まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
ただいま続行中のハンドメイドリュック製作<雨の日シリーズ>。
雨をしのぐ素材に特化、フラップや屋根のようなパーツで雨をしのいでいく考案を伴う企画。
ヴィンテージ物の合皮素材の部分的劣化の実体験から、PVCは永遠の素材ではないことを知りました。
「PVC」「ポリ塩化ビニール」「ビニールコーティング」、言い方の違いはあってもすべて「PVC」を含むまたはそのもののことを指します。
この素材は、「空気に触れた瞬間から劣化が始まる」という性質を持っています。
空気に触れた瞬間からですから、バッグの場合、保管しているだけでも使わなくても消耗してしまうということになるのです。
大切に収納しておいても起こるこの状態を前向きに受け止め、使用機会の多さに繋がる方向へ持っていければと思いました。
実際にこの素材で製作していく中でもう1つの利点を発見、「形作る形状に立体感が出やすいこと」を知ったのです。
実際に製作したことでこのような更なるメリットが見つかったことこそ素晴らしい機会だったと言えます。
このたびは、いくつかの屋根のような形状の機能を設置しながら完成していったレオパード柄のPVC素材のリュックをご紹介したいと思います。
<雨の日シリーズ②>PVCの防水的役割以外の新しいメリットの発見、立体的な形状維持の素材の性質
あまり、今まで扱ってこなかった素材であることから、イメージにとらわれ過ぎてなかなか気付けなかった魅力、それは形状維持のような素材の特性でした。

これまでたくさんの混率を拝見してきた私が思うに、表地の素材の実物にはツルツルのレオパード柄の表面の下に綿/100%のようなもう1つの生地が敷かれていて、「基布:きふ」の存在があると思います。
そう考えますと、表地の混率の表現が不足していて、基布:綿/100%、柄:ポリ塩化ビニール(PVC)/100%などと表現した方が納得できます。
ただ、事情は分かりませんので、基布の部分を生地と認めていない、曖昧に材料の一部と解釈されているのかもしれません。
そして、基布が綿/100%とは限りませんので、これは私の予想に過ぎません。

右上のようにひらひらとおさまりが悪い状態を、右下のように片倒しステッチで固定することですっきりと仕上げました。
ポケットをのぞくとこの白い部分が見えるからです。
裏地付きではこのような始末はしないのですが、PVCならではの仕様なのだと思います。

ほつれない素材とは言え、あまりに目につく場所はヒラヒラとした縁を覆うということが望ましいかと。
見た目がすっきりとした方が良いですので、手を抜くというようなことは避けます。

後の反省点は、フラップの横の長さが足りない点、ファスナーを完全に覆うような長さが望ましかったと思います。



あとがき

途中で写真を掲載できていませんが、ポケットを本体に付ける際に場所と向きを徹底する工夫をもっとするべきだとこちらも反省点がありました。
縦横の位置が把握しにくい中、場所をしっかり指定する仕付け糸をもってしても少し歪みました。
結構難しい部分なのだと思います。
さて、このたびの素材は、一度膨らむと「形状記憶」のような維持があり、それがポケットを立体的に仕立てやすかったり、見た目の良さへつながったと思います。
これまで、PVC素材のデメリットばかりを見ていたような気がして、本当は良い点があったのだと雨をしのぐ役割に加え更なるメリットを発見できたことが非常に良き収穫でした(^-^)。
