さすがにこれは量産品では見かけないし価格も付かないであろう、ハンドメイドで必要な数だけ作る布製のコスメ筆キャップは贈答品向き【1296】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

過去に、はぎれを使ってコスメケースのセットを考案してきました。

ファンデーションケース・シャドウケース・ペンシルケースと。

その中でペンシルケースに関しては、いったん一部屋ずつの差し込み式のタイプを作りましたが、実際に使ってみると不満も出てくるものです。

マジックテープが留め具。この留め具を外すと。。↓
ドドンッ♪、ペンシルのお部屋の仕切りのあるタイプでした。

きちんとは作ったのですが、いちいち差し込む作業や抜き出す作業すら手間だという考え方もあるのです。

このしっかりと場所が決まっている良さもありますので好みの違いになると思うのですが、同時にまとめて入れるタイプのペンシルポーチも作ってみることに致しました。

1部屋にランダムに複数を入れるタイプのコスメペンシルケース、裏地が粉で汚れないための筆キャップを2本分作ってみた

ラインが失敗のペンシルポーチ:<サイズ>縦7cmx横20cmxマチ無し。後にちゃんとしたものに作り直し。

横のサイズは既製品の「YKK」様のファスナーに合わせました。

どうでしょう、このいびつなライン、非常に残念です。

ニットが伸びて少し変形気味であることや逆に引っ込んでしまって飛び出していない角などの影響で美しいカーブが出ていませんでした。

とにかく変な形になってしまいましたのですが、元の型紙を見たら驚かれると思います↓。

この型紙が、まさかの上のようないびつな形に出来上がってしまったのです。

よって、ひっくり返しをやめ、外表製作によって、後日成功しています↓。

成功した方:細かいことを言えば改良点はありますが、まずまずです。半月型がなんとか現れました。

さて、次にペンシルの汚れ対策です。

「シャドウチップ」が2種類あるので、2個キャップを作っていき、汚れ対策をしました↓。

シャドウチップやブラシ用のキャップ:<サイズ>縦5.5cmx横3.5cmxマチ無し。

やや横幅がダブついているように見えますが、実際に狭過ぎるとブラシ先を傷めますので、これくらいが程良いみたいです。

さすがに、ここまでの細かい物は量産品では見つけることが難しいと思います。

ハンドメイドならではのニッチな分野だと見ています。

キャップの型紙:とても単純な型紙です。縦の長さはもう少し長くても良いかもしれません。
完成した2個のペンシルキャップ:チップが見えているのは両サイドタイプだからです。こちら側にも必要ですね。

あとがき

こうした細かいキャップのようなものは、ハンドメイド品の出番はあるものの、とは言え、お値段はなかなか付け難いものです。

しかし、せっかくのアイデアはアウトプットしたいではないですか。

そこで1つの案は、無料で何かに添えて配ることです。

その時に、キャップだけではダメ、シャドウチップならそれほど経費がかかりませんから、すぐ使える状態にセットして贈呈するのです(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

バッグのポケットのフラップの固定ステッチを一列から二列に変更、生地の一点集中負担の解消が見込めた一方で開けにくくなったデメリットもあった【801】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

バッグの内部には、最低1つはポケットを付けようと思うものです。

せっかくなら、ゆったりとした万能なポケットをと考えたのが、フラップポケット。

開きっぱなしではなく、フラップによって出し入れもスムーズでありながらセキュリティー性もある程度高めるという機能のバランスを考えたアイデアです。

このたびは、このフラップを縫い付ける時のステッチに注目。

一列の二重縫いだった今までから違ったやり方の二列(こちらも二重縫いでの二列)にしてみました。

これをやってみようと思った理由は、1点集中の力のかかり具合が生地を傷めるのではないかと一列のみのステッチを見直してみたものになります。

ただ、やってみたその効果が必ずしもパーフェクトではないところに現実の厳しさがありました。

最終的には、この二列を選択しなかったのです。

その理由をどうぞじっくりとご一読くださればと思います。

フラップ固定ステッチは、1連より2連の方が生地に負担がかかりにくいメリット、幅が狭くなり入り口は狭くなってしまったデメリット

フラップポケットのトップ部分。面積を広げた負担のかかり方にして生地を傷めにくくするという対策です。

この部分には、元のシングルステッチの時から、「ハード薄芯」で裏側に当て芯をしていたのでした。

そうはいっても、シングルステッチだとたしかに狭い面積に一極集中的に力がかかるようだと感じました↓。

裏面にはハード薄芯を当て芯。この後ステッチの周りを適度に残しハード薄芯の余分をカット。

二列の方が生地を広範囲に力分散させるので負担が無いと実感しました。

フラップを開け閉めした時の動かしでこの裏側の様子を眺めてみるとよく分かります。

しかし、ダブルステッチにしても今までと同じ袋とフラップの距離ですので、このようなことが起きてきました↓。

フラップと袋の距離は今まで通り2cmくらい。ステッチの2本目のせいで入り口のゆとりが少なくなりました。

このことによって、ポケットの開閉がしにくくなったと言えますし、反対にセキュリティー性が高まったという解釈もできます。

つまり、メリットも確かに生まれましたが、デメリットも生まれてしまったことになります。

あとがき

当ブログ記事は、当初の投稿が2021.11.21でしたが、そのおよそ3年後の2024.06.22に「手直し」をしています。

2024年は、1年間かけて毎日3記事ずつの過去の記事を手直ししていく年とする目標を立てて実行していっているのです。

この3年後の現在、このメリットとデメリットをどうジャッジしているかというのが大変興味深いと思われるでしょう。

実のところ、この時にやってみたダブルステッチは現在は不採用。

理由は、デメリットとしていた「入口が狭くなる」ということと、もう1つ「美し映らない」ということです。

上の写真の時の「シャンブレー」というラメマルチカラーの生地ではそれほど美しさが損なわれたという印象は無いかもしれません。

ただ、全ての生地に対してはどうなのか。。と考えますと生地によっては、フラップのてっぺんの美しい姿は損なわれると判断しました。

また、先ほどのお話に戻りますと、メリットもあった半面同時に存在することになったデメリットが入口周辺のゆとりがないということでしたので、これが多大なストレスを生むことをとても気にかけました。

おそらくメリットよりもデメリットの方がはるかにインパクトが強いものになるかと。

よって、ダブルステッチは廃止したのでした。

「当て芯」をその後「ハード厚芯」に替えて強化することでシングルステッチの二重縫いを継続、これが現在の腑に落ちた選択です(^-^)。

最初は撮影用壁紙の筒キャップとして利用、その後壁紙廃止しても使い道を変えられる融通性を見込んだ細長巾着袋【264】

アイキャッチ画像264

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

インテリア好きの者にとって、「入れ物」はいくつあってもどこかで使えるのではないかと楽しく考案する醍醐味があります。

2007年からスタートしたハンドメイドバッグ活動の中で気付いたことの1つ、バッグは実用的なデザインをピンポイントで追求するべき一方で、インテリアはかえって無限であるということです。

イレギュラーな残布はインテリアにその使い道のヒントが見つかることが多いのです。

おそらくインテリアの懐の広さみたいなもので、柔軟性・可能性を垣間見ることがたくさんありました

このたびは、可愛らしく快活な原色マルチカラーの小花柄でインテリアに映える筒物に特化した細長いキャップを作りました。

細長く出来上がることにイコールで、生地を使い切る(はぎれが残らない)ということが見込め、望ましい製作なのではないかとの判断の元。

そして、ここがこのたびのポイントの部分になります↓。

カバーだけの使い方ではこの先の将来のどこかで使い道を変えたくなる「気持ちの変化」を見込み、あえて巾着袋に仕立てたのでした。

最初に巾着袋にきちんと作っておけば、カバーとしての任務を終えることがあったとしても別の使い方が出来る。。そんな可能性を持った優れたアイテムになるかもしれないと考えたのです。

型紙用紙・撮影用壁紙など反物の保管、埃からてっぺんをカバーするキャップを兼ねた巾着袋ならばいつでも使い道を変えられる

使用生地:縦45cmx横110cmほど。元々この生地自体が大きめのはぎれ。もっと柄を拡大します↓。
原色寄りな明るい小花柄の生地です。かわいらしさと快活さを兼ね備えます。更に拡大↓。
使用生地(表地のみ):生地名不明(おそらくブロード)、混率不明(おそらく綿/100%)、日本製。

2等分し、2枚ハギ合わせで一重仕立ての巾着袋を作るということに。

均等配分:メジャーを使いながら縦45cmx横110cmをに等分に裁断。整えるための切り落としは少しだけ。

地の目に対しては横向きになりますが、縦長の細長い巾着袋ができます。

地縫い:上から7cmの時点からの返し縫いでスタートの1.5cmの縫い代。終わりは逆サイドの7cm下。
底の角:左は縫い直し。次の作業のためには、右側が正解。最初から「わ」で裁てば良かったと後悔(^_^;)。
底周辺の両割りアイロン:先程のステッチがここで意味を成します、半分の7.5mmを三つ折りで縫い代始末。
三つ折り縫い代始末のステッチ:縫い始めの7cm空けた部分も三つ折りし、てっぺんからのスタート。
巾着ひもホールの完成:縫い代があらかじめ三つ折り済みにて、そのまま二つ折りでホールが出来上がり。
巾着ひもホール下辺の固定ステッチ:これでひもが通るトンネルが作られました。
アイロンがけと江戸打ちひも通し:ストックの黒を選択しまして、2本のダブル巾着です。
細長巾着袋の完成:縦45cmx横22cmxマチ無し。使い道に特化したような縦長サイズです。

非常にユニークな姿ですが、巾着袋をキャップに使うという引用は他にも可能性が広がります。

もし、この使い方をやめた時にこそ、このキャップが巾着袋構造である本当の融通性を感じることになります。

あとがき

このたびは一重仕立てでしたが、もっと言うならば、手持ちの残布を見つけて、無地の裏地も設置するとさらに良かったと思います。

一重仕立ては裏地付きの二重仕立てよりもどうしても価値が薄く、その差が歴然。

一重仕立ての方が望ましいという場合はそれほど多くはないのです。

たとえはぎれを利用するにしても、姿勢としてはメイン製作と何ら変わらぬものであるというスタイル。

というのも、ここからのヒントも大いにあるからです。

きちんと作ることは、課題の良き解決の下準備のようなもの、すべてに対してニュートラルな製作姿勢であることをこんなところから決意したものです(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク