まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
現在は、「餅巾着」というデザインを生地の種類を変えて製作中です。
シリーズとしては「メッシュシリーズ」が現在です。
今製作している中で裏地にポケットを付ける場面があります。
ここで、今回使用のナイロン/100%の生地との相性を考えた伸び止めテープの使い方の例をご紹介したいと思います。
伸び止めテープのバイヤスをストレートな部分に使ったその理由とは?
伸び止めテープというのは、その名の通り、伸びないように固定する働きが主にありまして、既存の説明などでは、洋服の襟ぐり、そでぐりなどのカーブの部分にバイヤスを使うなどの例が多く見られます。
今回は、もっと違った使い方をした一例となるかもしれません。
まっすぐなストレートなラインにバイヤスの方を貼るのです。
ストレートとバイヤスの質の違いは、その柔軟性。
やはりカーブなどの内輪と外輪があるかのような箇所では、伸び縮みに優れたバイヤスカットをしてあるテープが融通が利き、そのラインに沿ってくれるのです。
ストレートは、まっすぐの縦や横にびしっと硬く風合いを仕上げてくれる効果があります。

貼り付けポケットの場合、縫い付ける時に長方形の角が生地が伸びて歪みがち。
それを美しい直角に仕上げるために伸び止めテープを利用。
しかし、ストレートの方を選ぶと、あることが懸念されます。
その「あること」というのが、しわや気泡です。
そもそも、この接着芯をこのナイロン/100%の生地に貼る時にも、柔らかいニット芯を貼っています。
ここへ織芯を貼ってしまうと弾力性のあるナイロン/100%の生地がアイロンの熱によっていったんきゅーっと激しく縮み、その後熱の冷めによって再び戻ろうとするような動きからか、気泡と皺のオンパレードになってしまいます。
このことの経験から、伸び止めテープだって一部使いの接着芯と同じではないかと考えるわけです。
そこで、伸び縮みに対応しやすいバイヤスの方をチョイスというのが正解だったようです。
なので、このまっすぐな線に貼っている黒の伸び止めテープはバイヤスの方です。
市販では、ニットの伸び止めテープもあるようですが、伸び止めテープの通常のタイプで、バイヤスをチョイスという対応で大丈夫でした。
接着芯の風合いが、織芯とニット芯では違うように、びしっと硬めに仕上げたい場合は断然織芯の方が良いので、それと同じ考え方をすると、伸び止めテープのニットタイプもやわらかすぎてびしっと仕上がってくれないと思うと、織りタイプのバイヤスを使うという考え方も一理あるんです。

この写真のポケットの底の部分には、この写真の現在では縫い線がないですが、後に、ひっくり返した後に、本体に縫い付けられる時に、縫い線が走ります。
そういった想定をして伸び止めテープが最終的にミシンでちゃんとたたかれるよう見込むということが必要ですね。
はがれ防止や固定の意味があるのだと思います。
伸び止めテープをポケットに使った効果と出来栄え


伸び止めテープを貼らないと極端な話、長方形が平行四辺形にもなりかねません。
とても素晴らしいツールというか附属品ですね。
こういった裏の場所というのは、バッグが出来上がってしまうと見ることがありません。
是非この機会にこの貴重な様子をご覧くださいませ(^-^)。
逆に考えれば、なぜ、こんなに綺麗なポケットなのだろう。。。という完成品を見たときの答えが、実は今回の記事のような内幕があったということになります。
そんな感嘆のお声がお聞きできるよう、見えない部分のお仕立てにも今後力を入れていきたいと思っています。
