まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
計上という作業は、日々の事業活動の記録です。
「ある事業主の物語」とも言ってよいかと思います。
帳簿を見て、その動きや行動が分かるというのは、ある意味ストーリーではないかというとらえ方です。
今回、そんな分かりやすいストーリー性のある帳簿にするための1つの意識として、実際の流れに沿った残高になるよう計上の順番を意識するというお話になります。
このお話のきっかけは、よくあるようなある1つのミスから始まります。
入力もれの1計上をすでに計上済の間に入れたい時のテクニック
これは計上あるあるで、後から1つ計上漏れが出てきたケースです。


4/9の日付の証憑が後から見つかり、上手く4/9の良い配置で入れ込みたい場合があります。
3と4の採番の間に入れたいですね。
その場合に、私が利用させていただいています会計ソフト(マネーフォワード)では、採番のふり直し機能があります。
まず、とりあえず、7として、4/9付けで漏れていた1件を計上し、その後に、採番のふり直しのボタンを押すと、うまく入り込み、新しい採番がふられます↓。

↑これは、超基本的な例ですが、もう少し事は複雑です。
4/9も2件が既に入力してある状態の中で、3件目として追加したく、しかも、4/9の一番最初に配置したい場合が実際にありました。

なぜ、このような希望ができたかというのは、ストーリーが正確に成り立つには、その入力もれの4/9の3件目が4/9の一番最初に来ないとおかしいからです。
「ある個人事業主の男が4/9にATMで現金を¥10,000引き出した。そして、トコトコと歩いて近くのコンビニへ。コンビニで事業に使う蛍光ペンを3本購入した。」・・・4/9-A
このような事実があった時に、この事実は物語です。
そして、蛍光ペンを買ったのが、番号でいうところの4になります。
4の蛍光ペンを購入するお金というのが、その前にATMで引き出した¥10,000あってのことなので、どうしても、ATM引出しの¥10,000の計上(4/9-A)を3と4の間に入れたいのです。
最初の例のように、4/9付で入力して、採番のふり直しボタンを押すと、どうしても、4/9の一番最後になってしまい、5と6の間になってしまいます。
データというのは真正直で、日にちもそうですが、入力の時間帯の早いものから順に先に配置されていきます。
そうすると、総勘定元帳の「現金」の帳簿は、残高がマイナスである段ができてしまい、ストーリ通りではないのです。
そこで、ここからがテクニックです↓。

あえて、1日前の4/8の日付で入力して、採番のふり直しをします。
そうすると、4/8の中では入力時間が一番最後であるので4/8付けでいったん3と5の間に入ることができました。
その後、計上の編集で日付を4/9に直すのです↓。

これで、ある事業主の男のストーリーが正しく完成されました(^o^)丿。
あとがき
あと、複数入力もれがあった場合にも発展的にこのやり方が使える時があります。
その時は、追加する4/9-B、4/9-Cなどをきちんとストーリーの順で追加してから行うことも必須です。
いろんな状況があるので、今回のテクニックも使えない場合もあるかもしれません。
どうしてもだめな場合は致し方なく、いったん計上を削除して入力し直すなども検討し、総勘定元帳の残高がマイナスになったりする段がないよう拘ることは可能です。
