「意志表示」と「決断力」をも培うほどの上下を自分で決めて組み合わせた、暑い季節のジャージコーデx5選が人生の1コマにおいてただの娯楽ではない意味【154】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ近年、「夏」と感じるのが何月から何月までくらいかの調査で「最長:5月-10月」との答えが出ているそう。

人によって寒がりの人、薄着の人など差はあるかと思いますが、その5月-10月に同感。

できるだけ長く半袖を着たいというくらいの半袖好きなのですが、このたびは、半袖ばかりのジャージコーデが集まりましたのでご紹介したいと思います。

古着オンリーのスタイルですので、すべて古着、1980年代の日本製造時代と予想されます随分古いジャージも出てきます。

着回しよりもセットアップ的な集め方の醍醐味

もともとセットアップとかワンピース好きで、上下をそろえることが好み。

着まわしてあれにもこれにも合うようにというのは、少し苦手です。

セットアップのように上下を決めてしまって、そのセットのコンビのみを順番に着ていきます。

いわゆる、自作の上下ジャージセットです。

集めていって探していく段階で、すでにとても楽しい所がポイント、渾身の1セットが出来上がるという目標があり、とても真剣に組み合わせをします。

それでは、5セットをご紹介致します。

まず、1点目。

①上:アディダス(黒) 下:アディダス(黒)

下のパンツは年代が1980年あたりのようだと思っています。裾が狭まってはいるがカーブを描いたラインで狭くなっていっている様子が一時期のスキニーとは違います。

裾以外がもっとゆったりとした「わたり」なのです。

裾のリブがとても良質で後ろ側のふくらはぎから裾にかけて、ごついジッパー付き。

Tシャツとパンツともにロゴマークが三本線の山みたいなロゴのタイプ(ロゴの名前が分かりません)で統一しているセットです。

Tシャツのロゴも王道です。

では2点目まいります↓。

②上:プーマ(濃グレー) 下:プーマ(薄グレー)

パンツが1980年代くらいと予測、メンズです。

その理由が品質表示の「日本製」の表記です。

「ヒットユニオン」社製時代の日本生産をしていた時代のものだと読み取れます。

ウエストの丈夫なゴムの入れ方、素材の厚み、仕立ての良さ、「日本製であってほしい」という願望と共に、その素晴らしい作りを称えたい気持ちです。

このような量産品とあっても1点をしっかりと作ってある様子が見られます。

スウェットなのに、おしりにフラップポケットも1個付いていて素敵。

上がプーマなので下もプーマ。

上はここ近年の古着かと。

レディースでちょこんとプーマロゴの刺繍がベージュ色でかわいいです。

裾のラインもカーブを描いたお洒落なTシャツです。

次参ります。3点目。

③上:アデイダス(ミドルグレー) 下:アディダス(黒)

長きにわたって探していた「トレフォイルロゴ」がドカンと真ん中に来たこのグレー+黒のバイカラーの半袖Tシャツがほしかったのです。

なかなか見つからないもので、随分長期間探していました。

パンツは横に同色の黒で3本線入りの薄手のジャージでフィットするレギンス調です。

このあたりは古着ではありますが、比較的ここ数年の最近のお品だと思います。

次参ります。4点目。

④上:プーマ(濃グレー) 下:プーマ(濃グレー)

グレーもいいものだとこのカットソーやパンツで実感。

せっかくの濃グレーなので、グレーな感じをより見せるべく、黒を使わずに組み合わせてみました。

上はつるつるしていかにもスポーティー。幾何柄はおそらくプーマロゴのヒョウをくずして描いたものかと思います。

そして、パンツも杢になっていておしゃれ。

野球ボールのようなサイドのカーブのラインが面白いです。

さて、最後5点目です↓。

⑤上:コンバース(白) 下:コンバース(黒)

こちらは、コンバースのセットアップ、もともと全然別の古着を組み合わせてセットにしたもの。

上はTシャツというよりはもう少し厚手のトレーナに近い素材。メンズのLで身幅がとても広い。

丈はそれほど長すぎず、ヒップホップ系な雰囲気のもの。

下を同じコンバースのスウェットで。

このスウェット写真にしっかり写っていませんが、ウエストとか裾の先が黒x白のバイカラーになっています。

メンズのSサイズも積極的に探して取り入れて視野を広めると意外にいいものが見つかります。

袖丈に関しては、女性の私が着ると肘までくる五分袖です。

衣替えの最初に着るような季節の変わり目の入り口にとても活躍するようなものと言えます。

さて、全5点をセットアップでご紹介しましたが、古着をすべて、自らのチョイスでセットアップに組んだところの過程が楽しいところです。

時間や日数はかかりましたが、楽しく時間をかけるような時間を味わいながらの購入作業でした。

5点のセットアップすべて:着回しするのではなくて、この組み合わせに決め繰り返し着ていくスタンス。

このやり方の意味するところは、すべてが「一番のコーデ」と自分が太鼓判を押したものを勢ぞろいさせたところです。

「着回し」の場合は優劣の差が出来、2番ができると思うので、随分違ったスタンスだと思っていただけると興味が湧いてくるかもしれません。

あとがき

「着回し」と反対のような「セットアップ」のコーデの魅力は、「もうそれに決めた」というはっきりとした「意志表示」と渾身でどの組み合わせよりも光る「一番」を選びすぐる「決断」の体験です。

たかがお洋服と思ってはいけません。

こうした「意志表示」「決断」は、いろんな場面で登場することですから。

お洋服1つ決めることが、実は人生の重要な1幕であると言えるのです(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

決して上下の関係ではない横に並ぶ関係がしっくりと来た、同じ物に「共有」の価値観を感じながら発展していくような事業形態【404】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在「共有型のハンドメイドバッグ」と「本物志向のレンタルジュエリー」との2つの事業をさせていただいております。

事業名をこのように付けた理由は開始2018年から数年経過のかなり後からです。

このたびは、ハンドメイドバッグからスタートしたプチ事業者としての立ち位置のようなものが大きく変化しましたので、当初との違いをお伝えしてまいりたいと思います。

バッグを製造して販売するという固定観念に当てはめた事業からの開始、その後実際にやってみて変わっていった「事業スタイル」の変化

ブリーフケース:メンズバッグからの引用。会社員時代経理部の外回りのお仕事で実際に使ったモデル。
エレガントさを取り入れたリュック:薔薇柄が好みの趣味をそのまま引用してリュックに製作。
ボリュームを出したジュエリーの装い方:K18YGを思う存分楽しむ重ね付けのレンタルジュエリーのセット。

これらは、製作者と共通の部分のある「商品」をご提案したということになります。

そうして歩んできたのですが、ある時点でもう一度、「同じ」である「場所」を見直すに至りました。

ハンドメイドバッグに関しては、とても大きな変化なのですが、「同じ趣味の品物を販売する」ということが今まで。

見直し後は、「同じ製造をしている方へ向けたノウハウを販売する」ということへのシフトです。

これはかなり大きな変化ということになります。

今までやってきたことと全く違うことと言っても過言ではないほどの変化です。

それでも、この見直しは「正解」だと思っております。

タイトルの「共有」というのは、そういった意味があるのです。

あとがき

「共有型のハンドメイドバッグ」に関しましては、いずれは、在庫を一掃し、「ノウハウ」に特化した形をもっと徹底的にやっていきます。

そして、「本物志向のレンタルジュエリー」では、こちらも同じ「美しさの共有」としてレベルの高い商品をレンタルすることになります。

素敵なジュエリーを装うのは事業者ではないお客様である、装ったお客様からの声をキャッチし、今後の「おしゃれ文化」の発展につなげるような役割をすることこそが事業の意味ということになるのです。

いずれも、製作者が教えるという立場でお客様が学ぶ側という上下のような関係では決してありません、横に並びながら互いに高め合うような姿勢を取っていくというものです。

結局、お客様と対等に横に肩を並べた関係である方がフィードバックによってこちらも学べて、発展して行けるのではないかと思ったのです。

この形態が非常に望ましいことだと思っております。

あれこれ素敵なバッグを作って販売したものをお客様に喜んでもらえる時に自分も喜ぶということを、お客様が喜ぶというところに置き換わるのです。

そして、同時に私もも喜ぶということができます。

「ハンドメイドバッグデザイナー」としての華やかで嬉しいスポットライトは、「お客様」に浴びてもらう、そんな役割を担いたいというのが本当の願望だったと気づきました(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

バッグをまるごと支えるからこそ丈夫に取り付けやすく作るべきショルダータブ【126】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

以前、イタリア製の某ブランドバッグをとても気に入って持っていました。

かれこれ25年前くらいのこと。

ショルダー付きのドーム型バッグでした。

おにぎり:picturesque作。長財布が横向きに入るサイズ感のミニバッグ。

この写真のようなタイプの形のものでした。

入り口がぱっかりとたくさん開くので中身が見やすいものでした。

「高島屋」様で購入のもので大変気に入っていて、たまに使う感じにしていたのですが、ある日プチっとショルダータブ外れたのです。

私のバッグもタブの取り付け位置は斜めに対角線の位置ですよね、これと同じような位置に付いていたのですが。。

しかし、タブが本革1枚仕立てでした。

おそらく、今思えば、縫いこみやすいように革を漉いて薄くしてある作りだと思われます。

縫いこみが甘いのか、中身を入れ過ぎたのか経年により、レザーが避けてある日ポンと外れました。

とてもあっけなく、茫然としてしまったことを覚えています。

結局同じブランド様の最寄りである別の店舗のお店で何とかお直してもらえましたが、おそらく取り付け方は同じ手法でしょう。

ブランドバッグは、見た目の綺麗さも重視でしょうから、スマートな形に見えるように弱くなっている部分があると見ました。

というこんな苦いエピソードがあったのでした。

タブが外れた苦い経験から活かせること

このことから自分が製作するバッグに活かせるとしたら、同じように外れてしまうような丈夫でない取り付け方を決してしないということでしょう。

ということで、ショルダータブの作り方をご紹介します。

タブ自体も丈夫なのだけれど、取り付けも丈夫にする、それには取り付けやすくなくてはならないという連鎖で、「縫い付けやすいショルダータブ」がテーマです。

完成したショルダータブ:15mmのDカンに取り付けて、付け根部分を仮縫いしておきます。
そして、バッグの表地と裏地の間にそこそこ深めに挟み込みます。
ある程度深めに挟み込んだ方が長い目で見たら丈夫だと考えられます。

ショルダータブは、結局のところバッグ全体の重さを支えます。

それが外れてしまうようでは話になりません。

また、ここでお伝えしたいことは、何も硬くするばかりでもいけないという点。

過去にショルダータブを硬く分厚く作りすぎて本体に縫い付けられなかったことがあったからです。

よって、革を漉いて取り付けやすくするのももっともなことではあるのです。

ただ、その加減です。

取り付けやすい程度の厚みでありながら、同時に頑丈な取り付けでなければいけない、ここを今回追求したのです。

欲張りですが、2つのことを同時に満たす工夫をしたということになります。

後になって、お客様にお直しをするお手間をかけさせないように作りたいということです。

作り方は動画内で解説致しました↓。

あとがき

スタイリッシュに仕上げることを優先した丈夫でないショルダータブの取り付け方。

これがいかにユーザーの身になっていない製作側都合のお品であるかという見方ができます。

ショルダーなどは気休めなもので、常に使用するものではないという腕にかけるハンドバッグ主体の持ち方の優先ということもあったかもしれません。

そして、本革が厚みがあり過ぎると縫えないという製造の限界という事情もあるのでしょう。

特に本革レザーではこういったことが過去のお品に多く見られます。

そうしますと、布で作る製作者がそういった本革レザーのブランド品に抜きんでることができる点としてこうした細かなパーツの丈夫さの追求があると言えます。

硬すぎても結びにくく、柔らかすぎても長持ちしない、しなやかさと丈夫さの詰まった感触の巾着リボン作り【125】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

