柔らかいふりして実は重なると針が通らないツイード、バッグに仕立てる際には極力重なりを減らす工夫の勧め【251】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

そろそろ寒くなる季節、手触りが寒い季節には心地良いぬくもりある素材でハンドメイドバッグを製作致しました。

ミックスツイードのマルチカラーが文句なしにかわいい、厚手のツイードでの製作を試みました。

ところが、結果は失敗に終わっています。

今回の場合は、最後まで製作ができなかったという失敗。

針が貫通しないほどの厚手部分を複数作ってしまい、途中で断念せざるを得なかったということが原因です。

厚手の生地を取り扱う時の注意点として記録に残したいと思います。

ツイード地は縫い位置が分かりにくく、極力重ねるべきではない仕様への見直し

さて、製作は、もうあと一歩のところでストップしたわけですが、結局最後の表地と裏地を縫い合わせるところが出来ませんでした。

もともと巾着のようなリボンひも付きのリュックにもなるマチ付きをデザインしていました。

このような厚手のツイードなのにもかかわらず、入り口全体にフリルを考えたことも多少の失敗の原因。

この待ち針の後の縫いが、まったく、ゆがんで位置が分からずしつけ糸でもできませんでした。

そして、いっそのことフリルを思い切ってやめたのです。

そのかわりに蓋を取り付けようとしました。

蓋(フラップ)を工夫して正確に取り付けようと試みましたが、結果はうまく綺麗に縫い目が出ず(泣)。

もうこれだけ粘ってトライしてみてもダメなのでここで断念。

という今回の結果からの学びが浮き上がってきました。

表地と裏地との極端な厚みの差は縫製しにくいという実感

まず、裏地のチョイスがまずかったです。

柄や色はともかく、裏地が極薄でした。

これはこれで、ジャケットとかコートの裏地のツルツルのやわらかい感じのイメージをバッグに再現してみたいということだったのですが。。

しかし、実際あまりに厚手、薄手の差がありすぎて、裏地がくしゃっとなったり、表地になじむことから大幅に外れました。

ということで、まずは、このような裏地を選んでしまったミスがあります。

今後は、ここまでの極薄はチョイスしないつもりです。

こういった肉厚な表地にはもう少し厚い裏地が良さそうです。

そうしますと、厚みのある表地にそこそこな厚みの裏地を重ねるなど矛盾が生じます。

また、厚手なのに、フリルを施すなどということをしてしまったこともNG行為であったかと。

ただ、フリルの目的は飾りではなく、家の周りにセキュリティー性を高めるために植えられた木々のイメージ。

巾着は開きがちなデザイン。ましては厚手なので口がしっかり閉まらない。

よって、フリルでワサワサしてもらい、入り口から中が覗きにくくしようとする目的であえて取り付けようとしたのがきっかけです。

それでも、このような厚手には向いてはいなかったと言えます。

そうなると、やや複雑なデザイン過ぎたとも言えます。

また、2枚目の写真のように、その後フリルを思い切って取っ払い蓋を取り付けましたが、これもなかなか困難でした。

蓋を表地と裏地の間に挟み込む方法をとったのもいけなかったかもしれません。

間に入れるとその貫通した先にある位置がこちら側と一致していない事態が起こりやすく縫う位置が分かりにくいことになります。

もし、今後同じ仕様にするならば、蓋は外側に縫い付けるという方法が正解のようです。

それも多少の注意は必要ですが、中に挟み込むよりも正確に位置が把握できるかと思います。

ということで、このような多くの学びが得られた貴重な失敗経験でした。

あとがき

このお品は、その後フラップを外付けに仕様を変えて完成させて行き、裏地も別の裏地に取り換え。

その完成品は、なんとご購入いただきました。

この失敗が行き着いたその先には受け入れられた結果があったのです。

ありがとうございます<m(__)m>。

ツイードのような厚みのある素材は、重なる部分を極力ひかえ、シンプルな動きの無いデザインを考案するところにポイントがあります。

クシュクシュとした巾着型やフリルは失敗の元。

せっかく素敵なマルチカラーツイードの美しさをめいっぱい大きな面積でシンプルに作るということをお勧めしたいです(^-^)。

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カノコ素材はポロシャツだけじゃなかった、イメージとギャップのある素材をユニークに使ってみたメンズライクなコスメケース3点セット【247】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

最近新聞の記事でこんなことを発見。

男性用の化粧水や乳液をなんと「酒蔵業者」様が開発したり、「美容業界」発も男性コスメがいよいよ活発になってきた様子。

ここ近年、お化粧の入り口とも言える、化粧水や乳液の男性の売り上げが年々増加しているとのこと。

このたびは、コスメケース3点セットをポロシャツの素材のイメージがある「かのこ」の黒白ボーダーで作ってみました。

バッグと何ら変わらぬ仕様で丁寧に仕上げていく製作方法

<表地>カノコボーダーニット、ポリエステエル/55%、綿/45%、日本製。
<裏地>生地名不明、綿/100%、日本製。本来ストライプですが、横向きにボーダー柄に使います。

カノコ素材は決まってポロシャツのイメージなので、小さいポーチになっている意外性があって面白いかもしれません。

裏地の素材は縄のような先染めボーダーが素敵な生地。

本来ストライプの向きですが、横向きにボーダーにして表地に柄をそろえて使いました。

<コスメケース3点セット>一番下から時計回りに、ファンデーションケース(サイズ:縦6cmx横8cmxマチ2cm)、ペンシルケース(サイズ:縦3.5cmx横15cmxマチ無し)、シャドウケース(サイズ:縦5cmx横7.5cmxマチ無し)
一番左のファンデーションケースのみマチを作っています。その他はふんわり感で自然にできたマチです。

