夢中で好きな物を集めていった時に出来上がったもの、それは独特の「世界観」だった【183】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

長い間「なぜなんだろう」というどうしても集めてしまう嗜好の理由が分かりませんでした。

何かそんなことが書かれた本はないものかと、「集める 理由」などと検索して本を自ら探し求めました。

そうしてヒットした1冊の本を早速購入。

タイトルは、「集める人びと 蒐集の小宇宙(ミクロコスモス):瀬川正仁 著」。

この本の帯の部分に「ヒトはなぜ蒐(あつ)めるのか」という私の疑問そのものが書かれていたのがきっかけです。

コレクター達の素晴らしいお品とその経緯をルポタージュで綴られています。

本の材質も良くて、1ページ1ページが厚めで、写真がたくさんあります。凧、鉄道パーツ、人形、値付けなどコレクター達が集めている物品もそれぞれ個性的です。

集め方に分野の偏りがあるのかどうかなどその集め方の人による違い

この本を読み進めていくと、コレクター達ががいかに本気で、人生をかけて集めているかが感じられます。

お金の問題、置き場所の問題などいろいろな困難には会いますが、集めることへの思いが勝って集めることを貫いています。

集めることをたくさんしていて、特に高価である宝石類は購入時は真剣勝負のような気持ちで挑んできました。

この本の中で人形を集めている女性の集め方が少し共感できました。

「何もかも完璧にぎっしり一からそろえる意識はない、購入できる範囲内のものをたとえシリーズが不ぞろいでも高価すぎるものには手を出さず、可能な範囲で集めています」とのこと。

何かこの感覚は、共感できる部分がありました。

ここから思うことは、コレクションしていく過程も大事だということです。

負担やつらい気持ちが伴うとそれは続かないし、楽しいものではなくなってしまうのかもしれません。

幸せを十分に感じながらゆったりと集めていく結果、気づいたらたくさん集まっていたということだって十分に素晴らしいのです。

集めると言っても、高額なものを無理してということは決してありません。

きりがないことなんです。

それよりもミドルクラスの良質な宝石をたくさん集めるところに重点を置いています。

一方で高価なものを人生かけてどっぷりお金をつぎ込む人もいます。

けれども、それに幸せと満足感を得られるならば、ありです。

集まったお品というのは、博物館行きのレベルの物になっていたというコレクターもこの本の中にはいらっしゃいました。

なぜ集めるのかということの私なりの答え

私は、この本を目的を持って見つけたわけです、なぜ集めるのかの答えを探したいということで。

この本を読んで、いくつかのヒントが得られました。

この本の中のコレクター達が人生をかけていること、家の中に置き場所が必要で引っ越しをしたり、とにかく集めることが人生の真ん中に位置していたのです。

そういうことから、得た私の答えは「生きがい」とか「人生そのもの」というのが答えです。

ミドルクラスの物を可能な範囲内で集める私でも、かなりの熱とそのお品に対する探究心、知識を持ち合わせるよう、日々アンテナをはりめぐらす人生になっていきました。

そんな人生の一幕を集めたものが「世界観」として表してくれるのです。

集めた後の商品の行方と活かし方

集めることの最終的なゴール、行き着く場所というのはあるのでしょうか。

本の中では、重要文化財級に資料館への提供などの形での貢献という形でのゴールもありました。

とてもそれは意味のあることです。

自分だけにとどまらず大きな規模でのアウトプットにつながった例です。

自分の好きだった物を自分だけの範囲にとどまらず、人にも伝えて広めていくきっかけが作れているということになりますね。

けれども、ただ集めているだけの段階にしても、この本で紹介されていること自体が、他の人へ伝えるきっかけにすでになっていますので、1つ何か集めてきたことが実りを上げていると言えます。

さて、私の場合は、といいますと。。

集めてきた300点近くの宝石類は、「本物志向のレンタルジュエリー」という形で他の人へ広めていこうとしています。

そして、その他の集めた品々は宝石以外でも、当ブログとかSNSなどでの発信の写真や映像でご紹介。

そうして、自分だけのものだった集めることの喜びや幸せを伝えてみるということを始めています。

遡ること10年以上前は、まだSNSが豊富でなくて何も手を付けていませんでした。

それが、集めていく時の何か溢れんばかりの気持ちを誰かに伝えたいと自然に思うことがありました。

誰かこの喜びを同じように感じる人はいないのか、なんでこんなに楽しいことを他の人は味わっていないのかなど、言葉にするとちょっと変な風に書いてしまいますが、とにかく気持ちが高ぶった瞬間が間違いなくありました。

その後10年経ち、今はSNSが当たり前になった時代に入りました。

そうすると伝えやすくなっているし、よく見てくれたり気づいてくれるようにもなったと思います。

そうやって今後も時には事業に取り入れながら、集めてきたものをいろんな形で共有したいと思います。

あとがき

集めていく中で嫌な気持ちになったことなど一度もありません。

集めるということ、コレクションしたものを愛でるだけにしても、間違いなく幸せを感じさせてくれるものに違いないのです。

先程貼りましたYoTtube動画の中では、この記事には書ききれなかった、「機能美」についてもお話しています。

自作しているハンドメイドバッグに学ぶ点が大きくあった内容です。

とても嬉しいことに、集めることの理由を見つけるための研究の中で、ハンドメイドバッグのヒントになることも得られたことは大変嬉しい偶然。

機能美については別の機会に特化した記事を書くつもりです。

ある分野に特化してこだわったり集めたりするような「オタク」は素晴らしい文化だと思います(^-^)。

種類が豊富でないタオル地をいかにして1点物としてリュックを作り続けていけるのかのご提案【182】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在<タオルシリーズ>という製作を企画して種類の違うタオル地を集め同じデザインの簡易リュックを作っています。

そうして、素材の違いによる雰囲気の違いなどをお伝えしております。

タオル地はすべて同じの織り方一辺倒ではないことにまずは驚いています。

ループになった本来の日用品のタオルにそっくりなイメージのもの。

スタイリッシュに高級感ある毛並みのパイルカットがしてあるもの。

その違いで同じタオル地といっても展開があるところに注目しています。

そして、混率も綿/100%だけではなくポリエステル/100%もあり、このたび製作の生地も後者の部類になります。

タオルシリーズは今回がラスト、今までと違ったフリル付きフラップへのアレンジでご紹介していきます。

タオル地のイメージは「癒し」とか「心地よさ」であるところが特徴

タオル地は、以前にインスタグラムで反響のよい素材であることが分かっています。

「かわいい」といったお言葉をいただき、タオル地が「ふんわりとして心地よい癒しのイメージ」を抱かせてくれるみたいなのです。

1点だけあるデザインをタオル地で作ったことも以前にはあったのですが、それよりも、3点を連続で製作していくこのシリーズの面白さがあります。

一気に連続してタオル地を深堀りすることができたことは貴重でした。

タオル地というのは、普段見ている日用品の親しみある素材です。

この日用品のイメージが大きいタオル地をバッグにすること自体「切り口」が新しいのです。

リュックになった完成品から見たタオル地の雰囲気とおしゃれ感

<サイズ>縦27cmx横27cmxマチ10cm。
<表地:濃ピンク>パイルニット無地、綿/75%、ポリエステル/25%、日本製。
<裏地/リボンひも/フリル:黒>生地名不明、ポリエステル/100%、日本製。

