<経理>「デッドストック」はおしゃれアイテムみたいな言葉、しかし、経理目線で見ると日の目を見なかった「長期保管在庫」なのだ【1002】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

古着ライフもここへ来て15年程、お洋服のすべてが古着です。

様々な様相の古着を見ながら、時々ラッキーなことがあります。

それは、元の値札が付いたまま購入した古着がなかなかのレベル。。まさに「デッドストック」ではないでしょうか。

この言葉で販売される場合と、ただの古着として、「結果値札付いてた。。」というあっさりとした販売の仕方もあり、このたびは後者でした。

見てきた限りでは、この「デッドストック」という言葉を大々的に謳っていないお品の方が本当の意味での掘り出し物があるような気がしてなりません。

素敵な物は最後まで埋もれて隠れているのではないだろうかと、そんなストーリーが思い浮かぶのです。

「デッドストック」という言葉の「解釈」の勘違い、もう生きていない在庫だから無価値=¥0というのは間違い

ストックは「在庫」のこと。

デッドはその言葉通り、「死んだ」ということで「死に在庫」です。

かつては、「デッドストック」というのは商品価値が¥0になったものだと思い込んでいたことがあります。

しかし、業者様は、実際デッドストックとして販売しているお品は、棚卸をし価格をアップする事実があり、商品の価値が生きているものだということを後から知ったのです。

「デッド」という言葉は、長年売れていない不良在庫ということで使われた言葉で、「死んだかのような。。」くらいの解釈が正解であり、実際は、¥0で存在する在庫では決してないのです。

よく考えればそうでした(^_^;)。

¥0で廃棄処分を帳簿上でしておきながら、また継続して販売するなど矛盾、販売している以上帳簿には価値が残っていると考えます。

「デッドストック」と大々的に謳われた品物の実際の質はどうだったのか

古着好きの方にとってみれば、「デッドストック」というタイトルは魅力的で、むしろ、価値が高い物としてとらえる方も多いと思います。

しかし、これは、販売側にとっては、とんでもなく古い過去の売れ残りをうまく売り切るテクニックなのかもしれません。

実際に「デッドストック」と謳われていて購入した過去のものを2つ回想してみます。

1つは、スポーツ用品のロゴ入りの1970-1980年代のもの。

その頃というのは、スポーツ用品のポロシャツ、ジャージなども日本製が多かったのです。

その後、1990年前後から製造がほとんど海外へシフトしていったわけで、その前のものというのが良質な良い作りのお品が見つかるようです。

このスポーツ用品のデッドストックは納得のお品物でした。

もう1つ、バイクに乗っていた時代に前に使用していたグローブの本革のものを片方落としてしまい、探したものが、「デッドストック」と一応謳われていたブランドのグローブ。

しかし、かっこよさはあるものの、合皮であることと、同じ物が量産されている様子もありありと見て取れ、良質なお品物と呼ぶにはいささか疑問でした。

こうしたエピソードから思うのは、やはり謳い文句などは当てにならない、自分の目で見た判断こそが頼りになるということになります。

実際の会社の中で経理部に所属していた過去でしたが、「デッドストック」という言葉は会社内では使わなかったです。

どのくらいの期間の売れ残りなのかが分かりにくいファッション的な言い回しとは反対の堅い言葉があります。

それを会社内では「長期保管在庫」と呼んでいました。

その長期というのがどのくらいの年数からカウントなのかのルールがそれぞれあるわけですが、この「長期保管在庫」という言葉で、堂々と胸を張るような事態ではないことをイメージさせるのです。

ということで、「デッドストック」という言葉は、売り手側の都合の良い「販売テクニック」の1つという見方も持っていた方が、本当に良いお品を目視によって自分の最終的なジャッジで手にするためには良いのではないでしょうか。

あとがき

ネットの写真であっても、自分の目で見たすぐの印象や直観などは非常に大切。

言葉に翻弄されてイメージだけで信じてしまうのではなくて、自分なりの着眼点を持った購入の仕方があると良いです。

「デッドストック」などという言葉がわざわざ使われていなくても、値札がそのまま付いていて、綺麗でたたみじわさえ残っていて、そのお値段も高価であるということで、初めて購入側が、「デッドストックのようなものだ」と思えば良いのですから。

本当に素敵な物というのは目立たずに、ひっそりと隠れている、随分と奥ゆかしき物なのかもしれません(^-^)。