「〇〇入れ」として販売してもどうにでも使い方を変えられる巾着袋、専用ケースから別の入れ方になってもなお手放したくない気持ちになるポイント探し【1354】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

洋服の「流行:モード」というものは、その根っこに、人間の「飽き」「心境の変化」があり成り立つモデルであると言えます。

かつてのアパレル全盛期では、その流行が何なのかをキャッチする媒体として雑誌やテレビがありました。

それがここ現在において大きく時代が変化。

多くの人にカリスマ的に1つのデザインが流行であることの浸透に無理が出てきたのではないでしょうか。

一人一人がそれぞれの個性あふれる唯一の人間であり、おのおのが隣の人と全く同じ趣味嗜好ではないということこそ素晴らしいのだという考え方。

このたびは、臨時で通帳ストック(私のものではありませんが)として持ち歩く必要があり、厚みある生地のはぎれをストックの中から選び一重仕立てで巾着袋を製作。

完成品を見ながら、別の使い方をイメージしたり、今の使い方ではずっと行かないことこそ長持ちの秘訣なのかもしれないという面白いパラドックスを説いていきたいと思います。

通帳入れ以外にもいずれ使うことがあることを見込んだ巾着袋、気持ちの変化に伴った使い方の変更がかえってその後の持続に繋がることもある

使用生地(黒):ジャバクロス粗目、綿/100%、日本製。しっかりした生地で、織り目がはっきりと見える構造。
あらかじめ2枚の長方形のすべての辺を1cmずつの三つ折りをしておきます。

何分一重仕立て用にと丈夫な生地を選択したことで、三つ折り同士の重なりが針が通らないリスクを抱えてしまいました。

マチを作るとその周辺がごちゃごちゃとかさばってしまうので、マチ無しです。

巾着ひもホールは一度だけ折ればもう縫い代始末がされているのでスムーズです。
三つ折りしてある端を両割れするので、幅をとり2cmで行いました。厚みある生地は細かい折り目は禁物です。
江戸打ち紐が結構太い線径ですので結ぶとループエンドの中に隠れません。そこで伸び止めテープを利用。

伸び止めテープをアイロンで固定しながら、巻いていきます。

巻き過ぎも禁物。

その次にペタンコに幅広になった状態を二つに折り、真ん中辺りに返し縫いの二重ステッチをミシンでかけました。

そうしますと、もとのひもの厚みよりも少しだけ増し、ループエンドの穴の中に入りながらも飛び出し過ぎることが防げます。

ある程度ひもがループエンド内に隠れたら、根本を一度結び固定。

この状態で巾着紐を全開した時に左右に3cm程のゆとりがあることがミニマムながらゆったりとした望ましいひもの長さのサイズ感だと思います。

通帳巾着:<サイズ>縦18cmx横28cmxマチ無し。底辺が歪んでいるところが何とも。。いやはや汗。

「8」が縦も横もつくので覚えやすいサイズ感です。

どちらかというとゆったりと通帳を複数収納できるサイズ感。

ちょうどのケース的なデザインも良いのですが、専用と決めてしまわないところに、その後の別の使い方の可能性を残します。

なぜ、このような事を考えたのかは、中身がいずれ不要になるからであり、一時的なケースとして利用したいからに過ぎないのです。

巾着をしぼった風景:「しじみちゃん」とでも名付けたいような貝のようなかわいさが生まれました♪。

四角いクラッチ型にしがちな通帳用のポーチですが、この度巾着でゆとりの余った部分が両端下に生まれています。

これは、上述のように、後の使い方が通帳ポーチにとどまらず他の使い方を見越したことが理由。

あくまで今だけの使い方をしているわけで、すでにこのブログ投稿の現在ではもう別のコンセントコード用ベルトのストックやコンセントタップの小さいタイプを入れる入れ物に変わっています。

こうした使い方の変化は、「事情の変化」に伴うものでした。

では、冒頭のようなかつての流行やモードのように飽きたり、気持ちが変化したらどんどん捨てていくのでしょうか。

できれば、末永く使っていきたいものです。

そうしますと、使い方を変えることで今後も使い道があったという事実、そして、それほどまでにして使い続けたいと思った生地の素敵さがあったと思うのです。

このことを、製造側の立場になって見るならば、本来は、おのずと「良質」なものを作ろうとするはずなのです。

あとがき

次々に手持ちのものを変えて、常に新鮮さを見せていく持ち方もこれまでは確かにありました。

しかし、今後ご提案したいのは、「古くなったものでも変わらず魅力的に持てる良さ」です。

何十年も同じ物を持っていることが粋(いき)であり、カッコイイ文化があっても良いではないですか。

「これは30年持ち続けているものだよ」と人に語るエピソード付きの優れたお品となることもあるでしょう。

きちんとお手入れされ、傷みを補修しながら長く使っていくその「スタイル」は、これまでの「そのビジネスモデル維持のために誰かを犠牲にしながら製造された製造者都合のお品を持つこと」と対極にあるもの。

1つの物を大切に持っていくための工夫は、こうしてわずかながらも製造ができる者が、出来上がった後の続きのストーリーとしてご提案できることだと思っております(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

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