ナスカンが留め具の巾着リュックの入り口の隙間を最大限に埋める改良、入り口フラップの型紙を最大限にした6点の修正の1点目【832】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

やっとこの時がやってまいりました。

「餅巾着:もちきんちゃく」という名前のデザインの巾着リュックの入り口の隙間解消の解決策として、入り口のフラップをサイズを広げ、取り付け方も覆うように工夫するというリフォームの1点目を開始しました。

ここから数点連続してリフォームしていきますが、今回はまず1点目のうろこ柄が完成。

そんな「修正」に特化した作業風景を今回はご紹介したいと思います。

こんなこともあるのです、良くない状態のまま複数を完成させてしまってからのその後の修正というケースです。

自分勝手に製作しても結局は何も機能を果たしていない結果を知ることになるという教訓を得たのでした<m(__)m>。

それが、6点物完成品を作ってしまった姿勢の反省となります。

とても手間がかかる製作ですので、精一杯きちんと修正していきたいと思います。

小さかった入口フラップを取っ手の間に通る最大限に広げた巾着リュックの修正の記録

細かいことを言いますと、2種のデザインになります。

1つは、内側に巾着袋が設置の最新型と巾着袋が設置無しの従来型の2種。

まずは、従来型の古いデザインからやっていきます。

内部はそのように違いますが、入り口のフラップは同じ作りでしたので共通しています。

修正前(before):入口フラップのサイズが小さいので隙間が多かった状態です。

この状態は、セキュリティー性が低いと言えます。

このフラップを可能な限り大きくするということ、そして、取り付け位置も変えます。

修正前の上の写真では表地と裏地の間に挟み込んでいます。

これを背の部分に縫い付けて覆う形へ変えることで、取っ手間の隙間を全面的に覆うことになります。

裏地を外した様子:まずは、ある部分まで遡るように解体。マチもほどいて、サイドや底の地縫いも外します。
新しいフラップ:生地を残しておいて良かったと思う場面。反対側は裏地の別布を使用。
裏地用の生地:ポリエステル/100%のポプリン。ピンク、内部の裏地と色違い。右は取り外したフラップ。
タブの位置を下げます:上の方で緩かったところを下へ移動します。
背に縫い付けに変更のフラップ:取り付けは、2枚仕立てのハード薄芯を力布にします。ハード厚芯だと1枚で。
縫い付け部分の完成:ここで、次の課題が。。フラップの幅が取っ手の幅を上回っています。

実際にやはり引っ掛かってバランスが悪く見た目も悪いです↓。

課題の残る完成:やはりフラップが引っ掛かっています。ごわついたインテリア生地を最初にやってみて正解。

ということで、型紙を一部だけ削り、引っ掛かりの解消をしていきます↓。

型紙の一部カット:できるだけ面積を残すような感じで縮小。上の方の横幅は削らずにやめておきます。

今回はここまでです。

この型紙で作ったフラップが【834】で成功しています。

【834】の記事ではこんなパッチワーク生地で同じモデルを製作。フラップが違和感なく間に最大限で設置。

この検証が上手くいけば、もう一度この度のフラップは修正していきたいと思います。

あとがき

わずかずつでも良い、必ず良質なお品への一歩となれば。。という気持ちを持って取り組んでいるリフォームとなります。

ここまでのことをまめに1つずつ改良していくとユーザーの目に留まる程のものになると思います。

現在ブログの手直しをしています2024.07.02でして、この記事の順番です。

当初投稿しました2021.12.19からおよそ3年後です。

2024年の今振り返ってもこの時の入り口フラップの隙間の解消が随分完成型に近くなっていると思うほどの大きな修正であり重要な場面でした。

ミシン針が通らなければ縫いとじが実現できない、厚手生地で入口完全密封のファスナーリュックをどのような工夫で作ったか【203】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ最近ずっと手を付けれずにいた手持ち生地の厚地タイプが結構あることに目を向けてみました。

なぜ、手をなかなか付けれずにいるのか。。

それは厚地が重なる部分が多くて縫えない可能性があって尻込みしているのです。

そこを克服していこうというのが今回の企画です。

厚物に向いたバッグのデザインをセキュリティー性も伴ったものとして考えてみた

厚地というのは、壁にぶち当たる場面が決まって重なってミシンが縫えない時です。

これが起こらないような作りにすれば、ゴブラン、インテリア地などの厚い生地もバッグにしていけると思います。

結構残っている生地の中には素敵な厚地がたくさんあるので何とかここをクリアしていきたいと思っています。

そこで、1点考えたデザインが、半月型のリュックにもなるハンドバッグ。

小さい物ですが、マチを10cmとそこそこのボリュームにして、容積をできるだけ増やします。

そして、このように出来上がりました。ライムイエローの爽やかなバッグです↓。

ミニ半月型リュック:縦16cmx横27cmxマチ10cm。

ミニとは言え、横はそこそこありマチもボリューミーです。

長財布、スマホだけでなく、他の小物も入れていただけるかと思います。

スペイン製のインテリア地で厚手のごわっとした生地、綿/100%です。

イメージとしてはソファーに貼る生地としての使われ方を見込んだ素材。

背の部分:取り外し式のリュックのショルダー付き。長めでたらりと下がるリュックの背負い方も可能。
入口の口布の作り:どこにもすき間がありません。安心して、背負って出歩くことができます。

やはりリュック仕様となると入口が視界から遠ざかるので、不安も付きもの。

そこで、フルに密閉することを考えまして、口布を設置しました。。

内側の様子:ちりめん生地を使い、にぎやかなマルチボーダーが広がった内側になりました。

表地のライム色がこのボーダーの中の色に入っていることでマルチカラーのにぎやかさを落ち着かせてくれます。

入り口の口布の設置部分が重なりが多くなり、困難を極めました。

口布もハード薄芯を入れて立派な物に作り直したら、貫禄があってその方がよかったのです。

悩みどころですね。薄くは作りたいけれど、貫禄も出した方が良い物になるのです。

ここが非常にもどかしい。

もっと厚手になるともう入り口の口布縫い付けが対応できないのです。

ということで、今回はたまたま何とか縫えたけど、次回は違うデザインを考えていかねばなりません。

厚手生地にオールマイティーに対応できる万能デザインは本当にあるのか

なかなかいろいろ欲を出すと、難しいものです。

それにリュック仕様に必ずするということもデザインがなかなか見つからない1つの要因。

けれどここはゆずれません。リュック仕様は必ず入れたいのです。

例えば、入り口の密閉を裏地の柔らかい布で巾着のように絞るというデザインは1つの手かもしれません。

あとは、一重仕立て使いをして袋のようなバッグにするとか、けれどリュックにもなるよというもので。。などです。

あとがき

厚手の生地といっても、このたびのインテリア生地は比較的目が粗かったものになります。

それで何とか針が通って完成まで至りました。

生地の厚みだけを見ずにその織密度をじっくり見て、スカスカなのかぎゅうぎゅうなのかで縫っていけるものとそうでないものに分かれていく岐路もあるかと思います。

とにかくこのたびは良い研究になりましたし、オシャレに仕上げる一定の成果も出ました。

ファスナー使いの隙間の解消は製造業者としても悩みどころ。

ただ、完全密封には他の対策が及ぶことはありません。