布製品の量産品では処分されるであろうもどかしさ、影響の少ない5cm以内で特別サイズにカットして在庫生地を使い切る個人製作のメリット【1321】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

引き続き、もったいなく余った生地のストックの破片を集め、パッチワークのマスにカットして、ブロックパッチワークで繋げた生地でハンドメイドバッグを製作中です。

このたびは、ブロックパッチワークでは硬めの素材、8号帆布の使用となります。

なにぶんぎりぎりの分量しか残っておらず、このたびある工夫をすることになります。

コスパを高める策の1つ、表地の縦がわずかに不足の時に影響の薄い5cm以内でカットしてなんとか製作してしまうこと

少し強引ではあるのですが、最終在庫の場合には仕方がないです。

わずかに縦の長さが不足の事態になり、ある工夫をしました。

それは、本来の型紙よりも4.5cmカットしたことです。

裏地は本来の型紙通りに裁断。
表地がわずかに短かったところへ裏地の方をカットすることで合わせていきました。

単純にこういった考え方をしたのです。

さて、順番が逆になってしまいましたが、ここまでのいきさつをお伝えしたいと思います↓。

裏地は1枚仕立てですが、表地はブロックパッチワーク。
横に飛び出した分もカットする部分になります。

表地は、カーキグリーン色のカラー帆布8号、綿/100%、日本製です。

この表地の8号帆布は2021年購入の大塚屋様の生地です。現在は一切見ることができないので、その当時の貴重な生地だったと見ています。

8号は厚手で硬いです。だからこそダイナミックな迫力を感じ素敵なバッグになり得ます。

この時点で表地の横は型紙よりはみ出しています。

これをきちんと型紙通りに当てはめる時に、中心の型紙の折り目などを目安に、左右だけでなく、縦ももう1枚の同じ表地と同じ位置に来なければ、このブロックの柄がぴたりと重なりません。

そこがパッチワーク仕立てで美しい仕上げをすることの極意となります。

段違いになっていてはバランスが悪くスタイリッシュではありません。

見た人が「あっ」と驚くようなびしっとした重なりを追求したいものです。

そして、こういった本来のサイズを臨時で削る場合の注意点ですが、決して裁断済みの裏地に当てて表地を裏地に合わせていかないように。

あくまで、表地も裏地も型紙に合わせるということが注意したい点です。

裏地に合わせてしまうと位置がはっきりわからず勘が入り、ずれる原因です。

型紙にきちんと当てたものは、おのずと同じパーツ同士の生地もピタリと合うのです。

この度チョイスの小花柄の裏地を選んだ理由

遠目で見ると混沌と映るこの裏地の柄ですが、アップに寄ってみます。

<裏地:茶xピンク/グリーン小花柄>小花ブロードプリント、綿/100%、日本製。

購入は「大塚屋」様。常に定番生地としてプリントのコーナーにあります。

いつでもあるという安心感は有難いです。

帆布を片手にいろんな生地に合わせてみましたが、この生地が見た中でベストマッチでした。

類似でもっと柄の隙間がある薔薇のつぼみの柄も柄自体は素敵でしたが、この隙間の無い詰まった感じが、こげ茶色を控え目に映してくれているのです。

よって葉っぱのグリーンの存在感もなかなかのもので、この表地のオリーブとマッチ。

もう1つの候補だと茶色が際立ち、この表地のグリーンとの相性においては、違和感を感じました。

見て細かくチェックすることの効果があったわけです。

あとがき

ハンドメイドバッグの製作もいろんな段階があり、最初の生地選びの時点での、まるでお洋服のコーデのような表地と裏地の組み合わせを決める瞬間がたまりません。

この最初の時点にまずはやりがいを感じます。

ですので、このなかなか表現しにくい、「テイスト」みたいなものもできるだけ理論的な言葉を使いながらなんとかお伝えしたいと思います。

アウトプットすることの良さは、今まで心の中だけでつぶやいていたことも、言葉に出して具体的にじっくり表現できる機会であるということ。

今後も、心の中の言葉をどんどん出し、お話を聞いていただけた方、ブログを読んでいただけた方とつながっていきたいと思います。

ところで、当ホームページのブログ記事もいよいよ現在で1,321記事目を掲載させていただきました。

ここまでの量になると、ブログ内をサーフィンしていただく場合に見たい記事の内容にピンポイントにお答えしていく工夫が必要であると、このたび、「検索機能」を設置しました。