裏地があることで、接着芯だけ貼っても少し立体感が生まれます。

これが一重仕立てとの大きな差です。

「ふんわり」というやや抽象的な見た目は、物理的に生まれてくることもあるのです。

特にこうした小さなアイテムでは余計にそのことが顕著。

余計な内蔵物を入れなくても最低限の材料で立体的なお品が製作できる素晴らしさを発見しました。

あとがき

今回の生地がややメンズライクだったので、この経験がメンズ向けの製作のヒントになると良いです。

全くこのサイズ感にははまらないかもしれないので、どんなアイテムを入れるのかということも重要です。

まだまだ多くがメンズのコスメは化粧水と乳液あたりだと思いますので、もっとサイズが大きくないといけないので、対応できておりません。

それにしても、いよいよ男性も化粧品を使用するというところへ来たのですね。

本来男性の方が「マメ」だと思いますので、拘り始めると深堀りが起きそうですね。

現在はあまり作られていないメンズ分野のこうしたたぐいのケース。

まずは、ハイブランドのポーチなどをお探しになるのではないかと思います。

一方で、自由自在にサイズを改良できるちっぽけなハンドメイド製作者ができることは、目的に合ったジャストフィットなサイズ感が可能なことです(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

保冷材を多面的にれ込むポケット5個が設置された、夏のお弁当の傷みの不安を解消するバニティ型のランチバッグ【246】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

暑い夏の心配事の1つに、作ったお弁当の傷みがあります。

常温というのはなかなかのリスクのある保管であり、いろんな工夫をおのおのされているのではないでしょうか。

このたびは、ランチバッグ自体に保冷剤用のポケットが多方向に設置されたモデルを考えました。

面積に決してゆとりがあるわけではないバニティ型に、ここまで多くのポケットを設置することができるということも見ていただければと思います。

美味しそうなネーミングの「卵焼き」というランチバッグ

以前の「卵焼き」はこちらのものです。

取り外しショルダーの付いたメインバッグ。

このバニティ型は、ショルダーになっても入り口がぱっかり開いた時に、やや使いにくかったりします。

立ったままの状態で開け閉めが多いシーンに使うと安定感にやや欠けます。

そこで、座って開け閉めするシーン限定のバニティ型で、ショルダーは付けずに作ります。

また、上の写真の時のデザインは過去のもので、カーブのラインがややスクエア調ですね。

このラインを円の一部を使ったもっとまあるいカーブに改良しましたのがこのたびです。

そして、もっとミニマムなコンパクトさを目指し、余計な隙間を解消してサイズダウンしました。

5個の充実したポケットは、多方向からの保冷を目的としている

今までの型にはなくて新型で初めて付いた機能がポケットx5個です。

ランチバニティのポケットの使用目的は保冷剤。

デパ地下で入れてくれる保冷剤をサイドにもてっぺんにも配置してくれるところからヒントを得たものです。

何と素晴らしい気遣いであろうと感動した百貨店のデパ地下での体験を、今度は私が受け継ぎアレンジ。

そして、今度は製作に落とし込み、自らご提案したいと思ったのです。

側面にはポケットが3個付きます。残り2つはてっぺん面と底面。

夏の保冷剤を入れる箇所ということで設けたポケットですが、実際の使用目的はいかようにも(^-^)。

表地と裏地の極端なカラーの差が隙間からわずかにはみ出すことについて

<ランチバニティ「卵焼き」>縦15cmx横22cmxマチ13cm・・・表地はカーテン地。裏地はサテンの水玉。
内側はかわいらしく明るく広がります。食欲が高まりますよう♪。

こういった表地と裏地が極端に違う色の場合、このプレート組み立て型の作り方は、濃い色の裏地が隙間から少し見えてしまいます。

これをどうとらえるかなのですが、裏地をできるだけ同色のものにするとはみ出し感はあまり感じず馴染みます。

このはみだし感の解消としては、間にフリルを挟み込むことで解決の案がふと浮かびました。

フリルは2箇所。

てっぺんと底になります。

はみ出しだけを解消する目的なら無い案では決してないと思います。

あとがき

すべての製作において、取り付けた機能がデザインと溶け合います。

必要があったからそういう姿になったのだという品物はミニマムで美しい。

これをよく「機能美」という言葉で表現されます。

装飾に関しても、余計な+α的な存在ではなく、その装飾によってどうしても隠したい部分があったからということであれば意味があることなのです(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

イタリア製のゴージャスな風通ジャガードのはぎれを隅々まで使いたい、小さいけど実用的なコスメケース3点セットの製作【245】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

コスメケース3点セットという製作もしています。

ファンデーション、シャドウ、ペンシルとそれぞれのアイテムに見合ったサイズでその違いを出しながらの小さな容器です。

少しずつ改良しながらベストなモデルを探っていますが、これも私だけの考えではどうしようもありません。

フィードバックが重要となります。

こうして、小さいアイテムも目的をしっかりと設定して、はぎれのもったいなさを埋めていきます。

イタリア製の素敵なジャガード類は美術品のごとくうっとりと我々を魅了。

シャドウケースの蓋を小さく改良

本体と蓋の横幅の寸法の差がないデザインは、厚みや立体感ある生地は前に突き出るので、横幅が持っていかれて、蓋がはみ出して取り付けられない事態になることがありました。

よって、蓋を本体に比べてもっと差を付ける改良を3点中のシャドウケースについて行いました。

使用生地:ジャカード、ポリエステル/49%、綿/34%、ナイロン/17%、イタリア製。

ふくらんだ加工がすごく美しく立体感ある生地です。

シャドウケース(上)は本体と蓋のサイズに差がなかったところをこの後、蓋のサイド1cm程削り幅を狭く変更。

ミニサイズのケースののマチは、後からつまんで作ることのすすめ

通常トートバッグなどのマチ付きは、最初からマチ部分を削り取る型紙ですが、小さい物の場合は、後の段階で生地をつまんで作る方がスムーズです。

それは、この中では、ファンデーションケーズが該当。

厚みのあるコンパクトなファンデーションケースにサイズを平均的にあわせたものです。

よって、マチが付いたままの長方形の「わ」の状態からスタートできます。

改善した蓋をひとまわり小さくする効果がどう出たか

一番下から時計回りに、ファンデーションケース、ペンシルケース、シャドウケース。

それぞれのサイズは、ファンデーションケース(サイズ:縦6cmx横8cmxマチ2cm)、ペンシルケース(サイズ:縦3.5cmx横15cmxマチ無し)、シャドウケース(サイズ:縦5cmx横7.5cmxマチ無し)です。