タオル地の出来栄えは上々です。縫い目が中に沈み、ふんわり感がより出ています。

今回だけ、フラップを大きくしてみました。

そして、コントラストを黒で付け、ジャージ素材のニットのフリルを縁にあしらうということを初めてしてみました。

前の2点は6角形型の小さめサイズのフラップでしたのでこれでかなり印象が変わってきます。

フリルをただの飾りと考えてしまうと「流行」という軽いその場限りの装飾であり、価値が薄れます。

なぜフリルが必要なのかをお伝えできるほどの意味のあるフリルの引用の仕方の方が「永久的なデザイン」になると思っています。

今回の場合だとピンクの中に良い位置にコントラストを付け、黒コーデと合わせやすくしたという「働き」が出来ました。

そのほかには、フリルでフラップの縁のぼやけたラインをカバーするなど、「欠点を隠す」とか「縁を美しく強調する」などの働きがあると考えています。

タオル地のバッグはまだまだレア

「タオル地ありだな」、と思ったことの1つににバッグとしての素材のレア感があります。

親しみやすい日用品としてごろごろしているタオルですけれど、バッグとなるとレアなもの。

生地としてはあまり豊富にはないのが現状です。

夏用のサーファー用のヤシの木がプリントされたようなものなどを過去に見かけたことがあります。

この「ヤシの木」というキーワードは、季節が夏に限定された季節感を表現したもの。

実際私も、このタオルシリーズは、夏をきっかけに知ってもらいたかったので、夏とは縁のある素材です。

しかし、使っていく中での使い心地の良さに、いずれは季節感を無くして、いつでも使いたいようなバッグだと思ってもらうということが目標です。

あとがき

今後もタオル地には注目していきたいと思っています。

もっとさらにいろんな工夫をしながらとことんタオル地を引用してみたいのです。

キルトをかけてパイル特有の糸のほつれを軽減したり、素敵な裏地の組み合わせで同じ色でも多種の展開ができたりすることを見込んでいます。

素材が限られた中での工夫は良い成果を生むこともあり、タオル地という豊富でない素材ならではの縛りから何か新しいことを考えていけそうです。

新しいことは、「枯渇した」中から思いつくものみたいです(^-^)。

死後の世界を理解すると腑に落ちる、「銀河鉄道の夜:宮沢賢治 著」をこのように解釈しました【365】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

たまたまネットでオンライン購読が可能であった「銀河鉄道の夜:宮沢賢治 著」。

ひょんなことから冒頭部分を読み始めて、そこから一気に最後まで。。

「銀河鉄道の夜」に関しては、多くの学生さんが読書感想文を書かれている作品だと思います。

セミロングな長さでありますこの作品、「未完の作品」だったとか。。

人のために尽くすということはどういうことなのかを究極の形で映し出す

学校の授業の場面。

先生の質問に上手く答えられないジョバンニ。

そして、その答えは分かっているのに分からないふりをして答えなかったカムパネルラ。

カムパネルラが明らかに知っている答えを自分のために答えなかったあの場面の時に、ジョバンニは、「自分もカムパネルラも悲しいと思った。。」と。

このことは、少し状況の違う別の人間が互いに同じシーンで、悲しい気持ちを共有した瞬間だと思いました。

カムパネルラという少年の、自分を犠牲にしてでも人を助けるという性格。

ここに親譲りの「育ち」のようなものを見ます。

親譲りをなぜ感じたかというのが次の場面。

ザネリが川でおぼれかけたのをカムパネルラが助け、結果帰らぬ人となった場面。

そして、そこへカムパネルラの父親がかけつけ、落ち着いた様子で、もうカムパネルラの生存が難しいだろうと冷静に語ります。

それどころか、ジョバンニに、お父さんが近く帰ってくるだろう吉報を伝えます。

自分の息子が亡くなったそのような時にさえ、他人の吉報を伝える配慮。

カムパネルラの姿勢は、おそらく父親から受け継がれた「継承」のようなもの。

この自己犠牲は、エゴで満ちた人間には是非とも知ってほしい姿。

まずは、自分の前に人の幸せを考えてあげる例が親子ともどもに感じられました。

「銀河鉄道の旅」はまさに死後の世界を分かりやすく象徴的に表現している

ところで、この物語を1つだけある「絵」で表すとしたら、銀河鉄道の旅の途中の場面でしょう。

善い行いをしていたカムパネルラの生き方そのものが評価されたような形の遠く高い宇宙の降車駅。

いろいろな人が列車に搭乗しては途中で降りていくのですが、カムパネルラのように最後の方の駅(上の方)で降りる人というその決められた片道切符が、「徳:とく」の高さを評価されたと感じます。

これは、他人のために自分を犠牲にしてまでも尽くしたという人間への高い評価をだと解釈できます。

しかし、カムパネルラは死者となった身。

やはり上の方の駅ではあっても、やがては、他の人と同じように列車を降りて銀河の闇に消えてしまいました。

ジョバンニは、この旅で一瞬だけではありましたが、何らかの霊感みたいなもののせいで死んだ後の体験に触れたことになります。

死んだ人しか知ることがない宇宙の列車の旅に参加する体験をほんのわずかの時間だけ味わったということです。

ここで「はっ!」と思うことが。。

ここ最近YouTubeで視聴させていただいた、「臨死体験」をした人のエピソード。

その臨死体験は、よく日本人の中で言い伝えられている「三途の川」のお話。

生きている間に誠実に生きてきた人は、美しく素敵な景色の場所へ行ける、その逆の人は暗い場所で心も晴れないと、そしてその場所がその先も永久なのだと。

列車の旅の途中で、二人(主人公ジョバンニとカムパネルラ)は鳥を捕らえて生業(なりわい)にしている男性に出会います。

しかも、時間が経過しても相も変わらずただ同じ場面であり、そこからの変化も発展もありません。

この男性に対してジョバンニは、「本当に心からその仕事をしたいのだろうか」と疑問を持つ場面が印象的。

臨死体験の人がこうもお話されていました、「いくら頑張って働いてきた人生であったとしても嫌々ながらその仕事をしたのでは死後はハッピーではない」と。

まさにこのことに符合。

ということで、「シャーマン」的な霊感を持っていたと言われる著者「宮沢賢治」がこの列車の停車場である駅を段階付けて示し、人生をちゃんと生きた人には高い位置の停車場で降車する切符を配布したのです。

その鳥の男の降車駅とは随分かけ離れた高い位置の駅とのその距離の意味は3次元での物理的な人生においてやってきた過去の行いの「差」。

一方それらのいずれでもない、生きているジョバンニが持っている切符はどこでも自由に行けるフリー切符。

まだ人生がポテンシャルを秘め、この先いかようにもなりうる無限の可能性があることを行き先自由のフリー切符で表現していると思うのです。

これが生きている人と亡くなった人の違い、苦しみを真正面から実体験できている3次元での「今」こそが生きている「証」であると考えざるを得ない

「ずっとこれからも旅していこうよ」と列車内でカムパネルラと誓い合いたかったジョバンニでしたが、大きく二人が違っている点は、カムパネルラは、もう生きてはいない人間であるということ。

