特殊なK18YG「青金:あおきん」用のペンダントチェーン探しの果てに浮かんだアイデア、金銀半分ずつのミックスチェーンで対応【687】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

K18YG(18金イエローゴールドと呼びます)には、実は複数のカラー展開があることがどれほど知られているでしょうか。

さらにK18WGやK18PGの存在はどんな位置付なのか、イエローゴールドの仲間なのか別物なのか。。などが腑に落ちるような謎をこの記事において解き明かしてまいりたいと思います。

学び知ったことを同時にアウトプットしてまいりますので、ご一緒に知識を深めてまいりましょう(^-^)。

青金はレア、ジュエリーとしてはほとんど見つからない中、ペンダントトップの台が青金の場合のチェーン決めのアイデア

なぜそういった色のトーンの違いが生まれるのかというのは、割金(わりがね)に原因があります。

本来金は24金が元。

ただ、24金のみではあれこれ接触や伸び縮みの動きも伴うジュエリーに対しては非常に望ましくないので(柔らかすぎて変形や損傷の原因になりやすい)、丈夫で傷みにくい最も純度をキープしたバランスが18金。

18÷24=0.75で確認。

イタリア製などの18金が「750」という表示であることは、この0.75という数字のことを指しています。

この18という数字が、地金全体の75%を純金の24金で、そして、その残りの25%は他の金属素材を選んで製造するという時の純度率です。

割金部分に使われる金属は最もふさわしいいくつがが選定され、だいたい決まってはいるものの、割合の違いで随分見た目のカラーの細かい違いに表れるところが興味深い所。

銅が多ければ、オレンジ系な18金イエローゴールドが出来上がり、その究極が「ピンクゴールド」の姿にイコールに、途中では、「ブラウンゴールド」などと呼ばれる中間色も見かけます。

その一方で、銀を多く入れ込むとどうなるかとういうと、薄い黄色の「青金」というゴールドになります。

では、青金はK18WGのロジウムメッキがされていないものにイコールなのかと言うと、デパートの催事場のあの店主様の回答では、「K18WGはもっとシルバー色になるような割金で作られるものだ」とのこと。

そのことからは、青金は同もイエローゴールドの中では一番薄い金色である存在と言った位置付けのイメージ。

そういった意味でK18WGは、イエローゴールドの仲間からは外される存在なのかな。。と考えます。

少し黄色みの残るK18WGはそのままでは決して販売されないもので、多くが「ロジウムメッキ」を施工。

そして、白っぽい銀色そものの姿としてイエローゴールドとの完全差別化が実現。

昭和時代の18金の多くは、割金に銅の割合が高かった傾向に対し、ここ近年の令和では割金における銀の割合が高くレモン寄りな黄色い姿となります(リフォームをしていただいています金属会社様から伝授いただきましたことです)。

いくら薄い黄色とは言え、イエローゴールドには違いがありません。

ホワイトゴールドやプラチナと比べるとやはり断然黄色いのです。

多種のイエローゴールドの中で、限りなく銀色寄りなイエローゴールドは「青金:あおきん」と呼ばれます。

なぜ青いと映るほどの黄色が薄まっているのかは、割金に銀がメインに使われるからです。

絵の具の色混ぜをイメージしていただくと分かりやすいかもしれません。

黄土色のような絵具に白を混ぜていくと薄い黄色になっていきまして、その白絵の具の分量が「銀」に相当。

その青金で作られた台のペンダントトップに出会い、その後チェーンを探しました。

調べでは、「青金は飾り物などの装飾に主に使われる18金になり、ネックレスなどのおしゃれ用のジュエリーにはほとんど使われない」とのこと。

そんな中見つかったペンダントトップも、確かにバチカンがはっきりしていなかったし、もともとジュエリーではないのかもしれません。

古い時代の物ならではの面白い出会いです。

地金がイエローゴールドなのに白っぽい理由は、銀が多く割金に入る「青金:あおきん」だからです。

チェーン探しは、それはそれは大変なもので数か月思い悩み続けながら、1つの答えが出ました。

金銀ツートンのミックスがどちらでもない感じでかえってなじむのではないか。。

はたしてその予想がうまく当たります。

よくなじんだ、金銀が半分ずつの割合のチェーンがマッチしたのです。

ベネチアンチェーンのK18YGとPT850をねじったデザインのショート丈のチェーン37cm。地金の割合が半分ずつ。

どうでしょう。金でも銀でもない中間的な感じにぼんやり映ります。

青金のチェーンを無理やり極細でも見つかったとしても納得できるものではなかったと思います。

表はダイヤモンドとオレンジサファイア。裏を向けるとよく分かります。とても色がなじみました。

たまたま特徴ある37cmという短さもチェーンとしての希少価値が高かった良き出会い。

ジュエリーは、遠目で見た感じが物を言うので、目に映る姿を想定することの重要さもここで同時に学ぶことができました。

青金自体が見つからなくても、K18YG/PT850コンビのチェーンが解決してくれることがあるというエピソードでした。

青金との出会いをきっかけに目を向け始めたコンビチェーンK18YG/PT850の魅力は現在のジュエリー界のプチ流行になっている様子

このほかにも別のペンダントトップに付けるチェーンを入手。

切子風デザインがかっこいい細口チェーン40cm。昭和時代のチェーンです。

このチェーンの場合はゴールドの割合が多い地金の使い方をして組み立てられているので、トップもK18YGの1色で合わせました。↓

ダイヤモンドと透かしのペア―のプチペンダントトップ。ゴールド1色とは違った雰囲気が出ます。

おそらくなのですが、ここ近年の地金の黄色が薄い理由として、割金の材料の入手具合の事情と共に、金と銀を一緒に付ける傾向というのもあるかもしれません。

はっきりと金と銀を使い分けるのではなく、一緒に混じるように展開されたデザインはさらにポテンシャルが高まると言えます。

Q:K18WGは何者なのか、A:K18YGが正体です

「ええっ?」と驚いてしまうかもしれません。

これは、実際にデパートの催事場のジュエリー展での店舗の方との会話です。

PT850/900の銀色とK18WGの銀色は同等のもののように装われ、どちらも銀色だとの認識でしょうが、実はそう映るのもK18WGには「ロジウムメッキ」が施されているからです。

ロジウムメッキはよりシルバーカラーを出してくれるメッキですので、ホワイトゴールドがプラチナに良き勝負を挑んでいるのです。

ただ、あくまでメッキであり、リングのお直しなどの際に火を使ってやっていただいた後の始末にロジウムメッキをしない場合、お直し場所が黄色くなっています。

これがK18WGの正体です。

たまたまそのリフォーム屋様がロジウムメッキをしないで返送いただいたことでありありとその姿を見ることができました。

ただ、そのようなリフォーム屋様とのお取引はそれっきりございませんが。。

あとがき

このように考えますと、生粋のシルバー色はプラチナや銀意外にはないということが分かります。

プラチナマニア様の間では、K18WGはまやかしものだとアンチの方もいらっしゃるほどホワイトゴールドは実は黄色いのでした。

とはいえ、世の中の大半のちゃんとしたジュエリーがホワイトゴールドと謳う以上銀色をしていますし、簡単にロジウムメッキもはがれるものではありません。

このたびは、貴重な「青金」に出会うことによって18金についての地金の深堀りに足を突っ込むことができました。

更なる詳細はやはりプロの金属を扱う会社様がもっと多くの知識をお持ちです。

ジュエリーが古くなるとオレンジ色と化して、割金の率の高い銅が浮き出る現象はどなたも経験されたことがあるかもしれません。

そして、昭和の品物なのか、もしくはここ最近の品物なのかの判別としては、イエローゴールドの黄色のトーンがオレンジに寄ったものか(昭和)、それともレモン色に寄ったものか(比較的近年のもの)を見れば誰もが可能だということです。

一度、お手持ちのジュエリーのご参考にしてみて下されば。。と思います(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

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