検索項目は、まずカテゴリーの10種の中から選んでいただきながら、検索ワードに知りたいワードを入れていただいた場合にその言葉がタイトルやハッシュタグに設置のワードと一致すると記事が絞り込めます。

何もないよりは絞り込める機能が多少ともできましたので、一度ご利用下さいませ。

どのカテゴリーにも頭に設置しています。

便利にご利用いただけると幸いです(^-^)。

小さいパーツが複数の接着芯貼り、まとめて粗裁ちを行う効率と枚数の限界の見極め【615】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

細かいパーツに接着芯を貼る時、しかも複数の時に効率よく貼りたい。。

そんな時にお役立ていただける粗裁ち方法を、実際の「前掛け」とよばれる腰下のエプロン製作のプチ量産における場面を例にご紹介したいと思います。

進捗度を高めることに貢献できますよう♪。

接着芯を大きな面積で用意、隙間をミニマムにコスパ良く並べながらまとめてアイロン接着する全体面積の限界

少なければ、そのまま生地の裁断に芯地を1枚1枚合わせてカットしますが、20パーツともなると結構な量です。

この効率を高めます。

このように、芯地の大きな1枚パーツに細かいパーツを接着芯上に並べます。カットは5枚ずつくらいに分けます。

アイロン台カバーを汚さないためには、クッキングシートは下に敷いたやり方の方が良いと思います↓。

下から順に、シート・生地(ふせる)・接着芯(糊面を下に)でアイロン。こすらず、押さえるかけ方です。
まとまった量はせいぜいこれぐらいです(5枚)。この「小分け」も1つのポイント。

欲を出して一気にやろうとするとアイロン台の面積が足りないので崩れます。

少しずつ丁寧に地道にやる方法にはなりますが、1枚ずつに比べるとはるかに効率は高まります。

まとめる枚数の限界をアイロン台の幅を目安にされると良いでしょう。

そして、きっちりと表地に忠実にカット。20パーツの芯貼済のラッピング布の完成です。

生地にハリコシが出ました。

接着芯を貼らないよりも貼った方が間違いなくパイピング自体にも「迫力」が出ます。

多くの量産品はここまでやってありません、個人規模の製作ではかなり強味になる部分です。

織物生地のパイピング布には織芯/ニット芯いずれもOK、ナイロン/100%のパイピング布にはニット芯がマストの注意

この度利用の接着芯はニット芯です。

織芯で白色がなかったのでニット芯の白を利用したわけですが、このたびのパイピング布が綿/100%だから織芯でも可能でした。

ナイロン/100%などでパイピング布とする場合はニット芯がマストですので、お気を付け下さいね(織芯では気泡ができて全く相性が悪いです)。

透けて黒っぽく映る場面が起こらぬよう、表地に色をある程度合わせていくこともポイントです。

白と黒しかない接着芯は、紺や黒や茶以外を白などの選択で分けられると思います。

ただ裁断するだけなのに、接着芯を当ててここまでやるということに驚かれるかもしれません。

あとがき

このたびは、キャンパス地のエプロンの縁を覆う目的ですが、その内側の構造など完成品では知る由もないことだと思います。

それでもやはりこの構造が正直に現れる時があると思っております。

それは、長い年月を経た未来の姿です。

その時に比較した時に違いは顕著だと思います。

そういった長い年月をも見越した製作をすることを今後も意識したいです。

アパレル品はその場での大儲けがなかなか難しいです。

これは宿命のようなもので、仕方がないわけで、そこを頑張るのではなく、少し変わった考え方をしています。

たとえ安い原価/売価であれど、必ず1点ずつを良い物に作ろうということを一番大切にするということ。

商売的な儲けにどっぷり浸かることは、アパレルでは非常に難しいです。

そこを無理やり価格を追求しようとすると取り引きの関係が壊れると思うのです。

では、儲けをさておいて、良質さを追求できるのか。。そこは闘いであると言えましょう。

結果将来生き残っていたら、その道は正解だったと思えばよい。

とにもかくにも良いお品を作ることを目指さずに、どんな未来があるのでしょう。

ファスト的な量産品のコスト削減のために重要な箇所でさえ手間を省くことへの「アンチテーゼ」みたいなことも混じります。

しかし、それ以上に、良き未来を想像しながら製作する「幸せ」な製作であることも重視してやみません(^-^)。

キャンパス地の縁の別布パイピングをハンドメイドでプロ級に仕上げるための一番最初のステッチの位置の工夫【613】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

パイピングという作業が出てくる場面があります。

例えば、バッグの裏地無しの縁の縫い代をくるむ場合やコースターの周りなど。。

結構いろいろな場面があるものです。

このたびは、そのような「縁パイピング」の作業を鮮やかな仕上がりのコツの中でも、最初の段階の最初のステッチの位置はどこが望ましいのかについて綴りたいと思います。

最初の位置がすべてを決めると言っても過言ではないほどの重要なスタートラインとなります。

線の上そのまま縫うのではない、「わずかに縫い代側に逸れる位置」を縫うことがその後の作業に繋がる

一応アイロンで基本的な線を付けます。

ラッピングはくるみ込むので、反対側の分も均等に線が付いた、観音開きのような折り方です。

このように線が3本現れるように均等に、細長い生地を縦に真ん中、更にその真ん中で折り目を付けます。

そして、スタートの位置が一番右のラインの折り目になるわけですが、ここでもうすでにこのたびのポイントとなります。

右端は縫い代の先端。本体生地にパイピング布の右端をぴったり重ね、線より右側に1mmずれた位置を縫います。

まともにアイロン線の上を忠実に縫ってしまうと、縫い閉じの時のキャンパス地の1mm程度の厚みがパイピング布において不足し、前面と後ろ面の生地の分量が均等にならないのです。

つまり、ずらした1mmというのは、生地の厚み分を余分に見込むという意味です。

このたびは、ここまでです。

その後、くるんで、縫い閉じステッチがあるのですが、そこでもポイントがあるので、また別の機会に。。

ざっくりと、その後の作業をお伝えしますと、アイロンでパイピングに返す時に、先ほど縫ったステッチ線を完全に隠して見えなくすること。

そして、最後に縫いとじの時は、今度は、先ほど縫ったステッチ線をぎりぎりで覆い隠れる位置にステッチすることです。

あまり余裕を持って覆い隠すと反対側のステッチが良い位置に乗りません。

ということで、まずは、印通りとも言えない意外な1mm際を縫うというポイントの理由が、キャンパス地の厚みを考慮してものであるということをお伝えしました。

ただ、ラッピングも5mm以上にも及ぶような厚みのものは、パイピングをすること自体見直す必要がありますので成功率は低いです。

よって、1枚-2枚仕立て程度の1-2mmの範囲内のものがこの方法で綺麗にできると思います。

裏側も表側と同じような鏡に映したように均等にステッチが載ったパイピングは非常に美しいもので、目指すゴールはその姿です。

あとがき

このたびは、ストレートの場所なので、別布パイピング布を縦か横のストレート裁ちで行いました。

カーブを描いている場合は、多少生地がもったいなく余っても、必ずバイヤステープに裁つことが必要です。

なぜなら、カーブをストレート裁ちでパイピングすると品物が「反る」ことがあるからです(実際に反った経験をしました)。

このたび途中までの解説のその後の続きは、いずれ、たくさんのパイピングの経験からアウトプットした内容をどこかの記事で綴りたいと思います(^-^)。