ジョバンニにはある「生命」というものをカムパネルラはもう失ってしまった状態にあるのです。

どれだけ格の高い停車場で降車できたとて、カムパネルラには、その降車以外の選択肢はないことを「残念」とか「悲しみ」として私達読者に伝えます。

裕福ではなく、母が病気で、牛乳こそが大切な母の毎日の栄養源。

そしてそれを買うお金を作るため、小さい子供なのに大人に混じって毎日学校後に労働をするジョバンニ。

ぎりぎりの、際どい暮らし。

けれども、毎日地をしっかり踏みしめて1日1日貴重に明るく生きていることがとても力強いと感じられます。

おそらく友人たちの輪からも外れ、いじめられている様子がどの読者の目にも明らかであるけれど、そんなことは大変な1日のたくさんのタスクの中のわずかな部分でしかない。

それだけにこだわってもいられない、その前向きさはまるで宝物のようにキラキラと輝いている。。

このキラキラは、銀河鉄道の旅のはるか彼方の停車場に点在していた美しいトパーズなどの色鮮やかな天然石にリンクします。

カムパネルラの父親が教えてくれた、父がじき帰ってくるという吉報、苦しい毎日の中に舞い込んできた幸せと喜び。

ジョバンニにとっては最高の幸せです。

命の尊さ、生きているということの次元を分かりやすく、死の次元を見せることで「宮沢賢治」様はそれを示したと考えます。

生きている人は、今自分がいる次元というものが当たり前すぎて、見失っているもの。

死後の世界を旅する経験をしたジョバンニは、貴重な「メッセンジャー」的役割。

著者様の死後もそれを永遠に伝えていくには。。

物語の主人公というのは、その物語が読まれる以上、永久のもの。断然著者様よりも永久に生き続けるものです。

「宮沢賢治」様は、永久的な発信者としての任務をジョバンニに託したのではなかろうかと。

感想まとめ

列車の旅の次元が高い降車場では、美しい宝石がキラキラと輝く色とりどりの明るい世界が存在しています。

その風景こそ、いわゆる「天国」の象徴だと思えます。

そんな次元の高い降車場で降りられる人の条件を考えてみました。

1)人の気持ちに寄り添うこと・・・ジョバンニや父親の他人の心の深い部分を思いやる行動でそれを例として示している。

2)自分に誠実であること・・・貧しく辛くとも常に胸を張って明るく前向きな主人公ジョバンニが将来高き次元の駅で降りることができる可能性を鳥を捕まえる仕事の男との対比に垣間見る。

亡くなってこの3次元から姿を消した後に行くであろう銀河鉄道の降車駅を降りたって存在する場所を生前の人生の過ごし方が決めるのだということです。

人に対して嫌な態度をとったり、やりたくもない仕事を無理して頑張るなどの本当の気持ちに向き合わない生き方は、1)2)とは対極の事。。決して「あの世」では評価されないのです。

他人のことを思いやり、自分の気持ちに正直に心から納得できる行動、そしてライフスタイルを送るべき「理由」を、そうしてきた結果がどうなるのかということを次元を超えた見方でこの銀河鉄道の旅が教えてくれました。

「ツキ」のない自分の人生を嘆くなかれ、当たり前の毎日の中にあるささやかな幸せ、喜びに感謝するのだ。

人生における「苦楽」は、この世に生をいただいた者の宿命であり、様々な「苦楽」を丁寧に受け止めながら、正直に前を向いて歩いて行かれますよう。。

あとがき

何か後々心にずっしりと重みを残したこのお話。

時々、こんな風にブログで読んだ本の感想を書きます。

今回、小説が題材なのは珍しいです。

小説だけをそのまま読むとなかなか理解が難しいです。

最初にこの記事を書いた2020年8月14日投稿をその3年後の2023年7月15日、さらに2024年3月11日に手直し(リライト)しています。

まずは、読んだ後にネット上で可能な限りレビューを拝見。

その後、作者「宮沢賢治」について別の人が考察した「霊感」とか「天然石」についてのかかわりについて書かれた本も読ませていただきました。

それが<読書>カテゴリーの中の【623】の記事の投稿です。

そして、途中でも触れました、臨死体験をした方のお話を拝見したのがここ最近の2023年6月頃です。

ここで、この物語の私なりの解釈が随分まとまることになります。

ただ、こんなことも未だに引っかかったまま↓。。

それは、いじめていたリーダー的な者が助かって生き延びた、人を思いやっていた者が亡くなったという事実。。

これは何か意味するところがあるのだろうかというところです。

この世の矛盾とでもいうのでしょうか、いい人が早くなくなるみたいな。。

もう十分この世では尽くして来たからそこで終わる運命の者、まだまだ成長のしなければならない使命として、生かされたということなのかです。

それでも死後の評価は正当に下されるものなのだということがメッセージなのでしょうか。

もしかして、再びこの続きを考える時がこの先あるのかもしれません、その時はここにまた文章を書き加えることになるかもしれません。

雨対策ができる素材に関する疑問をクリアにしていきたい、①PVCとはどんな見た目か②合成皮革と人工皮革の違い③はっ水加工は劣化するのかの解明【179】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

本革(ほんがわ)がとても好きな私は、フェイクレザーの部類である、合成皮革とか人工皮革というものはどうも見劣りするように思えてほとんど手を付けません。

ただ、今まで一度だけ、「雨の日シリーズ」というハンドメイドリュックの製作を企画をした時に、雨をしのぐ役割というものが、本革には十分に兼ね備えていない性質だったので、合皮やPVCに活躍してもらいました。

この経験は大変貴重でした。

はなっから取り扱わないと決めつけずに、一度作ってみて自分でその思うところを感じてみました。

結果、雨の日に限って言えば、合皮やPVCはいずれ劣化すると分かってはいても、大変な優れものなのです。

こんな風に思えたのも実際に生地を手にして、製作してみたからです。

そして意外なのは、なかなか良い出来栄えになることです。

何かふんわりとした立体感があるのです。

これはPVCの風合いというか性質のたまもの。あながちPVCが必ずしも劣化の性質を持った100%悪い素材であるとは言い切れません。

とは言え、PVC混入の素材は、生地を空気に触れさせた瞬間から劣化が始まりますので、そんなリスクを伴う製作でした。

ただ、PVCも3年くらいまではほぼそのままだと思います。

その後からが10年までの間に徐々にひび割れたりしていくのです。

PVCだけでできているバッグの発見と合皮(合成皮革)に組み込まれることが多いPVCの存在について

私自信もこれまでそうだったのですけれど、何か本革以外の物をやたら、PVCだと呼んでしまったり、「PVC等の合皮類」と明らかに混同してしまった使い方をした時もあったかと思います(^_^;)。