ファンデーションケース:すべて開閉はマジックテープ。マチが出来ています。
ペンシルケース:アイライナーとかアイブロー、長めのチップなどを入れる長い物入れです。
シャドウケース:蓋がすっきりと何の邪魔もせず、小さくした改良の効果は出たようです。

あとがき

これは、フィードバックによることなのですが、素材が高級感あると注目してもらえるよう。

これがどこにでもある生地だとどうなのか。

いろんなコスメグッズがあるにもかかわらず、このサイズでケースのサイズを決めてしまう製造は果たして。。

とにかく、まずは、こうしたはぎれの使い方として、小さい実用的な物を作ると出番があるということをお伝えしてまいります。

ただ、販売に関しては、全く受け入れられていない現実を感じています。

そうすると、そもそもこれを私が作ってしまうことさえ見直さねばならないかもしれません。

無料だと喜ばれるのか、無料でも要らないのか。

とても厳しいハンドメイド品の現実があると考えます。

内側に隠すことがベストとは限らない、裏無しバッグ作りの玉止めをすっきと綺麗に隠す場所探し【242】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

エコバッグ連続製作をしてまいりましたが、この度が最終です。

最終に選んだ生地は、一番最初とそっくりな見かけの黒地のストライプ生地。

といっても一番最初はざらざらしたタイプでありましたけれど今回はツルツル。

そして肉厚です。

見かけは中くらいの厚さに感じますが、ぎっしりと織り目が詰まった硬めです。

同じカーテン地でいくつも素材を変えながらの製作でしたが、カーテン地といっても様々なところが良い経験になりました。

そこで、カーテン地を採用したこのたびのエコバッグ製作の総まとめとしまして、まずは、カーテン地の「遮光」について深堀りしてみます。

2級カーテン地とはその生地の良質さではない、太陽の光を通す度合のことである

このたびの連続製作のカーテン地はどれも2級遮光でした。

2級という言葉は、カーテン界では専門用語。

これは2流とは違いまして、2級というのは太陽の光を通す具合です。

少し朝日を感じる通し方をするのが2級。

要するに一般的なおうちのカーテンに該当します。

1級だとカーテンを閉めていると夜と変わらないような遮り、3級だともっとより光を通すということの3段階とのことを「級」という呼び名で通してあるのです。

1級と2級の差というのは、遮光を9割方してくれた上での残りの割合の中での差であるようですので単純ではありません。

どの級にも遮光の機能は十分にあるわけで、機能もレベルも関係ない番号なのです。

今回使用の生地(黒):2級遮光ドレープカーテン地、ポリエステル/100%、日本製。

玉止めを隠す箇所は視界に入らない「溝」などが良い

では、玉止めを隠す作業のある場面の様々な箇所をお伝えしていきます。

支柱の取っ付近の下面:ちょうどここで縫いがいったん途切れます。裏面だと隠す場所が無く表面で解決。
支柱の取っ手付近の上面:ここにも縫い終わりが存在。
取っ手が動く上部なので比較的ここには隠しやすいと言えます。
地縫いのてっぺん:必ずこのように最初は上へ突き出しています。
上に突き出した上糸と下糸をそれぞれ別々に針目2つ分程下側へ糸を通して位置を移動します。
そうして、位置を移動した場所で2度結んで糸を切り完了です。この後はサイドの三つ折りで隠れます。
三つ折りのてっぺん:三つ折りの先端付近にある溝へ隠します。
このような位置に隠れました。
底のマチの地縫い:地縫いした直後に突き出している状態を針目2つ分ほど内側へ位置移動。
こんな位置に玉止めが移動したところへラッピングでかぶせられますので、完全に隠れます。
マチのラッピングの地縫い:先ほどのマチだけの地縫いと同じです。内側へ糸を移動して玉止めします。
ラッピングの縫い閉じ場面:このような内側に入りつつ、わずかなすき間へ隠します。
ピンタック:内側ピンタックのへこみへ糸を貫通させて移動。そして中側で結ぶという方法。
内側から見た様子です。このように、ピンタックの溝の中に玉止めを隠しこみました。比較的やりやすいです。
バッグ底のピンタック:ここのわずかな溝に隠しきることは難しいですが、極力隠します。

完全に隠れないのは仕方がないです。

内側へ通して行おうとすると望ましい位置に貫通せず、上手くいかない経験があります。

外側でこれも解決する方法をとりました。

もともと糸目が出ている場所よりも移動した底面付近の溝は、はるかに隠れる効果はあるようです。

以上、とてもたくさんの箇所でしたが、こんな風に玉止めを隠しました。

エコバッグを複数作ってきたまとめ

スーツに合うエコバッグ完成(黒練りストライプ柄VER):<サイズ>縦39cmx横35cmxマチ16cm。

今回の一連で製作したエコバッグは、全体としては立派な作りです。

よって小さく折りたたむというのがなかなかできないのです。

メインバッグの一歩手前の状態で、ただ裏地が付いていないという感じです。

折りたためることをメインにするとどうしても破れるリスクを伴う弱々しいものになってしまうことを懸念。

もしものハプニング的な必要性に常にバッグの中に持っておくものなら、薄手で小さく折りたためるものが向いているかもしれません。

一方、買い物専用と決めた丈夫なエコバッグなら今回製作のようなたぐいのものの出番があるのではないかと思います。

「丈夫な作りを持ち味としていきたいので、弱いと分かっているものをなかなか作る決心がつかなかった」、そんなストーリーがこの「完全にたたむことが難しい」という結果に込められていると考えて下さいませ。

