<経理>決算書における「在庫を持つ」「在庫を持たない」の区別は、「仕入」という科目を使ったかどうかである【690】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

よく、「在庫を持たない事業がリスクが小さい」ということを提唱されているようです。

この「在庫を持つ」「在庫を持たない」というのが実際の「決算書」の中ではどんな形でそれが表現されるのか、それは「仕入」という科目です。

当然ながら、実際には迷うことがあって行き着いたレンタル業についてのエピソードをご紹介。

そして、更に「在庫を持たない事業」とはどんなものなのなのか、「在庫持たずして事業が成り立っていくのか」ということも考えてみたいと思います。

在庫を持った証は「仕入」という科目を使って計上したことにイコールと見ることができる

年末の最終日、12月31日が個人事業主では、確定申告の1つの区切りの締めの日となり、バタバタ大掃除などで多忙の中、ひっそりと締め切られる重要な日となります。

その翌日からは、年明けのおめでたい日のお正月ではあるのですが、これも、早めに棚卸をして、分からなくなってしまわないうちに、残った在庫をカウントする作業が始まります。

この売れ残った商品をカウントする棚卸作業というものには、ハンドメイドバッグの例ですと、まずは「バッグ」そのものをカウント、そし材料である「生地と附属類」もカウントするのです。

レンタルジュエリー業では、「ジュエリー」をカウントしています。

随分幾種類かの在庫があるわけですが、特に「自社製造品」の場合は、①製品②材料の2つが主にあり、棚卸資産表も便利に使いやすいのが①②を分けた使い方です。

そして、レンタル業では③としてさらに別の棚卸資産表としています。

その①-③の合算が決算書の数字に掲載されますが、細かいこれらの合計となっていることは自社がしっかり管理する部分になります。

具体的には、「原価」で数値をアップしていきますので、材料である生地や附属は購入時の計上してある仕入-買掛金もしくは、仕入-現金などというような仕訳の、「仕入」金額から減った分の残りの分相当の金額を算出。

アップというのは、表にしていって最終的に合計金額を出す表、「棚卸資産表」の自作を指しています。

製品になったバッグは、「原価」でアップ。この材料が残る前の使った部分の積み残が原価の金額に一致です。

「原価表」という1点の製品ごとの小さな表の合計金額が引っ張られて「棚卸資産表」の1項目にアップされていきます。

ここには、実際に製造してミシンでせっせと縫った「加工賃」なるものは入りません。

実際に費用がかかっていないものは入らないという考え方が会計としては正解。

あくまでも事実としてレシートや領収書、納品書が存在している外注などのエビデンスが存在する加工賃のみがここへ入ります。

よく謳われることがある、「自作は加工賃ゼロだから安く仕上がる」にはこうした実態の前向きな表現。

せっかくの労働が原価には入れ込まない残念な実態なのか、それともお得にご提供できる1つの姿なのか。。

ということで、「在庫なのだ」という証は、「仕入」という科目を使った計上をしているものかどうか、それに伴い、年末締めで棚卸作業をしたものなのか、ということが「在庫を持っている状態ということの証」となります。

レンタル業の棚卸はある、宝石のレンタル事業も「在庫を持つ事業」だと結論付けた

レンタル業というのが、1つの事業、「貴金属のレンタルジュエリー」が該当。

特に消耗がほぼ無いとみなされるレンタル業に該当。

レンタル品の考え方はこうです↓。

「商品そのものの販売であろうがレンタルであろうが、商品を仕入れたときは「仕入」の科目を使うものであるということ。

これは、実際に「税務署」様にお電話でお問合せしてお聞きした貴重なご回答ですが、「棚卸在庫になる」というのが答えです。

仕入を一度どっさりと計上して、後に、売上が多数出るという日付の結びつきが一定でないアンバランスではありますが、仕入と売上は関連付いたものになるのです。

ネットの記事でこんな記事を拝見しことで最初間違った計上をしばらく続けていました↓。

「レンタル品は消耗品費でよい」と。

それを信じて、「消耗品費」を使って首をかしげながらも購入品を計上していた当初。

少々腑に落ちず、確定申告の最中に「税務署」様にお聞きして、「仕入」を使うとご回答いただいたことが本当に助かりました。

間違えて1年分まるっと「消耗品費」で計上していて、申告の際にお聞きして全部計上を訂正することで間に合いました。

もしかして、勘違いにより間違ったことを記載していたらご指摘いただきたいですが、ネットで記事や発信を投稿する責任としてこれは本当に良くないことだと思います。

それを信じて間違えてしまうのですから。。

とはいえ、何か腑に落ちなくて「税務署」様へ聞いたこともその行動としてはグッドだったのです。

もし、このような消耗のほとんどない高級地金のレンタルジュエリーのケースではない消耗するタイプのメッキやコスチュームジュエリーの場合はどうなのか。

そして、ジュエリー以外のレンタル品の場合のお洋服などのレンタルはどうなるのか。

これらの疑問は、もしかして価値が落ちる計上が加わるのかもしれません。

きちんと「税務署」様へ早めにお聞きすることをお勧めします。

ネットにはほとんどレンタル業者が仕訳する例や情報がありません。

会計ソフト会社様も明確な説明までは控えるということで、「税務署」様への自主的な問合せを促しておられると見ています。

ただ、これは思うこと、「レンタルを主とする事業である以上、購入時に「仕入」科目を使わずしてそもそも事業にならないではないか」という考え方。

そうすると、今思うのは、どんな価格の仕入であっても、CD1枚でも本1冊でもレンタル事業の商品として購入したのであれば、「仕入」であるということ。

過去に拝見したネットの記事がいかに、自分がレンタルする側との混同であるような「消耗品費」はかなり「ずれた」回答であったと思えてきます。

あとがき

以前に、いつかのブログでアップした時に書いたことがあります。

在庫を持たなくてよいから「予約販売」という形態が必要な数作れば良いというメリット。

これは、あくまで、外注依頼をする側の立場から見た場合です。

その外注先様は、きっと、材料の在庫を持っていて、注文を聞いた時にはすぐに用意できる体制でないとスピーディーに事業が成り立たないと思います。

そうすると、業界問わず一連の川上から川下の流れを一度に見たときにどこかで在庫を持った状態の業者様がおられるというのが、物販の実態だと思うのです。

予約販売が近年「無駄がない」という意味で推奨されているのも、最初から製品に作り上げてしまって売れ残るよりも無駄は無いからです。

余計な物を作らないという点では、在庫を持たないということに一定の貢献があります。

ただ、在庫というのは、材料と商品と2つあり、その商品の部分を減らすというところにスポットを当てているに過ぎません。

しかし、必要な物しか作らないことに伴って、材料の前持った調達が減るのかどうかです。

そんなことはないのではないでしょうか。

必要な物だけを作るというスタンスに伴って、材料に関しても一緒に工夫をしなければ全体としては無駄の完全排除には至らない、販売の立場の者だけがリスクを逃れたに過ぎないことになりませんか。

ということで、「在庫を持たない事業」というのはミクロの見方であり、「在庫をおさえられる事業」などという言い方が一番業界全体を俯瞰した見方のような気がします。

ハンドメイド業の仕事場の整いが製作品にも現れる、年末の整理整頓風景【99】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2020年に入りました。

昨年の暮れ辺りから、ますますやる気がわいてきまして、新たなる決意もしています。

2020年は、ネットだけでなく、リアル店舗での販売とか、フリマ、ハンドメイドマーケットなど、リアルなオフラインでの販売を経験していきたいと思います。

私は、店舗は、リアルでは構えていません。

よって、12月の末頃から、お店のレンタルボックスをお借りしての販売をスタートしてみました。

スタートそうそうの商品設置後4時間後くらいに1点ご購入いただいたようです。

ネットで注目される商品とリアル店舗ではやはり違いがあるようで、じっくり見て、良さがわかるもの、ぱっと見の良さなど、その違いなどの勉強になります。

この辺りも、2020年のリアル店舗販売でよく研究していきたいと思います。

また、何か発見があったら、その都度発信していくつもりです。

さて、今回、11月ころから、仕事場をもっと使い勝手がよくなるように、そして、撮影もスムーズにできるようにと、リニューアルをしました。

木製のインテリア映えするヴィンテージ机が使い勝手もあることの発見

私は、家具において、木製のダークブラウンがとても好きで、そんな感じの色味のインテリアにしています。

個人事業主の特権として、会社勤めではなかなか実現しない、自分の好きな備品を調達できるという点があります。

半分個人で、半分事業の個人事業主としては、このメリットを存分に楽しむことも悪くないのです。

今までは、悩みの種の1つとして、アイロンを床に置いた脚付きのアイロン台の上でかけるというやりずらさがありました。

カメラの撮影時に苦労しながら、カメラの三脚の脚をのばしたり縮めたりの難儀を要する点などの解消目的もあり、机を2台購入しました。

リニューアルによって机が3台並んだpicturesque(ピクチャレスク)の仕事場
:一番左はもともとミシン台として今まで使ってきたもの(¥43,000/定価は¥80,000程度)。
右2台が今回のリニューアルで新しく調達したもの。
真ん中は新品の東南アジア産(¥2,8000/定価は同じ)。一番右は中古の日本製(¥9,800/定価は¥50,000程)。

結局値段とか高級さは、左右がなかなかです。

左は、日本製の「大塚化学」様の商品です。右は、「モーリス」というブランド。

私は気の木目が出た感じがとても好みなので、「マホガニー」と呼ばれる表側に木の木目が出る作りで、木をしっかり使ったものをよく探します。

こういうものは、末長く使っていくもの、おそらく一生物になるでしょう。

なので、飽きの来ない、後々どのようにも使っていけるということも考慮の上、棚のようなものではなく、机の形になっているタイプが断然良いです。

机だと、棚みたいに物置にもなります。

一番左のように机を置くだけで、上と下が2段式の物置きになる。

このような使い方でもよし、そして、真ん中のようにさらにアイロン台を置いて立ってアイロンがかけられる仕組みもできます。

そして、用事のない下部分は、やはり物置になる。

一番右のミシン机:上には常にミシンを置いています。
そして、1部屋仕立ての引き出しにはミシン専用道具が入ります。

一番右は、幅がちょっと狭めの80cm幅のもともと化粧台のような目的で作られた机。

これをミシン専用の台にと。。

中心の引き出しは、1部屋仕立てでとても広くて使い勝手が良いです。

ミシンの作業道具は細かいものが結構あるので、この引き出しにすべて入っています。

その他の針のストックとか、ミシン油のストックなどは、一番左の机の引き出しに、型紙を置く文鎮も引き出しに、と机に引き出しが付いているものを選んだことも正解でした。

真ん中のアイロン台:このように机の上にアイロン台を置くことで、
立ってアイロンをかける高さにちょうどよいです。

製作過程の動画撮影時もアイロン後、すぐに右隣りのミシンへ移るシーンがスムーズに撮影できるようになりました。

アイロン台の下にも空間ができるので延長コードとかアイロン、クリップ用の洗濯ばさみなどを置いています。

引き出しには、型紙を入れ、引き出しがあることがとてもありがたいです。

棚とかテーブルなどよりも机ということがはるかに使い勝手が良い所がポイントです。

では、次々に写真まいりますね。

ヒアウィーゴーッ(^o^)丿。

一番左の物置の机:引き出しが左右にあります。右の引き出しには、このように文鎮が。。
習字用のものがほとんどで、一番右上の丸いブラウン色のみ手芸用のものです。

グリーン色の牡丹(ぼたん)の花の彫刻の文鎮は、習字用で、サイズが分かれていて、芸術品並みの美しさです。

一番左は長めなので、細長い型紙を布に当てて裁断する時に活躍。

黒壇(こくだん)と呼ばれる重い木製の文鎮です。以前、天然石の文鎮を使用していましたが、あれはすぐに欠けてしまってあまり縫製には向きません。

一番左の机の引き出しの左側:しつけ糸、待ち針、ミシン針、縫い針、ミシン油などのストック入れです。
ミシンからは一番遠い位置。たまにしか開けない場所です。
そして、こちらは、おまけです。今回の机リニューアルとは別ですが、たんす。
先ほどの一番左の机と兄弟みたいな同じメーカーの商品です。

たんすとしては使用せず、経理事務の用具や書類をストックする場所です。

一番上が左右の2部屋の作りになっています。事務用品とか計算器、事業用の財布、ペン、ふせんなど。

ここ最近の経理にはふせんが活躍しています。クレジットカードの引き落とし日を最初の計上時に貼っています。

会計ソフトへの入力で事足りるわけでもなく、やはり書類のストックの義務はまだまだ今後も法律上必要事項のままならば、こういう場所も必要です。

事業用は、上3段ほどで、残りは昔のアルバムなど個人使用のままです。
一番下は、ドライバーとか、ビニールひもとかボンドなどの道具入れ。
2段目の一番左は、クリアファイルにレシート。
事業用専用にクレジットカードを作らなかったので、事業用と個人用の請求が1枚のクレジットに混在。
しかし、これこそが個人事業主っぽい姿。

なんら、クレジットカード自体を新しく発行してまで事業用と個人用を分ける必要性は今は感じないです。

個人の生活と一体化していた方が経営状況や資金繰りが逆に把握しやすいです。

このファイルのレシートも出前のものとかもあり、月末に経理作業として、カードの請求の中から事業用と個人用と分けて計上作業をします。

事業用は、その都度ちょこちょこ納品書やレシートを入手したらすぐにまめに計上しています。

月末では、その支払いの振替計上と、個人用をまとめて、事業主貸-普通預金(事業外費用総合計)という仕訳で締めくくっています。

そして、普通預金の金額と現金をぴったり一致させて翌月を迎えます。

せっかく事業用にカードを作っても、必ずイレギュラーが発生するもので、個人用から引き落ちてしまったりなど、完璧にいかないものです。

それなら、このように混在していても同じことなのでは。。(と私は思う(^_^;))。

ここは、たまに開ける場所。一番右の本は昭和のまっただ中に書かれた本。
なかなか今や入手困難なサンプル生地が貼ってあるような非売品みたいな本。
基本的なオーソドックスなことが書かれていることがとてもいいなあとたまに参考に見ています。
その他のファッション史や、アパレルの本はすべて図書館で借ります。
基本的に本は場所を要するので、買わずに借りるということにしてます。
机の方に戻りますが、下には、副資材がストックしてあります。
右の方は、50本程度の糸。できるだけ最低限の色で良いかと思ってもこれだけ集まりました。

グレーがやたら多いです。

左側は、マジックテープとかループエンド、革ひも、撥水剤、ショルダーベルトなどです。

これも、もっと使い切れば、コンパクトになりそう。

そして、真ん中のアイロン台の机の下には、生地のストックが風呂敷ごとに分けてあります。

一番下は表地、その上は、裏地とおおまかにストック。

ストックも多すぎないように、できるだけリアルタイムで調達して、シリーズごとに使い切って、残りははぎれシリーズで作ってしまうというようにうまく償却していきたいものです。

一番左の机の上に置いてあるのは、「アイリスオーヤマ」様のブラウンのかご。
とても便利なかごで、洗濯物を入れるのが本当の使い方みたいです。
これに、梱包材(右)、ファスナー(真ん中)、底板(左)を入れています。

あとがき

今回ご紹介の配置の仕方は、私の方針や「らしさ」が入ったもので、人によっては違う配置なのかもしれません。

ここでまとめたいのは、「整頓」ということがいかに重要な事であるか、人生を表すと言っても過言ではない作業なのではないかとさえ思えます。

身の回りがすっきりと整然となっているということが仕事に何も影響しないなどとはとても思えません。

そのすっきりとした配置での心持ち、意欲、そして、良いお品になるために活躍してくれる材料への感謝もあります。

ぐちゃぐちゃの収納の仕方よりも、きちんとすっきりと並べられたその材料が出来上がるお品の良質さや美しさに繋がらないわけがありません。