今回、私はそのあたりをきちんとひも解こうと、YouTube発信の中のお話に備えて準備した調べによって区別をしっかりすることに努めました。

まず、PVCと合皮の違いという点は、その違いということをテーマにすること自体少しおかしなことなのかもしれません。

違うも何も、そもそも作りが違うのです。

分かりやすく、PVCだけでできたバッグと合皮でできたバッグという比べ方にしてみましょう。

PVCというのは、「ポリ塩化ビニール」を英語で表記した頭文字です。

見かけから分かりやすく言うところの、ビニールのような透け気味な素材です。

子供用のプールの時の透明っぽいバッグなどがそれにあたります。

あれは、純粋にPVC製と言ってよいです。

見かけが透明っぽくて分かりやすい様相をしています、こんな風に↓。。

「ダイソー」様で見つけた、材質が「塩化ビニール樹脂」と記載の、いわゆるポリ塩化ビニール製の透明バッグ。

タイトルの、「①PVCとはどんな見た目か」の答えがこのお写真で正解です↑。

これがまさに子供のプールバッグの素材に一致します。

これはこれで手にしてみるとかわいくてさわやかな雰囲気があります。

今この時点で将来何年後かにこれがバリバリに劣化するなどとは想像もつきませんね。

一方、合皮というのは、基布(きふ)という土台の生地があって、その上に合成樹脂と呼ばれるプラスチック系の薬のようなものを塗布してある作り、つまり2種の素材の合体の2重構造が合皮です。

混同しやすいのは、この二重構造の上に塗る合成樹脂が、ポリウレタンの時もあるし、前述のPVCである時も。。

その点が混同の原因かもしれません。

PVCを使った合皮というものも、ついでにPVCだ、と呼んでしまっているのが現実のようです。

しかし、構造をしっかり把握すると、ただのPVCだけでできているわけではないことが、裏返した時の基布が存在するのを見たときにそれが証明されるのです。

そう考えると、世の中の大半の素材は合皮の方が多いということではないでしょうか。

むしろPVCだけでできた子供のプールバッグのような素材はレアです。

ある一定の箇所には多く存在するのかもしれないし、ニーズもあるのかもしれませんが、全体で見てみると、はるかに合皮の2重構造の作りの生地の方が多いと言えます。

合成皮革と人口皮革の違いはどこにあるのか

次は、合皮と人皮の違いをやってみます。

これは、上述の2重構造が理解できていれば、簡単です。

二重構造の基布が、織物か不織布か、それだけです。

基布が織物の綿などの場合は、「合成皮革」、基布が不織布の場合は「人工皮革」というように、基布の違いで呼び名が変わるだけです。

ということで、タイトルの「②合成皮革と人工皮革の違い」の答えが以上です。

それにしても、「皮革」という言葉を使っているにもかかわらず、ちっとも本革レザーが登場することがありません。

これも紛らわしい呼び名のままでいることがいろんな混同を招く原因だと思っています。

合皮の基布の上にのる物質は必ずしもPVCだけではない、バラエティーに富むものであること

さて、合皮の例で基布の上にある物質がPVCの場合はこれも合皮の種類の1つであるということをお話しました。

これが、PVCではない場合もあります。ポリウレタンだったり、私達が知らないような名前のコーティング剤だったりすることがあるようです。

ハンドメイドリュックの製作企画<雨の日シリーズ>の時の写真をまとめました↓。

まず、この中で最初の合皮のお話で例に挙げた、基布の上にPVCがのった状態の2重構造でできたPVC混の合皮というのが、上の2点です。

左の椿柄は、基布が綿/100%、そこにPVCが付着させてあります。

偶然にもこの同じ生地で基布だけの綿/100%も入手していたので、写真でその違いを見てみましょう。

綿/100%。この格子状の節の織り目からは、ブッチャーかクラッシュあたりかと考えます。
ツヤがなくて、生地そのまんまです。布だけなので雨を通してしまいます。
上の生地と全く同じ生地を基布にPVCが上に付着してある生地。
ツヤが出ています。これは雨を通しません。その代わり劣化が起こってきます。

ここでお伝えしておきたいのは、基布とペアになったPVCは劣化しますが、なにしろ、基布にぺったりくっついた構造になっているため、この劣化のネタ付きなどの影響が綿/100%にも及びます。

こうして組み合わせた瞬間から、綿/100%の運命も劣化に巻き添えをくらう運命なのです。

よくブランド物の高級バッグのビンテージ物の内貼りに合皮が使われていて劣化している話が飛び交います。

あれもこれと全く同じ構造。基布が綿か何かの素材でその上にPVCかまたそれ以外の劣化するタイプの合成樹脂のたぐいを付着させているので、何十年後かにボロボロになる姿です。

お直しのために私も自分でその部分を取り出したことがありましたが、基布の存在はいずこへ。。というほど上にのっかっていた樹脂の影響を受けて、とんでもないことになっていましたので、それほど影響力のある物質なのですね。

これは一流ブランドバッグの内貼りです。
合皮の上にのっているなんらかの合成樹脂類の物質が経年劣化して、剥がれ落ちてきている様子。

この状態でバッグのモデルから推測のこと、30年程経過しています。

おそらく劣化し始めはもっと前の10-20年くらいから始まっていたことでしょう。

じゃあなぜ、一流ブランド様がこんなことになることを予測もできずにこういう材料を使ってバッグを作ったのか。

最初は、布よりも本革に類似にすることと内側の原価削減で、ただ高級感を出したいためだと思っていました。

けれどよくよく考えるとそれだけではないと思えてきました。

内側を水気の物から守るために防水のような役割を果たす機能としてこの合皮を貼ったのではないか。

そんな風にも思えます。

一流ブランド様であれば、本革を内側にも貼れば良いわけです。

ただ、本革だと水気を浸透してしまい大切な小間物が濡れてしまうから、水に強い合皮をチョイスしたのではないかと。

もし、私が雨の日シリーズをしていなかったらこうは思わなかったです。

革に似た高級感をコストの安い合皮で対応させたとしか考えなかったと思います。

それだけ、合皮には、たとえ数年であっても少なくとも劣化する手前までは防水級の役割があるわけです。

その点は、他の本革や布が太刀打ちできないほどの素晴らしいメリットなのです。

今一度、雨の日シリーズのバッグに戻りますね。

この中で、PVCでないものがのっている合皮が、下の真ん中リボンのリュックです。

これは、「ストライプコーティング」という名前の生地で、基布が綿/100%。

ただ、綿/100%にしては、つるつるです。

その上に二重構造ということで、何かの物質が付着させてあるのですが、物質の名前まで分かりませんでした。

もしかして、PVCなのかもしれないし、他の物質かもしれません。

名前がコーティングというところが特徴です。

ストライプというのは、元の基布の綿/100%がストライプのヘリンボンみたいな柄だからこの名前だと思われます。

もう少し、具体的な生地屋さんからの説明がほしいところです。

残りの黒の水玉は、ナイロンオックス撥水加工という生地で、ナイロン/100%。

私の調べによると、まだ完全に把握はできていない段階ではあるのですが、はっ水加工という名のついたものは、基布のナイロンオックスの上に「フッ素かシリコン」あたりがのったものだとのこと。

フッ素はフライパンでも見られるような、何か途中で使いこむとびらびらとめくれてきて剥がれ落ちる現象が印象的ですね。

そういったことがこのナイロンオックスでは起きたのを見たことがないので、私が思うに、シリコンなのかなあと考えています。

調べによるとシリコンであれば、ほぼ劣化が起こらないとのことなんです。

昔から持っているナイロンのバッグで撥水がかかっていると思われるものも劣化など起こったことが無いですので、これは貴重な構造です。

劣化などわざわざ見たくないし希望しませんものね。

なので、ナイロンオックスのはっ水加工というのは、雨をしのぎつつ、劣化自体も起こらない優れもの。。と、ちょっと待った!。

1つデメリットがあるんです。

はっ水加工という名の付く加工は、最大のデメリットがあるのです。

それは、摩擦によって目には映らないところで加工部分がはがれて、機能を失う日が来るというもの。

これもアイロンをかけることでその熱である程度戻りはすると言われているものの、完全には復活できません。

よって水をしのぐ撥水の威力が限りあるものであるということなんです。

しかし、ナイロン自体がもともと撥水の効果も持ち備えた生地であることから、この寿命を受け入れれば、遠い将来は撥水の効果のないただのナイロンの生地ということを受け入れて使っていくことができます。

もしくは、別で撥水スプレーを自分で施工するということも可能。

劣化したPVC混の合皮などは、使っていくことができなくなるので、それと比べたらずっと持ちたいバッグであればこの方が良いのかなと思うのです。

さて、一番右下の薔薇柄の黒は、ただの綿/100%のサッカー生地に私が強力撥水剤(セラミック入り)の「ceramic pro textile:セラミックプロテキスタイル」というカー用品の車のシートなどの目的のものを塗布したもの。

ものすごい威力の撥水効果が実験で出ました。

ただ、高価なスプレーであること(¥7,000/300ml程度)と、生地によってはすごい量を施工せねば効果が出ないことがあります。

このサッカーという生地もでこぼこしていますので、じょうろで水をシャーッとかけて玉のようにはじくところまで、300mlの1本とさらにもう1本の途中まで使用しました。

そこまでしてでも撥水したい場合は、お気に入りの生地であれば、可能であることの証明を一応したわけです。

人それぞれ価値観がありますので、こうまでしてでも雨もしのぎたいという場合もあるでしょう。

この撥水剤は、たまに使うリュックなら、1年はゆうに撥水威力は保てるかと思います。

ただ、コスパに問題があり(もったいない)、あまり現実的ではないのです。

あとがき

そもそもなのですが、「皮革」というレザー風な言葉を使いながら全く「本革レザー」が使われていないことに驚かれると思います。

知識をある程度持っていないとこの言葉に翻弄されて勘違いして不確かなバッグを購入してしまうことがあります。

このように、合皮というものの構造を知っておくのは、今後の希望のバッグ選びに大いに役立てていただけることかと思います。

私の意見としましては、ここまでいろいろ雨の日用の製作をしてきてなんなのですが、劣化すると分かったものをわざわざ持つこと自体、作ること自体をためらいます。

劣化するのかしないのかに焦点を当てたならば、「本革と布のどちらか」の中でバッグを選びたいのです。

ただ、本革にも一部ポケットなどに合皮が使われていると劣化する部分があるということですから、全体の価格から見たときに、本当にそのお品を購入するべきかどうかを判断することになります。

とにかく、このような性質をあらかじめ知っておくことが、今後きちんと自分の考え方を持ってお買い物をしていく中で一助となればと思います(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

あのいつもの親しみある日用品がリュックになったら。。を実現したふんわりかわいいタオルリュック【178】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ数日<タオルシリーズ>としてタオルの素材に特化したリュックの製作をしています。

同じタオル素材とは言え、ちょっとした織り方、混率、色の違いから同じデザインながら少しテイストの違いを出していくというもの。

デザインは、「簡易リュック」。

【176】の記事でも触れたのですが、タオル地にこだわったバッグというのを製作し続けるというのもエッジが効いています。

無地のタオルのシンプルさを裏地に柄を配して華やかさのバランスを取るのも工夫の1つ。

このデザインには一番向いた素材だけを当てはめるというような拘りによって、製造者側のモットーとしている「軸」をお伝えすることができるのです。

そう思えたのも、バッグをご購入していただいた経験からのヒントであったり、インスタグラムでのアップ時のコメントであったりという、とてつもない人数の中からのごく一部のありがたく貴重なご意見やお客様があってのこと。

なので、これまでいろいろなデザインをいろいろな素材で製作してきた中で、そこから得た独自の製作らしいテイストに絞っていくタイミングの時なのかもしれません。

タオルがそのままリュックになる喜び、パイル地の気持ちよさと雰囲気

今回のパイル地のタオルはクリームベージュがメインです。

配色使いも同じパイル地で迷彩柄のような色のカーキグリーンミックスです。

左上から、反時計回りに、表地(タオル地)、配色(パイル地ニット)、裏地(楊柳)です。
<表地:ベージュ>ベビータオル、綿/100%、日本製。
<配色:カーキ>パイルニット、綿/100%、日本製。
<裏地:ベージュ>楊柳無地、綿/100%、日本製。

今回は、配色生地を入口フラップとショルダーに使うという配色使いをしました。

ショルダーは幾重にも折り込みをしますので、今回のパイルニットのカーキグリーンは、厚みが結構あるモフモフしたものになりました。

「簡易リュック」:表側。サイズ27cmx27cmxマチ10cm。
ショルダーの調節機能のないミドルレングスの簡易リュックです。
カーキが差し色になっていますね。

このカーキのように厚みがあって、扱いにくい生地をうまく中側にソフト厚芯も入れ込んで綺麗に仕上げるコツは自分なりに見出しております。

後で貼りますYouTubeを是非(^-^)。

あとがき

【176】の記事でもお話致しましたが、このデザインはもっと工夫する必要がありまして、

物をたくさん入れた時に重みでマジックテープ仕様の入り口タブが外れてしまう点です。

それでも大丈夫なようにと内側に巾着紐を設置してはいますが、まだまだ考慮が足りないということになりました。

別の生地で恐縮ですがこのたびの【178】の制作は、これと同じ仕様になっています。

しかし、もっと入口をしぼり切る工夫として、数年後の2023年には、ここからぐんと仕様を変えました↓。

こちらの方が口の閉まりは確かな頼れるものになります。

当記事も最初のアップが2020.08.10なのですが、そのまるっと3年後の2023.08.11現在リュックをナップサックに変えて巾着として絞る仕様に行き着いています。

よって、この記事の「簡易リュック」は発展前の初期型だと思って見てもらえると良いです。

簡易リュック型のまま行くなら、マジックテープではなく「ヒネリ錠」や「差し込み錠」もありますが、穴を開けたり布にカットを入れることに戸惑いを感じてきまして廃止しました。

現在は、特にそういった生地を傷つけるような金具を使わなくても、生地だけで工夫できることがあるというところで考案しています。

それは、「生地を大切に優しく使ってあげる」というサスティナブルの活動の一環となっているのです(^-^)。

タオル地を「夏」だけにとどまらず「オールシーズン」素材として解釈したふんわりリュック【176】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

いよいよお盆が迫ってまいりました。

お盆も過ぎると秋の入り口に。。夏はあっという間なのですね。

タオル地のリュックを夏をきっかけに持ち始めるというタイミングが1つ考えられます。

タオル地は、まずは夏のイメージ。

リュックのショルダーが皮膚に触れたときの心地よさを想像すると夏に快適な触り心地であることが想像できて、やはり最初に持ち始めるきっかけの季節というのは、夏なのかもしれません。