あとがき

この記事を初投稿の2020年10月14日から3年後の現在は、2020年12月5日です。

「ブログ記事の手直し」の作業の一環で、この番号【242】に当たっているところです。

3年という年月の間で、ここからも随分仕様を変えていきました現在です。

例えば、支柱に関しても、とても長いパーツだったのですが、3本ステッチから4本ステッチへよりきめ細やかに改良。

そして、そもそも支柱の長さも1本繋ぎでは生地幅に限界があり、どのような生地にも対応できるようにと、3パーツに分かれたハギ目2箇所が生まれました。

ハギ目は本来望ましいものではないのですが、「生地を問わない」ことに価値を置き、そのハギ目にタブを取り付けて覆いながら強度を高め、デザイン性も高めるというところに到達。

そういった新たなる改善をしたのも、このお品を購入してもらうだけでなく、この作り方を広めていくという新しい事業形態を考えたからです。

エコバッグは購入する時にはどうしてもお値段の安さを求めてしまいます。

それは「たかが」エコバッグだからです。

そうすると高級なエコバッグなど見向きもされず、良い物が作りづらくなってしまいます。

むしろこういったものは自分で製作する方がコスパが良いのではないかと。

そうしますと、何も販売することだけがすべてではないと思えて来ます。

よって、その手法やノウハウをご提供する事業を考えています。

そういう見方から、デザインの改良が生まれたこともすごく貴重です(^-^)。

特化型であることが功を奏す、少ない数でも不思議と豊富に映るラインナップを作ってくれるニットだけに特化したお洋服の集め方【239】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ近年季節の移り方が急ですね(^_^;)。

ややこしいのが、急に寒くなったと思ったら、また少し暖かく戻るという、波のうねりのような変化の仕方もあることです。

現在この記事投稿の季節は秋。

冬に向かってあったかいイメージの「ニット」コーデに注目してみました。

このたび「着回しコーデ」とは全くの対極にある、「着まわさないコーデ」なるものを3セットランナップしていきます。

「着回し」は実は難易度は高いと私は考えています。

着まわす数種類を比べると優劣が出来、渾身のそれぞれになりにくいと考えるからです。

「あれにもこれにも合う」という喜びも確かにあるとは思うのですが、このたびは「これこそが一番ベスト」であるという渾身の1点ずつを着るという喜びをお伝えできればと思い、ニットに特化したこだわりコーデの3選です。

アイテム数もミニマムな黒を基調としたニットばかりのコーデx3選

アイテム数が全体でも非常に少なめです。

それは、ワンピースが2点、セットアップが1点というもの。

お部屋がこじんまりしていたり、賃貸のお部屋にクローゼットが無い、もしくは小さいなどの際にはお洋服自体の数を見直すことができます。

豊富であれば豊かであるという固定概念なるものを見直してみたいのです。

「少ない数なのに豊かに感じる」というところをこの度のラインナップでお伝えできればと思います。

では、3セットをご紹介してまいりますね。すべてのアイテムが1つの凝らず古着である所にもご注目です。

<1>セットアップ(黒):「AND SEARCH」というブランド。スカーフは「シャネル」。ブーツは「RIZ」。

真っ黒コーデの王道みたいな感じになりました。

真っ黒コーデだからこそのゴールドベースx原色柄のスカーフを首元に。。

ショートブーツは真っ黒同士でも凹凸感が出る異素材のスエードを起用。

<2>ワンピ(黒白):「PINKY & DIANNE」。スカーフ黒白水玉。ベルトは本革、パンプスは「MIHATO」の黒。

ワンピの黒白具合がその後の黒の差し色を作りやすいです。

首元には水玉スカーフ、腰には黒のレザーベルト、足元には黒のスエードパンプスと配分よく黒を強く差し入れることができました。

モノトーン以外の色が何も入らないところに、1つ目の黒のセットアップとの差別化がはかれます。

<3>ワンピ(マルチ):「レナウンルック」。ベルトは、自作の本革。ロングブーツは「ランセル」の黒。

よく考えれば、すべてのランナップの靴がスエード素材です。

こんなロングブーツも、デザインだけでなく、ワンピースをあったかく着る機能を兼ねて引用できます。

ネイティブ柄の原色のマルチカラーが黒の小物のおかげで素敵に映えました。

あとがき

このたびのコンセプトにある「特化型」というのは非常に有効です。

過去の【164】でもメンズのラインナップで特化型の良さをお伝えしています。

よろしければそちらの記事にもお立ち寄りくださいね。

この案が浮かんだのは、実は地下鉄内でのお洒落な男性の服装を毎日拝見していた通勤の日々のこと。

いつも同じ半袖+短パンコーデなのにベルトが毎回交換され、それぞれお洋服に合ったものに選定されていた服装でした。

当然靴などもそれに伴って入れ替わっていました。

そんな感動の日々を朝のわずかな地下鉄の5分に味わっていました。

「同じ」ということが、「いつも同じの代わり映えがしない」という方向ではない「こだわったおしゃれな服装」となって完成されていたのです。

たった3セットを着回しコーデでバラバラにそろえてしまうことは、ワードローブが乏しくなりはしないかと考えてみたところ、むしろ共通のランナップの方が同じ数でもはるかに「リッチ」だと感じるのです。

そのラインナップにある「こだわり」というのは、おしゃれ度に対してもありますが、もっとその内面の「物事に対する強い意志」とも見受けられ、その「人となり」を映し出しているかのようです(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

<経理>個人事業主の経理、まとめてやらず都度のまめな短時間計上こそが事務作業所要時間を短く散らす【238】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

個人事業主をさせていただいております。

当ブログのカテゴリーは、ファッション関係の事業の中のブログの数々の中では、<事業>というカテゴリー。

サブカテとして、<経理>を記し、個人事業主の経理の様子や体験からの良き対策などをアウトプットさせていただいております。

記事タイトルの頭に<経理>とあるものは、<事業>カテゴリーの中で発見しやすくラインナップ致しております。

「ハンドメイドバッグ製作」では、ある一定の時期に仕入れというものが多く重なる時があります。

それは材料調達の時で、材料を全部準備してから製作にとりかかるからです。

「企画」→「型紙作り」→「材料調達」→「製作」→「販売」といった流れです。

このたびは、材料を複数同時に調達した日があり、その時の経理事務の様子を見ていただこうかと思います。

時間の節約をして、多くを事業活動の時間に充てるという効率の良さを追求しています。

生地が多品種小ロットの調達であることのエビデンスの多さ

バッグの素材がどうしても多品種に渡ります。

そして、生地屋様の色違いの展開をその通りにせず、その中から渾身の一番良い1色を選ばせていただいております。

よって、企画として決めたある分野に別々の生地がいろいろ集まります。

そうすると、細領収書も当然細かく分かれてきます。

クレジット用のレシート(ピンク)が下、通常レシート(白)が上。A4の用紙にのりで上部だけ貼り付け。

A4用紙を基本統一にしておくと、細かいレシートは後からの調べで見つけやすくなります。

これらのレシートを手計算してまとめて1本の計上をしていたこともありますが、それも間違ってはいません。

ただ、レシートの合計金額と計上が合致しにくいので、合計金額をどこかA4へ記入すると良いです。

ただ、1レシートに1計上の方が合計がクリアであることと、計上内容を後のデータにも使いたいことから、ここは細かく入力することにしています。

そして、レシートを貼った下の空間に、それぞれの生地の名前や、柄、色などを記載。

レシートを見ただけでは、全く何のことやら分からない場合が多く、お店で撮らせてもらった値札の情報と共に写真をスマホにいったん保存。

スマホもストーレッジが限界があるし見にくいので、パソコンへデータを移します。

この作業はやや時間がかかるところですが、これ1つで、計上の時の備考欄の記入の元となるということと、棚卸作業の時にスムーズに進むことの工夫の1つであるということ、そして、商品1点1点の原価計算表を作る時の資料にも活躍です。

商品の棚卸するときに原価が必要なのでその作業の時に原価をもとめていては、全くの重労働になってしまいます。

そういったある一定の日や期間をフルに使ってしまうような重荷を全く作らないための対策ともなります。

これは、開業1年目からの学びです。

確定申告も重苦しい悩み事になるのは、こうした作業をその期間に集中して夜遅くまで時間かけてするイメージだからです。

いっそその悩み事なんて作らなければよいのです。

それには、日々のコツコツ小さな負担を散らしておけば、確定申告期間の棚卸等は、作ってある原価計算表の値や、在庫のリストを引っ張ってくるだけで良いのです。

ところで、この記事も2023.12.05に「手直し」の順番がめぐり、現在文章を見直しております。

当記事の最初の投稿は、2020年10月11日であり、その後「電子帳簿保存法」が「国税庁」様からのお達しで2022年1月1日から実施。

開始同時に2022年1月1日からでデジタルの保存へ完全移行しました。

これらのレシートは写メを会計ソフト「マネーフォワードクラウド」へデジタル入力する際にエビデンスとして会計ソフトの計上の枠にアップロードして「タイムスタンプ」をお願いしています。

よって、「A4の用紙」の出番はもうなくなりました。

電子帳簿保存後のレシートは、そのまま1年分日にち順にビッグポーチへ保管するだけです↓。

後で調べたい時用に一応下から古い日付順に積み上げていきます。

デジタルなので、元のレシートなどに記入などの作業は以前のようにはできなくなりました。

上述のA4に貼っていた時代にやっていた生地名などのデータは、計上の際の「摘要」に入れるか、計上には必要なければ、その場で今期の確定申告用の棚卸資産表に購入時にすぐインプットするかをしています(エクセル)。

とにかく、2023年現在は、すべての経理書類がデジタルで保存する状態に慣れ、徹底しています。

紙ベースで届く証憑(エビデンス)もすべて写メしてデジタルの状態で保存です。

正直なところ、紙の時の方が効率が良いこともあり、いやはや、何とも言えないところです(^_^;)。

クレジットカードで購入の時の仕訳は購入時と引落時の2度がリアルタイムな作業である

今現在ほとんど現金を使わなくなってきています。

事業用のお金も個人用のお金もいずれもです。

断然クレジットカードの出番は多いです。

クレジットカードは1枚。

事業用にクレジットカードを専用に作るよりも、個人と一体化した全体で管理する方が今は向いていると考えた選択です。

しかし、その分月末のクレジットカードの引き落とし時に個人用の引落額を合計した費用計上を1本する必要があります。

クレジット金額の合計と合致する必要があるために、除外の事業外の費用もまとめて金額をアップする必要があるのです。

その時の科目は、「事業主貸-普通預金・・・〇月分事業外費用(総合計)」といった感じで。

これは、「税務署」様に一番最初の年に相談してやり始めた方法。

科目が個人の分であるから、事業との区別で「事業主貸」という科目を使うところがポイントですね。

また、この方法の具体的なやり方は専用に記事を設けていきますので、今回はここまでです。

それで、このクレジットカードで事業の分を購入した仕訳についてが今回です。

YouTubeの撮影のライトが暗いと感じ、以前持っていたライトがあったのですが、あまり効果が感じられず、LEDライトの2本セットを購入。

2本の意味は、1本で光が偏り影になる部分を補う2本目が必要ということでもともとセットになっていました。

その仕訳は、注文日というところに赤マーカーを引き、その日付を計上日とします。

LEDライトを購入した時の仕訳:左-購入時/右-クレジット引落時。

これを、クレジット引落時に1本だけ、「消耗品費 11,587 - 11,587 普通預金」とやることは、はっきり言って「地獄」です。

タイムラグが起こり過ぎて管理し切れない重い荷物を抱えてしまうのです。

ところで、こちらの手書きの仕訳も、後の「電子帳簿保存法」の時代からは、この作業は無くなりました。

ただ、考え方としては、デジタルになっても同じでして、計上時の2020.10.05に購入時の仕訳をして、クレジット引落日に実際の引落をクレジット明細で確認しながら、1件ずつ右側の計上をしています。

デジタルの際のエビデンスもこの1つのレシートで共通しますので、2つの仕訳を1つのレシートや領収書で計上するという構造は紙ベースの時代と全く同じです。

さて、引き続き先ほどの続きにまいります↓。

エビデンスであるamazonの納品書に注文日が2020.10.05と記載。

これを計上日にしています。

リアルタイム計上で可能な一番早いタイミングが注文時。

商品発送時、商品到着時も共にOKだとは思いますが、そうするともっと後の日付になります。

この作業をした日は2020.10.09ですが、遡った注文日の2020.10.05で入力。

計上したリアルな日というのは後から調べたりする際にはあまり意味がないものです。

エビデンスに記載のどの日にちかとぴったりに合うのが後では効果的で分かりやすです。

そして、同時に、引き落ちるであろう、翌月のクレジットカード引落日の仕訳メモも書いておくということにしています。

そして、書類の上の方に少し飛び出して、「ふせん」を付けて、引落予定の日付11/27を記載しておくのです。

その後、11/27当日にふせんのある分をクレジットの明細と確認しながら右側の引落の仕訳を経理ソフトへ入力するという流れです。

この紙ベース時代の「ふせん」はデジタルでも有効に活用出来まして、リアルな紙製の「ふせん」ではなく、会計ソフト内にある「ふせん」を利用させていただいています。

そうすると、クレジット引落日に計上すべきものが、ふせんのマークを見て視覚的に発見しやすいです。

今回は、左側の購入時のみをソフトへリアルタイム入力しておきます。

「マネーフォワードクラウド」という会計ソフト:「(株)マネーフォワード」様のものです。

会社などでも独自の専用ソフトがありますが、サーバーの容量などの心配も並行しますし、独自過ぎてお取引先とのスムーズな結びつきが出来ません。

今後は時代的に、企業様であっても統一感あるクラウド系が良いかと私は思います。

クラウド型というのは、シンプルには、「ログインして使うネット上のソフト」ということです。

やはり価格もとてもありがたくて、しかも、共通で多くの人が使っているので情報も多いし、サポート的に質問も常にできます。

何度もこれまで質問してきていますし、ちゃんと回答が得られて納得できていますのでサポートの効果は絶大。

ここ最近では、納品書なども利用させていただいて大変安心できます。

自分でエクセルで作ったものは、人間のやることなので本当にあてになりません。

どこかでミスをして確認に時間がかかってしまい、気持ちが重いエクセルなどの人間手動型よりも、AI技術の活かされたソフトが絶対にスムーズです。

あとがき

ソフトへの入力は慣れれば一瞬です。

そういったただの作業に関しては時間をかけない最短の方法で。

しかも、都度行いリアルタイムで帳簿が出来上がるのが、溜めこむよりもスピーディーです。

月末の重い雰囲気、気持ちなどない方がよいです。

ただいろんな考え方があり、計上は「数字だけの塊」で良いのではないかということも。。

そこに何かしら、番号かコードで紐付けてエビデンスと分かるようにしておくというもの。

しかし、ソフトに入力した内容の部分も後のデータとして使いたい部分があり、結構具体的に記入しています。

材料のサイズや単価(合計金額と個数で送料込みの単価が導けます)などを調べるにも手がかりのノートのようなものにもなっているので備考欄はやや「にぎやか」かもしれません。

とにかく、いずれにしても、ためこまない「都度計上」は、超えるべき大きな山というものを迎えずに済むという点でストレスが少なく行える1つの方法です。

スタイリッシュな四角のフォルムを作ってくれることでバッグの価値を高めるピンタック仕立てのやり方【236】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグを製作して、時々「creema:クリーマ」様のサイトにお世話になって販売もしています。

出来上がった1製品の中に入れ込むものの1つに「価値」があります。

これが目に映るものではないから少し理解されにくいのですが、実はこれこそが、今後とても大切なことになっていくだろうと思っています。

価値を感じるということは、なかなか目に見えることではないですが、作る側の私の時点では、価値を込めるにあたって、目で見た物理的な作業があります。

ただ、その物理的な作業が実際に価値として感じてもらえるかは未知であり、結果的なことになります。

よって、「価値あるものを作る意識でのぞむ」という心構えをまずは持って活動するということが根底にあります。

ピンタック仕立てをするタイミングは一番最後である

一重仕立てのバッグの場合は一番最後です。

しかし、裏地付きの2重仕立てのばあいは、表袋と裏袋を重ね合わせる1手前でそれぞれ作業します。

そして、凹凸が上手く合体してかさねてすっきりしたフォルムを作るという仕様を考えています。

このたびは一重仕立てなので、最後に行うピンタック作業ということになります。

裏地付き/裏無しに共通する注意事項:ピンタックをする前に入り口の始末を完了しておく。

ピンタック後に入り口を折っていては、ごわついてしまいずれます。

よって順番をきちんと意識します。

アイロンをかける時のポイント:マチが10cmなので、5cmずつに均等折ります。

一番下はマチの部分のとがりがありますので、このとがりをフルにきちんと出した状態で、一番上の点と、真ん中の点あたりの2か所を実際にものさしで測りながらアイロンします。

こんな風に4箇所ともアイロンで折り線を入れ「とぎっとぎ」にしておきます。
ステッチは、こんな向きで入り口側からスタートがやりやすいかと思います。
縫い終わりはこのハギ目の線まできちんと行います。玉止めはハギ目の溝などに隠します。
こんな感じでステッチをかけ終わりました。
では、ここから玉止めを隠す作業のショットが続きます。

まず、縫い始めであるバッグの上部分です。こちらは上が開いているので、内側に針に糸の余りを通して、内側へ貫通させ、内側で結びます。

もう1本の糸も同じ位置の内側のへこんだところへ貫通。

なぜ2本同時にやらないのかは、2本の位置が離れているので、変なステッチが新たに入ってしまって汚くなるからなです。

入り口は互いに違う地点から同じ出口へという通し方になります。

2本共糸が通ったら、コマ結びを2回します。
そして、プチっと糸をまとめてカット。
こんな感じで溝に埋まるように隠れます。
では、次に縫い終わりの底の糸の方を隠していきます。こちらは、内側へ貫通させるのが至難の業。

無茶をせず、「近くにある」ハギ目の溝へ目立たないように隠します。

もちろん、前者の入り口のやり方と違って完全には隠れきれませんが、すっきりとはさせておきたいです。
溝の中に少し隠れています。少し目には入ってきますが、おおわくすっきりとします。

以上、ピンタック仕様の方法でした。

あとがき

ピンタックがあるとないとの差というのはかなりのものです。下の写真を見比べてみてください。

裏地付きのトートバッグの場合のピンタックの有無:左-ピンタック無し、右-ピンタックあり。

こんな風にピンタックの有り無しでうんと印象が変わります。

その効果の感じ方はいろいろあるのかもしれませんので良い悪いはジャッジはできかねます。

ピンタックの良さは、ラインが分かりやすいとか、きちんとした印象が得たい場合には効果のある仕立て。

柄のつながりはピンタックがない方が感じられますので、いずれの仕様もそれぞれ味わいとして定番デザインです。

ただ一重仕立ての平凡な四角いタイプであると、ピンタックの効果は絶大です。

ある無しではルーズに見えてしまう無しタイプに対して、くったりしていてもピンタックがあるとスタイリッシュなエコバッグであると理解してもらえる可能性があります。

裏地付きと裏地無しとでは、ピンタックの有り/無しも随分その印象が違ってきますので、公式に当てはめたような考え方は少し危ないです。

これも、とことん手間をかけて作って分かることかもしれません。

裏地付きのトートバッグが裏地付きであっても接着芯や別芯を全く使わない者であれば、一重仕立てとあまり変わらないこともあります。

「手抜き」や「楽ちん製作」では分からなかったであろう究極の比較です。

すっきりと美しいラインで裏無しのバッグが出来上がるための、サイドの三つ折りを平たくするハサミカットの方法【235】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「スーツに合うエコバッグ」というのをお作りしています。

いくつか素材違いでその雰囲気を楽しく味わえるようにと生地違いの連続製作。

どれも1点物です。

このたびの生地もカーテン地であるのですが、やや厚手なので、両サイドの三つ折り始末にご注意です。

今回は、このボコボコに膨らみなりがちな三つ折り始末に平らになるような工夫を入れていくところをお伝えしたいと思います。

厚い生地でも、かなりぺたんこになるという大きく効果の出る縫い代カット+三つ折り

なぜボコボコに厚くなってしまうのかというのは、生地が多く重なる部分だからです。

三つ折りで3枚重なるのに加え、縫い合わせの2枚分なので合計6枚重ねです。

薄手の生地なら気にせずクリアしていけますが、カーテン地は肉厚も多くそうはいかないことが多いのです。

まずこちらを見比べてみてくださいませ。左側は分厚く右側は平たくすっきりしています。改良後が右。

スリムになった右側の方が見た目が良くスタイリッシュです。

そして、三つ折りに無理が無いような安心できるような心地良ささえ感じます。

このたびは、柄の入ったカーテン地を使用します。

まず、縫い代2.5cmの印にステッチをかけます。

後日の仕様の見直しで、この2.5cmのステッチは、端から7.5mmへ変更と致しました。

理由は、三つ折り縫いとじ後のステッチの見え方がすっきりと1本だけになるために、この時のステッチを三つ折りの内側へ隠し込むことにしたからです。

何分、画像が変更前なのでごめんなさいね<m(__)m>。

通常なら、このまままとめてごっそりと三つ折りするのですが、いかにも厚そうです。
そこで、いったんこのように開けます。

そして、下側になる方(中にくるみ込まれて見えなくなる方)を斜めにカット。

こんな風に少しは縫い代を残してあげた状態で無理なくカット。そうすることで、厚みがぐっと減ります。
三つ折りしてみると。。とてもスムーズでペタンコです。思ったより効果が大きい所が嬉しいです。
三つ折りステッチをします。ミシンも乗り上げることなくスムーズにできました。

三つ折りステッチ縫い閉じの作業のしやすさにも影響したハサミカットの効果です。

出来上がった三つ折りの一番厚いところが、このようにすっきり平たく改良されました。
違う角度からも見てみます。先ほど削った分が除外されスリムになったのです。

モノトーンバイカラーが素敵な出来上がりの引用

完成したエコバッグはこんな感じ。

「スーツに合うエコバッグ:白xモカ花VER」<サイズ>縦39cmx横35cmxマチ16cm。

とても爽やかな感じがしまして、お花がかわいいですね。

ぼーっとしがちな無彩色ながら、支柱の無地のモカグレー無地が良いアクセントになっています。

たまたま花柄でしたが、例えばモノトーンのような黒白でもこのアイデアが落とし込めます。

柄の濃い方の1色(黒)に支柱ベルトを選ぶということです。

他の新たな3色目を登場させるよりも、もとある2色を有効的に利用した方がすっきりまとまってお洒落です。

複数のカラーの登場は時としておしゃれ度を下げることが。。

おしゃれさの中に「野暮」とか「混沌」といった言葉はなじまないからです。

あとがき

今回のの花柄は、草原に草花が映えている様子を写したような「天地がある柄」です。

花柄の中でも茎や葉っぱが豊富なボタニカルタイプはこうした「天地がある柄」であることも多く、裁断の際にはお気を付け下さいませ。

また、ジャガードの場合表面と裏面が反転していることがほとんどで、裏面が美しいこともあります。

このたび使用の生地の裏面:反転なのでお好みでこちらも利用できます。

もし、生地が豊富にあった兼ね合いで2点が有効の場合など、もう1点を全く同じで作ってしまわずに、ジャガードの裏面を使った2点目にするという案もございます。

とにかく1点の場合は、ベストな方を渾身のチョイスとして表に選んだ方が良いと思いますが、時々裏の方が断然良いこともあるもので、そこがジャガードのユニークさだと言えます。