バッグに巾着ひもが付くタイプとして2デザインを思い浮かべました。

1つは、巾着バッグ(巾着袋とも呼びます)そのもの。

先にダブルストッパーが取り付けられってぎゅって引っ張って閉じるデザインもよく見られます。

そして、もう1つは、バッグのサイドに巾着ひもを縫い込んで、蝶々結びをして閉じるタイプ。

いずれも、紐がいろいろ変形しながらの動きの多いパーツとなります。

ということは、動く中でよじれたりなどしながらでも丈夫に保つ工夫が必要ということが見えてきます。

そして、同時に、結んだり引っ張ったりしやすい柔軟性も必要で、柔らかさも必要です。

一見相反するような2つのことを同時に実現可能なのか。

それには、ちゃんと「しなやか」という言葉のとらえ方、「丈夫」という言葉のとらえ方をしっかりと咀嚼(そしゃく)せねばなりません。

「しなやか」は弱さや薄さではないこと、「丈夫」は硬さや厚さではないこと

さて、「しなやか」と「丈夫」を両方満たす共布ひもに挑んでみました。

まず、「しなやか」という点が製作のどこに現れているのかということ、「丈夫」という点が製作のどこに現れているのかということがはっきりしています。

しなやかであるということは弱く薄いことではないのです。

丈夫であるということはごわごわして厚みがあることではないということです。

どの場面、どの箇所に丈夫さやしなやかさを表す施しをしたのか、それをお伝えしたいと思います。

「丈夫さ」はここで生まれているという点①:接着芯を貼ること

共布ひもは縦が長く横が5cm巾で作りました。
このような長ーいパーツでもきちんと接着芯を貼るのがまずは鉄則。

大鉄則として、このような長い共布ひものパーツにも接着芯を貼るということです。

以前、接着芯を貼らないで巾着バッグの紐を作ったことがありますが、とてもふにゃふにゃなものでした。

ふにゃふにゃが好みということもありますので、その場合構いませんが、ただ言えることは、丈夫さがこの接着芯1つで変わるということです。

接着芯は、風合いにおける「張りやコシ」を出してくれます。

こういった細い、重ねてミシンでステッチするような作りのパーツでは、補強の意味が強くなります。

中側で折られてミルフィーユの一部となった芯地が補強役として働いてくれるのです。

決して分厚い芯地でなくても、薄い芯地で良いのです。

「丈夫さ」はここで生まれているという点②:しっかりと目の揃ったステッチ

アイロンで折り目を付けた後、外側1周をずーっと縫っていき、元の位置に戻って終了。

ぐるり1周を端から1.5mm程度の位置にステッチします。
完成して、結んでみます。リボンがいい具合でしっかりしている様子が分かります。

ステッチはぐるり1周のみ。超薄手の生地の場合、更に真ん中に2本ステッチを加え、全体で4本ステッチにすることもアイデアとしては有ります。

しかし、このような薄いワンピースやブラウス用の生地でさえも外枠ぐるり1周だけのステッチで程よく丈夫に出来上がります。

出来上がりでは、蝶々に結ぶと蝶々の羽の部分の輪が非常に生き生きしているのが分かりますね。

だからといって決してごわついてはおらず結びやすいのです。。

これで、今回の「しなやかで丈夫」が実現できたのです。

まとめますと、①接着芯に加え、②ステッチで固定の2つのコンビのハイブリッド仕様が目標である「しなやかで丈夫」を実現したと言えます。

どちらか片方だけは成り立たない、2つのコンビというところが何か別の仕様にもアイデアとしては引用できる考え方ですね。

「共布ひも」が完成したと同時に「しなやかで丈夫」も完成したというところが裏に隠された意味です。

あとがき

今回のように、今後も、1点1点のパーツに裏の意味をちゃんと入れ込んでいきたいと思っています。

お品が理解されて受け入れられるのは、こういうことの追求の集まりに寄るところが大きいのではなかろうかと思うのです。

これを、「哲学を入れ込んだ」と呼ぶのではないでしょうか。

美しいミシンの縫い目の実現のために。。縫い始めと縫い終わりの糸を隠す仕上げ方【124】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

<HMB教室>カテゴリーであるこちらで、ハンドメイドバッグ教室の内容をお届けします。

この教室は無料のYOUTUBEとブログの中だけの教室です。

私の目標としましては限られる人数のリアルの教室の代わりに、ネット上で何かしらの技術やコツを共有することがリアルの教室では難しい大人数に広く行き渡ればという願いを込めています。

ということで、当ブログのカテゴリーの<HMB教室>でそういったコツや技術の内容を集めていますので、ちょくちょくお立ち寄りどうぞ(^-^)。

さて、何をミシンで作るにも必ず出てくる縫い始めと縫い終わり。

これが返し縫いで糸をブチっと切っても良い時と良くない時を私は分けて考えます。

今回は、後者の方の手間をかけていきたい時の、綺麗な仕上がりになる糸の始末をお伝えします。

裏に結び目を隠す手間をかける場所とブチっと糸を切っても良い場所の区別

大きくは、こう分けています。

裏に糸の最後の玉止めを隠す必要のある時というのは、表にむき出しの箇所です。

例えば、サイドに縫い付ける形で取り付けるタイプのショルダータブなどはその例。

サイドに縫い付けのショルダータブ:糸をプチッと切らずに、結び目をタブの溝などに隠しています。

バニティバッグの場合ショルダーはサイドに縫い付ける仕様が一番使いやすくバランスが良いと思います。

この時に、今回ご紹介します糸の縫い始めや縫い終わりの部分を隠すやり方が使えます。

また、必要が無い時というのは、取っ手やリボンをトートバッグの表地と裏地の間に挟み込んで縫い付ける時などです。

内側に隠れてしまい、視界には全く入らない場合が糸をブチッと切ってしまって良いケースだという考え方です。

この後に貼ります動画は、ブチッと切らない手間をかけて綺麗に仕上げるケースの場合の糸の隠し方を細かい世界観で研究した記録をYOUTUBE動画にまとめています。

2つのケースがありまして、1つは縫い始めと縫い終わりが同じ位置に来るような、ぐるり1周などのステッチの場合です。

もう1つは直線で縫い始めと縫い終わりが別の位置になるケースです。

あとがき

確かにこの作業は、少々手間がかかるものです。

この積み重ねが時間をかけた作業となることに影響はしますが、バッグは綺麗に仕上がります。

スピードか丁寧さかどちらに重点を置くかですが、迷わず後者です。

まずは良質な物をきちんと作っていくことをベースに置いています。

大手様のコストをカットする大量の格安商品とは反対のことをしていかねば、個人では、到底お品が受け入れられないと思い意識し始めたことです。

綺麗に作ることに対して、このような手間をかけ力を注ぐのは意味のある時間の使い方であると判断した結果でもあります。

ハンドメイドバッグ教室では、「綺麗な作り方」という視点でお伝えしますので、手間をかける場面は結構あります。

この考え方が長い目で見て、その場には目に見えない「信用」とか「信頼」を獲得することへの実現へつながっていきます(^-^)。

あくまでピンチの時だけ、途中で糸が途切れた時に縫い目を自然に継続する方法【123】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ミシン縫い作業は上糸と下糸のコンビネーション。

