リングにおける台とストーンのカラーの組み合わせについて。。地金による宝石の寒暖カラーの「別」はあるのだろうか【523】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

リングの台の部分に関する刻印の中では、K18YG、K18WG、K18PG、PT900があります。

同じシルバーカラーの地金であってもK18WGとPT900では、PT900の方が柔らかめ。

リングの丸が変形しやすいのもプラチナリングの方です。

ましてや、プラチナ製の透かしリングともなれば、柄の部分の細い線が折れることも多々あります。

これは、指が頻繁に動作する身体の一部であることも相まって、リングは傷みやすいジュエリーアイテムだと言えます。

だからこそ薄っぺらなリングではせっかく地金を使っていても破損のリスクが出来てしまうのです。

そうすると、丈夫な方のホワイトゴールド台の地金のリングを選ぶのは正解です。

ただ、PT900代のリングはK18WGに比べて白っぽさが非常に神秘的でもあります。

この良さは撮影したその姿にも現れますので、ホワイトゴールドとプラチナは異質なものだということになります。

このたびは、プラチナの台が使われたPT900リングをご紹介しながら、その白っぽいシルバー色の台とカラーストーンの相性、そして、K18YG台とカラーストーンの相性を比較します。

そして、地金とストーンの組み合わせが法則があるほどの決まっているものなのか、そうではなく、いろんな条件によって相性が都度変わるのかを見ていきたいと思います。

PT900リングに相性が良いストーンは寒色系(だと私は思います)

マルチカラーの三つ花リング:使われている天然石は、ブルー、パープル、ピンクの寒色系マルチカラー。

それぞれ、ブルートパーズ、アメジスト、サファイアかトルマリン。

ピンクの石がよく判断が迷われ不明になっているようで、サファイアかトルマリンかの判断がぱっと見分からないことが多いようです。

カラーから見るだけでは可能性がいろいろあるからだと思います。

このリングのストーン部分は小さく控えめの三つ花。

マルチカラーがかわいいですが、全体の迫力の見直しにより、当「本物志向のレンタルジュエリー」のラインナップには結果的には並びませんでした。

ただ、この際かわいいリングですので、地金とカラーストーンのコンビの例として取り上げました。

台の溝もアクセントになっている、相当にしっかり感がある台ですので、個人コレクションとしては出番の多い柔軟なデザインだと思います。

ここに使われているストーンはブルー、パープル、ピンクの青味カラーです。

パープルやピンクは赤みの方へも入ることもでき、どっちつかずのような色ですが、3粒の内1粒オレンジ寄りのピンクで暖色だとしても、その他2粒が青味であることで全体が寒色系に寄ります。

3分の2という割合の影響力です。

ぱっと見、このリングは寒色系の素敵さが目に映るリングだと思ったのですが。。

この後のいろんなマルチカラーのリングを見て、それほど「決まりや法則」があるわけではないようだと思えてくると思います。

シルバー色の台=寒色系、ゴールド色の台=暖色系とだけでは分け切れない、実際のリングの存在を次に見てみます。

ヴィンテージ感、ストーンが際立つ効果など時々で地金による効果が変わる発見

マルチサファイアリング:K18YG台。銀色の台だともっと普遍的だったかも。ヴィンテージ感が出ています。

こちらも1粒のサイズはこの最初の写真のPT900代のリングと同じくらいです。

程よく赤みや青味のストーン(すべてサファイア)が混じり違和感はないですがどのような印象でしょうか。

台がイエローゴールドであることによって、「昔の物=ヴィンテージ感」が増しています。

これはこれでこの台のゴールドがヴィンテージリングだということ伝えてくれているようなのです。

マルチサファイアリング:K18WG台。一方こちらもサファイア。ストーンは暖色系なのに台が銀色です。

これはあくまで私の感想ですが、もし台がイエローゴールドならもっとぴったりなのに。。

と思ったのが第一印象。

ただ、ゴールドだとフラワーが小さめなので馴染み過ぎ、台にお花が埋もれてしまうから、お花の引き立て役になるようにホワイトゴールドを使ったとも見ることができるのです。

本当のことは分かりません、製造者様のみが知る「真意」なのです。

その都度の事情により判断されて組み合わされているのだという見方も捨てきれません。

地金とストーンには様々な組み合わせ方があることを実際のリングが物語ってくれました。

あとがき

結局結論は出ていないこのたびのテーマでした。

どう思われるでしょうか、地金とストーンの相性。

ルビーやサファイアのブルー色は平均的にイエローゴールドにもホワイトゴールドやプラチナにも使われているようですが、それでも私はシルバーカラーの方がいずれも合うと思っております。

こんな風にジュエリーを眺めながらあれこれ思うというのも気にかけている証拠です。

もし、一からオーダーメイドでリングを作ってもらうとすれば、必ずジャッジをゆだねられることだと思います。

その時にこうと決めた「自分なりの引出し」があると自分の意見を持つことができますね。

それと最後にお伝えしたいのは、ジュエリーも指輪だけをはめるというよりも、ブレスやネックレスと一緒に同時付けをすると思います。

よって、その他のジュエリーアイテムがどんなものと合わせていくのかも重要で、オーダーの際には、手持ちのジュエリーを持参するというくらいの「気合いと熱量」があることが渾身のジュエリーを手にするちゃんとした「理由」になるのです(^-^)。

コハクとコパルの違いが正確に分かる人などいるのだろうか、天然樹脂そのものがジュエリーになった特殊な素材に注目【520】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

琥珀(こはく)のコニャックカラーと呼ばれるオレンジが非常に美しいです。

琥珀のネックレス。65cmくらいのミドルレングスです。留め具にも琥珀が使われています。
こちらはブレス。ネックレスにばっちりと合います。とても軽いのが琥珀の特徴です。

