花柄のナイロンオックスとジャガードまだら柄のパープルコンビ。

ファスナーをしっかりと取り付けストラップを付けることで、小さなバッグのような存在になったところが特徴です。

ポーチとバッグの中間的存在、ファスナーがしっかりと付いた半月型ストラップ付きミニポーチに見込める多数の使い道

表地(右):ナイロンオックスプリント(はっ水加工)、ナイロン/100%、日本製。裏地(左):ジャガード、ポリエステル/100%、日本製。
はぎれ製作はメイン製作とコンビを変えることがありますが、このたびは同じ。パープル系は人気カラーです。

では、製作場面の中で、裁断やファスナー付けの部分をご紹介しながら完成まで行きたいと思います。

本体の型紙:縦12.5cmx横20cmの長方形の両端底を半径5cmの円の一部のカーブで形作ったもの。
その後パーツ自体も粗裁ちするやり方に変えました。2019年は先に生地のみで裁断後接着芯貼りの順番。
ファスナー取り付け:カットしたファスナーの両端に事前に表地でカバータブを設置しておきます。
ファスナー縫い付け(2連):タブの底辺ぎりぎりから始め、タブが飛び出すようなバランスで。ステッチは二列。
半月型ストラップポーチ完成:<サイズ>縦9cmx横15/17cmxマチ無し。ストラップタブは角カンで設置。
しっかりとファスナーが取り付けられた様子:サイズを変えれば、このやり方をメインバッグに引用できます。

あとがき

「外表」の組み立て式の作り方は、ひっくり返しに限界を感じたことから考案した作り方。

「中表」で最後までいくやり方は、頭の中に出来上がり構造の展開図が浮かびにくく、そういった想像が苦手であった悩みの打開策でもありました。

「外表」の良い点は、ファスナー仕様において心配されるファスナーへの無理強いによる負担などが無いこと。

しかし、裏地の色によっては表地の隙間から生地がのぞくという事態になります。

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.10.07からおよそ5年半後の2025.03.08にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

2025年でもこの「外表」製作には気持ちに引っ掛かりがあります。

伝統的な「中表」でひたすら作っていくやり方の意味をもう一度理解しながら、伝統的なやり方を実際に行ってから最終的な選択をしていきたいと思っています。

ただ研究期間の技術力もままならない2019年において、様々なデザインに挑戦できたことは、他でもない「外表」で進めていったおかげだったのです(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

高級生地はむしろ共布ひも、既製品のひもよりも原価が下がる美しい形状記憶大花柄のコロンとした巾着袋【66】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2019年では高級生地を使わせたいただくハンドメイドバッグ製作に取り組みました。

高級生地のはぎれを隅々まで有効活用し、メイン製作後の残布で小さなサイズの袋物やポーチを作ってそちらも製品化。

2点が完成することで、原価を下げる一手になりはしないかと考えたのが2019年の考え方です。

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.10.06からおよそ5年半後の2025.03.07にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

この考え方は、いかにも「生地頼み」の考え方であったと後に見直すことになります。

とはいえ、「縫製」に伴い「裁断」が存在する製作では、必ず残布が出るのは致し方が無いことであり、運命のようなもの。

はぎれを有効活用する工夫は決して間違いではないのです。

ただ、もう1つ余分に作れたことで原価を下げることができるという考え方は、いささか浅い考えであったかと。

このたびはフランス製の形状記憶生地のぼかしプリント素材が結構多めに余っていましたので、これを材料にミニ巾着袋を作った記録を綴ります。

元のメインバッグ製作は、【24】の投稿の「メッセンジャーバッグ」でした。

薄手生地の一重仕立てに利用、地縫い後2枚をまとめて三つ折りする始末で作ったころんと丸い共布ひものミニ巾着袋

使用生地(ブルー大花柄):タフタプリント、ポリエステル/100%、フランス製。

はぎれの余り具合としては、なかなかの分量、巾着ひもも共布で作った点が特徴です。

はぎれにしては余った方、本体パーツ縦30cmx横25cmが2枚確実に確保できました。

型紙を使わない裁断:後で猛省することになりましたが、型紙を使った方が丁寧で緻密な製作になると思います。

この反省は後の製作に大きく影響したことであり、はぎれで作る製作品をバイヤスで見ていたのです、「どうせはぎれで作るものだから」と。

その考え方を大きく改め、すべての製作をフラットに見て、小さくも大きくも関係なくすべてに平等に熱を注ぎ込む製作スタイルへと変えていったのです。

このフラットな見方は、時間をかけた製造者本人の苦労の成果や可能性を自ら決めてしまうことを見直したものになると思うのです。

2025年であれば、これを裏地付きで迷わず製作すると思います。

サイドの地縫い:上から10cmの地点からのスタート。縫い代1.5cmで、その後7.5mmずつの三つ折り。

この後、巾着ホールを作る手前の、「コの字」ステッチをしました(画像省略)。

「コの字」ステッチの詳細については、ここにスポットを当てながら後のブログ記事でメインに取り上げた内容の記事がございます。

巾着ホールの三つ折り:最初の縫い代始末用の三つ折りステッチが内側に隠され表には出ていないという構造。
巾着ひもホールの完成:やり直し跡が残ってしまいましたが(^_^;)。。
マチたっぷりのミニ巾着袋(共布ひも仕様):<サイズ>縦14cmx横14/25cmxマチ10cm。

このサイズ感でのマチは結構大きめ。

少し型破りなバランスのおかげでころんとした出来上がりになりました。

あとがき

冒頭でも少し触れました、残布への考え方のその後の発展をもう少し深堀りしたいと思います。

2019年当時は、こうして残布をできる限り使って最大限のサイズで作ることができるいろいろなデザインにトライしました。

その結果は惨敗であり、「何に使ったらよいのか分からない」というようなフィードバックをいただいてしまったのでした。

2025年では、「現実的に使う気持ちになるポーチとは。。」を熟考、「通帳サイズ」「スマホサイズ」。。などとはっきりとしたサイズ感を表示しながらサイズ違いで6種ほどのポーチを考案。

ただ、この時のこの巾着袋、現在も使わせていただいております↓。

シンク用ストッキングネット入れとして使用の2025年現在:ちょっとした容器があると便利な場所で活躍。

「巾着袋→入れ物へ」という使用例は、衣・食・住すべての分野に有効。

入れる中身がにある程度融通が利くのもプラスチック製ではない布製のメリットなのです(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

両開きファスナーにはうねり防止の伸び止めテープ、生地の質も相まって整った風通ジャガードバニティーバッグ【65】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ただいま、シリーズとして、同素材で5デザインのミニショルダーバッグを作っていく「同素材シリーズ」というハンドメイドバッグ製作を続行中。

①ドーム②バニティー③巾着④ボストン⑤リュックとバッグの中では伝統的な立体感ある超オーソドックスなデザインでミニショルダーバッグが出来上がっていきます。

このたびは、②バニティーが完成した場面をお届け。

特に、両開きファスナーが本体にどう合体していくのかという裏側の様子も知っていただくことができます。

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.10.05からおよそ5年半後の2025.03.06にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

2025年からの目線も交えながら、課題点などを客観的に挙げていきたいと思います。

<同素材シリーズ:バニティー-後編>必ず見つけられる黒のダブルファスナー、バニティーバッグをうまくまとめてくれた

あらかじめ「中表」でひっくり返した後「外表」組み立てのやり方の中でも特殊な「中表無し」のやり方。

2025年の見解では、短い辺の両サイドを空き口として、長い上下の辺は「中表」でひっくり返した方が作りやすく辺のラインがまっすぐに仕上がると考え直しています。

今までのどれでもない方法です。

同じように表地と裏地がくっつくにしても複数の経路があるということですね。

完成した本体パーツ(左上)と蓋のマチパーツ(右下)に縦半分にカットした黒の伸び止めテープ(平)を接着。

本当はファスナーに貼りたいところなのですが、貼りにくいので生地の方に貼っています。

ファスナーの取り付け:左上から右へ、本体パーツ(下側)と蓋のマチパーツ(上側)をファスナーに縫い付け。

よく見ていただきたいのが、2列で縫い付けていることです。

ファスナーの横の端からわずかな場所に2列目が載るようにという技術が必要です。

「中表」ひっくり返しの伝統的なやり方では、おそらくステッチは1本、ファスナーの横の部分は生地の中に隠されます。

しかし、「外表」のやり方はファスナーが全部丸見えなのです。

ファスナーヒラヒラ不安定な1本目のみのステッチの状態を、2本目のステッチが大きく貢献。

ファスナーが生地にすっきりと密着してくれるためのどうしても必要な2本目なのです。

立体的な部分:先に側面が設置されたファスナーと蓋のマチを合体しておいてからペタンコの蓋と合体の順。
バニティーショルダーバッグ完成(パープル系ボタニカル柄):<サイズ>縦19cmx横22cmxマチ12cm。
お洋服とのコーデ例:アイテムはすべてネイビーです。少し青っぽさが入るバニティーバッグに合うのではと。
外表の製作気持ちの上での引っ掛かり:この隙間から裏地が見えること。実は製作者本人が気になっていること。

