A4横サブバッグがスタイリッシュでクールに完成、ボーダーの徹底した柄合わせとゴールドのハトメの存在感【57】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびは、【56】の記事の続き、グリーン系マルチボーダー生地で作るA4横バッグが完成しました。

後半場面でポイントとなるのが、何といっても取っ手を通すための「片面ハトメ/アイレットカン」の取り付け。

「片面ハトメ」はバッグ製作の最終段階で取り付け、そこへ取っ手を通して完成となります。

以前にシルバーカラーのアルミ製の片面ハトメを巾着バッグに設置した際には、「プライヤー」というカシメる道具を使って設置する場面をご紹介しています。

しかし、この度のゴールドはもっと硬い金属であり、プライヤーは使えません。

打ち道具を複数使用させていただき、打ち込み式の設置となる点が一歩踏み込んでいます。

なかなか写真や映像を写ししにくい中、なんとか打ち込んでいく途中のショットをまとめましたので、是非ご覧いただければと思います。

ゴールド混じりのグリーン系ボーダーのA4横サブバッグ、ゴールドカラーの片面ハトメに通るスタイリッシュな取っ手

まず、下準備として、チャコペンや赤マジックで穴を開ける位置をしっかりと印をしておくところからのスタート。

ここで前もってお伝えしておきたいのは、穴を開けながら同時にアイレットカンを打ち込むことは物理的に不可能であるということ。

最初に「ポンチ」というカッターナイフのような刃のついた丸いパンチのような道具で穴を開けてから、新たに打ち込み用にセットし直して打ち込むという2段階を踏みます。

この2段階に共通して使用する道具は「金づち」。

身近な工具ですが、カシメるタイプのパーツの打ち込みには必ず必要なのです。

「片面ハトメ」のやり方は、他の類似パーツでもおおよそ同じような作業、これ1つクリアすることで製作が広がると思います。

片面ハトメ取り付けの手順:左上から右へ流れるようにご覧くださいませ。ポンチで穴を開けてから打ち込み。

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.09.22からおよそ5年半後の2025.02.26にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

後で貼りますYouTube動画は当時の未熟な知識や技術のまま残っておりまして大変恐縮なのですが、打ち込みの際には平らなコンクリートがベスト。

クッション性のある「ダンボール」を下に敷くなどは一番のNGなのでした。

それによりずれたり失敗したりしますので、本当に申し訳ございません、私の知識不足で当時ダンボールを敷いてやってしまっていたのでした。

ただ、黒いゴム板は大変硬く、これは打つ時に是非あるべき道具です。

セットして打ち込む場面:7-8回打ち込みました。ここで下に敷いているダンボーは「NG」です。訂正します。
片面ハトメ(8mm)の設置完了:表にはつるつる、裏側にはワッシャーの溝の線が見えるという出来上がり。
完成:片面ハトメに共布の取っ手を通しました。<サイズ>縦26cmx横34cmxマチ15cm。A4横サイズです。

あとがき

2025年から見て、この2019年の製作は研究と挑戦。

とりあえずあこがれるデザインには片っ端から挑戦し、下手でも不格好でも一度は仕上げていくということをやっていきました。

この取っ手は、長い目で見て丈夫ではありません。

いずれ物をたくさん入れた重みが圧力となって片面ハトメにのしかかり、外れる時が来るかと。。

そのような限りある寿命のパーツをわざわざ設置するのか。。

このことをひと通りあらゆる打ち込みパーツを体験した上で考えたのでした。

カシメることの曖昧さは打ち込みをした者のみが分かる感覚。

見かけのかっこよさや装飾性に惑わされた使い方がいかに薄っぺらな製作であるのかを感じるようになりました。

とはいえ、この体験をした者がその考え方の変化をも含む投げかけとして、こうして記録に残すことはかえってした方がよいことだと考えました。

2025年には当製作では打ち込み式パーツの「完全廃止」の今も、過去の記録としてはしっかり残すということをさせていただきました。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

広くゆったりと見渡せるA4横型の良さ、素敵な柄も同時にゆったりと眺めてもらえるボックス型のサブバッグ【29】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