しかし、タオルもループタイプやパイルカットタイプなど種類が分かれていて面白みがありますし、あえて季節感を出さないことで意外なバッグになるかもしれません。

高級感あるタオル地のチョイス、「シャーリングタオル」という生地の利用

今回の生地はブルー色がかわいい「シャーリングタオル」という生地。

そして、裏地にはそのブルーと調和する小花柄プリントのガーゼ。

ふんわりした表地には、ふんわりした裏地を合わせます。

<左:表地>シャーリングタオル、綿/100%、日本製。<右:裏地>ガーゼプリント、綿/100%、日本製。

シャーリングタオルには斜めに筋が入っていまして、厚みがあって高級感もあります。

タオルという名前が付きながらタオルっぽくないところがスタイリッシュです。

合わせる裏地は柄物の方が奥行きが出て、楽しくなるようです。

表地の色が裏地のマルチカラーの柄の中に入っている合わせ方がポイント、柄全体の青味な感じにマッチして相性が良かった組み合わせでした。

出来上がりの角のふんわり感が魅力、すべてのバッグをタオル地で作っても良いというほどの素敵な素材だと気づかされる

思いのほか出来上がりが良かったです。

このシャーリングタオルという生地がとても素敵。

色違いの展開もあるので、すべての色試しても良いと思いました。

例えば赤色などは、このふんわりした色のおかげできつく感じないという印象です。

どの色でもやさしいふんわりしたバッグに出来上がるよう。

「簡易リュック」:<サイズ>縦27cmx横27cmxマチ10cm。
調整不可の固定ショルダーは丁寧なジグザグステッチ。
夏にノースリーブなどを着用の際には、きっとこのタオル地の一部が皮膚に触れることでしょう。
そして、中を覗けば素敵な小花柄の世界が広がります。中を開けた瞬間の「心地」が得られます。

このタオル地とリュックとの相性が、今回とてもマッチしていると感じました。

シンプルなデザインにめいっぱい広がるモフモフ感あるタオル地の良さが味わえるリュックです。

もしかしたら、タオル地ばかりにこだわったバッグの製作なんてのも思い切った拘りで面白いなどと考えた次第です。

表地のタオル地のカラー展開には限界がありますが、裏地は無限にあるという「半1点物」が実現できそうです。

あとがき

タール地は親しみやすいけれどもレア素材です。

あまり豊富ではなく、ほとんど無地しか見つかりません。

よってそういった生地は裏地の組み合わせとかデザインで面白みを付けていくということが良いと考えています。

ただ、このリュックの留め具のマジックテープは、後に廃止しています。

重い物を入れるとすぐに外れてしまうマジックテープの力は頼りにならないと分かってきました。

この入り口の留め具の工夫が今後の大きな課題です。

黒ベースのマルチカラー花柄のパッチワーク生地の固定ステッチを決して黒糸でやってはいけない、もっと美しくもっとなじむ色が別にある【175】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

はぎれを余すことなく使える手段として、細かいパッチワークにする方法があります。

パッチワークも、細長の短冊状に裁断してハギ合わせるボーダー柄やストライプ柄もありますが、今回は、もっと限られたパーツしか余らなかった場合の市松柄になるパーツです。

ボーダーやストライプがハギ合わせの辺が上下か左右の片方だけのハギになるのに対して、市松柄は四方すべてハギになるので、ハギ合わせのステッチの線が格子状に入ります。

これはもはやマトラッセ柄の生地と同じようなことです。

パッチワークとしてパーツ同士を「機能」としてつなぐだけでなく、その固定ステッチも含めた美しい市松柄がどう美しく目に映るのかを意識することになります。

ステッチでハギ目周辺を固定することの意味と効果

パッチワークする際は、縫い合わせに加えて更にハギ目の両サイドに固定ステッチを入れることにしています。

それが、ハギ目を安定させ丈夫なものにしてくれます。

ところが、今回一筋縄ではいかないことが起こりました。

ステッチが黒く際立ち、めちゃくちゃ汚いのです。

これでは、ステッチをかけたことが逆効果。

美しかったパッチワークの市松柄がくずれてしまいました。

さらにマルチカラーが綺麗なお花の柄を遮ってしまいました。

基本的には、生地の地の色に糸の色を合わせてなじませるステッチで美しくしようとするのですが、黒、紺、焦げ茶などの強い濃い色というのはそういう訳に行かないようなのです。

とりあえず、まずは、その公式に当てはめるかのように、マルチカラーのベースの黒に合わせた黒糸で固定ステッチしてみる様子をお伝えします。

まず、ハギ合わせた縫いのみで何もステッチをしていないデフォルトの状態。
ハギ合わせがぴったりできていると、十字架とか格子状にびしっと線がうまく交わります。

では、ここへ、最初に黒地に沿い①黒糸を使った固定ステッチ②白糸を使った固定ステッチ③黒糸からトーンを落としたグレー色の糸を使った固定吸って地の3つを見比べます。

①黒糸でハギ目の両サイドをステッチを入れた状態。
ステッチを入れたことが逆効果となった美しくない事態でした。
②真逆の色、上段が白糸で下段がピンクの糸でステッチしてみました。
黒よりましですが、厳しい見方をすれば、これも浮きますね。
③①の黒をマイルドにしたグレーでステッチしてみた結果がこれ。
黒糸より柄の中に馴染みます。

ただどれも、せっかくの桜の柄の美しさを何か邪魔する感じがするのですね。

なので、今回思い切った決断をしました、「ステッチは無し」で決定しました。

これが決断でした。ステッチがあることの意味として丈夫に固定することだったのですが、このシートはそもそも小さなポーチ程度の分量だけ。

小さなアイテムは引っ張られたり大きな力が加わることが少ないので、結果長持ちすることが多いように、ステッチを入れずとも大丈夫だろうと判断。

そうして、固定ステッチ無しで3柄共通にで作りました。

最後の赤い地の生地だけは、厚手で緩いと支障があるため、ステッチを入れる必要がどうしてもあると判断。

マルチカラーではないので、他のカラフルな花柄生地のようにはならないのでベースの赤色に合わせた赤糸のステッチでうまくいきました。

パッチワークシート4種の出来上がり

ポーチ用の市松柄のパッチワーク完成。

左下のキャンパス地風な厚手生地のみハギ目の両サイドにステッチを地の色と同色でほどこし、その他3種はステッチ無しです。

先程の例の黒地の桜柄は黒ステッチが汚く見えました。

同じことが、隣の焦げ茶地の椿柄にも起こると考えました。

そして、右下の菊の花柄はピンクがかった白色のステッチをしてみましたが、汚くはないけれど、桜柄で最後に実験してみた③のグレーぐらいのもの。

こういったマルチカラーに、なかなか綺麗にステッチが出ないヒントが感じられたこのたびの実験。

マルチカラーはいろいろな色が入りすぎて、糸1色で対応ということが無理があるのです。

そうすると無難なところであいまいな糸の色のチョイスということで妥協せざるを得ないのです。

だから、マルチカラーはこういったパッチワークは向かない難しい点があるという新たな学びをしました。

ということで、パッチワークの商品を作るなどということはこのマルチカラーに関してはしない方が良いという考え方も持っていると良いです。

あとがき

とは言え、大きい面積のパッチワークをすることの方が多いです。

そこにはやはり固定ステッチをハギ目の両サイドに入れていきたいです。

となると、この度のようなマルチカラーの場合、③の強い黒色からトーンを落としたグレー色でステッチしたという結果が選択する糸の推奨カラーになります。

強い色というのは、黒、紺、茶、モスグリーンなどがが該当します。

これらがベースのマルチカラーなどは、ステッチが汚く映りやすいので、糸のカラーのトーンを落とした薄い方向に寄った色を選択してみることをまずはご検討下さいませ。

小さいパーツのミニミニポーチなどはかえってステッチは無しの方が可愛くふんわり出来上がるということも。。

どうぞ、パッチワーク製作にお役立て下さいませ(^-^)。

デニムと心躍るマルチカラーのはぎれの集結、食欲も高めるポップなランチバッグ【174】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

