畳み跡が付きやすく取れにくい王道の生地がデニム、大きなバッグの面積の広い裁断パーツをふんわり三つ折りで重ねた収納【339】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

新しい製作に取りかかることになりまして、今度はビッグサイズのヘルメットバッグをセルヴィッチデニムで3点製作します。

裏地をそれぞれ替えながら、共通の表地のセルヴィッチデニムが揃った時のバッグの選び方が裏地が決め手になるという、裏地の存在感にも着目したい回となります。

ヘルメットバッグというのは、思いの他大きなバッグでなければヘルメットが入らないという現実があります。

実は、過去にもヘルメットバッグを作っていまして、投稿では【2】という古い番号が該当します。

その当時は、持ち上げる時の重みを助けるような機能までじっくりと見据えておらず、取っ手を途中に縫い付けていました。

その後バッグ製作活動の中で得たノウハウが高まり、大きなバッグには決まって「支柱ベルト」を付けるようになっています。

「支柱」による支えは、人間が入れ物を底から手で抱えるかのような状態に類似、部分的縫い付けの過去の製作と比較すると、生地自体に優しく力を加えるものなのです。

この先バイカー様も大きく増えていくことは無いのではないかと、ヘルメットバッグはますますニッチな存在になると予想しています。

だからこそ、ニーズがあった際にはかつてのバイカーであった私を含め、様々なバッグ製作者様が素早くお応えできるならば、当投稿の意味も深まります。

3点のデニム製ビッグヘルメットバッグの製作に関しては、製造側の方々にも是非ご覧いただければと思います。

さしあたってこのたびは、裁断後の収納にスポット当て。。畳み跡が付かないような工夫、完成品に至るまでの「仕掛品」の間にも丁寧に接する心得のようなものをお伝えできればと思います。

二つ折りよりも三つ折りの方が折り跡を避けふんわり畳んだ収納ができる、広い面積のデニムパーツの裁断後の優しい保管

折り跡・畳み跡が付きやすい生地:デニムはその代表格、背景に白い糸が織り込んであるからなおさらです。

その他、天然素材である綿/100%全般・麻/100%や、硬めの生地であるナイロン/100%も同じ考え方をします。

包み込み三つ折りの勧め:二つ折りのアシンメトリーは跡が付きやすいので角を2つに分散、三つ折りでふんわり。

バッグの正面のど真ん中を避ける点もポイントです。

跡が付きにくい他の生地の力を借りる:これらはポリエステル系で問題は無いですが、これらと重ねるのも一手。
風呂敷収納:重ねてまとめて三つ折りの方がそれぞれ単独よりも良いですが、写真に残せませんでした<m(__)m>。

こうして、超大判のスカーフ(縦と横が1m近くあるもの)が風呂敷としては望ましいサイズです。

あとがき

出来上がりが丁寧なお品物は、その途中の仕掛品の状態でも丁寧に保管されているものです。

こうした「姿勢」が良き製作品への発展の根底に眠るものだと思います。

個人活動の領域を越えぬハンドメイド、こうした丁寧さは比較的実現しやすいのが小規模の強味。

「小回り」「急な方向転換のしやすさ」なども小規模の強味ではあるのですが、地道なこうした「姿勢」も非常に大切なこと、不思議ながら完成品からそれを感じ取るのが人間というものです。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

たたみじわ解消の棒巻き収納、ラメ入り衣装生地・デニムなど天然素材100%生地・撥水入りのごわついたナイロン生地【291】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

生地屋様の店舗を訪れると、原反1反ずつが並ぶ生地の陳列を見ます。

これは、生地が製造されたそのままの良き状態を保つ1つの望ましい保管を兼ねていると見ることができます。

あの姿は、生地が製造された機屋(はたや)様や最終整理を行われた会社様が終えた出荷の時の状態そのままの姿なのです。

このたびは、この後の投稿のバッグ製作の準備を兼ね、たまたま寄せ集まった折り跡が付きやすい生地に注目しました。

実際の生地購入後の個人レベルの望ましい生地のストック方法をご紹介したいと思います。

完成品の折り線跡の残存を回避したい、生地の分量問わず1mからでも効果的な紙製の原反用芯棒に巻く保管方法

生地購入後1時間後の状態:ラメ生地・ナイロン生地・コーティング生地などが該当。生地購入後素早く広げます。

店舗でもネット購入でも必ず畳むことになる生地、購入量が多い場合はレジで芯棒に巻いてもらう依頼も良いと思います。

「中表」で芯棒に巻く様子:汚れ防止や焼け防止で「中表巻き」をお勧めします。
巻き終えた後の固定:2箇所の隅をビニールひもで固定しました。跡が付きにくいペタンコのリボンもグッド。
デニム含む綿/100%生地:同じように麻なども対象、セルヴィッチデニムは幅が狭いので折り線ゼロが可能です。

もう少し現実的にまとめますと、堅いハードな生地はどれも折るべきではないのです。

薄手で硬い生地を見逃しがちですが、このたびのナイロン/100%生地やラメ生地はまさに該当する生地でした。

綿/100%はカジュアルに考えがちですが、一度跡が付くと、焼けたように色落ちしてしまいより線が強調されてしまう性質があります。

カジュアルなテイストと粗さは別のこと、美しくあるべきなのです。

物理的な動きに対して影響を受けやすい天然素材の綿・麻・毛、いずれに対してもあらかじめアンテナを張ることをお勧めしたいと思います。

せっかく生地購入前までは原反のまま広々と保管されていたのに、その後の行動1つで生地の状態が変わっていくという怖さをまず警戒せねばなりません。

あとがき

1mのみの生地だと棒に巻くことが大袈裟のように感じるかもしれません。

しかし、10m以上の量産的な原反単位での購入と個人レベルの製造も本当は同じ立ち位置であるべきです。

個人だと大目に見てもらい折り線を仕方の無いことだと解釈してもらえるのでしょうか。

いえ、そんなことは無いと思います。

世の中で効率・コスト削減を中心に「儲け」を軸に据えた工業品に対してライバルのような存在が「ハンドメイド」。

こうした根本の土俵は同じであるべきだと思うのです。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク