「1点物スタイル」を貫くために。。残布を使用した2点目はデザイン・サイズを変えるということの他に最も効果的な「裏地」を変えること【1076】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

隙間時間のような時間を使うつもりが夢中になって、結果数時間もかけた生地の整理整頓と組み合わせの様子をこのたびお伝えしたいと思います。

時々、こうして生地のストックをすべて把握・確認しています。

主に、一度使用した後の残りが長く残ることがありますが、これも最初の1点が渾身の組み合わせだったと裏付けられるかもしれません。

2点目の製作では、今度は「切り口を変える」というような感覚で1休止後に改めてリフレッシュして企画すると良いです。

一度目に製作したお品も大いに参考にすることで関係してくるポイントもありますので、すべてが繋がった1つのストーリの「第二章」のようなものです。

同じ生地を二度目以降の製作で新鮮に使用する方法、「次は裏地に使う」「コンビを変える」が全くの別物のように仕上がる可能性の追求

2度目以降に製作する表地と裏地の生地のセット:一度目とは必ず違うコンビに、新たな気持ちで挑みます。

いくつか決めた組み合わせをご紹介したいと思います。

左側が表地として、右側が裏地として考えている配置で撮影しています。以下もすべて同じになります。

華やかな衣装生地コーナーの、がさっとしたラメ生地の表地に、抑え気味のブロンズゴールドの裏地がマッチ、明るいストライプ柄が安っぽくならないように裏地を重めにします。

ポリエステルちりめんの左は、カラフルな小花柄。こちらもこのたび初めての使用です。

王道な考え方ですが、マルチカラーの中の1色をとったプレーンな裏地です。

表地が華やかなら、裏地はシンプルにバランスをとりました。

上のちりめん小花柄を裏地に使おうというものです。ここでは黒っぽく映りましたが、左は濃グレー。

ジャガードのまだら柄はどんな柄にも馴染んでくれるので、思い切って小花柄とも柄同士ですが合わせてしましました。

大丈夫だと思います。

市松模様が分かりやすい織柄になった左に裏地をべージュで。モノトーンコーデです。
1件完成品では、上と似た感じになるかも。生地の細かい織柄の方。市松同士四角い柄の相性はあると思います。
以前左の花柄は裏地で使用済。今度は主役の表地として使用。右はユニークな灰みたいな様相のナイロン素材。
元はマスク製作用に仲間が手配してくれた生地。麻/100%の無地と柄です。この生地でバッグは初めて。
左はちりめんに更にお花柄がある凹凸感を感じられる生地。裏地の右はタオル地。いずれも黒同士です。
上の黒のタオル地と種類が違います。こちらは表地として使用。右は以前表地使い済み。互いに逆転です。
右はすでに巾着袋を表地で製作済み。今度は裏地になりまして、表地にパープル無地が来ます。
上の方で出てきたまだら柄のジャガードの色違い。ライムグリーンが爽やかで大変綺麗です。

一番最後のライムグリーンとゴールドの組み合わせは、某ブランドバッグのコンビを参考にさせていただきました。

ゴールドと黄緑の相性の良さを感じます。

ご紹介しましたこれらは、すでに巾着袋製作用に裁断済です。

今後、次々に製作してまいります。

あとがき

1つの生地をいくつか共有する場合でも、同じことの繰り返しを避け、新鮮な気持ちでまた一から作っていくイメージです。

生地も、確かになくなってしまうともう入手困難なので余分に手配しておくこともありますが、長い間ストックしている間に、不思議と気持ちの変化があり、時間の経過と共に最初に発見した時と気持ちが変化していることもあるのです。

裏地で使用済みを表地にしてみる2度目であったり、1度目の組み合わせのイメージと違った裏地との組み合わせで二度目の表地として再度製作したりすることで、同じ生地に対しての可能性を知る機会にもなるのです。

こういったことは均一に大量製造をすることとは対極にあることです。

そんな1点物志向の醍醐味を是非味わってみて下さいませ(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

おしゃれ度重視、昭和の古典的な18金ジュエリーが買取に出て消滅してしまうもったいなさを拾い上げ新しい形で活かしたい【305】

アイキャッチ画像305

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「本物志向のレンタルジュエリー」の事業者です。

レンタルジュエリー業スタートのきっかけは、たくさん集めたジュエリーをそのまま保管しているだけの状態の活かし方を考えたことでした。

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.03.23からおよそ6年半後の2025.11.04にブログ記事の「手直し」の順番でタイトルから見直し綴り直しをしています。

レンタルジュエリースタートは2020年夏ですので、当記事はそれ以前に投稿していたことが懐かしく、すでにレンタルジュエリー業開始に向けた予兆があったと懐かしく振り返っています。

このたびは、年代物のジュエリーの「おしゃれ度」を伴う価値について、お話できればと思います。

よくテレビなどでもてはやされる家族の年代物のジュエリーなどの想像を超える換金価格、その時だけの「現金」の入手のゴールよりももっと長い目で見た「価値」を追求してまいります。

現金化をゴールとする貴金属の価値の置き方に対するアンチテーゼ、名前も区別もない現金とは比較にならないジュエリーの価値

ジュエリーを集めている時代に、ネット検索をしていろんな画像を見ていた時にあることに気付きました。

魅力的な年代物の18金ジュエリーを質屋様が買取をした記録の写真だったのでした。

「このような素敵なジュエリーが買い取りに出されている」ということを知ります。

ここは価値観、手放す人はその場で現金を手にしたという対価を得たのです。

一方その記録を見た私は「そのままジュエリーとして通用する立派な姿なのではないか」と映ったのでした。

そんなエピソードに登場していた古典的な味わい深い素敵なネックレスを、後に探していくことになりました。

偶然にも、何度も祖母から受け継いだネックレスと全く同じでほんの少しだけ違う興味深いミラクルも体験↓。

2連ネックレス:上下を見比べますとK18YGとPT850のパーツの並び方が違います。上は交互、下は2個ずつ配列。

おそらくこのネックレスはかつての百貨店などのお品かと想像しましたが、年代物になると「全く同じ」ということはジュエリーでは出会いにくいことの証拠です。

最初は「同じだ」と思ったのですがよく見たら配列が違うという微妙な違いだったのです。

1点目の祖母からの受け継ぎ(下の2個ずつ配列の方)のみを持っている時点で数年かけて探した結果見つかったのが上でした。

探した期間はおよそ2年、じっくりと時期を待つと素敵な出会いがあったというケースです。

あとがき

このたびは、「金の存在感」「重さ」で価値を決められがちな投資とは対極に、「おしゃれ度」を重視した考え方をお伝えする回でした。

当「本物志向のレンタルジュエリー」では「おしゃれ度」を一番重視しています。

人間の脳というのは、目先の得を優先に考えるようにできているのかもしれません。

貴金属を見ると、その重さによる価値を現金で考えてしまいがちなのです。

極端な例ですが、透かしの美しい装飾は、地金が削ぎ落とされた空洞の部分があるから軽くなります。

しかし、シンプルなバー状のバングルに比べて、その「隙間の美しさ」も伴い全体のおしゃれ度を高めます。

おしゃれ度の高さは、「地金の塊」を超える存在になり得るということです。

この考え方を反映し、当「本物志向のレンタルジュエリー」では、重さに関係なくすべてを均一にしたレンタル料金にしています。

重さ重視をしたい場合は重さの表示を見比べることができるようにしっかりと表示し、均一料金であるラインナップからどの番号のセットを選ぶかはお客様の裁量に委ねます。

多様な価値観とニーズを拾い上げてはきたつもりなのですが、本当に拾い上げたいものこそ消滅の危機にある年代物の素敵な価値なのです。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク