少量の希少価値の高い高級バッグと共に多数の普遍的な格安バッグが同時に存在する理由の発見【730】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「ブランドの条件:山田登世子」を拝読。

単純ながら「とにかく面白かった♪」という第一声です。

「有名ブランド」様の例がピックアップされていたことでイメージもわきやすかったです。

本の一読により、1つとても興味深いことを教わりました。

その知識から思うことや考えを自らの言葉をもってまとめたいと思います。

模倣デザインあってこそのオリジナルデザインの価値が高まる、このことをオリジナルデザイン考案者は心の奥底でどう思うのだろうか

「一流ブランド」様、「模倣」に対しては非常に厳しい取り締まりをされているようです。

真似されることで、苦労してオリジナル商品の企画に込めた美学などが曲がって伝わってしまったり、軽々しく扱われたりなど、とにかく大切な宝である「権利の侵害」の際まで波が打ち寄せられるからです。

しかし、模倣されるという時点で、模倣される側の価値も同時に認められたということにもなるのです。

この妙な矛盾がとても興味深いことです。

もし、模倣品のない高級品の希少価値の高いお品だけで、こうも注目されるのかどうかです。

それはやはり、模倣品のマスへの広がりにより、本家の存在価値が改めて認められるということだと思います。

元々品数が少ない、いや、少なくしかどうしても作れない高級品もマス向けな模倣品と共に生きる運命のようなのです。

恐ろしいまでの矛盾なのですが、それが実体のようなのです。

ただ、取り締まりが厳しい所からは、高級品の製造側・企画側からすれば大変迷惑なことだと考えているのでしょうし、広く広がることに一番に価値を置いているわけではないと言えます。

そのプライドと気高さこそが高級品を作る「ハイブランド」様の姿でありスタンスでもあるのです。

よって、高級品と模倣品の共存は相容れないスタンス同士でありながらも共存として成り立っている自然の姿をとても不思議な現象だと見ています。

では、YouTubeを貼りますが、動画内では、アメリカや日本がハイブランド様の販売先になった理由をお伝えしています。

世界を股にかけて広がった理由に、長きにわたる培った伝統を守るだけではない別の「読み」があったのです。

あとがき

今回の本の著者様は、とても優れた文筆家といった印象です。

以前にも「シャネル」ブランドについての本を読ませていただきました。

文章のタッチが時折ダイナミックな点に特徴があります。

いかに「ハイブランド」と「その他のブランド」が大きく違う点なのかが分かります。

激しい位置付けの開きがあり、その極端なまでの差こそが互いの事業が成り立っている隠れたバランスなのではないかといった見方をしています。

小規模事業者はこのハイブランド様の形態が参考になる、「自由」こそがたゆまぬ努力の時間をあたえる逆説【724】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「シャネルの戦略:長沢伸也 編著/杉本香七 著」という本を読ませていただきました。

10年以上前に書かれた本ではありますが、現在でも大変参考になる内容です。

他のハイブランド様についても、著者様が多くの研究の末、書かれているのですが、今回は、その1つのブランドとしてまずは気になる「シャネル」様の事が書かれたものを手に取りました。

なぜ1900年代にに突如として現れたかのように急成長できたのか、なぜ100年も経過した現在も人気のブランドとして継続することができているかを、他の様子を伺い見ながらではなく独自の路線を貫き通した部分があるのです。

何と言っても「シャネル」様は、他の老舗ハイブランド様と違い、「皇室御用達」などからスタートした企業ではありません。

現在の「コングロマリット傘下(参加とも言えますかね)」に対して、「自社メゾン型」で継続している位置付けにも繋がっていったと見ています。

本の著者様も綴られていたように、大いに小規模事業者もヒントになるやり方ですので、とても貴重な事業のやり方のモデルとして見ることができます。

むしろプチ業者こそが参考になる「シャネル」様の方針・価値観・考え方、一度我が事業のフィルターに通してみるとよい

いろんな特徴が書かれていますので、是非この本をご一読くださればと思いますが、このたびは、この中から、「非上場の自由」というキーワードで綴りたいと思います。

意外ですが、あのビッグな世界中の人々が知るブランド様が、大企業の証である「上場をしていない」ということです。

これにも訳があり、かえってメリットがあるのです。

もしも上場したり、株式公開がされていると、事業以外の分野からのしがらみによって事業が自由にできない点が出てきます。

我々の目には意外ですが、陰での数多くの努力や、実らない日の目を見ない期間も長いと聞きます。

そうした努力の途中段階で目立ちすぎる存在でいると、落ち目だと悪い情報を流されたり、せっかくの将来の実りの為の種まきとか、地道なコツコツとした歩みがしにくくなるのです。

そういった点で、ひっそりと影の努力が人知れずのびのびとできている点がむしろ成長に大きくつながっているのだそう。

確かに上場は「地位や名誉」を求めやすいものですが、反対に身動き取れないほどの不自由さも感じることがあるのかもしれません。

自社にとって一番大切にしたいことが何なのかを冷静に考えた末の「上場」が本来の順番なのかもしれないです。

あとがき

高い位置ですました感じのイメージであるハイブランド様も、陰の人知れぬ努力を怠らなかった結果今があることを知ります。

あぐらをかいて遊んでしまっては決していけないという「継続した成長を目指す精神」は一番見習うべきところかもしれません。

綺麗なお洋服、高価な品物をご提供されている裏には、何としてでも伝統あるブランドの継続のための日々のたゆまぬ努力があることを知りました。

事業者が毎日毎日成長を願いながら工夫を凝らし発展を目指していく姿勢など、「当たり前」のように見えてきます。

上手くいっているからと遊びほうけたら終わりなのだとそんな戒めまで感じるほどです。