下糸はミシンの構造に沿い、ボビンという小さな巻きパーツに巻いて設置します。

このボビンがなかなかのミニサイズなのです。

ミニサイズであるがゆえに、一度に負けるm数が限られます。

私の見積もりでは、30番のテトロンで25m周辺。

1点のハンドメイドバッグを作るにあたり、必ず途中で下糸の交換が起きます。

しかも、その交換時期は突然訪れます。たとえ縫い途中の場所であってもです。

そんな時に、少し残念な気持ちになりながらも、予想不可能であるい仕方が無い現実に納得しながらボビンに糸を巻くところから再開していきます。。

さて、その縫い目はどうするのか。。。

いろいろその場面を経験する中で、前の段階に遡って糸をほどくことをせずに、その場所周辺から再開できる方法を見つけました。

しかし、不自然なつなぎ目は意味がありません。

今回は、ミシンの縫い目の美しさを追及する対策として、糸の途切れ目が表からは分からないようなつなげ方をご紹介します。

糸がバッグから飛び出していないお品にするための玉結びと玉止めを裏側に隠す徹底

糸が途中でぶちっと途切れるのはそこがほつれの原因になったり、見た目が粗い縫製に感じたりで決して良質とは言えません。

かつてハンドメイドバッグを作り始めの頃は、返し縫いで縫い付けてしまえば丈夫になったのだから良いと思っていました。

今は、随分と視野の狭い見方だったと思えます。

いろんな箇所でそれを行うと、ぱっと見の糸のツンツンした飛び出しが複数になり、目に付くものです。

その後、目の前にあるお品をもっと俯瞰して見るようになったようです。

ここ数年は、良いお品を作るという前提のもと、糸の縫い目は表には出ないことを徹底しています。

が、そのようにな意識をしていても、糸が途中で途切れるというハプニングがどうしても起こってしまうことがあります。

<糸が途中で途切れてしまうケースの例>

・下糸がなくなった時

・厚手の生地を縫っていて不意に脱線してしまった時

・間違えて押さえを上げてしまった時、

・糸がどこかしらに絡まり、やむなく途中で切って対処した時

こんなことがたまに起こります。

どれも起こってしまうことは仕方がないことです。

そうした時に、対処できる方法、そしてその後もその続きから再開できて、糸の縫い目が表から見て、何の問題もなく自然につながる方法があります。

最初からほどいて縫い直すことも、実はリスクを伴うことがあります。

薄手の生地とか、ミシン穴の跡が目立つ場合などです。

途中で切れた、もしくは切らざるをえなかった糸。

まずは、このたらりと長く余っている糸は切らずにそのままです。

後で結ぶ時に数センチ必要ですので。

続きは連続ショットでご紹介します↓。

まず裏側に出ている上糸を進行歩行と反対向きにやさしく引っ張ります。
表面にある下糸がこちら(裏面)にリングのように浮かび上がります。
それをリッパーで糸を切らないように易しく手前へひっぱり出します。
そうすると糸の先端を含めた向こう側の糸がこちらに集まりますので、
これを2度結んで固定して糸を切ります。途中ながら、玉止めのような役割です。
そうすると表から見ると縫い目が途切れてはいますが、糸の先端が反対側に収納されたのが分かります。
次にここからつながるようにミシンをかけますが、先端の穴そのものは避けて、そのすぐ隣からが良いかと。
そこにミシンの針を刺して、返し縫いせずにスタートします。「この返し縫いせずに」がとても大切。
そして、最後は端っこなので返し縫して完了。途中からのスタートの部分も綺麗に始末します。
その始末の方法というのおが、先ほどと同じ要領で表にある糸をこちらへ誘導。
易しくやらねば、2つ3つ針目が一気にほどけるといけないので、慎重に。
そして、2度結んで玉止め完了。
表から見ると、どこで途切れたのかさえ分からなくなりました。成功です(^-^)。

なかなか写真では省かれてしまうシーンがどうしてもあるので、必要とあらば、YOUTUBE動画でもご確認してみてくださいね↓。

ところで、この作業は言うまでもなく頻繁に行うものではありません。

あくまで、どうしようもない状況の時です。表には見えなくとも、一気に縫えることが一番綺麗です。

さらにやばい状況、糸が短くてすぐに玉止めできない場合や縫い終わった後で途中を一部だけ縫い直したい場合にはどうするのか

そして、発展バージョンとして、糸の長さが足りない状況、プチっと切れたハプニングの時に糸が短くてその場所ではとても玉止めできそうもない場合は、数センチ余分にほどきます。

1目1目慎重に裏側から糸を引っ張って結べる長さになるまでまずほどきます。

また、別の状況としては、縫い目が途中部分のみ外れている場合、本来は最初からやり直すのがいいのですが、そうもいかない場合です。

真ん中でまず糸を切っておいて両サイドを数センチずつ左右にほどいて同じことを行います。

とにかく表の糸目を見て確認しながらなのですが、場合によっては、針に糸を通して、裏面へ送ったりなども時々取り入れています。

ただ、これが可能な場合というのは、裏地を貼る場合など、結び目が隠れることができる場合に絞った方がよさそうです。

こうしたハプニングのピンチの際には、すっきりと綺麗に見える出来上がりにするには?を考えてのやむを得ない判断です。

決して頻繁に行うものではないです。

あとがき

細部まで行き届いた仕立てというのは地味な箇所なようですが、美しいものです。

今回は、<HMB教室>からお送りしました。

ハンドメイドバッグを綺麗に作る方法やコツをお伝えしています。良質なお品というのはどういうものなのかという研究を私も共有しながら一緒に行ってまいります。

このカテにノウハウが集まっていますので、よろしければ今後も<HMB教室>へお立ち寄りどうぞ(^-^)。

ハンドメイド製作者が一度は考えること、ここまでの生地の拘りを経て完成したバッグは果たして「作品」なのか「商品」なのか【146】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、少々おおがかりな記事となります。

全部で50点近くあるかもしれません。たくさんの集めた生地をシリーズにくくってみたいと思います。

綺麗な生地、かっこいい生地、面白い生地。

ハンドメイドバッグが完成される前の本来あまり知られることがない生地の状態でわくわくするような気持ちを味わっていただきたいと思います。

多くの生地の中から、これは見たことがない、素敵、美しい、などキュンときたりピンときたりした素材ばかりを集めています。

どうぞ、ごらんくださいませ(^-^)。

各シリーズをどうぞご堪能あれ、素敵な生地ご紹介しちゃいます

では、1-15までの全15シリーズがこの記事アップ現在のアイデアです。

生地だけで眺めることの良さというのは、画面いっぱいに見れること、商品になるとどうしても面積が狭まり、柄などの様子がきゅっと縮まる感じがします。

それが生地だけで見ることの良さです。

結構長くなりますが、お気に入りの生地を見つけてみてくださいね(^-^)。

<1:黒メッシュシリーズ>

<黒メッシュシリーズ>黒という限定、メッシュっぽいという素材の限定で集めてみました。
あと1点集めたいところ。
黒は写真に写りにくいのですが、左側はふんわりした割れ物を入れるようなクッション性あり。
右は、丈夫なパワフルな素材で大変面白味がある表面で、高級感もあります。
<ダブルラッセル>ポリエステル/100%、日本製。
<ハイテンションパワーメッシュ>ナイロン/85%、ポリウレタン/15%、日本製。

<2:ランダムボーダーシリーズ>

<ランダムボーダーシリーズ>ボーダーの中でもランダムな形状のボーダーに細かくスポットを当てました。
カジュアルテイストが一般的なボーダーでさえ、エレガントにとらえたチョイスです。
<ジャカードニット>ポリエステル/60%、綿/30%、アクリル/10%、日本製。
<ちりめんニットプリント>アセテート/72%、ポリエステル/25%、ポリウレタン/3%、日本製。
<モールベロア>ポリエステル/100%、日本製。

<3:ツイードシリーズ>

<ツイードシリーズ:4種>マルチカラーとのコンビのツイードをすべてチョイスしています。
上2種は多色展開の糸であり、宝石のように美しい生地です。
<ファンシーツイード>ポリエステル/100%、ドイツ製。
<ストレッチフクレジャカード>ポリエステル/85%、絹/12%、ナイロン/2%、ポリウレタン/1%、日本製。
<起毛ツイード>毛/58%、アクリル/22%、ポリエステル/15%、ナイロン/5%、イタリア製。
<ファンシー>ポリエステル/35%、ビスコース/31%、アクリル/16%、絹/9%、ナイロン/9%、日本製。

<4:デイジーシリーズ>

<デイジーシリーズ>デイジーはかわいいイメージ。
いろんなタイプをお見せしたいとチョイスした違った雰囲気のデイジーのお花柄です。
<風通ジャカード>ポリエステル/76%、ナイロン/24%、イタリア製。
<ジャカード>ポリエステル/70%、レーヨン/30%、イタリア製。
<ジャカード>アセテート/53%、ポリエステル/27%、ナイロン/20%、イタリア製。

<5:ラメシリーズ>

<ラメシリーズ>キラキラと華やかなラメ糸が使われている生地が多く見つかるイタリア製。
シルバーのラメもなかなか素敵なものです。左右がシルバー糸、真ん中はゴールド糸です。
<ジャカード>ポリエステル/100%、イタリア製。
<ジャカード>ビスコース/70%、ポリエステル/30%、イタリア製。
<ジャカード>ポリエステル/100%、イタリア製。

<6:もやもやシリーズ>

<もやもやシリーズ>変な名前を付けましたが、柄がもやもやして抽象的なジャカード等を集めたもの。
どれもそれぞれ大変美しい生地です。もやもや柄は、私としてはエレガントなとらえ方をしています。
<フクレプリント>ポリエステル/100%、日本製。
<パンデミック>ポリエステル/100%、日本製。
<生地名不明>ポリエステル/100%、イタリア製。
・・・生地名が分からず申し訳ございません。織り目はジャカードです。
<ジャカード>ポリエステル/100%、イタリア製。

<7:無彩色花シリーズ>

<無彩色花シリーズ>モノトーン的な色使いの花柄に特化したシリーズ。
綺麗な色など使わずともこんなに美しいのだというところが見どころ。
右上は、一度表面を使ってバニティ型を作った過去あり。
次はこの裏面を使ってみる製作を予定しています。
<フクレジャカードニット>アクリル/69%、毛/12%、ナイロン/6%、ポリウレタン/1%、日本製。
<シルクコットンジャカード>綿/67%、絹/33%、イタリア製。
<フクレジャカードニット>ポリエステル/62%、再生繊維(テンセル)/35%、ポリウレタン/3%、日本製。
<ハイテンションプリント>ナイロン/85%、ポリウレタン/15%、日本製

<8:パーティーシリーズ>

<パーティーシリーズ>真っ黒に美しい花柄ジャカードばかりを集めたシリーズ。
ツヤもあることからパーティーシーンのシリーズにと集めました。
こういった花柄の黒の地のものは生地の人気が高く、多色展開の中では早めに売り切れるようです。
<ジャカード>ポリエステル/100%、日本製。
<フクレジャカード>ポリエステル/100%、日本製。
<ビエラフロッキープリント>ポリエステル/170%、レーヨン/30%、日本製。
<キラットジャカード>ポリエステル/100%、日本製。
<アメリアジャカード>ポリエステル/100%、日本製。
<ジャカード>ポリエステル/100%、イタリア製。

<9:ゴールドシリーズ>

<ゴールドシリーズ>金色の要素のあるものというくくり。
無地、ブロンズ、ゴールド使いのジャカードと集めた3点です。
<ドレープカーテン地>ポリエステル/100%、日本製。
<ジャカード>ポリエステル/49%、綿/34%、ナイロン/17%、イタリア製。
<朱子織バラ柄ジャカード>ポリエステル/100%、ドイツ製。

<10:ゴブランシリーズ>

<ゴブランシリーズ>ゴブラン織りは、ジャカード系の中でもよく知られています。
広く知れ渡りつくしているのでとあまり見かけないタイプの柄を探してやっとこの3点。
日本製のゴブラン生地はほぼ見つかりませんでした。
そして、すでに、一番左が同じ生地でかわいいがまぐちポーチを作ってみえる方がいるのを写真で発見。
他の仲間のゴブランと並んだ展開をされていました。
私は一度巾着バッグを作りましたが、何かマチが大きすぎてバランスが悪く、不格好でボツに。
まだストックがあるので別のデザインで挑みます(^-^)。
<インテリアジャカード>ポリエステル/55%、綿/45%、スペイン製。
<インテリアゴブラン>ポリエステル/50%、綿/50%、スペイン製。
<インテリアジャカード>綿/100%、トルコ製。

<11:シルクシリーズ>

<シルクシリーズ>絹/100%の素材だけをチョイスしました。
とろりとしているんだけれど丈夫な絹の雰囲気を味わっていただこうと思います。
左と真ん中は、同じ素材の色違い、一番右は、着物用の反物なので幅が狭いです。
どれも色の雰囲気がとてもうまく出ていると思います。
<シルク紬プリント>絹/100%、日本製。
<シルク紬プリント>絹/100%、日本製。
<正絹プリント>絹/100%、日本製。

<12:ちりめんシリーズ>

<ちりめんシリーズ>シボがうねって美しい凹凸感がある素材のちりめん。
柔らかそうで実は目が詰まっていて丈夫な生地だと思います。
ちりめんといっても混率が違ったり、ジャカードとの混合でより華やかになっているのが一番右です。
<ちりめんプリント>おそらくポリエステル/100%、おそらく日本製
・・・申し訳ございません。かなり昔の手持ち生地でして当時のデータがございません。
<ちりめん金彩プリント>レーヨン/100%、日本製。
<ちりめんジャガード>ポリエステル/100%、日本製。

<13:無地ライクリーズ>

<無地ライクシリーズ>ジャカードなんだけど1色使い。
実はこの辺りが一番、洋服には合わせ易いのかと思います。
<ナチュラルドレープカーテン地>ポリエステル/100%、日本製。
<マトラッセジャカード>ポリエステル/100%、日本製。
<ドレープカーテン地:シェイプス>ポリエステル/100%、日本製。
<ドレープカーテン地>ポリエステル/100%、日本製。
<レーシージャカードニット>綿/44%、再生繊維(モダール)/44%、ナイロン/12%、日本製。

<14:タオルシリーズ>

<タオルシリーズ>タオルって意外に素材はしっかりしたお値段なんですよね。
今回本来のタオルの織り方であるパイル、パイルカットをしてあるようなものと2タイプ。
一番右はツートンカラーのデザインにするためにピンクに対して黒が配色使いです。
<ベビータオル無地>綿/100%、日本製。
<シャーリングタオル>綿/100%、日本製。
ピンク:<パイルニット無地>綿/75%、ポリエステル/25%、日本製。
黒:<シャーリングタオル>綿/100%、日本製。

<15:パッチワークボーダーシリーズ>

<マルチカラーパッチワークシリーズ>パッチワークは今後も作っていきたいですね。
あまり凹凸感のない素材も、もともと凹凸感のある素材も色違いで複数色をつなげてシートにします。
そこからのバッグ作りとなりますので、非常に手間がかかります。
しかし、とても楽しい作業であること、配色の組み方がオリジナリティーあふれたものになります。
色違いの展開が結構美しい無地を見かけたときにはパッチワーク物を1点のみ作るという案です。
<ドレープカーテン地:左からベージュ、カラシ、ブルー>ポリエステル/100%、日本製。
<スポーツメッシュ:左上から時計回りに、ブルーグレー、カーキグリーン、紺、濃グリーン>
ナイロン/94%、ポリウレタン/6%、日本製。

以上、全15シリーズをご紹介しました。

あとがき

生地選びはやはり真剣です。

ここで1つ問題を提起したいと思います。

こうした色使いの組み合わせを工夫したハンドメイドバッグは、「作品」なのか、「商品」なのかということです。

非常に意見や価値観が分かれるところだと思います。

今は結論付けずに、ゆっくり考えていきたいと思います。

とにかく、こうした生地選びの組み合わせの時点からすでに、ワクワクして製作が始まっているかのような気持であることは間違いないです(^-^)。

マジックテープやファスナーを付けずにセキュリティー性と取り出しやすさの両方を均等に追求したフラップポケットの製作【122】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は<和柄シリーズ>というもので4点ハンドメイドバッグを製作致しました。

A4横サブバッグの角有り、角無し、そして生地違いで半月型ショルダーバッグ2点の合計4点と豪華なラインナップです。

賑やかな和柄のマルチカラーが素敵な4点ですが、実は一番のポイントはその華やかさではないのです。

しかし全くその華やかさと関係が無いわけでもありません。

華やかであるからこそ、バランスをとった余計な機能の省略によって柄が引き立ち、使いやすさや煩わしさも追求された製作であるところがお伝えしたい部分になります。

そのパーツが本当に必要なのかどうかをいろいろな局面から考える

あるパーツをセキュリティー性を高めるために取り付けたことによって、かえって出し入れしにくいという心地悪さが生まれてしまった貴重な例が実体験としてあります。

フラップポケットのフラップにマジックテープを取り付けたり、ポケット自体がファスナー仕立てになっていたりすることがその例です。

いずれも片手での開閉が難しく、セキュリティー性が高い反面使用する中での煩わしさが付いてきてしまいます。

ということでこれまでは取り付けてきけれど今回の製作では取り付けなかったパーツを3点ご紹介します。

3点もあるので驚きですね。

①ポケットのフラップのマジックテープ、②ショルダーのDカンと線コキ、③隠しポケットのファスナー、この3点です。

まず、①から順に解説致します。

①ポケットのフラップのマジックテープ

フラップ付きの半月型ポケット:ここにマジックテープは付いておらずヒラヒラです。
しかし、このフラップ自体が実はセキュリティー性がある程度ある立派な機能なのです。

フラップにマジックテープを付けることがセキュリティー性はあるものの、実際に使うと頑丈すぎてマジックテープが無い方が開閉時のストレスがないということです。

マジックテープが無くても、フラップの存在自体がセキュリティー性があることを実際に利用しながら改めて実感しました。

しかも物を取り出したり入れたりが大変スムーズです。

バッグ本体が半月型。そして、中に付いているポケットの袋部分も半月型、フラップもダメ押しの半月型で統一です。

まあるい雰囲気がかわいいと感じてもらえそうなデザインです。

常に物理的に下向きのフラップがセキュリティー性アップの役割をすでにある程度は担ってくれています。

フラップが付いていない貼り付けポケットのみでは心配ですが、フラップが付いているだけで安心できます。

続いて、②を解説致します。

②ショルダーのDカンと線コキ

ショルダーカンのDカンx2個と線コキx1個を通常取り付けますが、自分のバッグを使う時に、調節機能を一度も触らないとう経験から得たことがヒント。

そこで、思い切って調節機能を無しにしたのです。

ミドル程度の長さ固定で縫い付けました。

ショルダーの長さのだいたいの位置は、バッグのてっぺんが腰骨の数センチ下くらいの位置に来るサイズ感。

決して長過ぎません。

調節機能を付けない縫い付けタイプのショルダー:古いバッグは、調節機能など気休め。ほぼ調整することなく使えますので、中間的な長さに決めてしまいました。

巾1.2cmの長さが飛び出した部分だけで107cmほど。

サイドの表地裏地の間に挟み込んでミシンで丈夫く縫い付けます。

女性はだいたい1m辺りがショルダーの使いやすい適度な長さだといえます。

あとは個人的な好み。

リュックはもう少し好みが幅広く、だらんと長く背負いたい人もいらっしゃいます。

ショルダーはその点それほど長さの好みはなさそう。

最後に③を解説致します。

③隠しポケットのファスナー

通常隠しポケットにはファスナーを取り付けることが多いです。

しかし、今回ファスナーを使いません。

スーツのポケットの玉縁(たまぶち)様式に類似のデザインです。

実験的にどちらが良いかを比べてみるために両玉縁風と片玉縁風と2種作ってみました。

結果からは、片玉縁風の方が綺麗で迫力ある素敵なポケットになったようです。

両玉縁風の隠しポケット:真ん中に配置することに神経をとられ結構ヘビーな作業となります。
頑張って出来上がったものの口が開きがちなものであることが苦労があまり実らない結果です。
片玉縁風の隠しポケット:すっきりとし、ラインが綺麗で迫力がある入口です。
こちらが断然良さそうだとこちらを今後も採用したいという結論このたび至りました。

完成品を見てお伝えしたいこと-原価を下げることは附属品の不採用で可能である

4点完成。デザインは大きく2種。
菊柄と桜柄は、全く同じ型紙で4隅にピンタックするかしないかの違いだけです。
A4横サブバッグ(角有、角無)と半月型ショルダーバッグという3種のデザインが混在。

今回どのバッグにもフリル使いをほどこしました。

どのようにフリルを作ったかなどは、後で貼りますYOUTUBE動画に出てきます。

ここで、お伝えしたいことをまとめます。

①で省略したマジックテープ、②で省略したDカン、線コキ、ナスカン、3 で省略したファスナー、これらは、1つのバッグの原価にかなりの金額の割合を占めるということです。

既製品を購入した材料の調達は原価が張るのです。

これらを省略することで、「ハンドメイドマーケット」などの際に、喜んでいただける価格を実現することなどのヒントになりはしないでしょうか。

余計な機能なのか、必要な機能なのかをじっくり選択した結果の例がこの度の製作のポイントとなる箇所です。

あとがき

バッグは「盗難」が心配になりセキュリティー性があるものが安心とされますが、そこも使い勝手とのバランスです。

セキュリティー性がガンガンにあるタイプは、旅行用のあまり出し入れを頻繁にしない物入れなに限定するなど上手い使い分けも工夫になるでしょう。

そうしますと、あくまで、ユーザーの行動に寄り添ったような製作というのが大切だと思われます。

それでも、良かれと思ったことが違ったりもするもので、お客様からの「フィ―ドバック」も貴重になってきます(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

お部屋のカラー1つにしても、心の中の素直な気持ちの投影ではないだろうか、インテリアは人生の写し鏡であり人生を作っている【159】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

古い昭和時代の家具の素敵さに魅せられたピクチャレスクは、ちょっとした木製家具コレクターでもあります。

このたび、古き良きお品を探しているからこそ分かった木製家具の製造の歴史やメーカー様の優れたセンスなどをご紹介してまいりたいと思います。

「Najico(ナジコ)の扇形コーナー」などの昭和時代の味わい深い木製家具収集をしている者が気付いた、インテリアは人物像を表すということ

この特徴あるコーナー棚との初めての出会いは、5年程前にヤフオクで¥3,000というようなお値段で落札購入した時。

さらにこの棚が必要になり、その後再びヤフオクで木製棚を検索しました。

最初は、この棚の呼び方が分からなかったので同じシリーズを探したくてもなかなか見つかりませんでした。

が、ついに関連商品でヤフオクのAIさんが表示してくれました。

AIの登場で時代が進んだのです。

興味あるお品を画像でキャッチし、ピンポイントで的確に集めてお勧めしてくれるようになりました。

そんなお勧めによってコンパクトな、しかもおしゃれな木製棚を発見。今度は4段です。

こんな特殊なデザインはもしや同じ種類なのではないか。。と思い始めます。

最初の3段のタイプの購入から5年後です。

古い木製家具の価値とかニーズからでしょうか、当時の¥3,000からは値段がそこそこ上がって、¥7,000という価格で落札購入。

ところで、購入するときに「あれっ?」とわたしは思ったんです。

こんなある意味特徴あるデザインって、もしかして同じ会社様が作られたのではないか。。

そんなことが気になり始めます。

今回の4段は、すでにヤフオクのタイトルにNajicoと謳われていましたので、4段の方は「Najico」ブランドのもの。

そこで、以前から持っていた方の3段のオレンジ茶の裏側を見て確認したのです。

5年前に3段を購入した時には裏側にシールがあったこともあり、気にも留めなかったメーカー名。

今回のブランドの一致で詳細がもっと知りたい欲求が沸いてきます。

そして、ネットで調べます。

このNajicoの棚は作りが明らかに日本製。

手の込んだ部分、繊細な作り、表面の始末、すべてが行き届いていることが感じられます。

まず、どこの県のメーカーさんが作ったのか、そこはNajico社であるのか、など。

そして、私はあるホームページにたどり着きます。

同じ名前の全く違う会社にヒットする場合に気を付けて、慎重に「najico 家具 木製」と入力して探しました。

ここで私の無知が活きるのです。

「Najico」という会社様を知らなかったため、良かったのかもしれません。

この棚を作ったのは、福島県のいわき市にある「南産業(株)」様という会社だったのでした。

私は、どこの会社様が実際に製造したのか、に焦点を当てていたためにこの南産業様を見つけることができたのだと思います。

そして、この会社様に質問メールを送ります。

よくよく考えたらその質問メール、就職支援サイトのもので、ちょっとあり得ない勝手口からの侵入のような連絡の取り方でしたが(^_^;)。

質問の内容は、「今回とても素敵な棚を中古品で入手したのだが、御社が作られたものではないか」ということ、「特にオファーとかそういうものではないのに忙しい所大変申し訳ないとい」うことで、ダメもとでした。

そうしたら、どうでしょう、すぐ翌日にお返事をいただいたのです。

この商品は確かに、当社が製作したものであると。

「Najico社との共同企画で製作と販売担当をした」のだということです。

それが、ホームページの沿革年表の1980年(昭和55年)の欄に見事に「Najico」社という言葉、「小物家具製作」というワードが記されていたのです。

Najico社様というのは、鉄道車両部品を扱う商社「(株)中村自工」様のことです。

この会社様を知っていたら、南産業(株)との共同企画商品であったことまでたどり着けなかったかもしれません。

無知が幸いしました(;'∀')。

「現在は、こういった商品は、木材が良質なものが入手困難により、生産はストップしている」とのこと。

現在の南産業さんの主な生産品というのは、高層マンション等の特注木製家具を中心にシステム収納やシステムキッチン・洗面化粧台等の製造を行っておられるとのこと。

時代の流れに沿った事業だと思いますが、変わらないのは、良質で特注的な素材に特化した商品を製作しているところが健在です。

とても奇跡的なことでした。もう、連絡せずにはいられなかった、そんな感動の事件でした。

ああ、よかった♪。疑問が解決された気持ちの良さ、そして、すぐにお返事を丁寧に下さった会社様のそういうお心使いがあのような美しい棚を作り上げたと思えてしょうがありません。

あとがき

誰でも自分の描く理想の世界観があると思います。

好きな色1色をべースカラーとして一番多く使用するのですが、その色と相性の良い色や柄をコントラストにして、互いにそれらの色が活きるような使い方や取り入れ方をするというバランスは素敵です。

黒のお部屋が好きな方も、黒無地だけでひたすら配置するのではなくて、お布団カバーなどに黒白水玉といった柄物をを取り入れることもかえって「色気」と言えます。

黒ベースは保たれますので、黒の世界観は変わらないのですから。。

いつもそこにある身近な物というアイテムこそ、心の底から納得し、目に入る風景がいつも心地良いと感じるものにインテリアを展開したいものです(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

バブル期のファッションアイテムに注目、ゴールドと原色コンビのアクティブな華やか小物を今後の装いに取り入れたい【186】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

バブル期の話は今になっても伝説です。

あのような時代は歴史に残る数年間だったのかもしれません。

大盤振る舞いな文化があり、食事を気前よくご馳走してくれる方々、タクシーが混み合ってもお迎えに乗り付けてくれるスポーツカーの王子、ゴールドを思い切って取り込んだファッションなど。。

今回は、2020年5月現在から見た30年前のバブル期の洋服、アクセサリー、小物類などがとても素敵で今身に着けたいと感じるこの感覚と新しく発展した形の取り入れ方をご提案致します。

かなり年代物になってきたバブル期のファッションアイテム

バブル期のその当時は、「今、バブルだよねー」などとは言わなかったと思います。

遡って、後に歴史として振り返るアーカイブ的なネーミング。

バブル期というのは、1987年辺りから1990年辺りまでのようです。

細かい月を省いて、大きなフルの1年でみた風に、ざっくりこんな感じの3年間ほど。

意外と儚(はかな)かったと言えます。

音楽ではユーロビートがダンスミュージックとして流行、ディスコ通いがブーム、そしてそこへ行くためのおめかしファッションが流行という風に「サブカルチャー」がファッションとつながり、沸いていたといった期間です。

今でもこの時代のユーロビートが好きで聴いています。

軽やかでさわやかなリズムとメロディーがとても心地よいのです。

少し脱線ですが、ユーロビートのお気に入りは、

①「Break Me Into Little Pieces(1984):Hot Gossip

②「Always On My Mind (1987) :Pet Shop Boys」

③「Turn Around and Count 2 Ten(1988):Dead Or Alive」

④「In The Name Of Love(1989):Finzy Kontini 」

⑤「Ever and Ever (1989) : Venice」など。

ファッションと音楽はとなり合わせにあるものなので、大いに影響を与え合っていたと思うのです。

バブル時代らしいアイテム
:左-18金貼りェーンブレス(「MONET」)、右-チェーン柄シルクスカーフ(「シャネル」)。

さらに、私が思うバブル期ならではのファッションアイテムを振り返ってみます。

・ボディコンワンピース

まずは、こちらでしょう。

タイトで伸びる素材の綺麗な色のワンピース。

丈はミニ。ボディコンをもっとも着こなしていると感じたミュージシャンの「Dead or Alive」の「ピートバーン」様。

彼らは、来日最中に日本の歌番組「夜のヒットスタジオ」に出演し、ボーカルのピートバーン様は、ボディコンを着てユーロビートの、「Turn Around Count2Ten」をフルで歌った映像がすごく印象的。

「ユーロビート」とか、「ハイエナジー」といった音楽の分野が彼らのバンドの曲。

すごくかっこいいですし、髪も長くスカートなのですから、当時では飛びぬけて前衛的スタイルだったのです。

・ゴールドメッキの大ぶりサイズのコスチュームジュエリー

これも特徴。「シャネル」様のお品が特に分かりやすいですが、ゴールドをモチーフにしたネックレスやイヤリングがとても攻めた感じのテイストです。

ゴールドとのコンビで綺麗なビビッドカラーのガラスがストーンとして配されたアクセサリー類。

・色鮮やかなスーツ

いかにもお出かけなスーツスタイルは現在ではあまり着ている人は見かけません。

しかし、バブル期は逆にスーツスタイルが多く、会社帰りの「花(華)金:はなきん」と呼ばれる金曜日にディスコへ。。

鮮やかな色のスーツが上記のゴールドジュエリーとマッチしてより華やかに映りますね。

・ケリー型や巾着型のバッグ

特にブランド物のバッグで際立っていたのがこれらの2デザイン。

ここ最近アップしたYouTube動画で1980年代のバブル期ファッションの内容をお伝えしたのですが、ありがたくコメントをいただきました。

「ディスコに行くときに、ヴィトンのモノグラムの「ノエ」という巾着デザインを持って行ったことが懐かしい」とのことです。

ケリー型や巾着型は、現在でも好きなデザインですが、間違いなくこのバブル時代がきっかけで持ったと思います。

ファッションに興味を持ち始めた時代がちょうどバブル時代だったのです。

なぜバブル期の「肩パット」はあれほどにもビッグでボリュームがあったのかの理由

全14個ものボタンを総取替えし、劇的に変化したジャケット
ゴールドのボタンがゴージャスなESCADA(エスカーダ)のジャケット。

ところで、バブル時代のジャケットやコートの肩パットがボリュームがあった理由をファッションについて書かれた「著書」などから参考にさせていただき私の言葉でお伝えしたいと思います。

今見ると取り外したいほどの違和感や不自然さがあり敬遠されがちなボリュームある肩パットです。

ところがバブル時代には「ある種の表現」としてその時代を大きく映す鏡のような重要なポイントなのです。

当時景気が良く、「よく働きたくさん遊ぶ」という文化は、「アグレッシブ」な生活スタイルだと言えたのです。

その活発な仕事と遊びの両立が「戦闘服」みたいに肩パットをあの形にしたようなのです。

そう考えると時代を肩の部分に表現したそのデザインはある意味「優れた洋服」であると言えます。

何も考えられず何となく製造されたものではなく、ちゃんと時代を象徴した表現がされているお洋服なのが「バブリースーツ」なのです。

バブル時代の古着や小物を新鮮に見る世代

一方で、バブル時代から30年以上経過の現在、これらのバブル時代のファッションアイテムを新鮮に見る世代もあるようです。

それは、平成生まれの方達です。

平成の最初の頃に生まれたとしても子供の頃なのであまり記憶がないとなると、これらを見て、新しい発見があるのではないかと思います。

バブル時代のお洋服などもきっと新鮮に映ることでよう。

そうなると、バブル時代のファッションが注目される理由として、いろんな世代が注目しやすいからかなと。

懐かしむ世代と初めて知り斬新に感じる世代が混在するから人数が多いと思うのです。

今後もファッション史には語られそうなバブル時代の特徴あるファッション。

古着で素敵なのが見つかった場合、その取り入れ方の工夫によって新しい着方を考案できるポテンシャルを秘めているかもしれません。

取り入れ方のポイントは、全く同じを繰り返すのではなくて、「らせん状」に発展させることです。

例えば、ゴールドの金貼りのブレスレットの上の写真も、ビビッドカラーのスーツにバブル時代そのまんまのように装うのではなく、変えていきます。

エキゾチックなボタニカルなワンピースに異国情緒あふれたスタイルとして装う時の小物に使ったりなどが例です。

あとがき

バブル期には、お食事にいくだとか、車を運転するなども盛んでした。

食事スタイル(イタリア料理など)、乗っている車の車種(スポーツカーと呼ばれるタイプ)なども日々の会話の中に多く出てきたものです。

周りの持ち物の多くが「ファッション化」していて、「スタイル」になっていたことは今も同じのはずですが、色濃く映るのは、「みんなが同じ」というところに特徴があったかと思います。

現在との比較では、そこまで特徴あるファッションアイテムが一辺倒に流行することは近年見かけません。

そういった意味では「貴重」だったかもしれません。

YouTube動画の中で登場した「ファッション雑誌」の全盛期だった影響もあるかもしれません。

その頃はファッション情報がテレビや雑誌であったこと、特に雑誌はファッションの勉強のためには欠かせないツールだっと言えます。

現在は、もう雑誌の存在は薄くなり、雑誌の編集社様自体がYouTubeで専用のチャンネルを持ち、私もいくつか登録させていただいております。

大きく新しい発信方法へと変わったみたいです。

紙ベースの雑誌との違いは、私から見るとより「ありのまま」を表現しやすくなったと思われ、「着飾る」ようなバブル時代のスーツと比較すると、いかに「自分らしい着方」というところにシフトしているように感じます。

スーツなどの肩のラインも肩パットが入ることでなで肩の人もいかり肩の人もみんな同じアグレッシブさを肩で表現していたバブル時代に比べ、今は、それぞれの趣味嗜好と体型に合わせた馴染む着方がより独自のスタイルとなるような考え方です。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク