デザインだけが同じで生地も柄も色も異なる3点のバッグ、同時進行して製作していく効率の一定の見込みはあるのか【302】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

新しいバッグの製作をしていく準備段階の場面なのですが、思い切って同時進行を試みたいと思います。

同じ素材で複数の別デザインを作るケースや、違う生地やデザインでも糸の色が共通で使用できるという効率的な同時進行につきましては過去の記事にアップ致しました。

このたびは、生地の柄やカラーも全くの別物の3種をデザインが同じという共通点のみで同時進行をすすめてまいります。

そして、さらに、その3種の中で1種のみ生地が多く3デザインに展開できそうな生地があるので、合計5点の作業をしてみます。

そうして生地をすべて消化していきたいと思います。

表地の色の展開も3種バラバラ、附属品である裏地とファスナーの色選び

今回の作業は、裏地の選定と接着芯を貼り、裁断までの部分です。

3種の生地とそれに伴う裏地の選定をご紹介します。

この3種をまず1点ずつ「かまぼこ」デザインで製作、真ん中のグリーン系の生地はあと2デザイン作れます。

2020年いっぱいは、こんな感じでマルチカラーでも色に偏りのある物を作ってきました。

こういった偏りのある色は裏地の色が絞られますので、裏地選びにどう影響するのかということですが、結果はやや難しめということになりました。

表地の色が偏っているのでいろいろな可能性が狭まります。

されど、物は考えようです、それも楽しいと考え、1時間程生地屋さんに入り浸り、この3種の裏地を決定。

難易度の高そうな一番下の紺色も偶然の出会いがありました(^-^)。

<表地:左>ジャカード、ポリエステル/70%、レーション/30%、イタリア製。<裏地:右>エルテルポプリン、ポリエステル/100%、日本製。・・・この中の強い色を採用した裏地のオレンジを選定。
<表地:左>ジャカード、ポリエステル/100%、イタリア製。<裏地:右>エステルポプリン、ポリエステル/100%、日本製。・・・ピンクでかわいらしさも出していくようにこの色を選定。
<表地:左>ジャカード、アセテート/53%、ポリエステル/27%、ナイロン/20%、イタリア製。<裏地:右>モンキーブリッジスラブ、ポリエステル/100%、日本製。・・・紺では物足りない、黒ではやや仏頂面だと、ゴールドに決定。

どれも、中をのぞいた時に明るめの色が広がり物を探しやすいです。

接着芯貼りと裁断

接着芯は、以前の記事でもご紹介させていただきましたが、大きなパーツのまま接着芯を貼って(粗裁ちのようなこと)、その次に細かくパーツの通りに型紙に当てて裁断していく方法をここ最近採用し始めました。

生地のゆがみを整え、パーツの左右対称を徹底することで、出来上がりのラインが整うというもの。

今回は、表地も裏地もすべての生地が織芯の接着芯で行いました。

そして、裁断へ。。

とここまでは順調。イタリア製の生地は美しく迫力があります。

左上のグリーン系は上述のように、あと2点のデザインの「おにぎり」と「餅巾着」が作れそうなので、裏地の追加調達作業などをして製作に取り掛かっていきます。

まだ、この時点では、効率ははっきりと分かりませんが、接着芯は共通なので、同時に3デザインを連続作業できることは、少しばかりの効率が見込めました。

次の縫製に入ると、糸が全部色が違い、糸交換の際に時間がかかるということの積み重なりが進捗度を減速させるかもしれません。

あとがき

この度の生地は、柄がどれも華やかで素材感がやや分かりにくいですが、オレンジ以外はそこそこ厚みがあります。

オレンジはそれほどン肉厚ではありません。

こうした違いが出来上がりに影響するのかどうかですが、特に区別なく同じ材料で同じように製作していきます。

同モデルは生地の研究にとてもなりますので、今後定番にしたい生地などの深堀りとしては有効です。

更に、抽象柄は、あと2デザイン更に作りますので、同じ生地で作ることで、その生地に見合うデザインというのが見えてくるかもしれません。

とにかく、高級生地の中でも華やかなマルチカラーのイタリア製中心の生地で製作の集大成のような物になります。

引き続きその行方をお楽しみにどうぞ(^-^)。

邪気が宿りやすい場所「トイレ」、常に新鮮に使うための年末のトイレマット一式すべての買い替えセルフコーデ【301】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

トイレという場所は、「邪気」というものがたまる場所。

トイレの蓋の開けっ放し、トイレットペーパーをビニールに入れたままはビニール素材との相性があまりよくないとか、風水的な情報を目にするたび、とりあえず信じて気を付けてきました。

良く分からないからとりあえず、信じる、です。

よって、トイレットペーパーは、1個1個紙包みで個包装のものをチョイス。

もしくは、トイレ外でビニール入りを保管の上、トイレットペーパーが終了時に都度ホルダーへ持ち運ぶという形式。

トイレマット類に関しては、1年くらいで交換がよいとの情報も目にしました。

「ええっ?、1年などというのはもったいない」と最初は思いました。

それでも、1年経過の様子というのは確かにヨレ始めていて交換時であると思えばそう感じるのも確かです。

トイレットペーパーのカバーもペーパーの粉がたまって結構な汚れなのです。

もしかして、トイレの場合は特別で、破れるまで使い切るという状態でなくても特に古びた様相自体良くないかもしれないと自分でも感じております。

このことは、なんとも表現しがたい難しいのですが、年末のトイレとマットを見た時の「疲れ具合」が「交換かな」という心の声につながるのです。

1年が終了しようとする今、翌年の2021年用のトイレマットを探すということを今回致しました。

今回は、マット替えを中心としたトイレの模様替えの様子をご紹介したいと思います。

セット物になった商品は高級過ぎ、個別チョイスの組み合わせが結果お値打ちになった

購入が楽だからということと、全部同じブランドでそろうからと少し覗いてみると、セットになったものは非常に高価です。

よって、楽しみも兼ねながら、個別で集めていく方法を採用。

アイテムは、トイレの蓋カバー、便座カバー、トイレットペーパーホルダー、マット、スリッパの5アイテムです。

ある程度セット組になったものもあるようでしたが、結局は一部のみで中途半端なセット組でしかないことがほとんど。

結局バラで追加購入することになるのです。

それならば、いっそすべてバラバラで自分で組み合わせていくという挑戦に至りました。

人生の中で一番の強味は、「あらゆることのコーデが得意なこと」です。

ここは力の入れどころです。

トイレマットのセット(今までのもの):ミモザ柄の蓋カバー中心のピンクとグリーンのコラボでした。

これもこれでなかなか心地よいセット組でして、いろんなミラクルが見方して、上手い具合にコーデできていました。

しかし、ここは2021年への重要な節目、色も思い切って全く対照的なカラーに替えていきました↓。

蓋カバーからのスタート:昨年と同じブランドの「ローラアシュレイ」製。

ただ、予想外のハプニングも起きまして、紺色にもトーンがあって、この蓋カバーは紫寄りの紺。

よって、全体の中では、ナス紺とブルー系の紺に分かれます。

そして、スリッパは、グリーン系でチョイス。

紺色が主に2種入り、グリーン色が差し色みたいな組み合わせです。
トイレットペーパーカバー:やや地味に感じて飾りを付けたいと思いました。

トイレットペーパーには、今までのローラアシュレイのピンクの物には刺繍が入っていたこともあり、この無地が何となく地味に感じます。

そこで、巻き薔薇を縫い付けて飾ろうかと考えました↓。

このように2個ベージュ色をチョイス。焦げ茶かこのベージュのみ。ベージュを選びました
縫い付ける糸の色もしっかり合わせると綺麗になじみます。
ミシンで二重縫いがスムーズかつ丈夫。2個を一気に縦に縫い付けます。最初の返し縫はしない方がスムーズです。
裏側へ結び目を隠して結んで玉止め完了。後ろに縫い目が貫通しますが、ここを見ることはないのでOK。
真ん中に可愛く縫い付け完了。巻き薔薇は立体感がありますが、柔軟性もあるので、ミシンでも大丈夫です。
トイレマットコーデの完成:5つのアイテムが勢ぞろい。3箇所に配置。これで2021年のトイレを迎えます。

2020年のピンク系から2021年の青系へがらりと雰囲気を変えました。

もし、お花柄が好きな方がいらっしゃったら、この「巻き薔薇戦法」をどうぞご参考にしてみてください、これを縫い付けるだけでとてもかわいくなります。

さて、こうして全5アイテムをそっくり交換した2021年へ向けてのトイレマット一式ですが、全体で1点ポイントがあります。

必ずしも、安価な5点の組み合わせではないことです。

1つ便座蓋カバーにブランドを取り入れていることにお気づきだと思います。

振り返ってみますと、2020年のミモザ柄の蓋カバーも、2021年の薔薇柄の蓋カバーもブランドもので、これを軸に他のアイテムを集めていきました。

上手くコーデを成し遂げることができた理由に、「誰もが認める良質さのあるブランドもの」のアイテムが入っていることがあったのです。

あとがき

集めてコーデすることにとても生きがいを感じています。

色や柄を合わせていく中で、ミラクルのようなことも起こり、示し合わせたかのようにぴったりになったりすることもコーデの魅力です。

集め切るまでの「ストーリー」がたまらなくエキサイティングな事なのです。

これを面倒で厄介と感じる人がいらっしゃる一方で、私のように楽しくて仕方がないと感じる方もいらっしゃるかもしれなく、価値観が分かれるところかもしれません。

何か1つ自分で作り上げたような達成感も得られることがその楽しさの神髄。

こうした日常の中の何でもない喜びや素晴らしさを今後も<コーデ>というカテゴリーでたくさんお伝えしてまいりたいと改めて思ったこのたびの年末作業でございました(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

夜景のようなシーンのジャガード生地で作ったボストンリュックのフォルムがまるで「かまぼこ」のようだった【300】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2020年は年間を通して、マルチカラーを含む色使いが豊富な素材に挑んでまいりました。

色使いが豊富ということは同時に糸が豊富でることが織り糸で紡がれるジャガードの事情、当然高級なものになっています。

この度の生地もイタリア製の華やかな色合いのもので高級生地の部類に入ると思います。

もっと腕が上がってから高級生地に行こうとぼんやり思っていたのですが、早めに一歩を踏み出してしまったためにもう予定よりかなり前倒しで技術アップとの同時進行を始めてしまいました。

