1990年代のツイードジャケットを素敵に着崩したい、裏地に覆われた肩パッドを取り外し綺麗に閉じ抜け感を得た【144】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

1990年代初頭の古着のジャケット(正確には札付きの未使用品でした)。

ちょうど1986年-1991年あたりのおよそ5年間はかの伝説の「バブル期」に当たります。

肩パットが入った勇ましさが多くのジャケットのポイントになっていたことは周知の記憶です。

当ブログ記事は最初の投稿の2019.03.19からおよそ6年後の2025.05.26にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

現在2025年からはバブル時代のお洋服も35-40年前という大昔になってしまいました。

それでもお洋服は捨てなければ末永く残っていくものであり、「布」「生地」という素材の永続性を感じずにはいられません。

かえって、このような古いお洋服にこそ価値を見出し、新品のお洋服を廃止、古着ライフを続けて20年にもなります。

そのような古着好きがお伝えしたいのは、今の時代とのずれが反対に新鮮であることとその貴重さを大切にしていくスタイルです。

仕事も遊びも同じ比率でパワフルだったと言えるバブル時代の戦闘服の象徴「存在感ある肩パッド」を取り外し、新しい着方をご提案してまいります。

きちんとしたシーン用に作られた古着のツイードジャケット、肩パッドを外し抜け感を出して日常着として素敵に着崩したい

肩パッドを外すツイードショートジャケット:おそらく1990年代初頭のもの。古着ですが札が健在で未使用品。

そもそも、古着なのに未使用品が今だに存在する点にロマンがあり、同時にアパレルの闇を感じます。

そのような闇を明るい方向へ活かすのも、こうした新古品を手に取った者ができることです。

①裏地で覆われたハギ目の解体:肩パッドの十文字の線の取り出しやすい位置を最低限リッパーで解いていきます。
②肩パットの取り付けを外す:ほとんどが緩く1本取りで縫い付けてあるだけなのでほどきやすいです。
③肩パット取り出し:完全に肩パットを取り出し、残った余分な縫い糸なども同時に処分。
④「はしごまつり」直前:ほどいた部分を再び縫い閉じの準備。唇のように重ね合わせます。

「はしごまつり」のやり方は(実体験としては初めてでした)、下に貼りますYouTube動画内でじっくりご覧になれます。

2つに重なった片方をそのまま進行方向に少し進んだら反対側に刺して同じように少し進んで。。を交互に繰り返すと「はしごまつり」(コの字まつりとも言います)が出来ていきます。

最初と最後は、前の糸との継ぎ目ですので、工夫して玉止めを作ったり、返し縫いも取り入れて頑丈にすると良いと思います。

⑤「はしごまつり」の完成:決して上手とは言えませんが、初めての「はしごまつり」に感動です。
以前との比較:黒い方は、「はしごまつり」の技術を存じ上げず、適当に糸が見えるまま縫い閉じをしていました。

明らかに「はしごまつり」の方が美しく奥ゆかしいやり方で上品なのです。

裏地とは言え、視界に入れることができる部分だと考えるとやはり綺麗に始末したいものです。

肩パッド取り外し後:あれ?それほど変わっていないのでは。。というのもライン自体は同じだからです。
肩パッド入りと肩パッド無しの比較:余分な厚みは解消され、やや抜け感が出たと感じますことは一定の効果。
更なる抜け感の表現:パステルカラーのジャケットに馴染むライトブルーデニムパンツが相性が良いです。
YouTube動画の7:00(7分ちょうどあたり)から数分がちょうどこの「はしごまつり」をしている部分に該当。

あとがき

こうして何度か肩パッドの取り外しのリフォームを体験したのですが、このたびも含め、元のアームホールの形や角度など、デザイン自体を変えていないので劇的変化というわけにはいきません。

とはいえ、ジャケットの堅苦しさと言いますか、肩パッドを取り外すだけのリフォームで着用シーンの可能性が広がるということが見込めます。

こうして考えますと、古着を着こなすことのベースには、しっかりと自らの方向性や意志表示を持っていなければなりません。

ファッションの勉強になるのは、むしろ古着です。

かつての流行の変遷や歴史、作りの良さは古き良き時代を見ることで学べることが多いと考えます。

現在の新品のお洋服には全く魅力を感じなくなり、お洋服自体を主体にする生活とは無縁になってきた近年。

こうしたお洋服に対する変化は人生の変化と並行していたように思えまして、やはりお洋服との接し方というのはある一人の人生の物語なのではないかと思えてやみません(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

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