まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
ジーンズに作られるデニム、例えばあの歴史的な「リーバイス501」は13.5ozと言われています。
このたび反から使用の本格的なセルヴィッチデニムは、501に近い14oz、ジーンズに作られるものを別のアイテムでも仕立てられるロマンを感じていただければと思います。
そして、その製作の中に「なぜ」の答えを入れ込み、一見デニムには見合いそうもないフリルをなぜ付けたのかをお伝えしたいと思います。
そして、もう1点そのフリルの先にあるものとは。。これももう1つの「なぜ」の答えになります。
このたびの製作を、セルビッチデニムのインテリア雑貨への引用の可能性として是非お楽しみ下さればと思います。
「中表」のひっくり返し後の楕円のラインの難しさをフリル挟み込みで解決、更にこれまで脇役だった赤耳を表へ出したデニムマット


そのまま目打ちで押さえながら、先端に開けた方の穴にもシャープペンを指して大きく動かした円の一部を利用したカーブです。
使用したのは型紙用紙5cm幅、観音開き折りで細く使い、長さが確認しやすいからこその型紙用紙の利用なのでした。

まずは、フリル単独でタックを配分良く寄せながら楕円の周囲に寸法を調整しました。

次の作業の縫い代が1.5cmであることで、その内部に隠れるために控えた1cmということになります。

右下のおよそ15cm程の縫い残しは返し口用、楕円の中でも出来る限りストレートに近い部分を選択すると良いです。




本来デニムには見合いそうもないフリルの設置、いくつかの意味がありました↓。
そもそも、メイン製作の残布が赤耳含む縦長の分量で余っていたことの使い道として考案していました。
そしてこんな理由も。。どうしてもうまく出ない「中表」ひっくり返し後の楕円のラインのフォローにフリルが一役買っているのでした。
ただのフリルではないのだという最後の意味。。フリル先に赤耳-通称セルヴィッチを持ってきたこと。
どうでしょう、ジーンズにおいては、内股内部に隠れ表舞台に立つことが無かった「セルヴィッチ殿」を堂々と表に披露するというこの姿。
「本当は脇役などいないのだ、すべての登場人物が平等に大切な役割を担っているのだ」というメッセージなのです。
あとがき

人間が作るからこそ、物言わぬ物品にメッセージが込められる。。非常に素敵な事ではないかと考えます。
ハンドメイド製作が、その時代ごとの流行をクールに取り入れたアパレルチックな短期的な目線ではなく、いつか理解されることを願いながら伝達する手段のようなものになった方が素晴らしいと思うのです。
そんな時に、少しばかりファッションが芸術的に寄ることができるのかもしれません(^-^)。
