ゆるゆるなとろみ生地に接着芯をまっすぐ貼る時のコツ、ストライプ柄を地の目の目印に使える織芯とアイロンを動かさない静止の意識【866】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在製作中のリュック「餅巾着」を新しい生地3種を表地・裏地・内蔵巾着袋の3配置に分配しながら製作し始めております。

この3種の生地の中では薄くてとろりとしたネイティブ柄の透け感ある生地を裏地に使います。

こうした崩れやすい生地は、接着芯貼りでは慎重にするべきポイントが含まれます。

せっかく意外性のある服地を選んだので、その選択の先にある活かし方も成功させたいと思います。

とろみ生地では、いかに地の目を崩さずに馴染むように接着芯を貼って行けるかということになるかと。

織物であるとろみ生地にこそ、ニット芯ではない織芯が有効だと考えます。

このたびは、その接着シーンをご紹介しながらポイントをまとめていきたいと思います。

とろみ生地のクセ、いかようにも形を変えられる変な融通、接着芯で正規のラインに固定したい

ネイティブ柄の生地です。黒の接着芯の上に置いてみまして、手でいったん整えました。

この時点では接着芯は粗裁ちで、周りを余分に残しておおざっぱに裁断。

マルチカラーが美しく、先染め。混率は、トリアセテート/55%、ポリエステル/55%。

とろみの生地ながら柄は左右対称な正配列な柄であると言えます。

ポイント①:接着芯はあえて伸びない織芯のストライプの織柄を活かす

こんな感じの織芯ですが、ストライプ状に柄が細かく入っています。地の目を合わせるには抜群のアイテムです。
縦向きの正しさをこの接着芯のストライプ柄で計り、案内していただきます。

ということで、これから芯地を調達していくというような場合に、こういった筋の入ったタイプの織芯は同じ織物生地と組み合わせ、地の目をそろえるのに有効だとお進めしたい種類です。

購入先は、「ヤフオク」出品の工場様のストック品のようなものでした。

お得に反ごといただけるのも「ヤフオク」様らしいです。

ポイント②:接着芯を貼る前に生地を手で整える

小さいパーツの場合は、クッキングシートを一番下に、生地の表面を下に、接着芯の糊部分を下にという3配置。

この時に指でよく整えます。柄の線が歪んでいないかなどを確認しながらです。

この表地は白ベースの面が本来の表ですが、あまりに白っぽいので、裏面の落ち着いた黒ベースを表面として使用することにここで決意。

接着芯を静かに置いていきます。

ポイント③:アイロンは決して動かさない、置くだけ

今一度、接着芯を置いた上からも、歪みをチェックして指でまっすぐに整えます。

そして、アイロン(中)程度で、決してこすらないように、5秒くらいずつ置くだけの当て方をします。

ポイント④:クッキングシートからはがす時に力を抜いて縁の芯地のみを触る

粗裁ちしてある接着芯のみの部分をまずはがして、できるだけ生地の部分に触れぬように。力を入れぬよう。
はがし終わりました。形がくずれずに確保できています。

パーツのサイズが大きい場合にも対応できるアイロン台めいっぱいのクッキングシート

これは本体のパーツ。本体は面積が大きいのでクッキングシートからはみ出します。
そこで、重ねる順番を変え、一番下には粗裁ちの接着芯を接着部分を上に、次に生地を表面を上にして置きます。
そして、一番上にクッキングシートを置きます。
クッキングシートの上から間接的にアイロンをかけます。ただ、このやり方は、熱が伝わりにくいのです。

そこで、その後は、こんな風に一律にクッキングシートをアイロン台以上のサイズに固定↓。

端っこに「表」の印を記入、常に「糊」の面をこの面に使うことを決めるとアイロン台カバーが汚れないです。

結局最初のやり方のシートの面積を広げたバージョンがその後もやり方を継続しています。

アイロン台カバーができるだけ汚れない方が良いですので、接着芯の糊がアイロン台カバーに付かない対策です。

さらに、アイロン自体も汚しにくいのは、写真の右上のように、端っこに「表」の記載をマジックでしておくこと。

この「表」というのは、もちろんクッキングシート自体の使う面という意味の「表」ですので。

接着し終わった状態がこちら。Lの字の角などががまっすぐで綺麗に貼れました。

つまり、この成果はマチの出来上がりのラインの整いに影響する可能性があるということになります。

特に本体パーツは重要なので、まっすぐに接着したいものです。

あとがき

以上、接着芯を貼る時のポイントをご紹介しました。

綿ブロードなどは、生地の織りが整って安定しているので比較的こういった歪みなどの悩みは少ないです。

それでも、いろんな生地を取り扱っていくことで製作のテイストの幅も広がります。

ポリエステル、レーヨン、キュプラなどのとろみがかった生地も、接着芯貼りはパーツが歪まないようなこうした接着時の工夫が必要です。

では、この製作を引き続き一緒に見守っていただければ光栄でございます(^-^)。

楕円カーブのひっくり返し口がとがってしまう、自然な曲線続きで不自然さを解消する対策【410】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「creema」様で完成したハンドメイドバッグをご購入いただけます。

1つ1つの課題を地道に解決していき、商品のレベルをアップしていきたいと思って日々気になった点を研究しています。

このたびもその研究の1つとなります。

現在製作中の「卵焼き:バニティバッグ」の製作の途中にある場面、中表にした楕円面のひっくり返しでプレート状のパーツを作る場面です。

楕円の返し口には、出来るだけ負担のないような直線部分の範囲を選んでいるつもりです。

しかしながら、それでもその返し口の姿が分かってしまうような出来になってしまうのが現在です。

これをいかに自然な元のラインに忠実な形でで仕上がるかというところをが追求していく点になります。

ひっくり返し後の返し口の両サイドの「とがり」ができる理由は「引っ張りの圧力」だと見た上での内側から引っ張り直す対策

とりあえず、今回は、なぜそういうことが起こるのかということを考えて、解決策を案として考えてみるところまでです。

ひっくり返した後のとがり:仕付け糸が終わった周辺がとがっています。左右ともこのようにとがります。

このとがりは、ひっくり返した時にぎゅっと引っ張られて、ただでさえ、縫ってある部分と縫っていない部分の境目で不自然になりがちな箇所である所へ、強調するかのようにひっくり返しの引っ張りの圧力で尖ると見ています。

このとがりを自然に緩やかなカーブにするには。。

裏地の部分が表地より飛び出すことが多く、裏地を何らかの方法でひっこめるということが浮かんでいます。

ただ、アイロンで控えただけではどうも一時的なもののようで、あまり効果はないようです。

縫い糸が少し見えていますね。ひっくり返しの圧力がいかに強いものであるかということです。

あの縫い目が中に隠れるように戻してあげればよいのか。そのためには何をすればよいのか。

このような辺りがヒントのような気がします。

次回実験をしてみたいのは、仕付け糸の時にとがり部分からあえてスタート。

そして、玉止めをあえて作ります。

それを内側に隠してきゅきゅっと玉止めの力で、現在飛び出しているとがりを内側にひっこめるという案です。

あとがき

また、実験した結果を記事にてご報告したいと思います。

このとがりは意外と目立つものですので、上手くいくと効果がよく出ると期待しています。

楕円カーブは円の一部を利用していまして、美しいラインが売りなのです。

変な尖りは解消できることが最も望ましいことになります。

細かい箇所ですが、ぱっと見に非常に影響するような場所ではないかと思うのです。