<糸調子>ミシンステッチ、突然の糸の引っ掛かりの原因はだいたいココ、ボビン周辺のバーへの下糸の絡まりのチェックの大切さ【1309】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ最近の動画の撮影(YouTube用)でカメラをズームにした時に、ミシンのお掃除の必要性を感じました。

特に糸調子ダイヤルの隙間にほこりがたくさんあり、「ありゃりゃ」と思いながら解説と共に、近々掃除をYouTube動画内でお話させていただきました。

本日のハンドメイドバッグの製作を少し早めに切り上げ、短い時間ではありましたが、10分程ミシンの掃除をしました。

その中でこれは是非ご紹介したいという部分を発見したのです。

当初から旧型「TL25」を選択したその理由

お掃除の前に現在の私が使用しているミシンのモデルについてお話させていただきます。

「JUKI社製シュプールTL25」というモデルのミシン:実はこのモデルを2台持っています。
きっかけはコロナ。調子が悪い時にメンテナンス部署がコロナで休業しストップ。
その間の製作用にもう1台あると良いなあと中古品で全く同じモデルを購入しました。

最初の1台は、JUKI様の本店で購入させていただきましたが、その時にもすでに、「TL25デラックス」というモデルが出ていました。

「TL25旧型」と「TL25デラックス」の違いは「自動糸切り装置の有無」にあるそうです。

そして、ミシンで最初にどこが壊れてしまうのかの点が、この自動糸切りにあると知り、その部分はアナログのままで良いと判断。

いずれ壊れてしまうなら、最初から付いていなくてよいという判断でした。

価格がエコノミーなのは、旧型のTL25でしたし、こちらを選択しました。

この時は、ただの「勘」に過ぎませんでしたが、後にこの選択が正解であると感じたのが、ハンドメイドバッグの最初の玉結び/最後の玉止めの始末の仕方の徹底です。

私は、常に最玉結び、玉止めをすべて生地の重なりの溝の中に隠すということをしているのです。

プチッと糸を切ってしまう自動糸切りはかえってその意向に合わなかった機能だったのです。

お洋服の量産などは自動糸切りこそが作業のスピードを高めると思いますので、製造のスムーズさを考えた機能ではあるわけです。

掃除の中で発見した下糸のバーへの絡まり

こうしてミシンを奥へ倒しました。この写真では上が正面です。

その他のネジは到底外せることもない硬さで。ここだけを開けてお掃除。

我流なのですが、まずは掃除機の先端がとがった隙間用のノズルに付け替え、いったんこの中を吸い取ります。

よくスプレー式の「エアーダスター」がご紹介されていますが、あまりああいったスプレー缶を好みませんので、古典的なやり方ですがこちらでやっています。

なかなかのパワーですっきりしてくれます。

そして、それでも残ったほこりと油の塊などをミニブラシを使いながら、ティッシュで拭きとっていきます。

もう1つ本体の白い部分を拭くためのマイクロファイバーのふきんと、これも我流なのですが、「洗剤革命」というお洗濯洗剤のちょっと強力な特別な汚れに使う粉を水で溶かしたアトマイザーで拭き掃除をします。

穴に液が入らぬよう気を付けながらです。

「洗剤革命」は変な塩素などはなく、優しい材料でありながら強力という点でいろんな汚れ落としに使ってきました。

ホームクリーニングの範囲でもシミが綺麗に落ちたこともあります。

職業用ミシンのお掃除グッズ:左からティッシュ、マイクロファイバーふきん、
強力洗剤入りアトマイザー、ミニブラシ。

そして、あるものを発見したのです。ここからが今回のポイントの部分になります。

下糸のボビンの隣のバーのこのへこんだ部分にたくさん糸が絡まっているのをこのたび発見。
絡まっている糸の多さに大変驚きました。よくぞこれで普通に動いていたと思うほどでした。
糸がどっさりと取れました。
30番のスパン糸も色違いでほこりと共にこのバーを占拠しているほどでした。

この絡まりによる影響として心当たりがあったのは、縫い始めの返し縫いの時に下糸が絡まって動かなくなる事象が起きることが度々あったのです。

その原因がこれだとその場で気づかぬままこのお掃除を迎えてしまいましたが(^_^;)。

お掃除によって新しく気づくこともあるわけです。

是非、お掃除の時でなくても、この指さした部分に糸が絡まっていないかのチェックをどうぞ。

そして、お掃除ごは、取説通りになりますが、油を6つの穴に2-3滴注入。

そして、ボビンの底周辺の回転がまにもたらりと油をたらし、その後2-3分「空ミシン」をかけます。

糸も通さずにフットコントローラーを踏み続けるのが空ミシン。

そうして油が全体に馴染んで終了。

試し縫いなどもして、最初の方の油が浸み込んだステッチがなくなるまでステッチするということもネットではお勧めされているようでした。

結局ここに行き着いたミシンカバー

現在は、長方形のマットをこうしてかけるだけの収納にしています。
野暮ったくなくて収納もスムーズです。
ただ、好きな薔薇柄にはこだわったインテリアで。。

その昔は、メーカー様からもらったデフォルトのビニールタイプをそのまま使用。

その後10年後くらいにだんだん破れてきて、自作の立体感あるタイプを製作。

これも使っていない時にどこに置くのかなどに悩みました。
最終的に、ポーチにリメイクしてしまいました。

内側にハード厚芯も貼り、手の込んだ製作をしたものでしたが、取っ手の飛び出しの位置が難しく、もう1台同じミシンがあることで余計にこのボックス状のデザインの野暮ったさを感じてきたのです。

よって現在のただ、上からかけるだけのマット式というのが、一番ストレスが無いデザインと考えるようになりました。

あとがき

ミシンも、お掃除を1年の中で2回ほどやってあげると良いのかなあと思います。

とにかく、綺麗な美しいステッチはバッグのアクセントだと思います。

そのためのいろんな条件の中に、常にスムーズな糸調子があると思います。

糸調子というのも縫った糸目の様子だけでなく、糸の貼りなどが不自然な場合に今回のようなことが原因であることもあります。

元のミシン自体の性能が良いので、たかが糸がバーに絡まっただけでストップしてしまうことはないのでなかなか気づきにくいのです。

よって、「可能性」としてあえて、ここをチェックしていく見方というのは、原因の発見も早いかもしれません。

スムーズなミシンライフのお役に立てましたらと思います(^-^)。

ロックミシンJUKI:MO522のロックのループの出来が綺麗でない時の原因【1150】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ロックミシンは何か複雑な作りのような気がしてしょうがないです。

そんなロックミシンの中でも極めてシンプルな分かりやすい構造であるとの「JUKI:MO522」を持っています。

こちらは、2020年頃に一重仕立てのデニムの縫い代の始末を工夫していく段階で、ロックを取り入れて、三つ折りまではしなくても後ろ側へ隠すということができることで見栄えの綺麗な長持ちのお品へと工夫するのがきっかけでした。

デニムも分厚いものだと三つ折り同士の重ね縫いが時に不可能であったり綺麗にできなかったりなど困難な場面に当たることも多いので、できるだけ厚みが増さないように縫い合わせる工夫が必要になります。

ロックミシンがあると、その他洋服作りの場面、お直しの場面にも役立つこともあり、購入を決めました。

そして、エコノミーな中古品のMO522をメルカリ様の出品者様から購入致しました。

とても有難いお値段で貴重だと思っています。その節はありがとうございました(^-^)。

以前に【706】という記事でこの同じMO522について書きました。

その時の内容というのが、針が折れてしまった時の針の交換の時のドライバーなどを使ってネジを緩めたりする作業中心でした。

今回は、少しスポットが違います。

原因が分かっていないのだけれど、ロックのループが綺麗に出来上がらず、2本の糸の平行線の途中に時々お団子ができるなどの糸調子の不具合の原因を突き止めるという内容になります。

シンプルな構造のロックミシンならではの注目の箇所

2020年中古品で購入の「JUKI:MO522」・・・極めてシンプルな作りとのモデルらしいですが、私にとっては複雑(泣)。しかし、慣れだと思いますので、何度も使用することでそのシンプルさが実感できのでしょう。
この右下の溝に指を入れて、内部がのぞけます。後ほどご披露いたします。

こんな写真も保存しておくと、今後の糸通しの際に参考になるかもしれません。あと、左右の糸調子はミシン屋さんにやってもらったそのままいじりません。おおよそ、左右とも「5」の位置にダイヤルが来ています。

通常糸は通しっぱなしがロックミシンの場合は良いです。

さて、今回のハプニングなのですが、糸通しっぱなしであっても何かのはずみで不具合が。。。

こんな風にループになって出来上がるのが正常です。
これが2本の並行になって途中でお団子が入ったりは不具合です。その原因は。。。
この部分がだいたい、ロックのループが綺麗に出来上がらない時の不具合の原因です。これは私の体験からのデータなのですが、おそらくこのシンプルな構造だと言われるミシンの中で最も糸調子の要(かなめ)である点がダイヤル左横の細い針金のバネだと思います。ちょっと見にくいので寄ってみますね↓。
青い方のこの指の先端にわずかに針金が見えています。ここに糸がちゃんと引っ掛かっていますね。これが、引っ掛からずにそのままだというのが多くの場合原因であったということが私のデータです。
さらに写真寄ってみます。針金が太く映っていますが、そこにちゃんと糸が引っ掛かっています。これは正常な証です。右も見てみましょう↓。
ここが左と同様の構造になっていて、同じように細い針金のバネに糸が引っ掛かっています。更に寄ってみます↓。
ちゃんと引っ掛かっていますね。ということで左右とも◎の状態です。

今回、この右のピンクの方の糸のひっかかりが何らかの弾みで外れて、気が付かずにいました。

ここに糸が引っ掛からずに難なく通ったかのような様子だったのですが、ここ1つ通っていないだけでロックが出来上がらないという重要な箇所となります。

それに気づくまでの時間が結構あり、この機会の学びによって、今後は、ここを気を付けて見ていくということになりました。

何かループが上手くできない不具合の時に、必ずここをチェックすると早く解決できます。

では、先ほど後でお見せするというお話の糸が通っていく内部の様子をどうぞ↓。

上からピンクの方の右側から来た糸はここを通っていきます。下に一度行くのだけれど、再び上に上るのですね。このスプリング調の糸案内の構造も意味があるのでしょうね。
詳しく取説などには書かれていませんが、ただの輪ではないところに、擦れによる糸の切れやすさの防止であったり、糸がスムーズに滑らかに動くような丸みをおびた工夫の結果この形が採用されているのでしょう。
何とも奥が深いものです(^_^;)。

あとがき

【706】では不十分だったJUKI:MO522のその他のノウハウがお伝えできました。

私自身もロックミシンはあまり使わないのです。

今回、たまたまお洋服作りの訓練を少しさせていただいていますことでロックミシンの頻繁の登場がありました。

お洋服の訓練に関しては、また別の記事でお話させていただくことがあるかと思います。

私はこれまでずっと独学でバッグを作ってきましたので、バッグはほとんどロックが必要ありませんでした。

しかし、まえがきにも書きましたが、ある時厚みのある生地で一重仕立てで巾着袋を作る時にロックの必要性が出てきたことがきっかけで持ち備えるに至りました。

YOUTUBE動画の中でもお話させていただきましたが、ロックミシン機能は、家庭用ミシンでも縁かがり機能としてあるのですが、ロック専用と随分その様相が違います。

やはりロックというものの本来のイメージに合うのはロック専用ミシンでかけたロックのループの柄になります。

家庭用ミシンは1台でいろんな機能が付くから便利ではあるのですが、私も家庭用ミシンをやめたきっかけが、まっすぐに縫いにくいということからでした。

それぞれの綺麗さを追求していくと、やはり、ストレート縫いは、職業用ミシンでその綺麗さを極める、ロック始末はロックミシンでその綺麗さを極めるというところに行き着きました。

こんなエピソードもご参考になると良いです(^-^)。

ロックミシンで初の針の交換をした時の学び【706】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ロックミシンを時々使うことがあります。

今回、その途中で針が折れました。

ロックミシンにはそれほど慣れていなく、入手も2020年が初でした。

中古品をメルカリで大特価でお譲りいただきました。

お世話になっているのは、JUKI社製のMO522機種です。

今回、この針の交換に結構時間がかかってしまい、そのことからの針交換がスムーズにできるポイントをお伝えしたいと思います。

何分不慣れでしたので、戸惑いながらの作業だったのです。

ポイントと3点:緩めるネジ、針の向き、試し縫いのチェック

今回針交換をしたロックミシン:JUKI社製MO522機種

複雑なロックミシンの中では、極めて単純で分かりやすいとされているモデルのようです。

では、針交換の部分にスポットライトを当てた写真に移りますね。

この指の位置に針が設置されています。針を外す時には、指のすぐ上のマイナスドライバーで緩めるネジと、左サイドのプラスドライバーで緩めるネジがあります。

折れても、残りの部分が本体にまだ設置した状態なので、それを外します。

針を外すのは、手前のマイナスドライバーのネジ、同じ場所に設置されている糸通し(指で触っているパーツ)を外すのは左サイドのプラスドライバーのネジです。

これらは完全に外さずとも、緩めるだけで交換できます。

手前のマイナスネジは緩め足りないと針が奥まで行かないのでそこは注意です。

次に針の向きです。

専用の針を必ず選ばないと故障の原因。この場合は、HAx1という針(家庭用)の14番針です。
針の裏側はペタンコです。このペタンコが設置する時に向こう側向き(前後の後の方)が正しい位置です。

針を見ると裏側がペタンコなので、比較的分かりやすいです。

このペタンコを奥側へ向けて設置します。

ストレートのミシンのTL25などは、溝が右側という向きだったりするので、少し違いますが、単純なので分かりやすいです。

針を設置する前にプラスネジをゆるめた糸通しが少し邪魔なので、ぶらぶらしているのを奥の方へ移動して追いやることができます。そして、針を先ほどの向きで設置して、マイナスネジを閉めます。

きちんと針を奥まで埋め込みます。ここが取説にも書かれているポイントです。

そして、マイナスネジを絞め、プラスネジを絞めます。

で、ここで、私が今回手こずったのが、針が折れた時などに、はずみで糸が本来の穴に正しく通っていなかったりしていたのに確認せずに試し縫いをしてみたら、ループがちっとも出来上がりませんでした。

ロックミシンはストレートミシンと違って、布を当てずしても、空縫いで試し縫いができます。

糸がループを作らなければロックになっていきません。

そこで原因を調べます。

結果は、機種が書いてあるカバーの中の糸通しが変な位置に通っていたということでした。

そして、直して再び試し縫い。

綺麗な糸ループができましたので、正常です。

こんな感じで、ロックミシンは少しのはずみで糸が外れやすかったり変なところに引っかかったりするもののようです。

よって、こんな感じで試し縫いの前に糸の通りを目で確認ということが良いという学びが得られました。

あとがき

以前に家庭用ミシンに付いている拡充機能の中のバラエティー豊かなステッチの中にロック始末がありました。

それに比べると、ロック始末専用のミシンはとても縫い目が整って美しいです。

布をフルに糸が覆う感じになります。

次回の記事では、ロックミシンを使う用途のご紹介です。

合わせてそちらの記事もよろしければどうぞ(^-^)。

良質なハンドメイド商品を目指して。。。ロックミシンの糸目の最終、玉止めの始末の勧め【639】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2020年より、ロックミシンを一部使いすることがあります。

それは、例えば、一重仕立ての時ですね。

裏地を貼るものは、裏地に隠れてしまいますので、縫い代が裏地内で守られ、傷みが起こりません。

縫い代の傷みも他の物との接触でほつれていくことが多いですので、閉じ込められた状態であれば問題ないです。

今回は、一重仕立てでポケットを縫い付ける場面などで長持ちを目的とした見えない部分の丁寧な仕立ての1つとしてロックミシンの始末の場面をご紹介したいと思います。

ロックミシンも表立って見える部分ではないのですが、半分外側といったような、例えば、のぞくと目に映るようなポケットの内側などの場所では使う意味はあります。

縫い代そのままが目に映るのか、それとも、ロックミシンで始末してある様子が目に映るのかでイメージが違うというのと、現実的にロックで囲われた状態の方がやはり幾分か長持ちだと思います。

ロックにも玉結びを施すという策

では、玉止めをしていく様子です。

ロックの最後の糸ループを多めに残します。8cmくらいです。5cmだと少しやりにくいです。
そうして、よく手縫い糸で、ボタンを付けるなどの時にほどこす玉止めと同じで、一度コマ結びをします。これだけです。一度だけでも糸が幾重にもなっていて大き目の結び目ができるので1度のみで十分です。
こんな感じで玉がパーツ寄りに出来上がりました。
そして、小ばさみでカット。ツンと残り糸が出ますが、どのみち、縫い代内などに隠れます。
些細な場面かもしれませんが、玉止めをしないプチっとカットしたままだと出来上がってもいないのに作業の途中で擦れてほつれてくることがありますのでこの玉止めの効果はかなりのもの。

あとがき

やや我流ですが、人間が考えることなので、きっと同じようにされている方がいらっしゃるのではないかと思っています。

どう考えても自然でシンプルなやり方なので、余計なことをしなくてよいからです。

丁寧に仕上げる策の1つとして、こんな影の部分も効果があると思っています。

ちなみに今回の場面で登場の生地は、25ozデニム(ヘビーデニム)とロック糸が、フジックスシャッペスパンの#90の薄グレー色でした。

そして、使っていますロックミシンは、JUKIの「MO522」モデルです。

中古品で大特価の¥18,000(メルカリにて)でした。匿名の出品者様でしたが、ありがとうございます(^-^)。