夏という季節になんだかネオンカラーが合うと思ってしまうのはなぜなんでしょう。

あの明るい色目が、明るい太陽のもとで元気に躍動するみたいなイメージが沸き上がってきます。

このたびは、そのネオンカラー的な色を集めたはぎれが余っていましたので、デニム素材とのコンビでネオンカラーでお花のアップリケをした、お弁当袋を作ってみました。

ネオンカラーはそれとは対照的な濃くて強い色に映える

今回のデニムはネオンカラーの組み合わせのコンビの相手としては申し分ないでしょう。

ネオンカラーはバック(背景)が強くて、暗めの色に映えることでその良さが出ると思います。

そうすると黒はやはり一番最強。

しかし、今回ははぎれ。強い色味で余り布としてあったものが、インディゴデニムの濃紺カラーであったということです。

<表地>インディゴデニム(だいたい10オンス程度かと思われます)、綿/100%、日本製。
濃いめの紺色なのでわりと強めな色目です。
<アップリケ生地4種>イエロー、オレンジ、ピンク、青の4カラーでお花の花びらをアップリケ。

これらのネオンカラーは、ブロードとかローンです。

別布ラッピングの方法

ローンやブロードはよくある生地というイメージですが、こんなネオンカラーはなかなか入手しにくいカラーなので貴重です。

黄色も在庫の最終反だとのこと。

今回は裏地が付かないので縁の始末に関しては一重仕立ての場合悩みます。

そこで、この中のイエローカラーのブロード生地が多めに余っていることから、入り口の縫い代始末、底の縫い代始末を共にこのイエロー生地でラッピングしました。

サイド部分は、三つ折りをしてステッチをかけましたので縫い代始末が表地そのもので可能でした。

まず、巾5cmの長いテープを裁断。長めに裁っておいて最後に余分をカットする方法。
まず、1.5cmの縫い代で本体と中表同士でステッチ。

ちょうどサイドの三つ折り始末が映っていました。

サイドだけならこれが可能でしたが、上下は三つ折りで分厚い所をさらに三つ折りして無理が生じるので、ラッピングの方法が厚くなりすぎずつにさっぱりと仕上がります。

そして、反対側にアイロンでうまくくるみ込んで縫い閉めます。

実はこの後になるのですが、ラッピングが綺麗にできる研究の中では、5cmの巾は縦に4等分にアイロンで織り目を付けた均一の巾を見ながら行うということにしていきました。

そうすると最初の縫い代に沿った1.5cmというのは、1.5cmx4=6cmなので、5cmの巾だと最後の縫いとじが不足するのです。

なんとなく融通利かせてできてしまいましたが、5cm巾ではなく、6cm巾の型紙で裁断することが正解です。

生地に接着芯も貼っておらず柔らかいので融通が利いて何となくできてしまったというのが今回ですが、実は5cm巾は矛盾で、生地幅が不足してうまく綺麗にステッチが隠れるようなラッピングが出来ないと言えます。

また別の記事でこのラッピングの仕方は「正確に綺麗に仕上がるには」というテーマでご紹介したいと思います。

アップリケのお花の形の1つのデザインの考案

8角形の花びらパーツを表面と後ろ面用に2枚ずつ用意。
5cm四方の正方形パーツはデニム生地の裏面を使い、花の中心部分を作ります。
縫い代1cm程を折り込み、縫い代をすべて隠します。
実際にミシンで糸の色を生地に合わせてステッチ。幾何的なお花ですね。

リボンが取っ手代わりになるお弁当袋の完成

あえてもう1点特徴を上げれば、今回のお弁当袋のタイプがリボンタイプであることです。

蝶々結びをしてそのまま取っ手のように持ち上がります。

結構大き目で、サイズは、縦17cmx横23cmxマチ10cmです。
容量は、850mlの容器が2段重ねでらくらく入るほどありました。
このようにしっかりと入り口も閉まります。入口タブの役割も結構なものです。

マチに関しては、入れるお弁当箱の幅とぴったり一致しなくとも、10cm程度で十分だと思いました。

最初15cm程でやってみましたが、15cmともなると縦が短くなってしまい、生地が余分に必要。

どのみち、マチは、本体部分との境界線があいまいなので、10cmにしておけばあとは入れる時に対応してくれます。

15cmというのはマチを見込み過ぎ。野暮ったいフォルムになってしまいます。

それでも、結果的にちょっと失敗だった点は、お花がそもそも大きすぎたこと。

お花の一部が、底部分へ突入してしまいました(^_^;)。

お花がそもそも大きすぎてマチに突入してしまったのが残念な失敗点。
底から見るとよく分かりますね。

あとがき

ネオンカラーはなんとなく元気になれそうな明るい色です。

お弁当袋には気分を良くしてくれる向いたカラーだと思いました。

もともと巾なり10cm程度の長さのみの、少しのパーツに利用しただけのネオンカラーだったのですが、それでも余っていたところを今回コスパ良く使い切りが出来ました。

すべて日本製の生地です。

ネオンカラー、ビタミンカラー、パステルカラー、ビビッドカラーなどカラーの特徴が共通で集まったマルチカラーは印象的です。

いろんなマルチカラーを楽しんで、生地を本当に必要な分少しずつだけをカット代が無料の生地屋様で購入すればコスパの良い素敵なお品が生まれる可能性があります。

今回ははぎれを利用しましたが、あらかじめたくさん購入し過ぎない工夫の1つとしても取り入れてみて下さいませ(^-^)。

魚介類の中ではクセが無い「ほたて」という素材のおいしいごはんへの使い方「ホタテ丼」のご紹介【173】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ数年、時短ご飯を工夫するようになりました。

きっかけは「個人事業主」になったということ。

一見自宅でのお仕事なので時間があるからゆっくり作れるイメージかもしれませんがむしろ逆。

ご飯の時間は大切とはいえ、短く無駄なく済ませたいと思うようになりました。

それ以外の時間をお仕事にどっぷり費やしたいのです。

まだまだ修行中の身、できるだけたくさんの時間を事業が実るように使っていきたいのです。

ごはんとの相性も良いからどんぶりに食べやすく考案の「ほたて丼」が生まれたきっかけ

時短を意識する状況の中で、「どんぶり」というのはとても良いなあと思っています。

おいしいし、一度にご飯もおかずも食べられる。

だんだん丼物作りにはまっていきました。

目玉焼き丼、ウインナーxキャベツ丼など自分でアレンジしたレシピがどんどん生まれていきました。

もとは、誰かのどこかのサイトの真似ではありますが、最終的に自分流にアレンジが入ります。

今回は、近所のお弁当屋さん(「ベントマン」様)がアサリxバターの組み合わせでメニューの中に入れておられた丼ものからのヒント。

バターを使った「ほたて丼」というメニューをご紹介します。

ほたてはもともと美味しいですので、誰が作っても失敗はなさそうです。

さらにホタテと相性の良いような緑の野菜のチョイスで個性的に工夫していきます(^-^)。

ホタテ丼レシピ

とりあえず1人分といたしましょう。

三つ葉を用意。「三つ葉の少な目バージョン」1束をそのまま利用します。

ざくざく3cm程の長さに切り分けます。

そして、ホタテx5粒程をバター1包み(8g)で焼きます。

塩、コショウはこの辺りでしてしまいます。

最初中火で焼き目が付いたら、弱火で蒸し焼き。

その時に三つ葉を投入して蒸し焼きに加わります。

そして、蒸し焼きがそろそろ終了後、しょうゆx小1、みりんx小1/2くらいを投入。

そしたら、強火に戻して、汁が少なくなるまで煮立たせます。

そして汁を少し残して火を切ります。

熱いご飯に残った汁をまぶし、ホタテと三つ葉をのせ出来上がり。

お好みで七味やチリパウダーなどをまぶしても良いですね。

バターが無いなら、油でもかまいません。

ほたての出汁は効き目がありますので、バターでなくても大丈夫。

ホタテ丼完成:しじみ味噌汁や納豆、もずく酢と一緒に。。

できるだけ自作することの良さ

今回ホタテ丼のサイドメニューとして、しじみ味噌汁、納豆、もずく酢を付けました。

しじみ味噌汁は私のこだわり。毎週というほど作っています。

しじみは体に良いということから、しじみが売っているときは必ずお味噌汁にします。

お味噌汁以外シジミを使ったレシピなど全く浮かびません(^_^;)、

もずく酢も自分で味を付けます。

もずく酢は既製品はやや味がきついので、自作だともっとあっさりとなり、そこがいい♪。

納豆は大粒をチョイス。

大粒の良さを知ってしまうと、小粒やひきわりタイプが何か物足りない感じに思えてしまう。。

本当の納豆好きは大粒派さんが多いと見ています。

このようにできるだけ自分で手を加えることも意識したいものです。

時短の中でも手をかけるべきところをジャッジしながら全体では自炊的な方向がやはり断然エコノミーだと思います。

あとがき

丼物は忙しく働いていて、ゆっくり料理をする時間のない方にはとても喜ばれるレシピだと思います。

お肉、魚介類と何か野菜を組み合わせるとバランスが良いですし、ボリュームも出てきてより食欲を高められます。

他にもお酒のおつまみなどを考案していますので、知っているメニューはとにかく今後もアウトプットしてまいります。

こちらの<食・健康>のカテゴリーにもお立ち寄りどうぞ(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

プレート組み立て式の作り方のバッグにおける角の歪みを起こさないようにする対策【172】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回製作したバッグは、かつて経理の仕事の外回りで使ってきた経験から考えた使い勝手を追求した、表地も裏地も撥水の効いたブリーフケース型。

内側に小花柄が広がるエレガントな「テリーヌ」と名付けたバッグです。

一度ベージュで製作しましたが、出来はグッド、ご購入もしていただきました<m(__)m>。

ということで、今回は2度目のグレーで製作しました。

その中で、改めて徹底したい重要な部分があり、この記事でお伝えしたいと思います。

外はビジネスライク、内側はお花が広がる別世界のギャップの面白さ

素材の組み合わせにギャップがあり面白味を加えています。

表地がよくあるナイロンのビジネスシーンになじむ生地、裏地にはピンクベースの優しい小花柄がぎっしりのエレガントな生地を組み合わせました。

左-表地:ナイロンオックスはっ水コーティング、ナイロン/100%、日本製。 
右-裏地:コーティングプリント目止め加工、ナイロン/100%、日本製。

とても残念なのが、この裏地の小花柄の生地の展開が2色までしか見つけられていないこと。

もしかしてもっと存在するのかもしれませんが、まだ発見できておりません。

ネットを見ても同じものを見たことがないので貴重です。

そして、この生地の使い方の効果がこちら↓。

ファスナーをオープンすると中にはピンクの小花柄がぎっしりと映えています。
ビジネスシーンに思わず微笑みがこぼれます。

洗濯ばさみでクリップして縫い合わせた結果の失敗と仕付け糸での改善

今回、1度目上手く出来上がったやり方と違うやり方で行ってしまった場面が。。

一番最後の合体です。

このタイプはボストンバッグと同じ。

長いファスナー付きの口布兼マチのロングプレート1枚と前後の本体プレート2枚を縫い合わせて出来上がるのです。

1枚というのは、表地と裏地が中表に合体した板状のパーツ。

その縫い合わせに仕付け糸を使って四つ角部分の位置を合わせなければいけないことを忘れ、洗濯ばさみで何も意識せずに留めるだけでやってしまいました。

その結果、見事にゆがむことに。。

仕付け糸をせずに、洗濯ばさみで留めるだけで縫った結果のゆがみ。
カーブの先端の位置が5mm程度ずれています。

こうして一度は、出来上がらせてしまいましたが、やはり納得できる出来ではありませんでした。

そして、縫い直しをしていきました。

このカーブの真ん中の位置が「並行にそろう」ということが綺麗な安定感あるバッグのフォルムを作ります。

こうして、腑に落ちたところで完成したこのビジネスバッグ「テリーヌ」のグレー。

その後ご購入いただきました、ありがとうございました<m(__)m>。

あとがき

このデザインは、ハンドメイドバッグを作り始めた最初の頃から挑戦してきたデザインです。

決して簡単ではないですが、当時はもっと作りにくい失敗確率の高い製作手法だったので、作るたびに困難を伴いました。

それを作りやすいように改善したのが現在の作り方です。

あらかじめ表地と裏地を中表にひっくり返して縫い代を隠したプレートを縁を縫い合わせながら組み立てていくだけです。

ざっくりと見るとそういった作りなのです。

このデザインに関しては、ナイロン/100%が一番綺麗にできるようです。

ナイロン/100%特有の薄手ながらハリコシが十分にあるという性質がこのきちんとしたシーンで持ちたいデザインにマッチするのだと思っています。

そして、ここからが私の価値観。

数少ないナイロン/100%の無地はビジネスシーンに合った追いついたカラーがそれほど豊富ではありません。

何度か同じカラーをリピートせねばたくさんは作っていけないであろうからと、その点はやむを得ないのですが、裏地をその都度変えて結果1点物ばかりの製作にしていきたいのです。

それなのに、この度のように、撥水の効いた美しい裏地がまだまだ豊富ではないのが現状です。

ナイロン/100%はっ水加工の花柄生地、今後に期待したいです(^-^)、

山田絵美
書き手:ピクチャレスク