サブバッグはあくまでもカテゴリーの分類としてそう呼んでいます。

しかし、実際の使用はもしかしてメインバッグで使われることもあるのかもしれません。

その辺りはユーザー様に委ねる部分でございますが、製造者本人がサブバッグのようなシンプルな形状こそメインバッグに使いたい実状を感じているのです。

いつの時代も流行を気にせずに自然なスタイルで使えること。

ただのシンプルな入れ物のような様相が、かえって使いやすいのです。

トート型の自由で開放的な作りは、セキュリティー性には欠ける部分もあります。

しかし、完璧なバッグというものはどこまでも未解決なものであり、どこに一番重きを置くかという点を先に重視していくことの大切さを考えております。

そのような価値観も組み込みながら、せっかくの広い面積に美しくお花が咲く風景のように映るフローラルな素材をめいっぱい活かしたサブバッグをお作りしたいと思いました。

もとは服地のワンピース用と想像するような生地であり、バッグに仕立てること自体がレアケースとなります。

装飾を入れず面積を広くとった定番デザイン、広々とした画面に花柄が生き生きと躍動するA4横マチ付きバッグ

このたびは、表地も裏地も同じ花柄の生地で作り上げました。

裁断風景:全手のパーツに接着芯を貼り、更に本体にはハード薄芯を内蔵、底板も「ベルポーレン」を内蔵。
<表地/裏地共通:サーモンピンク花柄>:PAPER PRINTEDという名前の生地、ポリエステル/100%、日本製。

日本製なのですが、英語で加工名が記載してあるようです、捺染の事なのか転写プリントのことなのか。。

なぜ、表地も裏地も同じ生地を使用したのかの理由に、裏地にどんなカラーを持ってこれば良いかが全く思い浮かばなかったからです。

そこで、思い切って1種の素材のみと決断したのですが、内部が違った方が深みはあると思うのです。

もしジャガードの場合でこのように困った時には、裏面を使い反転の出方をあえてユーザー様にお知らせすることを兼ねた1種のみの生地の使い方も解決策の1つではないかと。

ハード薄芯の内蔵:こんな場面は出来上がったら見ることはできません、白い部分が不織布のハードな芯地です。
ポケット:これ以降、両玉縁風から型玉縁風へ完全シフト。セキュリティー性があるのは屋根のような片玉の方。
ポケットが設置された内部。奥にポケットが見えます。
完成:<サイズ>:縦27cmx横34cmxマチ14cm。
4つの角度から:左上から時計回りに、正面、入り口オープン、底面、サイド面。なかなかスタイリッシュです。

製作した感想は、確かにアイロンで折り曲げにくいとろみ生地の分野です。

もともとバッグになど考えられもしない生地をあえてバッグで試したことは、後のハンドメイドキルト加工のアイデアに役立ちました。

もっと強度や長持ちを高める価値アップには、柄を壊さない馴染む糸でキルトをかけて固定すれば、とろみ生地であろうが関係なくしっかりと仕上がるのです。

持ったイメージ:左が正面、右が斜め45度くらい。サイズ感はグッドです。マチは15cm程度は使いやすいです。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.07.25からおよそ5年半後の2025.01.29にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

あまりにも出回り過ぎているデザインですので、その後は廃止。

別の縦長のB4サイズ程度のものに代わりました。

ただ、新型は一重仕立てでポケットも無いので、この時の「裏地も付いてポケットも付いたデザイン」というのはこの時ならではの価値を持っていたと思います。

2019年では、同じ仲間の素材違いで複数製作しました↓。

同じデザインで同じ物が1つとしてない1点ずつの製作。2019年に主にこのデザインを利用していました。

その後、生地を丈夫なものに限定し、取っ手を長い支柱として底面に頑丈に縫い付け、底ベルトパーツも追加する形の一重仕立てへと変更していきました。

重い荷物には、2019年当時の取っ手の付け方では生地を部分的に傷めてしまうのです。

その後だんだんと製作に深みを増していったのですが、それでもこの時の過程は必要だったと思うのです。

ここを通らなかったら、何が必要で何が削ぎ落した方がよいのかなどの判断さえはっきりしない現在のままだったと振り返ります。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク