使い続けることの大切さが分かるヴィンテージ物になり切れなかった昭和の産物、インク交換タイプのボールペン【1355】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

実家でよくヴィンテージ物を発見します。

私は使っていた覚えはないのですが、もう今は目にすることも無いような昭和らしい文具。

楽器の絵が素敵です。
ブランド名もあり、メロディーの所に、「CANE’S」とあります。今調べてもネット検索では見つかりません。

このたび、これを使えるものにできないかとあれこれトライしてみた結果を記録に綴りたいと思います。

実はYouTube動画撮影後にボールペンの先に固まってしまったゴム状のインクをお湯や強力洗剤や針でつつきながらインクが通るようにとあきらめずにトライしました。

ただ再びインクが出る見込みとしては可能性は低く使えるヴィンテージ物にはならないかもしれません。

では、どんな理由が復活を妨げているのかをお話していきます。

交換タイプの芯の先がその時代ならではの特殊な極細であった点が同じ物が二度と見つからない現在とのギャップを示した

こういった交換タイプの芯ですが、実は通常はもっと太いものが現在の規格のようです。
当然芯に合わせて本体も直径が2mmほどの華奢な穴になっています。
現在の規格との比較:右は現在の規格。昭和時代にあった華奢なタイプの規格は現在その姿がありません。

そうすると左側の昭和時代のタイプはレア。

実は、このたび使えるものにしようと頑張ってできるだけ細いタイプを選んだのですが、その細さはあくまで筒状の本体であり、先端に関してはすべて太いのです。

そこで、せっかく購入した新しい液入りの芯をペンチで先端だけ昭和時代と交換してはめ込んだのがこの左の物。

そして、上の余分はボールペンのサイズに合わせてカット。

その後の長さの調整は、つまようじを筒へ上から入れ込むことで調整可能です。

カットし過ぎたところへつまようじをカットしながら補長。

それでも書けませんでした。

そこで、その理由として、筒の中でゴムみたいに固まっていた昭和時代の芯の中の液がきっと先端の筒の中にも入っているのであろうと仮説を立てました。

そして、強力洗剤を使いながら先端を洗い、針を使いながら固まっていた液を溶かしかきだしました。

強力洗剤+60度くらいのお湯へつけ込み固まったインクを落とそうとやってみました(^_^;)。
さらに針でインクをかき出します。もっと細い針も使いながら。。
最終段階。ペンチを使いなんとか先端を窮屈な筒へはめこみました。
そうして見事設置は完了です。あとは書けるかどうかにかけていきます。
わずかにインクが付いた様子も一瞬見られましたが、最終的には二度と書けませんでした。
手をインクで汚しながら、やるだけのことは最大限やったつもりです。

日にちを数日置いて、もう一度書いてみて書けなければ諦めるつもりです。

たとえ書けたとしてもその喜びは限りあるものであり、インクの交換時にまた苦労して先端だけを芯にはめ込むなどの事をせねばなりません。

ペンチで先端をつまむことで先端にへこみもできています。

残念ですが、このお品は限りあるお品であり、永久のものではなかったということになりますね。

あとがき

ここまで、「改造」というようなことを自分でしたことがありませんでしたので良い経験となりました。

もっといろんな「ワザ」を持っていると成功したのかもしれませんが、自分としては方法を尽くしたと思っています。

そもそも製造の時点で長い目で見て作られたのかを考えてみました。

ちゃんと長い目でみて作られていたのだと思います。

芯が交換式であることからも明らかです。

ただ、ボールペンの先端の規格が変更になったことをこの製造時には予想していなかったのかもしれません。

だからこそレアであり、上手く使っていければよかったのですが、難しいものですね。

そう考えると、永久的でない材料の「インク」があるアイテムはヴィンテージ物でありながらこの先も使っていけるものにするのは難易度が高いですね。

動きのあるものはそんなことが言えるかと思います。

とは言え、せっかくのヴィンテージ物。

飾っているだけではなく機能を果たしてこそ価値が高まると思っています。

その点では、この度はとても残念であったわけです。

文具コレクター様はこれをどう思われるでしょうか。

何か今後のコレクションのヒントにでもなればと思います。

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