良かったのか悪かったのか、それでも思い描いたことがあるなら早く着手するに越したことはないかと。

良い悪い関係なく手ごたえや結果は早く分かった方が、その後のスピーディーな前進や発展につながると思っております。

生地のおかげもあり合格ラインで完成できたミニボストンリュック

<サイズ>縦19cmx横29cmxマチ9cm・・・表地:ジャカード、ポリエステル/100%、イタリア製。

このフォルム通り、「かまぼこ」という名前を付けています。

カーブのラインも結構満足なものにできました。

心配した底の重なる部分もOK、無事縫えました。

本格的なゴブラン織は非常に厳しく、以前縫えなかったという結果があったのですが、今回の場合ゴブラン程の厚みではない厚み具合が程良く、丈夫さも感じられるようなジャカード生地だったのがとてもラッキーだったのです。

裏地:ラメツインクルサテン、ポリエステル/60%、ナイロン/40%、日本製。
ショルダーにもハード薄芯が入りハリコシのあるものになりました。このショルダーは裏地を使いました。

色の偏ったマルチカラーについて

今回の生地もそうなのですが、一応マルチカラーとなっています。

主に4色の色が入っていて、ロイヤルブルー、レモン色、薄ピンク、グリーン。

裏地やショルダーのグリーンは実は表地の中にわずかな面積で入っている部分。

こういった色というのはマルチカラーでも色が偏っているので、「青色系」ととらえられます。

なかなか色とりどりのマルチカラーというものを見つけることは困難で、〇〇系という色の偏りがあるものです。

マルチカラーの定義は3色以上ですので。。

あとがき

おそらく、この度の生地は、巾着などの形だと絞り切れない悩みもあると思います。

ボストンバッグのような硬めが向くデザインと巾着のような絞って融通の利く柔らかめが向くデザインとは対極にあり、それに伴いマッチする生地も対極にあるような生地同士ということになりそうです。

とはいえ、そんな条件など付かなくてもどんな素材でも当てはまるように作れるデザインこそが工夫のしどころなので、目指すゴールは、「生地を選ばない万能なデザインの考案」です。

製造もしやすく、完成品も満足のいくもの、この両方を考えながら工夫していく意味というのは、製造しやすいことが綺麗にできることにつながるからという理由以外ありません(^-^)。

仰々しさを解消し連のつなげ方を変えるアレンジもある、昭和の古物のあこや真珠ネックレスを新しい形で活かし出番を増やす方法【299】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在「本物志向のレンタルジュエリー」という事業をさせていただいております。

ネックレス(ペンダント)、ブレス(バングル)、リングの3アイテムを1セットにまとめてジュエリーのみのコーデをあらかじめ完了、雰囲気を作ったお洋服に合わせやすいセット組としています。

その中には、過去には真珠も多く何割かを占めているほどでした。

ただ、レンタルとしての価値は真珠があまりに低く、ショックを受けた現実がありました。

これも実際にレンタル事業をやってみて分かったことでした。

随分好みとの距離を感じ、より一層元のコレクションの感覚から抜け出すきっかけになりました。

当然お客様の意向を取り入れることが優先なので納得の上、お手入れしにくいデリケート過ぎる割には地金部分の少ない真珠は廃止へ。

それでも実は真珠の大ファン。

ということで、今後できることもあります。

真珠の装い方をご対案することなど、役割の末端ながらも真珠に関わって行ければと思っております。

あこや真珠については、天然と人工の部分が良いバランスで融合した素晴らしいお品物。

そんな真ん丸な形をしたかわいいあこや真珠について、このたび新たに知ることとなった知識と歴史をご紹介し、フォーマルだけのイメージが根強かったあこや真珠に対する新しい向き合い方をお伝えできればと思います。

あこや真珠は日本人が生み出した養殖技術で作られるもの

真珠と言えば、かの有名な「ミキモト」様や「タサキ」様が思い浮かぶかと思います。

社名である「ミキモト」というネーミングは、人の苗字そのまま「御木本幸吉」様のことです。

まだ、真珠が高価な希少性が高すぎて気軽に一般の人々が持てなかった時代に、養殖技術によって、たくさんのしかも形の整った宝飾品を作れるようになったことに貢献し、その後あこや真珠が多くの人に広がっていきます。

