まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
高級なお洋服などは、特に柄をきちんと縦横共合わせて縫製されています。
そういった製作スタイルこそが、贅沢品・高級品の証であったこれまで。
贅沢品は極端な姿ですが、そもそも「裁断」という作業が入る縫製では、どれも材料の生地の多くがもったいない余り方をしている現実があると思うのです。
このたびは、もったいなく余った面積のはぎれの活かし方例としまして、表地も裏地も同じ生地を使用しながらペンケースの製作風景をご紹介したいと思います。
量産品で作られる「中表袋」を作るやり方とは全く違う、板状のパーツの合体の手法が斬新だと感じていただけるのではないかと思います。
はぎれからも立派な小物が製作できる可能性、「中表」のパーツを引き続き「外表」で組み立てるペンケースで証明
このたび利用させていただきました薔薇柄の場合は、ある一定のまとまり(「ピッチ」と呼びます)でひたすら繰り返されています。
「一番大きな薔薇の花が2個隣り合わせの部分」が1枚のはぎれの中で2回登場していますので、まずは半分ずつに分けられると考えました。
この柄はお花や葉っぱの向きはあえて方向性が無いようにプリントされていますので、向きは気にしなくて良いということになります。
さらに、表地の方のパーツ2枚のみにハード薄芯を貼ることにしました↓。
上側の口を開けておいて、コの字型に縫い、アイロンで割って、ひっくり返します。
最後に表側から本体2パーツの縁2mm程度をピッタリ縫い合わせまして、2度縫いで強固に仕上げます。
あとがき
当ブログ記事は、最初の投稿の2019.03.16からおよそ6年後の2025.01.11にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。
6年前の当時の作りを見て思うことは、まだまだ美しく作る技術が未熟であったと感じます。
すべてが粗野であり、革ひも先が結んだだけの粗さ・二重線の重なりの曖昧さ・重なりのずれ・ファスナーがむき出しにもかかわらず縫い付けが1本のみであるなど、課題の多い出来上がり。
これらは、その後の「外表組み立て式」を作る中で美しく見える工夫をしていく試行錯誤に繋がりました。
それでもそれなりにすっきりと出来上がったことは、こうした作り方も1つのアイデアなのではないかという点です。
こうして、その後にも大いに活躍したのが、このたびの作り方と同じ「外表」のスタイルです。
新しい可能性として、一度引用してみてくださいませ、大きいバッグでは、より立体的な「バニティ」や「ボストン」にも挑戦しやすい作り方だと思います(^-^)。