「ヒネリ錠はレザーに使うものであり、布には向いていない」は基本、それでも布製クラッチバッグに使いたい時のアイデア【263】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグ活動の中で、大半のバッグ用金属パーツを体験させていただき、行き着いたスタンスがあります。

それは、Dカン・線コキ・ナスカン以外の打ち込み式で設置するタイプは全面廃止したこと。

金属パーツを多用するデザインをそもそも作らないという徹底ぶり。

そうしたジャッジに行き着いたのは、実際に使用して感じた引っ掛かる気持ちや不確かな感触を大切にしてのこと。

それでも手持ちに残っていたパーツを使い切ることも兼ね、打開策はないかとこのたび「ヒネリ錠」が象徴的な2点のデニムクラッチバッグを製作。

この製作で良かった点は、もしかして。。という可能性を持つアイデアが生まれたことでした。

確実な安定感も無しにヒネリ錠設置の「尤もな理由」がそこにはあるのか、見かけの素敵さ以外の究極の意味こそ深み

使用生地(3種):表地のセルヴィッチデニムを2点共通に、それぞれ別のチェック柄の裏地を割当て。
使用生地詳細:表地(濃紺)-セルヴィッチデニム14oz程度、綿/100%、日本製。裏地①(紺x黄チェック)-先染コットン、綿/100%、日本製。裏地②(白xマルチチェック)-広幅先染サッカー、綿/100%、日本製。
シミュレーション:三つ折り仕立てなのでシミュレーションが可能、ヒネリ錠の位置やポケットの位置を確認。
片玉縁風ポケットのパーツ:①袋布(「わ」)②延長布(幅7.5cm)③ラッピング布(幅10cm)の3パーツ。
ポケットの完成:内部の比較的上部寄りに設置できました。別パーツである比翼は柄合わするのが美しいです。
片玉縁風ポケットのズーム:様々なバッグに引用しているデザインで、2cm上位置に更にフラップ付けも時々。
ヒネリ錠の凸パーツの設置:デニムのみの1枚仕立ての状態で早期にこちらを設置しておきます。
もしヒネリ錠が付いていなければ。。のイメージ:ここでいったん金属パーツが映らない状態を写してみました。

随分味気ないことが、後でヒネリ錠を設置すると分かります。

ヒネリ錠の枠パーツの設置:ここが問題あり、生地がはみ出してしまうことや強度問題が浮上するのです。
クラッチバッグx2点完成(セルヴィッチデニム):<サイズ(2点共通)>縦22cmx横29cmxマチ無し。
その他の角度:左は蓋を開けた姿、右は背面。デニムとチェックのコントラストが素敵になったと思います。

ここまでの写真はお直し前の状態、見かけは素敵ですが長持ちがとても見込めない不安定な作りだとモヤモヤしていました。

そこで、この製作の課題を解決するためのアイデアの考案まで、更に踏み込みました↓。

布製バッグにもヒネリ錠を安定的に設置できる見込みのアイデア:型玉縁風ポケットと同じ作りをここにも引用。

この図ご理解いただけましたでしょうか。

「拡大図」のように、赤線の切り込みを入れ、ラッピング布である不織布を裏面に返すことでボックス枠のゲジゲジを綺麗に覆い、ヒネリ錠内に隠し込むイメージです。

とはいえ、小さな場所ですのではみ出しがちであるという限界もあります。

このアイデアでは、「ネジ式ヒネリ錠」はせっかくのラッピング布に穴を開けることになるので不採用、「ツメ式ヒネリ錠」を手配した別のバッグの写真をどうぞ↓。

爪式ヒネリ錠:この写真は上の図解のように玉縁はまだ試しておりません時、爪式のイメージのみです<m(__)m>。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.11.04からおよそ5年後の2025.09.23にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

ちょうどこのタイミングで昨日、バイクのタイヤカバーのプラスチックの割れを修理する動画を拝聴、「ホットカッター」「ヒートカッター」というような熱の力でカットしたり穴を開けたり変形させたりする道具があることを知りました。

確かに、デニムで完成させたこのたびに使用したヒネリ錠は、ヒネリ錠の中ではダントツのかっこよさ、ツメ式はややごついと感じます。

よって、そもそもボックス枠をくり抜く時に、ボンドのような機能として熱によるカッター工具が活躍できるのかもしれません。

更に、穴をあけるのも手動でゼンマイやポンチで苦労するのではなく(このたびはこの方法)、熱のパワーで短い時間で貫通するゼンマイも一度使ってみたいものです。

私はトライしていませんが、その後浮かんだアイデアとしてこうして載せておきました。

どうしてもヒネリ錠を布製バッグに付けたい場合に、もしくは本革レザーや合皮でも可能かもしれないということです、ご健闘を祈ります(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク