まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
今回は、ミニボストンショルダーバッグをが完成致しました。
【72】では、おじさんの持っておられた取っ手付きのセカンドバッグのようなころんとしたアイテムを街角で拝見したところからの着想出会ったお話をさせていただきました。
では、そんなきっかけから生まれたデザインがどんな出来上りになっているかを当記事でお楽しみどうぞ(^-^)。
ファスナーの両端にタブをチラ見せする理由と取り付け方
こんな風にファスナーの端にちらりとタブを見せます。
反対側も同じ光景です。
ファスナーにあらかじめタブを取り付けておいて、タブごと縫うというものです。
これは、大変かっこよい作りとなりました。
タブには、今回は芯地を貼りましたけれど、貼らない方がこの生地の場合はもともと厚みがあるのでごてごてせずにすっきりと仕上がったかもしれません。
芯地もなんでも貼れば丈夫だからいいというものではないということがよくわかります。
タブも折ってさらに重ねてと幾重にも重なったものなので、接着芯無しで十分であることも時々の判断ですね。
そうすることで、このファスナー取り付けの2重ボックスラインのステッチも、よりスクエアな綺麗な縫い目になることにつながるようでした。
出来上がりでファスナータブがチラリと見えるのは、デザインとおさまりの良い安定感が得られるところに効果が出ているようです。
まるでファスナーが生地に溶け込んでいるかのように。。。
機能としては、内側でファスナーの端の縫い代を隠しているのです。
底縫いのラインをまっすぐに出すコツ
以前にミニリュックをニットで作ったときの失敗からの学びをこのたびに活かした内容となります。
以前のニットでは、ぎゅーんと底部分がゆがんでしまったのです。
やはり、失敗には理由があります。
長い1枚の口布を表面、裏面の本体それぞれに組み立てる時に、片方の面を最初に取り付けました。
その次にもう片方を取り付ける場合に1か所しか印合わせをしていなかったからちぐはぐな底部分の位置になったのです。
これが原因だったと解析し、今回はそこを改善すべく挑みました。
このマチ7cm幅の底の部分のラインが重要です。
これが何も意識しないと歪むことがあります。
特にニットは伸びて融通が利いてしまうので気を付けねばなりません。
今回はこの写真のようにすっきりとまっすぐに安定したラインになりました。
それには対策があったわけです。
その対策というのが、まず片面をしつけ糸で、てっぺんのど真ん中を印を合わせて固定します。
最初に縫う面の方はここしか指定する部分がないです。
あとは、その印周辺から、そのまま縫い付けていけばよいです。
そして、底部分は5cmほど重ね合わさります。
次のもう片方の面の印を合わせるところが今回のキモです。
まずは、同じようにてっぺんのど真ん中を合わせて仕付け糸をします。次にまだ合わせる箇所が増えます。
それは、この底の角の部分左右ともです。最初に縫った面の方の底の角の位置にまっすぐの延長上になる位置を2つ目の面の角の位置にあらかじめ指定するのです。
そして、そこに仕付け糸を左右ともします。
そして、最後にもう1か所印を合わせる部分があります。
それは、底のど真ん中、先ほど5cm重なったということをお伝えしましたが、その口布兼マチの重なり部分のど真ん中と面のど真ん中の印を合わせるといった具合です。
このように2つ目の面をきちんとすることがうまくいく秘訣となります。
合計4箇所の印を合わせる仕付け糸をするのが2つ目の面の組み立てです。
いろいろ書いてしまいましたが、大きくまとめますと、「それぞれの面で印通りに従うのではなく、片面に合わせることも意識しながらカーブの位置を決める」ということです。
完成品のご披露
このように完成しました。
ショルダーは取り外し式なので、サイドにまとめてあります。
かまぼこのようにどっしりとした安定感あるものに出来上がりました。ちょこんと小さくてかわいらしいですね。
ここで、このデザインのネーミングが「かまぼこ」で浮かんでいます。
率直にその様相を表した言い回しを、和風なお惣菜、おばんざいで集めてみるシリーズになるのでは。。とワクワクしてきました。
かまぼこと呼べるためのポイントが、やはり、丈夫の美しいカーブと、今回意識した、底部分の真っすぐさの対比にあると思っています。
いかにラインを綺麗に出していくかで、「らしさ」が出てくるのです。
あとがき
このシリーズの最後には、すべてのデザインに名前を付けることをしていきます。
そんな全体を俯瞰してご覧いただけるようなシリーズになりますので、この後のデザインも是非ご注目下さいね。
次は、最後5点目になりますリュック型になります。
ミニリュック型がどんなフォルムで形作られるのかお楽しみにどうぞ(^-^)。