まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
失敗した訳あり製品を自分使いでその使い心地を体験させていただいております。
かつての初期モデルであるナップサックは、薄手生地に限定された口が絞り切れるもの、本体を折り曲げて巾着ホールをトンネルのように作るタイプでした。
この絞る機能はナップサックの「証」でもあるので維持しながら口の絞り具合を徹底したものにと研究した結果、「巾着ひもホールタブ」が生まれました。
このたびは、口を絞るタイプの使い心地のリアルな感想、そして「巾着ひもホールタブ」の無限の可能性の素晴らしさについて綴りたいと思います。
実際に使ってみたからこそ分かったナップサックの気軽さ、今度は製作の無限性を追求し生地を選ばない「巾着ひもホールタブ」へ進化した
現在でも毎日使わせていただいているナップサックは、ナップサックの初期型。
黒の表地に対して裏地に濃紺を選んだこともあり(黒ベースではないところに妥協があった)、自分使いをしてその使い心地を広めていこうと思ったものになります↓。
使いやすいサイズ感で、物が少ない時も違和感がなく、反対に物を多めに入れた際にもそこそこ融通の利く容量です。
内側のポケットにはレジ袋がたたんで入れてありますので、この容量では足りない場合にレジ袋で補います。
これ自体もレジ袋として基本的には利用できます。
ところで、このナップサックの入り口を見てみましょう↓。
この口の巾着ホールの作りというのは、本体を折り曲げて作る手法ですので、全体がギャザーのように寄り集まって口を閉じるということになります。
ただこのモデルの場合、条件が出てきてしまうのです。
それは、かなり薄手の生地でなければ口が空いてしまうデメリットが生まれることです。
ジョーゼットの透けそうなほどの薄い生地を使い、接着芯の黒を貼り、ソフト厚芯を重ねダイヤキルトをかけた表地。
そして、裏地は薔薇の柄の紺色の薄手の生地に接着芯の白を貼りました。
なんやかんやで接着芯だの別芯を貼るだのしていくうちに薄手だった生地もそこそこ丈夫になっていくのです。
それはとても良いのですが、巾着の口の隙間に関しては、なんとかぎりぎりのこの結果でした。
これ以上の中肉程度の生地(ブロードも中肉の部類に入ると思います)だと、もういろいろ重ねた結果このような口の閉まり具合にはなりません。
きゅっと口が閉まる結果に行き着くためには薄手の生地同士で作らねばならないという「厳しい条件」が生まれてしまうのです。
こんな狭き門とも呼べる条件付きのお品が広まるデザインであるとはなかなか思えませんでした。
そこで、発想を変えていきます↓。
巾着の絞る部分だけを別に設置して絞りやすくする、そうすれば、本体の素材が厚みがどれだけあろうとも可能ではないか。。
この考え方はヒットでした。
その後、デニムや帆布でも巾着型を作ることに成功。
細かいことを言えば、この時の花柄がブロードであり、もっと別の薄手を選ぶと口がさらに閉まったかもしれません。
別に設置する巾着部分のパーツは、薄手である方が良いもの、表地とのバランスも考えると、比較的厚みある薄手分野のブロードは妥当な判断。
設置のタブの数は10個がバランスが良いと実験から導いています↓。
両端のサイドの中心を挟むように前後2.5-3cmずつの位置に左右共設置、3個目はそのど真ん中、4-5個目はさらにその中心と分かりやすく設置できます。
5mmの針目で仮止め的に全体をステッチ。
ステッチの位置はあらかじめアイロンで縫い代を折った1.5cmのど真ん中に生地1枚分のみに縫い付けです。
次の場面では縫い目は、しっかり隠れてくれます。
縫い付けは、往復しておくと強靭です。
ちなみに、9mmの伸び止めテープ(平)を1.5cmの縫い代内にあらかじめ貼っておきましたので、その効果がまっすぐなラインに出ています。
裏地側にタブを設置する点もポイント、表地に設置よりも仮止めの作業がしやすいです。
使用したの美しいワイン色のサテン生地は、ポリエステル/100%、日本製です。
あとがき
このタブの部分に選択する生地のポイントは、「薄手で丈夫な生地」。
捨てるにはもったいない高級素材の「絹:シルク」も生地の特性が向いていると思います。
このことで、「表地」「裏地」「別布」の3種の生地を使用することになるデザインになると思うのですが、何よりも口が閉まることが実現できるメリットは大きいです(^-^)。