中表の伝統的な手法にはこの解消の意味もあるのではないかと思うと、そのやり方で仕立てていないことで気持ちが引っ掛かってしょうがないのです。

確かにこの「外表」作り方だったからこそ一歩難しめのバニティーに足を踏み入れることができたことがまずは認めたいこと。

ただ、今後もたくさん作っていき、この手法をご紹介していくことを考えると、自分がまだ腑に落ちておらずなかなかお勧めすることへの気が進みません。

2025年の内に、引っ掛かりの気持ちを解消すべく、伝統的なやり方をやってみようと考えている現在です。

あとがき

実は、このバッグは結局研究製作として自分使いに行き着きました。

2025年の姿はこちら↓。

2025年の同じバニティーバッグの姿:ショルダーは廃棄。なんとベープマット入れに。。金属パーツは色褪せ。

すずらんループエンドの方は、マイクロファイバーふきんでお水で拭きますと蘇りました。

しかし、Dカンは、同じように拭いてもツヤが戻りません、湿気などでメッキがはがれたと思われます。

5年半経っても何も変わっていないのが、元のイタリア製の高級生地の風通ジャガードでした。

こうして考えると、やたら金属パーツを取り付けることの無駄とデメリットを感じます。

金属パーツなど最小限で良いということです。

2019年当時の不足した技術力の割には、まずまずの出来だったバニティーバッグ。

これは、他でもない生地の良質さにあり、ややごわついた質感の生地が製作をスムーズにしてくれていたという感触。

バニティーバッグは、厚みは控え目である程度ごわついた生地が向いているのかもしれません。

難関を突破するべく頑張るというのではなく、「難関を作らない」という作りやすい仕様を考えること。

この考え方こそ今後目指すべきベクトルであると、難しめのバニティーバッグの製作が教えてくれたのです(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

見えない場所でも一番力のかかる場所、バニティーバッグの要のてっぺんの取っ手を支えるハード厚芯の存在【64】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在ハンドメイドバッグ製作では、「同素材シリーズ」という名前で同じ素材を使ったデザイン違いの5点のミニショルダーバッグを連続製作しています。

表地-風通ジャカード、綿/54%、絹/26%、ナイロン/20%。イタリア製。裏地-ラメツインクルサテン、ポリエステル/60%、ナイロン/40%。日本製。

黒ベースのパープル系の組み合わせとなります。

あえて、同じ素材を共通にすることで、生地頼みの製作ではない、製作者からのアウトプットも生まれるような切り離した考え方を持ちたいと思いました。

切り離して考えることが、最終的には「素材への感謝と敬意」になってゆくのです。

優れた生地はありがたく材料として使わせていただくものであり、コラボしながらも依存し過ぎないこと。

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.10.04からおよそ5年半後の2025.03.0.5にブログ記事の「見直し」で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

バッグの製造から生まれた新しいメッセージもその素材の素晴らしさが引き立つよう相乗効果を生むのが目標です。

上述のようなことは、当時の2019年では到底考えつかなかったことであり、2025年の綴り直しで加えました。

このたびは、全5モデルの①ドーム②バニティー③巾着④ボストン⑤リュックの内の②の前半。

後半で完成ですので、完成したバニティーバッグは次の【65】でご覧いただけます。

製作の前半の当記事【64】では、バニティーショルダーバッグを支える取っ手の設置の場面にスポットを当てました。

<同素材シリーズ:バニティー-前編>バニティーバッグの取っ手の固定のみならず面全体を「ハード厚芯」で頑強にした

草むしりをする際に、スローモーションでその様子を見てみると、草周辺のみならず広範囲にわたって土が動く様子が捉えられます。

バニティーバッグの取っ手を実際の使用の際に持ち上げている力のかかり具合は、この草むしりにヒントがあるような気がしました。

取っ手のみを部分的に頑丈に縫い付けるだけではなく、この面全体の強靭さが必要であると解いたのです。

ハード厚芯:後に考え直し、縫い代まで突入するとカーブラインが出にくいので縫い代除く全面に貼るよう変更。
ハード厚芯の実物:1mmとはいかないまでもかなりのボリューム。重みもありますので部分的な使用をお勧め。
取っ手ホールの片面ハトメ:このシリーズはすべてこのホールに取っ手を通す取り付け方で行きます。

写真の左は、素材特性上マジックでも印が付かないので、原色カラーの目立つ色の糸で打つ場所のマークをしたのです。

写真の右は穴を開けた直後に「プライヤー」で「片面ハトメ」を設置。

力がかかる取っ手の部分でありながらスタイリッシュに取り付ける1例として、比較的持ち上げる重さが無いミニバッグでは大丈夫だと考えました。

大きなボストンバッグに使用するなどくれぐれもしないように注意喚起したいと思います。

取っ手取り付け完了:内側もすっきりとまとめました。三つ折りがストッパーの役割です。
裏地の裁断:YouTube動画内では、裏地のファスナーポケット製作の場面も出てきます。当ブログ記事では割愛。

あとがき

2019年は、研究段階であることもあり、ミニサイズのバッグだから通用するような条件付きの作り方でした。

2025年現在では、すべての素材に対応でき、どの素材が来ても同じように作れるようなノウハウに絞り込みました。

よって、2019年の片面ハトメを利用させていただいた取っ手の付け方は「条件付き(ミニバッグに限る)」ということになりますので、2025年では廃止しているのです。

ただ、バニティーのデザインを応用し、取っ手はリュックの補助的存在で、縫い付けタイプに、そして横に広がったタイプで今度はリュックとして作ってみようかと。

縦リュックが難しい理由は、「わ」に縫う際にトンネルみたいにミシンに隠れて見えないのです。

よって、ミニバッグ程度では可能であった縦の長さの分横に広がって容積を確保するという考え方です。

こんなアイデアが2025年で浮かぶのも、間違いなくこの2019年の製作の体験があったからなのです(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

<仕立て直し>過去の自作品のクラシックな薔薇柄のビッグバッグ、取っ手も一繋ぎのランチバッグへ変身【63】

アイキャッチ画像63

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

思い出してみると確か2010年前半、インテリアコーナーにあったクラシックな薔薇柄の生地を自作のビッグバッグに一重仕立てで調達。

きっかけは、勤め先の同僚の退職の際にお礼を込めた贈り物として見つけたものでした。

その後、別の柄に変更、クラシックな薔薇柄は自分使いへ。。

当ブログ記事は最初の投稿の2019.10.03からおよそ5年半後の2025.03.04にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

2019年当時でもかなりの年数が経過したビッグバッグを仕立て直すという決意、当ブログ記事ではサブカテゴリーとしてタイトルの頭に<仕立て直し>を付記したものが当投稿の他にもいくつかございます。

さらに初製作のビッグバッグぁら10年以上が経過したと思うのですが、現在こうしたクラシックな薔薇柄を日本製でインテリア生地のコーナーで見つけることがなかなかできないのです。

生地としてはヴィンテージ感溢れた貴重なもの、こういったクラシックな柄の生地を今後も大切に利用させていただくためのリフレッシュのような意味でも非常に有意義な作業なのです。

ビッグサイズのバッグの出番の無さと、2010年代前半の製作時の粗さが気になり、2点の小さめバッグを製作する分量が解体後に見込めました。

その内の1点、取っ手一繋ぎのランチバッグをこのたびはご紹介したいと思います。

中肉オックスフォード生地が向いていた、ビッグバッグを解体して作り直した取っ手一繋ぎのランチバッグ

一度大きな買い物バッグにして使ってきましたので、過去の自作品のリメイクというスタイルになります。

2019年から見て5年以上前の生地、当時生地情報を記録しておらず大変恐縮でございますが、予想を明記しました↓。

生地名不明(オックスフォード)、混率不明(おそらく綿/100%)、原産国不明(日本製だと思います)。
型紙:シンプルな2種のみ。本体を取っ手と一繋ぎにレジ袋風、タブにマジックテープを付けていきます。

こうした一繋ぎ型は、結構面積が必要、元々ビッグバッグであったことのゆとりが活かされます。

U字のくり抜き部分にタブパーツをはめ込むことで無駄なく生地が利用できます。

左右共、カーブの部分に伸び止めテープのバイヤス9mm幅を、丈夫さと三つ折りの融通で貼ってみたのです。
あらかじめ三つ折り:縫い代を先に始末しておきました。一重仕立てでよく使うやり方。7.5mmずつ折りました。

縫い合わせる時には、三つ折りの際(きわ)を縫っていきまして、しっかり両割りします。

右下は、マチを底面に向かってそのまま折り曲げて縫い代同士の範囲で縫い付け。

マチの始末:上の写真の右下の一段階前にこのようにマチ縫いをしてあるのです。カットしないやり方です。
タブ作り:中表をひっくり返すやり方。この時は縫い代1.5cmでしたが、後の製作では共通に1cmに見直し。
入り口の開閉の様子と底のマチ:左上から時計回りに、入り口閉じ→入り口開き→底のマチ7.5cm幅のサイズ感。
ランチバッグ完成:<サイズ>縦13cmx横24cmxマチ7.5cm。小さめなランチバッグと言えます。

あとがき

取っ手一繋ぎタイプの良さは、力のかかり具合がある場所1点に集中し過ぎない点。

取っ手をどこかに縫い付ける場合は、その縫い付けの部分が途切れているので、その継ぎ目部分にどうしても力が集中しがち。

一繋ぎのこのたびのタイプは全体を持ち上げていまして、取っ手自体が両サイドに広がって配置してくれる点も使い勝手の良さの1つ。

こうして、仕立て直しをして感じたことは、少し大げさですが「人生における分岐点のような心地」です。

きっかけにこうしたリフレッシュの機会を得たようで、そもそもこの行動自体を促した元の変化を求める気持ちが自分の中にあったということなのでしょう(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

取っ手の付け根のワンポイントに、ハトメの穴に通す取っ手の付け方はミニバッグならではの特権【62】

アイキャッチ画像62

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在ハンドメイドバッグ製作におきまして、「同素材シリーズ」という企画を始めております。

【61】の記事からスタートしておりまして、デザインは全部で5つ、①ドーム②バニティ③巾着④ボストン⑤リュックです。

どれもミニサイズですが、150cm幅の生地1.5m内で有効活用しながら5点を連続製作予定。

このたびは、①ドーム型の後半部分の製作を含む完成場面です。

<同素材シリーズ:ドーム-後編>力がかかり過ぎないミニバッグに有効、スタイリッシュな取っ手が実現の片面ハトメ

以前の製作の巾着バッグでは、アルミ素材の片面ハトメ用にセットになっている「プライヤー」を使う方法と、硬め素材の片面ハトメ用に打ち台などのセットで行う方法の2通りをやりました。

パープル系のマルチカラーの生地に合うのはシルバーカラーであると判断し、アルミ素材の方の「プライヤー」を使用しての設置を選択。

穴をポンチでくり抜く作業は、共通で金づちで打ち込み作業があります。

片面ハトメの設置:左上はポンチで穴開け場面、右下は「プライヤー」でカシメて取り付け場面です。

以前の片面ハトメの打ち込み場面でもミスをしていたのですが、まだこの時知識が足りず、下にダンボールを敷いてしまっています。

画像や動画が当時のままであること非常に申し訳ございませんが、これは実は悪い例。

汚れ防止に新聞紙を敷く程度は良いですが、平らな硬いコンクリートや厚みのある木製のテーブル上で行うべきもの。

クッション性のあるダンボールを敷くなどかえってずれなどが起こりやすく、失敗の元なのでした。

10mm幅程度の取っ手を製作:直径8mmの穴に10mm幅というのは布製ならではの無茶であり、悪しからず。
完成した取っ手を取り付けた片面ハトメに通します。表側から遠し、通った後に三つ折りしてミシンで縫い付け。

通した後内側で三つ折りを縫い付けることで、穴から表へ飛び出すことがありません、つまりは、ストッパーの役割りをしてくれるのです。

「おにぎり(ドーム型)」完成:<サイズ>縦20cmx横22/27cmx12cm。片面ハトメの存在感は大きい。

非常にスタイリッシュに取っ手の付け根を装飾してくれながら取っ手を通すというホールの役割りの「片面ハトメ」。

コーデ例:バッグ素材に僅かに入る白にリンクの花柄レースカットソー、バッグ生地のエレガントさに寄せます。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.10.03からおよそ5年半後の2025.03.03にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

その後の、バッグのサイド部分の反りの「えくぼ」、随分研究しましたが、正しい型紙が見出せませんでした。

こうした結果のままであることも、そもそもハイブランドバッグのあるモデルへのあこがれ、自らが生み出したアイデアではないのです。

確かにあこがれて長い間好んできた自分使いのバッグでもたくさん持っていた形だったのですが、そういった真似事には結局とことんまで追求する「熱」が続かないものです。

なぜ、このデザインでなければいけないのかの理由が、「あこがれ」というだけでは弱々しいものなのではないでしょうか。

もし、自らが閃いたデザインならば、上手くいくまで粘り続けたと思うのです。

それだけそのアイデア自体が「他人」のものだったということ。

この片面ハトメ含むすべての打ち込みパーツ(ヒネリ錠なども含みます)は、その後はすべてを廃止。

しかし、ひと通りほとんどすべてを一度は体験させていただき「肌感覚」というようなものでその感触を知っています。

なぜ「廃止」を決めたかの説得力としてはちゃんと体験した者のみが実直に語れることだからです。

この度のようなバッグの小ささなら重みが極度に増えず、カシメることで支えられているパーツが維持できるのではないかと、ミニバッグとの相性で成り立っていた製作だと見ることができます。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク