まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
この季節、そろそろ入社前だという学生様、転職者様、そして勤続し続け新たな年度を迎える会社員様など、ビジネス現場に新しい風が入ります。
4月という季節は特別です。
新しいことを始めるきっかけだったり、暖かくなってきて心にワクワク感が生まれます。
そんな4月というスタート要素の多いこの月に私が考えたバッグの企画、それはビジネスシーン用のバッグです。
このたび「ビジネスシリーズ」ということでお送りしたいと思います。
はんこ文化が根強い日本ではまだまだある、外回りのシーンで大切な印鑑と重要書類を入れるバッグの持ち歩きのお仕事
以前お世話になりました会社では、経理事務として外回りの仕事がありました。
経理事務のお仕事は、社内でひたすら数字関係を処理しているパソコンと計算機のイメージがあるかと思いますが、どこの会社も経理の仕事というのは、実際のところ、外出という仕事が1日の中で少し入ってくるものです。
預金の引き出し、債権持ち込み、そして、私が勤めていた輸入業の会社だと銀行の「外国為替(がいこくかわせ):外為(がいため)」にお立ち寄りし、貿易における手形の差し入れというお仕事がありました。
キャッシュレス化で企業もそれほど現金を直に入手したり、振込をATMで行うことは減ったものの、まだまだ現在は現金も必要な時があるものです。
そして、「印鑑主義」が根強いと言われている日本では特にですが、書類に印鑑を押す文化が健在で、印鑑を持ち歩いて書類に押すことを実際に銀行様へ当日出向くことで実行していくのです。
ということで、外回りといっても、営業様の外回りと内容は異なりますが、件数も多いので、1日10-20件程の輸入書類に関する手形の差し入れを実質2時間ほどオフィスの席を空けて外出をしている毎日でした。
そんな中で人と接したり、会話や、ちょっとした身の上話も時々盛り込み、担当者様との信頼関係を構築していきます。
この外回りから信頼関係を築いていく極意のようなことはまた別でお話させていただきたいと思います。
外回りの仕事のバッグに求める要望は、実体験した自身が分かる強み
そんな外回りの数時間を毎日繰り返す中で、バッグを私が自分で作った時もあれば、購入したものを使ったこともありました。
私なりに感じた会社の外回りのバッグに求める要望を自身の経験から挙げてみました。
①突然の雨にも書類が濡れないよう、撥水効果が効いたような素材であるべき。
②書類が分厚く重くなるので丈夫な作り。
③A4縦よりもA4横が断然書類が見やすい、取り出しやすい。
④やっぱりお洒落なバッグがいい。
とこんな感じです。
①突然の雨というのはよくあります。
毎日銀行には出向いていましたので、雨に遭遇する確率はとても上がります。
②については、紙というのは分量が増えると非常に重くなるものです。
よって、そんな重い物を丁寧に支えるような機能が求められます。
③は、実際の縦と横を持ってみての感想なので、やはり現場の声の1つということになりそうです。
取り出し口が広い横向きが断然使いやすいと言えます。
④のおしゃれ感を求めることは、これも実体験からそう思いました。
お洒落なバッグはそれをきっかけに銀行のご担当者様との会話も弾みました。
そして、中身を取り出す時に広がったお花柄は心が和みました。
ついでに書類くらっっちバッグも作った合計4点のビジネスバッグコレクション
1つは、ブリーフケース、もう1つはクラッチです。
ブリーフケースはA4書類が入るサイズ、クラッチは、A4書類も入り、ノート型パソコンなら入るというサイズです。
前述の私が経理事務の仕事で外回りの仕事をしていたことからのの要望を挙げさせていただきましたが、それに沿ってこんなブリーフケースを作ったのが一番左です。
突然の雨に対応する素材、表地のベージュはナイロンオックス撥水加工の生地、ナイロン/100%です。
そして、裏地も同じくナイロン/100%の撥水用のコーティングが施された生地を使用しています。
そして、書類の重さに対応する②の要望には、この写真のように取っ手からつながる支柱(しちゅう)と私は呼んででいますが、これをしっかり縫い付けて、力を分散させ、一部だけに集中して破れてしまわぬよう、丁寧に持ち上げる働きをセッティング。
そしてA4横サイズであることは③に該当。
最後の④のおしゃれであるという要望には、控えめに中側に花柄を配置していくことで、パッと開けた時だけに見える暖色系の小花柄が時折心地良いというわけです。
右側の3点のクラッチバッグは、よく車内会議がされていた場面があり、会議も席を立って書類を持ち運んだり、時には別室の会議室へと足を運ぶ時もあります。
そんなシーンがあったことから、筆記用具、A4クリアファイル、書類、スマホ、貴重品、ノート型パソコンを入れて持ち歩くようなセカンドバッグがあったらいいのではと考えたものになります。
このクラッチは、ちょっとした近所の取引先への外出時にも書類を入れたりしてクラッチバッグの持ち方で脇にかかえてサクッと出かけられます。
そして、出張の時に大きなボストンバッグに詰め込む1つのバッグinバッグとしても機能します。
今回はキルトのデザインを黒のようにボックスキルト、トロピカル柄のようにダイヤキルトと2種考えてみました。
バラ柄は何もキルトはかかっていませんが、生地自体がキャンバス素材で分厚いので、生地の分厚さでクッション性が働いているという単純な考え方です。
黒はキルトがかかっていなくとも、ふんわり感のある素材ということでのクッション性がもともとあったのですが、ダメ押しでキルトしたのが、かえって、デザインみたいになってかっこよくなります。
機能とおしゃれが五分五分に役割を果たしてくれるようなクラッチになればということです。
あとがき
ビジネスシリーズの隠れテーマがありました。
それは、「堅苦しいビジネスシーンを素敵なお花柄で彩る」というようなキャッチフレーズで表現されます。
キルトに関しましても、地道にステッチしていきながらとてもワクワクして作業できました。
このブリーフケースやビジネスクラッチは素材を変えたりしていろいろバラエティーに富んだものになり得ます。
ここからは、その後のブログ投稿の手直しにより、書き加えた箇所になります。
この投稿当時ではまだまだ外回りのお仕事も存在していました。
その後、コロナ過を経て、そして、時代が大きく動き、はんこ文化もいよいよ消滅に向かいます。
完全には廃止にならずとも、そのせいで効率が悪い部分が見直され、人間のする仕事が激減していく未来が見えてきました。
よって、外回りで印鑑を押すようなお仕事が今後残るのかどうか、そして、営業と名の付く外回り専門のお仕事の形も変わってくるのではないかと思うようになりました。
また、経理部門では、「デジタル証憑」が2022年から本格的にスタートし、私も個人事業主の計上をデジタルオンリーで行っています。
紙で請求者やレシートをいただいた場合でも、あえて写真に写してJPGのデジタルで保存しています。
ここから思うことは、そもそも紙ベースの考え方である「A4サイズ」というサイズ感が必要なくなる時が来るということです。
ただ一方でこのようなことも思います。
時代がどんどん進んで、A4を基準にしたバッグが昔懐かしいヴィンテージになってゆくことです。
「A4用紙に基準を合わせたバッグが昔あったんだよ」というような時代が来るのかもしれません。
とはいえ、書類を入れるためのあれこれ工夫をしたその1時代の製作ができたこと、その中で工夫したことや考え方は、別にも活かせると思っています。
時代は移ろうものであり、仕方がないことです。
私にできることは、こんな書類入れというものが過去のアイテムになった時にも昔話として語れるエピソードなのかもしれません(^-^)。