現在真珠をジュエリーとして装うことに関してはあまり盛り上がっているとは言えないものの、一部では真珠ファンは健在であると思いますしクラシックなアイテムです。

このたび、1冊の本を拝読。

あこや真珠について、特に真珠がどのように出来上がるかというなかなか私達が分かりにくいような構造を知りました。

「真珠 美の壺 著者:***:NHK出版」。

もともとこの本は、美の壺というNHKのテレビ番組が元なのです。

実は、この番組が開始の2006年当初よく見ておりました番組で、VHSビデオ録画をしていました。

こういった芸術系の番組は堅いイメージですが、この美の壺は、雰囲気が刷新され、身近に芸術を感じられるような番組でした。

現在ももしかして番組は続行中なのかもしれませんが、テレビを見なくなった私は現在は見ることはありません。

ところで、あこや真珠の真ん丸についてですが、あれは、もともとあの真ん丸に出来上がるのではなく、技術として真ん丸に仕上げる工程があってのもの。

そのことはぼんやり知っていたものの、具体的にはよく分かっていませんでした。

まずは、自然に何も手を加えずに出来上がる真珠の出来方をまず理解するところが近道です。

真珠はある意味、奇跡的な生物であると言えます。

貝の性質とか働きとして、持ち備えた貝殻を作ろうとする働きというところがポイント。

貝には「外套膜(がいとうまく)」という物体を覆う役割の膜を持っていて、外部から虫とか異物が混入することがたまにある時に、貝の隙間から中へ入ることがあるとのこと。

その時、貝の身は、「あ、何か来た!」と反応。

そして、持ち備えている物体を覆う外套膜を使って真珠袋という袋を形成。

つまり、貝殻を作ると同じように、混入物にも貝殻を作ろうとするのだそう。

それが真珠の正体です。

その自然構造で出来上がった真珠が真ん丸になることはめったにないわけです。

ぐちゃぐちゃの形だったり、整ったものではない。

それを創業者の御木本様が、よく研究の末真ん丸に出来上がることを目標に養殖という、人間がお手伝いする形で整った形状を実現。

自然に出来上がる異物混入と同じことを、綺麗な形状に出来上がるように人間が手を加えることの価値があります。

実際のやり方などは、真珠専門店様のブログなどに書かれていまして、どうぞプロの説明をご一読されることをお勧めしますね。

経年のビンテージあこや真珠を今着る洋服に取り入れる例

ただ、こうして、手間がかけられた美しいあこや真珠も昭和の時代に作られたものが、しっかりお手入れされなかったりすると、令和の現在では、黄ばんだり、キズなどで、質が低下したものになっていることがあります。

慶事や、弔事には、そういった黄ばみなどのあるものはなかなか気が進みませんので、やはり、真っ白な綺麗な物を付けたいと思います。

けれども、普段使いの気軽に少しだけお出かけだったり、通勤だったり、カジュアルな着こなしのアクセサリーに使う真珠は、もっと質が落ちていてもそれがかえって気軽で使い勝手が良い物です。

ということで、あこや真珠であっても、質を見分けて、シーンで使い分けるということが私のお勧めする使い方になります。

あこや真珠のネックレス:普段使いっぽく、小さなあこやも間に入れてつなげてテグスで気軽に通したもの。

このネックレスは、もう真珠自体が保管やお手入れが悪く、汗やらなにやらで質の悪いものになってしまったので残念ですが、それでも、あこや真珠という価値は変わらず健在。

留め具も質をシルバークラスプからぐんと落として、ステンレスのダルマ板やカニカンに交換。

元の豪華な作りの良いクラスプは、高級な程度の良い真珠のネックレスへ付け替えて使ったりしました。

この留め具がなじみのあるダルマ板やカニカンであることだけでも普段使いの証となります。

見る人が見ると、あこや真珠の価値を分かってくれて、カジュアルなあこや真珠の使い方を理解してもらえそう。

ということで、このような古いビンテージ物のあこや真珠の使い方のご提案でした。

シルバー925は留め具のほんのわずかな部分でも金属アレルギーに影響があるもの。

ステンレスの留め具に変えて、最大限の対応をしてみたのでした。

ロングネックレスを自作:色の悪い良質ではない「あこや」だけをあえて集めたネックレスx3本分ほどの長さ。

ロングの真珠がピカピカだと大変近づきにくいフォーマル色が高まります。

そしてお値段もとても高価。

それよりも、気軽にジーンズにさえ装えるようなロングあこやネックレスを自作。

しかも古い黄ばんだようなものがかえって良いのです。

同じような少し傷んだようなものをロングにつなぎ合わせれば、自主的にリフォームが完成。

留め具のやり方だけはそれぞれ学ばねばなりませんが、動画で分かりやすい説明もあり、最初知識ゼロからのスタートで連物だけは作れるようになったのです。

あとがき

日本人は、真珠をそのまま連の粒がそろったままネックレスという使い方を好むようで、ジュエリーとしての使い方が主流ですが、ヨーロッパの人々は、芸術品のように飾りなどにすることも多いそうです。

文化とかお国柄の違いがあるようです。

今後は、ネックレスなどの身に着けるアクセサリーからもっといろいろな使い方に拡張していく余地がまだまだあるようです。

それに加えて、かつては女性だけのアイテムのように扱われた真珠ネックレスも今や、男性も何ら躊躇なく身に着けるところへも広がりを見せている様子です。

せっかくのあこや真珠という日本生まれの古き良き産物、新しい使い方や、新しい使い手に広がることが期待されます。

真珠のコーデも、エレガントなイメージがまだまだ強いですが、カジュアルな真珠のコーデというものが、かつてのフォーマル一辺倒とのギャップが感じられ新鮮です。

そんなコーデの例なども今後お伝えしてまいりたいと思います(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

出来上がりバッグでは決して目に映ることのない隠れたポケット裏の丁寧な作業が良質さにつながることの証明【298】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在、どちらかというとコンパクトなサイズのハンドメイドバッグを作っております。

かつては、トート型の1泊できるようなもの、旅行用など大きなバッグも作ってきました。

そういう大きなバッグと比べ、コンパクトながら、ポケットつについては、めいいっぱいの容量を確保する所が特徴。

キーとか小さなものを入れるもよし、メモや手帳などのやや面積のある物も入ることもあるような器(うつわ)の広いポケットを設置していきます。

内側のフラップポケット:フラップが深く、セキュリティー性を高めています。スマホが横向きに入ります。

隠しポケットは、最初の当て芯が肝心、スーツの片玉縁の作り方を引用

今更ながら、隠しポケットに関して見直したことがあります。

それは一番最初の当て芯。

そもそもこの当て芯を適当なサイズに粗裁ちのまま行っていたのが今まででした。

これを、型紙にちゃんとあてはめた定形サイズに変更。

つまり、周りの余分も寸法通りのきちんとした余白にするということです。

その後作業がとてもしやすく傾きをチェックしたり、左右均等のサイズ感の確認も分かりやすくなりました。

作図自体もまっすぐ、待ち針の位置も正確に打ちやすいような定形サイズの型紙で裁断した当て芯。
そうすると、反対側に当てるラッピング布の位置も把握しやすくなりました。

当て芯1つで、その後の作業が劇的に行いやすくなりました。

このことは、とても重要で正確さが高まり、綺麗に仕上がるということにたどり着きます。

隠しポケット完成:まっすぐに真ん中に良い位置に取り付けることができました。当て芯の効果がここに。。

今更ながら、このことが分かり本当に良かったです。

今後もずっと「定番」として「フラップポケット」と共に作っていきたいもう1つのポケット、「隠しポケット」です。

あとがき

最後に組み立てがされていく時のもとの土台である左右が対称になっているということこそが、バッグに出来上がった時の整いを作り上げるのです。

それには、型紙を裁断する時点から左右対称にしやすいようなやり方があるということを学んでいます。

一番最初の場面は、サクサクッと通り過ぎてしまいそうですが、実は一番重要なのだと考えるようになりました。

こうした学びは、何度も自らの製作に落とし込み、その後は語り伝えることができるノウハウとして多くのハンドメイドバッグを作る方達へお届けしていきたいと思っています(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

美しいカーブを綺麗に出すための接着芯貼りは、カーブ裁断の前に粗裁ちをして貼っておくことが望ましい【297】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

新規の生地でのハンドメイドバッグ製作に入りました。

ゆがみやすい生地などは、普通に何も考えずに裁断するとパーツが左右対称にならずに不格好に出来上がってしまいます。

バッグは、左右対称というバランスがとても大切。

そこで、最初の裁断や芯貼りの段階こそが重要であり、芯貼りを裁断の前にやっておく「粗裁ち」という方法の効果をお伝えする回にさせていただきます。

カットしていない大きい面積の状態の生地に接着芯を貼り、その後型紙を当てて裁断の順番の徹底

「粗裁ち」というのは、何もカーブラインの通りカーブを大まかにカットしなくても、長方形の真っすぐのままで良いです。

接着芯を貼った後型紙に当て裁断すれば、それ以上触ることがないので、正確に裁断できると判明。

もともと縦の長さが35cmしかない横長の生地の状態。一気に接着芯を貼ってしまうやり方が可能。

写真では、両手の間の線が地の目の縦に当たります。

高級生地なので少しだけしか購入していません。

芯地をだいたいぴったりのサイズでカットして接着します。横などがはみ出しても問題なし。
接着後の裁断:カーブのラインがこのやり方だと非常に綺麗で、地の目がしっかり整ったものになっています。

一方、裏地は1mくらい縦があったため面積が大きすぎて、小さくカットしながらこのやり方を取り入れました。

裏地は、細かに1パーツずつ粗裁ちして、接着芯を貼ってから裁断しました。
接着芯貼り後の裁断:カーブラインも正確に裁断できました。裏地のみでの裁断はハサミがすべりいびつに。。

これで、接着芯を貼ってからの裁断は、劇的に上手く行くと確信しました。

あとがき

今回の接着芯貼り前の粗裁ちのやり方は、扱いにくいへなへなした生地があまりにも美しいからどうしても使いたい場合など、難しいと分かっていながら取り扱う場合にとても効果を発揮すると思いました。

ということで、まとめると、

1)アイロンで地の目を整える、2)接着芯を全体に貼る、3)パーツごとに裁断する。

このやり方でそもそもの土台を左右対称なきちんとしたものにしてから縫っていくということを徹底すると、出来上がりのフォルムもより美しくなるかと。

ラインは意外と出来上がりのぱっと見に影響するもの。

「わあっ綺麗♪」と感嘆があるようなゴールを目指したいものです(^-^)。

作ってはみたけれど改めて考えた、そもそもこの繊細な素材でボストンデバッグを作るべきではなかったのではないかという回顧【296】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回1点のミニボストンバッグが完成。

リュック仕様の付いたハンドバッグで名前は「かまぼこ」。

かまぼこと呼ぶ以上、カーブの美しさと対比した底のまっすぐさを綺麗に出したいです。

初期の「かまぼこ」縦13cmx横24cmxマチ7cm:2019年製作。

初期型は、ミニサイズでしたが、あまりに容量が足りずに改良。

そして、このたび、マルチカラーで作ったサイズへと大きくアップしたものになります。

それでも大きなボストンバッグに比べたらハンドバッグの領域を超えることはありませんので、ミニということに致しました。

さらに、リュック仕様にもなるという頼もしい機能を入れてみたのです。

作って完成品を見た上で思うこと、「巾着型の方が断然美しかったであろう」という思い

「かまぼこ」2020年版:<サイズ>縦19cmx横29cmxマチ9cm。

サイズのみ見てみると、2019年版が、縦13cmx横24cmxマチ7cm、2020年版が、縦19cmx横29cmxマチ9cmです。

縦も横もおよそ、5cmは広げているので、5cmという数字は、目に見えてサイズの変化が分かるくらいのものです。

サイズ感の点では大いに良き効果が感じられました。

しかしながら、2019年版の時にはあった良い雰囲気の整ったかまぼこ感が今回のものにはあまり感じられなかったのが残念。

選定の生地がはるかにこのたびがやわらかかったからです。

2019年のものは、強固な縦の織り方がとくにしっかりしたジャガードなのでびしっと仕上がっていました。

マルチカラーのこのたびの生地は、凹凸感があって美しいものの、緩い雰囲気になってしまったのです。

よって、そもそもこのデザインにはまる素材の選定を間違えたと思っております。

確かに、この素材は最初柔らかいからクシュッとなるような巾着タイプのデザインに当てはめようとしていたのですが、実は急にボストンバッグに変更していたのです。

率直な最初の考え方で行くべきでした。

リュックのショルダーの部分。
ファスナーの口布の部分。
スズランモチーフのファスナー飾り。
少しわかりにくいですが、底板は、どうしても内蔵できない作りなので、リムーバブル式で取り付け。

高級な生地でしたので、巾着型で成功していればそれはそれはエレガントに出来上がっていたと思います。

ボストンバッグ型だとややカジュアルテイストがありますね。

とにかく、繊細で柔らかい生地というのは、その柔軟性を活かして、しぼる動きがある「巾着型」に当てはめた方が特性が活きるようです。

あとがき

このたびも、ストレッチフクレジャガードはオレンジで色違いがあったと思います。

ただどちらかに良し悪しの比重が寄らないよう、色違いはよほどでなければ作らないです。

この記事も背景がカーキグリーンだからこそマルチカラーが美しく映えたという良いバランスが感じられる方のカラーでしたので、こちらが一番やはり今思い返しても一番です。

ただ、もう一度この生地があるならば巾着型でトライしてみたいと思う気持ちが残ります。

そもそも生地選定の時に、デザインをしっかりイメージして変な変更をしない、正直なイメージに従ったものが正解のようです。

製作に「らしさ」を込める、例えば「この人が製作のポケットだ」と分かるように【294】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、ハンドメイドバッグの各パーツについて、他のバッグとの差別化とか個性、あるいはブランディングにまでなるのかもしれない、なっていきたいというそのパーツ自体のデザインや作りについてのお話です。

手法を秘蔵するよりも伝えていくことの方が断然素晴らしいとお伝えする方向主流に舵を切っています。

よく、音楽に似ていると思うことがあるのですが、メロディーとか曲調で、この作曲家が作ったのではないかとか、「らしい」と思ったりすることに似る部分があります。

。。というのも、同じ芸術品を作り上げるということが共通しているからです。

円の一部の5cmの半径を利用したフラップ

内側のフラップポケットのフラップ:半径5cmの円の一部をコンパスで利用し型紙を作っています。

ゆったりとしたボリュームあるフラップです。

ポケットの袋を優しく覆う屋根のようなセキュリティー性を追求したデザイン。

以前に、ここにマジックテープを付けていたのですが、実際に自分で使ってみて、マジックテープを不要にした方がストレスフリーでした。

この安全性と使い勝手のバランスは悩むところですが、都度の細かな判断により決めていくのです。

入り口がファスナーなどで密閉されていれば、ここは、マジックテープ無しの方が開閉の時に余計なヒネリなどが必要なく、さっと物が取り出せるポケットになるだろうということに行き着いています。

フラップポケットの完成。
隠しポケット作りのラッピング布を固定した場面。

ポケットの袋は、ラッピング布をそのまま袋として大きいパーツで使う方法もありますが、別にしています。

理由としては、もともとファスナーが付いたバージョンからスタートしたので、それと同じ手法だとここで区切るのが同じ作りとなります。

ファスナーの場合、ポケットの中を覗いた時に、ファスナーの縁が見えない綺麗なやり方がこの分けるやり方です。

もう1つの理由は、直接だと、上の枠のラインにポケットの袋に物を入れたときの重さの比重の影響で、スクエアの枠の形が変形することの懸念です。

枠に袋を取り付けたという構造は枠が変形しないと見た考え方です。

隠しポケットの出来上がり。

この「片玉縁風」は、「ひさし」が中を見えにくくして、セキュリティー性を高めます。

ここ最近はファスナーを取り付けておらず、手を入れてすぐ取り出せる便利性も考えて行き着いたファスナー無しの隠しポケットです。

隠しポケットの裏側の構造。

袋にもちゃんと接着芯を貼ったので丈夫です。

出来上がったバッグではこういった部分は見ることができないので貴重な写真です。

取っ手の完成:取っ手は共布で作ることが多いです。既製品の本革レザーなどは利用しません。

ご要望に応じ本革も取っ手にしたことがありますが、元の方向性としましては、本革は使いません。

アイレットカンに細めの本革を通して結ぶというのも向きが不安定で廃止しています。

あれこれ考えると、現在は、取っ手も布で作るに至っています。

取っ手の付け根タブx4個完成。

このようにパーツのみで一度縁をぐるり1周にって、8角形のとんがりをしっかり出しておくことが綺麗にできるコツの1つ。

ストレッチフクレジャカードという生地は、薄手で折り目が付けやすくて、角がしっかり出てくれたので出来上がりは期待できます。

厚手すぎるとふんわりとなってしまい線があいまいで、あまり綺麗にできない傾向があります。

ショルダータブの5cm四方のパーツ。
接着芯である薄芯に加えて、ハード薄芯をボンドで貼ります。

このような小さなパーツでも、ハード薄芯まで貼ることで、うんと丈夫なタブになります。

タブは全体を支えるので大変重要な箇所。

ここを薄くあっさり作ってしまってあるのがレザー製品。

ブランドのスタイリッシュなバッグのショルダータブがちぎれることが起きていた過去があります。

スタイリッシュに映ることを重視して薄くしてあること、元々ハンドバッグに附随しただけのショルダーであった過去のバッグの流行の傾向があったと思います。

しかしながら、ここ近年は、ハンドバッグよりもショルダー、リュックと体に負担の少ないデザインに変化しつつあります。

よって、よりタブの存在は重要になってくるというわけです。

リュックなので3個のショルダータブが完成。

やはり、この生地にはゴールドのDカンが合いますね。

取っ手を真ん中線から、左右へ6.5cm、下へ6.5cmの位置が正8角形のタブの位置。

取っ手は2cm分中へ隠します。

縫い付けは、一番上の横のラインを返し縫3度、周囲を2度のステッチで固定。

なじんで見にくいですね。アップにしてみます。

更に寄ってみます。

この8角形のタブの目的は、取っ手の付け根を隠すこととデザイン性の2つを兼ねています。
ここも力がかかるところなので、このように8角形のタブの部分にハード厚芯で力布として補強します。

最初は粗裁ちで四角く裁断して、縫った後で余計な縁をカットする方法でこうなります。

このように作るととても安心できます。

以上がここまでの今回の進捗具合でした。

いろいろなパーツの裏側をご紹介致しました。

あとがき

今回の複数パーツについてそれぞれ、意味が込められていることがお分かりいただけたかと思います。

長く愛用されるようなものをどのデザインのバッグにも組み込んでいきたいと思っています。

こういった細かいパーツも、ちゃんと意味が入っていると、「深みのある品物」なれます。

なぜ、この形なのか、それが苦肉の策の末行き着いた形であればあるほど、はっきりとしっかりお伝えできる「哲学」になります。

レシピを見ずに作ってみたメニューのパンチの無さの反省、思い切った調味料使いが味のレベルを高める【293】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

突然浮かんだミートボールのイメージ。

パプリカをたくさんもらったので、パプリカの使い道としてミートボールのような食べやすいお肉との組み合わせを考えていたからです。

このたびは、ペンネのパスタにからませるミートボールとパプリカのメニューを作ってみました。

なんとレシピは自らの考案です。

初めて作ってみる場合、たいていパンチが無いことが多く、やはりこのたびもそんな感じではありましたが、世の中のレシピも試行錯誤の末改良された姿なのではないかと。

何度も作って味を高めていくもののようなのです。

パプリカの赤が食欲を高める、黄色と組み合わせ、にぎやかなパスタを作った

パプリカ3個分。正式には4個ですが、黄色が縦が短いので3個分です。パプリカはボリュームが出ます。

ここへ、グリーンも本当はあったのですが多すぎたのでやめました。

後で考えれば、赤を減らしてやめてグリーンにしたらカラフルでしたね(^_^;)。

ミートボールの材料もいろいろあるのでしょうが、ハンバーグのシンプルなものと全く同じように作ってみました。

<材料>豚挽き肉200g弱、玉ねぎみじん切り1/4分orすりおろし、パン粉少々、牛乳、塩、コショウ、ナツメグ。
すじがでるまでよくこねたら、こんな風にボール状に丸めます。
少し多めの油で焼きます。ハンバーグと全く同じで、最初中火程度で焦げ目がついたらひっくり返します。
蓋をして蒸し焼き状に5分程度、弱火でゆっくりお肉に火を通します。
はい。これでお肉のボールは出来上がりです。

いよいよミートボールが完成します

早水溶き片栗粉を用意。20分くらい浸すとよい。小1でお水これくらい。半分くらいしか使いませんでした。
ミートボール、パプリカに加え、もう1つの食感ということでペンネを用意。
まずパプリカを先ほどのお肉を焼いた残りの油でニンニクのみじん切り、パスタ、ゆで汁少し、ミートボール。ここで味付けは、コンソメを小1/2ほど、バター1かけ、ソース大2弱、ケチャップ大2弱、塩、コショウ。
先程作っておいた水溶き片栗粉を最後に投入。
また、ケチャップを減らして、トマト缶や、湯むきトマトを1個分程入れるのも良さそう。

味に関しては、軸のパンチみたいなものがもう少し欲しいです。

コンソメをもっと利かせると良かったのかな。

このミートボールと+αという案は別のメニューにも引用できるかもしれません。

その後知ったレシピでは、ミートボールと白菜のコンビで人参も加えたシチューというメニューを見たことがあります。

そのミートボールの中身は、鶏ミンチでしたね。

あとがき

最終的な感想は、もっと味をはっきりと1本に集中するということですかね。

ケチャップの酸っぱさやにんにくのコクがあまり効果的ではなかったような。。

はっきとした主張のある味を追求するとパンチが出てくると思いました。

2020年のクリスマスは、おうちごはんが多かったのではないでしょうか(コロナ禍のため)。

パプリカのこのような使い方もあるという1つの例です。

カラフルさが何か気分を盛り立ててくれるところがあります。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

複雑な織り、マルチカラーが天然石のように美しいジャガード生地で作るバッグの裏地に選ぶラメ素材のカラー選び【292】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「本来、バッグなどに作るような生地ではない生地をあえて使った製作」をテーマに進めております。

このたびは、次なる生地ということで、マルチカラーが素敵なフクレジャガード生地をボストン型で作ってまいります。

この記事では、マルチカラーが美しい表地のご紹介と、その色とりどりの表地にどんな裏地を選んだのかという選択のご紹介を綴りたいと思います。

ずっと眺めていたいほどうっとりする美しい生地は、本来バッグ用ではない

<表地>ストレッチフクレジャカード、ポリエステル/85%、絹/12%、ナイロン/2%、ポリウレタン/1%、日本製。

アップにするとこんなにいろいろなカラフルな糸が織り込まれているのが分かります。

波打つような様相は、フクレという加工のせい。

ランダムなプリーツのようなしわを左右に寄せているような見栄えが特徴です。

角度を変えて違う写真も見てみましょう。

アップで見た感じ。

「フクレ」というわりには、やや控えめな凹凸感であるところに日本製の特徴を見ます。

特にフクレや風通の凹凸感ある生地が豊富なイタリア製においては、もっと極端に膨らみがありますので、こういった比較的しとやかなタイプは日本製ならではの魅力です。

遠目で見ると随分と渋い感じです。地がカーキグリーンというところもより美しいのです。

出会った瞬間即決でした。

非常に柔らかいし、バッグに果たして出来上がるだろうかというのも本当はいろいろ思うところはあるものの、第一の惹かれ具合を大切にしてみました。

そして、ボストン型のバッグを作ることに決意したのです。

表地のテイストが「エレガント」、裏地も歩調を合わせ、エレガントかつマルチカラーの中の1色を選ぶ

さて、この生地にどんな裏地を選んだのか、ということなのですが、候補がたくさんあって悩むことになりました。

ミックスカラーが複数の色が入っていてどんな色でも合ってくるとも言えるのです。

その候補の中からのベストチョイスは大変難しいものでした。

結果、決めたのがこちら。

<裏地:オレンジ>ラメツインクルサテン、ポリエステル/60%、ナイロン/40%、日本製。

茶色にも見えますが、実際は暗めのオレンジです。

生地の構造が、黒糸が織り込まれているので、暗くなるのですね。

この生地の色の展開はそこそこ当初ありました。

10種もの多色展開なのでした。

黄色もゴールド系で素敵だと思いましたが、在庫がなかったのでこの色に。

ちなみに黄色だと、過去に利用したことがありしてこんな感じの色でした。

また、今回チョイスのオレンジとは違った感じです。

色違いの黄色バージョン。オレンジよりもクセはこちらの方がないです。残念なことにお品切れ

もしかして、黄色が残っていたらこちらをチョイスしていたかもしれません。

地がカーキグリーンなので、相性というのは、黄色味のある方が良いかと思うので、赤とかピンク、ブルーなどは、違うかなと思いました。

単純な色相環で見てみますと、補色でなく類似色的なチョイスをしたということ。

グリーンには、オレンジや黄色は他の色よりはなじむような相性があると考えられます。

簡単な色相環図。

ピンクだと、グリーンと接触がない位置になるので、遠いので赤や紫の位置です。

そうすると互いに馴染まず、際立つ感じになります。

エレガントなイメージで行くならなじむようなとなり合わせの類似色だと判断したことになります。

表地と裏地の相性。

今回は、芯地の粗裁ちまでです。接着以降は次回になります。

赤色は接着芯。織芯タイプを使用しました。
こちらの裏地にはニット芯がマスト。理由はナイロンが40%も入っていて、織芯では気泡ができるから。

以前気泡が起こるミスを犯した経験から、ナイロンというものの糸の性質を知ったのです。

ナイロンは、熱を加えて、いったん伸びて、また、熱が冷めるときゅんと縮むみたいな弾力性なるものがあるかと思います。

よって、その動きに対応できるというのが、ニット芯の伸び縮み機能です。

織芯では、融通が利かず、ナイロン糸の微妙な動きに対応できないということだと思っています。

その苦い気泡の経験から、ナイロンが混率に多めに含まれているものには、必ずニット芯を使うようにしています。

実は、表地にも今回2%ほど入っていますが、この程度なら影響はないです。

あとがき

このマルチカラーフクレの生地でボストン型のリュックが出来上がる予定です。

こんな生地のリュック仕様のバッグなどあまり見かけないかもしれません。

本来は、ジャケットとかカットソーに洋服に使われる目的の素材なので、意外な物が出来上がりそうです。

どうぞお楽しみに(^-^)。