次回がラスト1点でこのシリーズが終了です。

是非最後の1点もお見逃しなく(^-^)。

見えない内側も見られる前提で美しく仕上げたい、ラッピングの縫いとじステッチを両面同じ位置に均等配分される仕上げ方【233】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在製作週間にしております「スーツに合うエコバッグ」。

こちらも後半に入ってきました。

今回使用の生地と残り2生地を終えたら、集めた生地が終了します。

スーツに合うということでいうと、このたびの生地はなかなかコーデの範囲が広い無地となります。

やっとここで登場の初の「完全無地」

よく考えましたら、これまで、ジャガードやストライプなど柄入り生地を使ってばかりでした。

このたびは、バイカラーの切り替えもしない、完全無地1色で作ります。

色は、「グレージュ」などと呼ばれるような色です、「モカグレー」とも呼べますかね。

この色はなかなか便利な色です。

黒にも合う、茶色にも合うといった中間色で、とてもクール。

そして上品さもあります。

そこへ、カーテン地のボコボコした織り目が「エモい♪」です。

<使用生地>生地名不明(カーテン地)、ポリエステル/100%、日本製。
このモカグレー色の中間色にボコボコした凹凸感のある織り目が特徴。結構厚手です。

マチにほどこすラッピングのテクニックを修行中

ラッピングは、ここ最近多く機会を得ていて大変勉強になります。

はっきり言って難易度は高めです。

技術が必要ですが、技術と言ってもたくさんのコツの集まりなので、それを見つけて1つ1つ忠実にそのコツを全うしていけば上手くできるものでもあります。

確かに単純なものではないかもしれませんが、この機会にたくさん経験して得意分野とまでになればと思います。

まずはマチ16cm巾分の地縫い。本体の端から1.5cmの縫い代を縫います。

ただ、後の「再考案」では、そもそも地縫い自体を縫い代1.5cmではなく縫い代側に寄った7.5mm程度に行い、完全に地縫いを隠せる位置にした方が確実と判断。

ここからも仕様が今後発展して改良されていきます。

巾6.5cmx長さ20cmのラッピング布を用意。両端1.5cmに縫い代の印を付けます。

ラッピングの幅が変わらないことで、地縫いを7.5mm程度に改良したことの効果が出そう。

完全に地縫いがラッピングによって隠されるのです。

縫い代の印通りにアイロンで折り線:最初に真ん中で折ったところを最後にもう一度ダメ押しアイロンが重要。
縁はくるみ込むのでこんな形に。アイロンのきちんとしたかけ方が活きます。
最初のスタートラインを1ミリ外(右)に突き出してスタート。

この突き出しの意味は、地縫いの線が見えないようかぶせる役割。

縫い終わったらアイロンをして、反対側へくるみ込みます。
そして、くるみ込んで閉じる方側に待ち針。
この縁の部分を見ることは表側と裏側に均等にラピング巾が配分で来ているかを確認の目安。
そして、縫い閉じた後の裏側ですが。。あれ?ミシン目が端の方数センチ落ちてしまいました。
ここにミシン目が乗っていない。。この原因は、表と裏でラッピング布が均等でない証拠です。
と、このように分かりやすい側面から見てみますと、確かに幅が違う。随分ずれていますね。
この生地は、伸びたりすべったりするし、厚みがあることも原因です。

ということで、できあがりが今一つなマチのラッピングでしたが、それだけ完璧に行うことに注意が必要な部分なのです。

しかし、今回の学びは大変有難いこと。

本などには決して書いていないこと。理論通りにやっても、生地によっては通用しない場合があったわけです。

確かに私も最後の方引っ張ったりもしていたし、目視もしていなかったので、この辺りをきちんとどの素材であっても行っていきます。

例えば、幅が表裏でずれがちなら、最初から反対方向へずらしておくとちょうどになるなど、

「職人技」の粋でコツを得ていきたいと思っております。

見えない部分と言えばそうですが、見ようと思えば、見ることが可能な部分ではあるわけですので、美しく仕上げたいです。

出来上がり:「スーツに合うエコバッグ:モカグレー無地VER」縦39cmx横35cmxマチ16cm。

あとがき

すでに上述しましたが、ラッピングのある場所の地縫いは、ラッピング幅よりも半分くらいに完全に隠れるように設定しておくと、その後のラッピングに集中できます。

これまでのように地縫いを1.5cm、ラッピングを1.5cmとしてしまうとラッピングの際に地縫いが見えないように気を付けることも加わり注意点が多すぎて苦労し過ぎます。

苦労するところは、どうしても必要なこと以外は解消し工夫してその悩みを消していくことも結果美しく仕上げるコツだと思いました。

このお品は、後に見本としてコンテンツにまとめ、作り方販売をしていきたいので、この時点で徹底的にメソッドを確立したいのです。

是非出来上がった暁には、コンテンツでじっくりご覧いただけると嬉しいです。

販売しますので有料なのですが、それ以上に腕をあげていく、他のバッグにも応用できるなどのたくさんの結果が出るようなお力添えを精一杯してまいります(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク