まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
バッグに巾着ひもが付くものって、主に2デザインあるかと考えます。
1つは、巾着バッグそのもの。
先にダブルストッパーが取り付けられってぎゅって引っ張って閉じるもの。
そして、もう1つは、サイドに巾着ひもを取り付けて、蝶々結びをして閉じるタイプ。
いずれも、紐がいろいろ変形しながら動きの多いパーツです。
ということは、動く中でよじれたりなどしながらでも丈夫に保つ工夫が必要。
そして、同時に、結んだり引っ張ったりしやすい柔軟性も必要で、柔らかさも必要です。
一見相反するような2つのことを同時に実現可能なのか。
それには、ちゃんと、「しなやか」という言葉のとらえ方、「丈夫」という言葉のとらえ方をしっかりとせねばなりません。
「しなやか」は弱さや薄さではないこと、「丈夫」は硬さや厚さではないこと
さて、今回私が「しなやか」と「丈夫」を両方満たす共布ひもを作ったわけです。
まず、「しなやか」という点が製作のどこに現れているのかということ、「丈夫」という点が製作のどこに現れているのかということがはっきりしています。
これが、実際にお客様にも伝わりやすいことだと思います。
しなやかであるということは弱く薄いことではないんです。
丈夫であるということはごわごわして厚みがあることではないということです。
では、次に、私が、どの場面、どの箇所に丈夫さやしなやかさを表す施しをしたのか、それをお伝えしたいと思います。
「丈夫さ」はここで生まれているという点

大鉄則として、このような長い共布ひものパーツにも接着芯を貼るということです。
以前、接着芯を貼らないで巾着バッグの紐を作ったことがありますが、とてもふにゃふにゃなものでした。
ふにゃふにゃが好みということもありますので、その場合構いませんが、ただ言えることは、丈夫さがこの接着芯1つで変わります。
接着芯は、平たい部分では風合いにおける張りヤコシを出してくれます。
こういった細い、重ねてミシンでたたくような作りのパーツでは、補強の意味が強くなります。
中側で折られてミルフィーユの一部となった芯地が補強役として働いてくれるのです。
決して分厚いしんでなくてよい、薄い芯で良いのです。
「しなやかさ」はここで生まれているという点
アイロンで折り目を付けた後、外側1周をずーっと縫っていき、元の位置に戻って終了。


ステッチはぐるり1周のみでよいです。これが程よい加減の部分。
これ以上真ん中あたりにステッチを入れてしまうとごわついてしまいますので、このぐるり1周のみというのがしなやかさキープにはちょうどいいのです。
出来上がりでは、蝶々に結ぶと蝶々の羽の部分の輪が非常に生き生きしているのが分かりますね。
だからといって決してごわついてはおらず、結びやすい。
これで、今回の、「しなやかで丈夫」が完成できたのです。
「共布ひも」が完成したと同時に「しなやかで丈夫」も完成したというところが裏の意味です。
言ってみれば、美学のあるパーツができたといってよいでしょう。
あとがき
今回のように、今後も、1点1点のパーツに裏の意味をちゃんと作っていきたいと思っています。
理解されて受け入れられるのは、こういうことの追求ではなかろうかと思うのです。
YOUTUBE動画が<ハンドメイドバッグ教室>にしてあります。
どうぞ、ご視聴くださいませ(^-^)。
ありがとうございました。
終わり。
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