このブレスに関しては、購入時にコハクかコパルか不明との情報をいただきました。

カットが多面カットの粗めでいびつなところがとても美しいです。

これらの琥珀に合う、ヴィンテージ感たっぷりの透かし台のK18YGが美しいリングをご紹介したいと思います。

コハクとコパルの違いなど簡単には分からないが、定義がしっかりある

琥珀(こはく)は厳密には、コハクとコパルがあるのです。

コハクの方は「完全に化石化」されたもの。

コパルの方は「半化石化」の状態のもの。

半化石化は化石化が完全なコハクより弱いということなのです。

ただ、コパルにしても、年月は数百年-数千年の天然樹脂というものなので、はるか昔の素材であるわけです(コハクはうんと昔になります)。

そうしますと、コパルでも相当貴重な素材になります。

コハクは、火に燃やすことができてしまうので、当然コパルもですが、火には近づけてはいけません。

鍋料理、焼き肉料理などのお食事に琥珀ジュエリーは控えることをおすすめします。

コハクもコパルも一般的に琥珀(こはく)と呼んでしまっていることが多いようです。

今回のお品も果たしてどちらなのか不明とのことです。

琥珀のリング:K18YG台。飴みたいな立体感ある粒。サイズがビッグなので迫力あり。中身有り。

中に木の葉の軸なのか木の幹のかけらなのか、何かが入っています。

台の透かしも凝ったものです。ヴィンテージ感たっぷり。

琥珀のリングが18金の台に乗ったものがそもそも希少です。

琥珀は削ること自体リスクが大きく割れやすいので、加工が難しいとされている素材です。

だからこそ、それでも作られたこのリングが貴重なのです。

試行錯誤の末行き着いた組み合わせがございます↓。

ベースはイエローゴールド。リングの多角形がペンダントの8角形とリンク。

もうすでにこの時点で、琥珀は樹脂という実態を忘れています。

鉱物であるストーンと同じに考えて宝石のラインナップに当たり前のように並んでいることに改めて驚きます。

鼈甲も同様ですが、やや市井的目線からは、琥珀の方が少し人気が高いように思えます。

あとがき

上述のように、琥珀(こはく)や鼈甲(べっこう)は天然樹脂であり、天然石とは違った分野の素材ということでした。

同様に、海の産物である「シェル」や「珊瑚」や「真珠」も宝石の仲間としてこれまで括られてきました。

海、山、川などの自然の中の産物であるという括りでは一まとめになっているのです。

琥珀や鼈甲も近年はもう素材が見つからないとのことで貴重な存在です。

昔の品物がごろごろと箪笥の中に昭和時代の品物として眠っているかと思います。

「ひいおばあちゃんのネックレス」などとということをテーマにすると、随分実家の箪笥の奥に琥珀が眠っていることでしょう。

うまく活かせると良いですが、ごつ過ぎて装いが難しいのが現実です。

そのごつさを新しい形で装えるお手本があれば嬉しいですね。

1つコツのような考え方として、和風に合わせないことかな。

琥珀や鼈甲を「和」ととらえる固定観念を脱し、「洋」の装いに取り入れると新しい形の装いが生まれやすいと見ています。

あくまで私見ですが(^_^;)。。

レアなK18YGの88cm、ペンダントトップに躍動感が出せる希少なロングチェーンの勧め【468】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ペンダントはそのペンダントトップがスポットライトを浴びることがほとんど。

ただ、立派なペンダントトップに対してバランスが不安な華奢なチェーンが糸の用なペンダントを見てがっかりすることも多いです。

入手のほとんどのペンダントトップ附随のチェーンは、チェーンの極細さに不満でその後交換することが多いです。

実はチェーンこそ、本来地金をたくさん使うアイテムであり、実際のペンダントの重さ全体に占めるチェーンの割合が大きくなるべきなのです。

そうして、貫禄があるペンダントになっていくそのチェーンをただのパーツととらえるのか、それとも重要なデザインの1つととらえるのかという問題提起が浮かびました。

このたびは後者の見方をし、ロングチェーンを例に、チェーンの役割をお伝えしたいと思います。

一見細身な「角あずきデザイン」のチェーンがずっしりと重い感触から感じられる存在感

K18YGのあずきチェーンの88cmの長さのチェーン。ずっしりとした重みから線径の太さがうかがえます。

極太の線径の喜平チェーンとは違ったものになりますので、ペンダントトップが軽いプレートタイプであれば、10g前後の重さで十分ずっしり感が感じられます。

K18ものの中ではレアなロング丈であることがこのチェーンの特徴の1つ。

だいたい、40-50cm辺りが中心で、60cmもそこそこといったところですが、70cm以上になるといよいよ希少な分野に入っていきます。

88cmという長さはおへそ辺りまで来ます。

丈1つでレア感があるというのも18金ならではです。

そして、ぱっと見、それほど太くないようにも思えますが、持つとずっしりと重い。

このことは、丈の影響だけではありません。

チェーンの輪の1つ1つを作る材料の地金のあずき型の輪の「線径」がいかに太いかということの証です。

線径のしっかりしたチェーンはそれ自体の重さの価値がありますし、すぐに結ばってしまうという悩みが解消できます。

そして、当然切れにくいということになります。

ロングチェーンの使い道の例

まず88cmともなると、半分の44cmで2連なので、2連使いができて、そのままチェーンだけの2連ネックレスのデザインで粋に使えるということも装いの幅の広がりに役立ちます。

使いまわしが利くという持っていたいアイテムの1つとなります。

単純にロングの長さのシングル使いでペンダントトップが揺れる躍動感も素晴らしい。

このことはあまり想像しづらいかもしれませんが、40-50cmだと首のところで落ち着いてペンダントトップが静かに座っているような状態が多いです。

しかし、このロングタイプだと、トップが座るのではなく立って活動しているような雰囲気ですので、よく揺らめきます。

そうしますと着用時の動きに合わせた「美しさ」に加え、「抜け感」のお洋服の装いともうまくコンビネーションされるかと思います。

あとがき

自身の個人的趣味でも、ロングチェーンは好み。

40-50cmよりも60cm以上の地金のチェーンには注目しております。

平均2mm以上が望むチェーンの太さです。

まだまだチェーンの存在感はペンダントトップとのコンビとなると、脇役になりがちです。

しかし、ペンダントトップを素敵に見せていくのもチェーンにその役割があるのです。

一度ペンダントチェーンに目を向けてみて下さいませ。

特にその価値をロングチェーンで分かりやすく実感していただけるかと思います(^-^)。